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本当の勇者
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シェイルは今度の相手にも、やはり華麗な足捌きで場を移しながら、必要以上は剣を振らず、隙を突いて剣を振り込む。
講師がシェイルを勝者の列へ導く様子を見て、上級らは囁きあう。
「相手が、弱いヤツばっかなんじゃないの?
あの可愛い子ちゃんが勝つ理由」
「…だとしても、的確だぜ?
突くタイミング」
「勝機が分かってなきゃ、勝てないしな」
「…それもそうか…」
皆、華奢で可憐ながら華麗でもある、シェイルに見惚れた。
ヤッケルは今度は早々に勝ちを決めて、先に勝者の列に居て、シェイルを迎える。
シェイルは少し息を切らしながら、尋ねた。
「今度の相手は、ちゃんと戦ったの?」
ヤッケルは頷く。
「開始と同時に牛みたいに突っ込んで来たから、横に避けて、一本取った」
フィンスは同じ大貴族のシュルツと激しい攻防を繰り広げていて…相手が強いので、剣を庇えずかなり不利。
一方シュルツは剣を庇う気はさらさら無く、次々とフィンスの隙を突いて来る…。
フィンスは苦戦してたけど、一瞬の隙を突いてシュルツの剣を弾き、思い切り振り切ったシュルツは、剣の切っ先が折れて飛び…。
結果、フィンスの勝利となった。
けれど勝者の列にいる、みんなの元に戻るフィンスは、剣の具合を確かめながらも、不安そう…。
「ヤバい?」
ヤッケルに聞かれ、フィンスは苦笑する。
「…シュルツの腕は確かだから…たるい剣振り入れてたら、負けてる」
ローランデも頷く。
「けれどシュルツは、勝ち上がろうとする気が無い。
一戦一戦、相手に誠実に、持てる力を出し切るから…。
上級らもシュルツの戦い振りは、好感触みたいだ」
ぱらぱらと拍手が沸き、みなが気づいて振り向くと、シュルツが一年席へと戻り、椅子に座る所だった。
シュルツは隣の子に指さされ
『え?俺への拍手?』
みたいな顔で、驚いてた。
勝者の列は人数がかなり減り、今は13名で奇数。
講師はローランデの腕を引いて、横にどけた。
シードで不戦勝扱い。
ローランデは少し、申し訳なさそうな表情を、フィンス、ヤッケル、シェイルに向けた。
けれど直ぐ、残り12名は6名ずつ二列になって、向かい合う。
フィンスの向かいは大貴族で、とても無口なナンシェク。
さほど大柄ではないけれど、鋭い剣を使う。
真っ直ぐなグレーがかった濃い栗毛で細めの青い瞳の、クールな剣士。
単独行動が基本で誰とも連まず、他人には興味も無いらしい。
フィンスの表情がいっぺんに、厳しく引き締まる。
そしてシェイルの向かいには…ローズベルタが。
にやついて立った。
シェイルはつい、グーデンにされた事を突然思い出し、微かに震えて顔を下げる。
けれど講師の
「始め!」
の声と共にヤッケルがシェイルの腕を引き、自分の場所と入れ替えたので、シェイルの対戦相手は平貴族だけどかなり剣の強い、ダグスベンになった。
ダグスベンは体も割に大きく、濃い栗毛と茶色の目の、一年なのに老け顔。
ヤッケルだと思ってた対戦相手が、とても綺麗で可憐なシェイルに変わった途端、頬が真っ赤で剣が振れない。
シェイルはローズベルタが相手だと思ってた時。
ヘビの前のカエルみたいな気分で体が固まっていたけど、ほっとして…。
けれどふと、顔を上げて対戦相手のダグスベンを見た。
「(…どうして打ち込んで来ないのかな?)」
横では怒り狂ったローズベルタの、殺気丸出しの激しい剣を、ヤッケルはからかうように避け回ってた。
「野郎、逃がすか!」
ローズベルタは怒声まで上げて、逃げ回るヤッケルを剣を振り回して追いかける。
ダクスベンは不思議そうに見つめるシェイルに気づいて、慌てて剣をシェイルに振るけど…ひょろひょろ。
力を全然、入れて無い。
「………………………」
シェイルは、自分でも軽く弾けてしまう剣を、二度受けた。
「(練習では確か、豪快な振りしてたのに、なんで?)」
と疑問だったけど、ひょいと横に避けて見つけたダグスベンの隙を突き、脇腹に剣を突きつけた。
ダグスベンはピタリ!と動きを止める。
シェイルは勝ったけど、上級らは
「あれ、明らかにわざと負けだな」
「絶対勝ちを、譲ったな」
と囁いてる。
シェイルも同感だと思って、ダグスベンに
「あの…」
と近寄るんだけど、ダグスベンは真っ赤。
講師がシェイルの腕を引いて勝ち列へと押し、ダグスベンに振り向いて怒鳴る。
「相手が剣の使える美女の女盗賊だって、希にいるんだぞ?!
