ギュンターとローランデ ローランデの結婚 『恋の勝者』

あーす。

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2 逢瀬

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「う…んっ!」

ローランデが激しい声を上げても、ギュンターは止める気は無かった。

彼が結婚する前に自分を刻み付けたかったのか。それとも結婚しても変わらないと、彼に教えたかったのか。

ともかくギュンターは息の上がったローランデを見た。

相変わらず、白く美しい裸体だった。
その形の綺麗な足がシーツの上に投げ出され、独特の色の柔らかな髪は乱れ、散々奪って真っ赤に染まった唇を僅かに開いて戦慄かせ、青く潤んだ瞳が彼を見つめていた。

「嫌…・!お…願いもう……許して…!」

ギュンターはもがくローランデを腕に抱くと、深く股間に腕を差し入れてローランデのものを握り、感じる場所を嬲り続けた。

「…嫌…もうぃ…かせて……気が……変に…あ……あ…っ!」

激しいとは思った。たまの逢瀬の、せいにはした。
だがギュンターには解っていた。

ロクな経験の無い相手にこんな風にしたら相手がどうなるのかを。

ギュンターは彼の両手首を捕まえ、真っ白な形の良い胸のその色づいた二つの乳首に交互に唇を滑らせる。

彼も、デルアンネの事は言えない。

こっそり情事の度それは敏感に成る塗り薬を毎度、ローランデの感じる随所に塗ってやっていたから、ローランデは気が狂ったように首を振って仰け反った。

「やっ…!ああっ……んっ…。許し……」

あんまりくねるローランデが綺麗で、ギュンターは彼が反応し続ける間中、唇で舌で、とても敏感な乳首を嬲り続けた。

甘く噛んで吸ってやるとローランデはたまらなく表情を崩し、髪を振る。

「あ……あっ!」

ひどく感じるのか、ローランデは体を、ギュンターから逃げようといざらせながら顎をがくがく、震わせる。

とっくに興奮に登り詰めてそそり立つその根本を縛ってやったから、ローランデは解放を求めて体の下で、息を飲む程真っ白な裸体を、狂ったようにくねらせ続けていた。

「嫌…っ!あ………」

だがギュンターは片手を離して股間に忍ばせ、ゆっくり指を、彼の双丘の奥に捻り込ませる。

ローランデは目を、見開いた。

“女”にされるのを彼の誇りは許さなかったのに、ギュンターに探られると途端体が反応し、その頬は羞恥にかっと染まる。

指を奥迄捻り入れて一番敏感な部分を擦り上げてやると、顎を晒し仰け反った。

「…や…っ……!」

ローランデの色白の体が、赤く染まる。

感じ始める彼はそれは綺麗で、ギュンターはいつも夢中になった。

散々尻の奥を探ってやると、股間はとっくに限界を超えてそそり勃ち汁を滴らせていたから、ローランデは意識が飛んだように目を潤ませては指が双丘の奥を抉る度、体を跳ね上げた。

逃れようともがく度ギュンターは意地悪くローランデをきつく腕に抱き止め、自分の股間の解放を阻む根本の紐を外そうともがくローランデの、手を遮る。

「あ…………っ!」

ローランデは切なげに眉を寄せ、逃げられぬギュンターの腕の中であがき、瞳を潤ませ真っ赤に染まる唇で許しを乞うた。

「もう……許して………あ…ああっ!」

ローランデの体が、反り返る。
ギュンターは、ひっきりなしに吐息を漏らし、解放されず与え続けられる愛撫に、辛そうに眉を寄せて目を伏せるローランデを見つめ、一つ、ため息を吐いた。

そしてゆっくり、腿を掴むと、白く長く形のいいローランデの足を担ぎ上げる。

足を開かされローランデは解放を感じ、ギュンターの首にその腕を、ゆっくりと巻き付けた。


毎度だった。自分が大馬鹿だとは知っていた。

ローランデを極限迄追い込むものの、自分の方だってとっくに限界を超してしがみつかれただけで達きそうになると言うのに。

ギュンターはそれでも踏み止まると、腕の中に抱きしめたローランデの表情を見つめながら、とっくに猛った自分自身をゆっくり、形良い双丘の間に忍ばせ、そのまま中へと捻り入れた。

押し入って来るその圧迫に、ローランデは首を振った。

すっかり埋め込んで、飛び上がる程敏感なその場所に達すると、ローランデは声も無く仰け反る。

「……っ!」

閉じた睫毛が震え、真っ赤に染まった唇を噛んで。

感じるのと…そして屈辱の両方が毎度ローランデを襲うのを、ギュンターは知っていた。

諦めに似た少女のような儚げな横顔を一瞬晒す。

ギュンターはとうとう腰を揺すったが、ローランデはしがみつきながら眉を大層切なげに寄せ、ギュンターを見つめた。

乞うような視線で、ギュンターはそっと彼の股間に手を這わせ、その根本の戒めを、解いた。

彼自身に、触ってやる、必要も無かった。

「ああ…っ…!」

瞬間腰を入れてやるとローランデはきつくギュンターの首にしがみつき、その耳元に吐息を吐いた。

ぞくっとしたのはギュンターの方で、達って、ぐったりとその身を任せるローランデの体の感触に、ギュンターは毎度つい心の中でつぶやく。

“これは夢だ。こんな事が、ある筈が無い。
この、誇り高く美しい騎士が自分の“女”になるだなんて”
自分がどうやって彼を手に入れたかを、綺麗さっぱり忘れて。

だが夢で無い事をローランデが毎度教えた。
幼子のようにギュンターの胸に身を寄せたまま、ゆっくり首を振る。

その唇がギュンターの胸を擦り、その感触に現実に戻る。

ギュンターが疲労したローランデを労るように胸に抱き寄せ、そして一緒に寝台に身を横たえると、ローランデはその腕の中に身を預け、寝言のように微かな、掠れた声音でつぶやいた。

「……好きだ………」

ローランデの意識は飛んでいた。
ギュンターはその言葉の意味を、知っていた。

が、聞かなかった。

実際、一度は聞いた事があった。
それはローランデが故郷に戻る休暇の前で
「確かに、俺を好きだと言ったぞ」
と顔を覗き込んだが、ローランデは真っ赤になって怒鳴った。

「絶対、言う訳が、無い!聞き違いかお前の、カン違いだ!」

情事の後にはこれ程…・信頼仕切って身を預けきってくれるのに朝は毎度、そんな事の存在を全部否定する。

最もローランデは北領地[シェンダー・ラーデン]の治安をその身に一手に引き受けなければならない厳しい環境に居たし、幼い頃からそう叩き込まれて来た筋金入りの剣士だったから、男の腕の中で女のように「好きだ」なんて言うだなんて、プライドが許さないんだろう。とは思った。

ギュンターはそんなもので自分の気持ちを縛るだなんて馬鹿げてる。とは思ったが、確かに自分は無理矢理奪ったのだから仕方無いか。とも、思った。

ローランデの安らかな寝息を聞き、ギュンターもようやく強ばった体の、緊張をすっかり解く。

情事を過ごしてこれ程…気を使う相手はローランデだけで同時に…その体を腕に抱いただけで、胸が詰まる程の幸福感を感じるのも、ローランデだけだった。

腕に抱く体が、目覚めた時掻き消えていないよう心の中で祈りながら、ぐったりと力の抜けたローランデを胸に抱きしめ、ギュンターも共に、眠りに付いた。



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