そんな時お前は、ただ斬られるのか?!」
ダグスベンは
「シェイルぐらい綺麗な美女なら!
斬られて本望だ!!!」
と真っ赤な頬のまま、焼け糞で怒鳴り返してた。
上級らが思わずダグスベンのそのセリフに、拍手を送る。
「よく言った!」
「そんだけ綺麗な子相手に、剣が思い切り振れない気持ちは、めちゃくちゃ分かるぞ!」
シェイルが振り向くと、オーガスタスやローフィスの悪友達で…。
その声に、場内はどっ!と笑いが巻き起こる。
シェイルは恥ずかしくって、思わず頬を真っ赤に染めて、俯いた。
けれどその時、ヤッケルがハデにどんっ!と音立てて床に転がり、ローズベルタはヤッケル目がけ剣を思い切り振り切ったのに、避けられ。
床に剣をめり込ませていた。
ヤッケルは転がりながら起き上がり、床から抜けない剣を持ち上げようと焦る、ローズベルタの背に剣を振り入れようとし…。
割って入った講師に、背で邪魔されて、剣を下げる。
講師はめり込む剣先を見て、厳しく怒鳴った。
「…この剣は、練習試合用の剣じゃないな?!
お前の反則負けだ!!!」
ローズベルタはバックレようと、反論する為口を開いた途端。
ピィィィィィィ!!!
ピィィィィィーーーー!!!
場内から、ブーイングの代わりに鋭い指笛が鳴り響く。
「最低だぞ!!!」
「根性腐ってるぜ!!!」
「お前はここに、居る資格無し!!!」
一斉に立ち上がり怒鳴る上級らの、激しいバッシングに晒され、けれどローズベルタは怒鳴り返す。
「ちゃんと規定の剣だ!!!」
が、一人が大声で怒鳴り返す。
「ふざけるな!!!
規定の剣が、床にめり込むか!!!」
「折れて飛ぶのが普通だぞ!!!
汚い手使って勝ち上がりやがって!!!」
一年達は、講師より反則に厳しい上級らが、ローズベルタ相手に一斉に怒りまくる様子を、びっくりして見回した。
どの学年の生徒も皆、立ち上がって拳振り、怒りまくってる。
講師はその大騒ぎに手を振って制止し
「失格にするから、静まれ!!!
まだ試合してる一年がいる!!!」
と怒鳴る。
みんなまだ不満そうに、けれど徐々に、椅子に座り始める。
そんな中、フィンスはナンシェクと激しい剣を交えながら、ぐらつき始める剣に、苦労していた。
ナンシェクは的確にフィンスの隙を突き、フィンスはとどめの剣を避け、止める。
けどその都度、フィンスの剣がぐらつき始め…。
騒ぎが収まって数分後。
とうとうナンシェクの鋭い剣が振り切られ、防ごうとしたフィンスは押されててギリギリ、身を横に避け、避けた。
けれどバランスを大きく崩すフィンスの身に、ナンシェクの剣が振り入れられる。
ナンシェクは、寸止めするつもりでいた。
勝ったと思って。
けれどフィンスは振り込まれた剣を、斜め下から剣を振り入れ、当てる。
からん…。
ナンシェクは目を、見開いた。
自分の剣先が、床に落ちていくのを見て。
フィンスは最後、勝ったと思ったナンシェクの甘い振りの剣に、剣が折れる角度で軽く剣を当て…そして結果、勝った。
ほーーーーっ。と大きなため息を吐いて、低く構えてた姿勢を戻し、剣を下げるフィンス。
けれどその剣は、傍目から見てもぐらぐら。
「よく、あれで勝ったな…」
「さっきのヤツは最低だが、こっちの試合は見応えあったぞ!!!」
「良く、勝った!!!」
わぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
ぱち…ぱちぱちぱちぱちっ!!!
上級らはフィンスの勇姿に、惜しみない拍手を送る。
が、フィンスは…チラと、下げた剣を見る。
もう次は、勝てないと覚悟を決めたように。
二年大貴族から、声が飛ぶ。
「剣を変えろ!」
「換えが無いなら、貸すぞ!」
フィンスは自分のぐらぐらの剣を見、顔を上げて声をかけてくれた上級らに、丁寧に感謝を込めて一礼し。
が、くるりと背を向け、ぐらぐらの剣のまま、勝者の列に並んだ。
間もなく上級ら全員からフィンスに、温かい拍手が振り注がれた。
「いい覚悟だ!」
「次で負けても、お前は英雄だ!」
シェイルはやって来るフィンスを勝ち列で迎え、自分とあまりにも勝ち方が違いすぎて…。
恥ずかしくて思わず、顔を下げた。
講師がシェイルを勝者の列へ導く様子を見て、上級らは囁きあう。
「相手が、弱いヤツばっかなんじゃないの?
あの可愛い子ちゃんが勝つ理由」
「…だとしても、的確だぜ?
突くタイミング」
「勝機が分かってなきゃ、勝てないしな」
「…それもそうか…」
皆、華奢で可憐ながら華麗でもある、シェイルに見惚れた。
ヤッケルは今度は早々に勝ちを決めて、先に勝者の列に居て、シェイルを迎える。
シェイルは少し息を切らしながら、尋ねた。
「今度の相手は、ちゃんと戦ったの?」
ヤッケルは頷く。
「開始と同時に牛みたいに突っ込んで来たから、横に避けて、一本取った」
フィンスは同じ大貴族のシュルツと激しい攻防を繰り広げていて…相手が強いので、剣を庇えずかなり不利。
一方シュルツは剣を庇う気はさらさら無く、次々とフィンスの隙を突いて来る…。
フィンスは苦戦してたけど、一瞬の隙を突いてシュルツの剣を弾き、思い切り振り切ったシュルツは、剣の切っ先が折れて飛び…。
結果、フィンスの勝利となった。
けれど勝者の列にいる、みんなの元に戻るフィンスは、剣の具合を確かめながらも、不安そう…。
「ヤバい?」
ヤッケルに聞かれ、フィンスは苦笑する。
「…シュルツの腕は確かだから…たるい剣振り入れてたら、負けてる」
ローランデも頷く。
「けれどシュルツは、勝ち上がろうとする気が無い。
一戦一戦、相手に誠実に、持てる力を出し切るから…。
上級らもシュルツの戦い振りは、好感触みたいだ」
ぱらぱらと拍手が沸き、みなが気づいて振り向くと、シュルツが一年席へと戻り、椅子に座る所だった。
シュルツは隣の子に指さされ
『え?俺への拍手?』
みたいな顔で、驚いてた。
勝者の列は人数がかなり減り、今は13名で奇数。
講師はローランデの腕を引いて、横にどけた。
シードで不戦勝扱い。
ローランデは少し、申し訳なさそうな表情を、フィンス、ヤッケル、シェイルに向けた。
けれど直ぐ、残り12名は6名ずつ二列になって、向かい合う。
フィンスの向かいは大貴族で、とても無口なナンシェク。
さほど大柄ではないけれど、鋭い剣を使う。
真っ直ぐなグレーがかった濃い栗毛で細めの青い瞳の、クールな剣士。
単独行動が基本で誰とも連まず、他人には興味も無いらしい。
フィンスの表情がいっぺんに、厳しく引き締まる。
そしてシェイルの向かいには…ローズベルタが。
にやついて立った。
シェイルはつい、グーデンにされた事を突然思い出し、微かに震えて顔を下げる。
けれど講師の
「始め!」
の声と共にヤッケルがシェイルの腕を引き、自分の場所と入れ替えたので、シェイルの対戦相手は平貴族だけどかなり剣の強い、ダグスベンになった。
ダグスベンは体も割に大きく、濃い栗毛と茶色の目の、一年なのに老け顔。
ヤッケルだと思ってた対戦相手が、とても綺麗で可憐なシェイルに変わった途端、頬が真っ赤で剣が振れない。
シェイルはローズベルタが相手だと思ってた時。
ヘビの前のカエルみたいな気分で体が固まっていたけど、ほっとして…。
けれどふと、顔を上げて対戦相手のダグスベンを見た。
「(…どうして打ち込んで来ないのかな?)」
横では怒り狂ったローズベルタの、殺気丸出しの激しい剣を、ヤッケルはからかうように避け回ってた。
「野郎、逃がすか!」
ローズベルタは怒声まで上げて、逃げ回るヤッケルを剣を振り回して追いかける。
ダクスベンは不思議そうに見つめるシェイルに気づいて、慌てて剣をシェイルに振るけど…ひょろひょろ。
力を全然、入れて無い。
「………………………」
シェイルは、自分でも軽く弾けてしまう剣を、二度受けた。
「(練習では確か、豪快な振りしてたのに、なんで?)」
と疑問だったけど、ひょいと横に避けて見つけたダグスベンの隙を突き、脇腹に剣を突きつけた。
ダグスベンはピタリ!と動きを止める。
シェイルは勝ったけど、上級らは
「あれ、明らかにわざと負けだな」
「絶対勝ちを、譲ったな」
と囁いてる。
シェイルも同感だと思って、ダグスベンに
「あの…」
と近寄るんだけど、ダグスベンは真っ赤。
講師がシェイルの腕を引いて勝ち列へと押し、ダグスベンに振り向いて怒鳴る。
「相手が剣の使える美女の女盗賊だって、希にいるんだぞ?!
そんな時お前は、ただ斬られるのか?!」
ダグスベンは
「シェイルぐらい綺麗な美女なら!
斬られて本望だ!!!」
と真っ赤な頬のまま、焼け糞で怒鳴り返してた。
上級らが思わずダグスベンのそのセリフに、拍手を送る。
「よく言った!」
「そんだけ綺麗な子相手に、剣が思い切り振れない気持ちは、めちゃくちゃ分かるぞ!」
シェイルが振り向くと、オーガスタスやローフィスの悪友達で…。
その声に、場内はどっ!と笑いが巻き起こる。
シェイルは恥ずかしくって、思わず頬を真っ赤に染めて、俯いた。
けれどその時、ヤッケルがハデにどんっ!と音立てて床に転がり、ローズベルタはヤッケル目がけ剣を思い切り振り切ったのに、避けられ。
床に剣をめり込ませていた。
ヤッケルは転がりながら起き上がり、床から抜けない剣を持ち上げようと焦る、ローズベルタの背に剣を振り入れようとし…。
割って入った講師に、背で邪魔されて、剣を下げる。
講師はめり込む剣先を見て、厳しく怒鳴った。
「…この剣は、練習試合用の剣じゃないな?!
お前の反則負けだ!!!」
ローズベルタはバックレようと、反論する為口を開いた途端。
ピィィィィィィ!!!
ピィィィィィーーーー!!!
場内から、ブーイングの代わりに鋭い指笛が鳴り響く。
「最低だぞ!!!」
「根性腐ってるぜ!!!」
「お前はここに、居る資格無し!!!」
一斉に立ち上がり怒鳴る上級らの、激しいバッシングに晒され、けれどローズベルタは怒鳴り返す。
「ちゃんと規定の剣だ!!!」
が、一人が大声で怒鳴り返す。
「ふざけるな!!!
規定の剣が、床にめり込むか!!!」
「折れて飛ぶのが普通だぞ!!!
汚い手使って勝ち上がりやがって!!!」
一年達は、講師より反則に厳しい上級らが、ローズベルタ相手に一斉に怒りまくる様子を、びっくりして見回した。
どの学年の生徒も皆、立ち上がって拳振り、怒りまくってる。
講師はその大騒ぎに手を振って制止し
「失格にするから、静まれ!!!
まだ試合してる一年がいる!!!」
と怒鳴る。
みんなまだ不満そうに、けれど徐々に、椅子に座り始める。
そんな中、フィンスはナンシェクと激しい剣を交えながら、ぐらつき始める剣に、苦労していた。
ナンシェクは的確にフィンスの隙を突き、フィンスはとどめの剣を避け、止める。
けどその都度、フィンスの剣がぐらつき始め…。
騒ぎが収まって数分後。
とうとうナンシェクの鋭い剣が振り切られ、防ごうとしたフィンスは押されててギリギリ、身を横に避け、避けた。
けれどバランスを大きく崩すフィンスの身に、ナンシェクの剣が振り入れられる。
ナンシェクは、寸止めするつもりでいた。
勝ったと思って。
けれどフィンスは振り込まれた剣を、斜め下から剣を振り入れ、当てる。
からん…。
ナンシェクは目を、見開いた。
自分の剣先が、床に落ちていくのを見て。
フィンスは最後、勝ったと思ったナンシェクの甘い振りの剣に、剣が折れる角度で軽く剣を当て…そして結果、勝った。
ほーーーーっ。と大きなため息を吐いて、低く構えてた姿勢を戻し、剣を下げるフィンス。
けれどその剣は、傍目から見てもぐらぐら。
「よく、あれで勝ったな…」
「さっきのヤツは最低だが、こっちの試合は見応えあったぞ!!!」
「良く、勝った!!!」
わぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
ぱち…ぱちぱちぱちぱちっ!!!
上級らはフィンスの勇姿に、惜しみない拍手を送る。
が、フィンスは…チラと、下げた剣を見る。
もう次は、勝てないと覚悟を決めたように。
二年大貴族から、声が飛ぶ。
「剣を変えろ!」
「換えが無いなら、貸すぞ!」
フィンスは自分のぐらぐらの剣を見、顔を上げて声をかけてくれた上級らに、丁寧に感謝を込めて一礼し。
が、くるりと背を向け、ぐらぐらの剣のまま、勝者の列に並んだ。
間もなく上級ら全員からフィンスに、温かい拍手が振り注がれた。
「いい覚悟だ!」
「次で負けても、お前は英雄だ!」
シェイルはやって来るフィンスを勝ち列で迎え、自分とあまりにも勝ち方が違いすぎて…。
恥ずかしくて思わず、顔を下げた。
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