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護られた者。自ら望み引き裂かれた者。
しおりを挟むオーガスタスが四年宿舎に辿り着き、扉を開けると中は、食事時でごった返してた。
腹ペコだったオーガスタスはトレー置き場からトレーを持ち上げ、山盛りの料理の乗るテーブルの前の、列に並びかける。
がその時、奥のテーブルからリーラスの叫び声。
「オーガスタス!
で、無事だったのか?シェイルは!!!」
オーガスタスは振り向き…叫んだリーラスの、襟首掴んで問い正す、血相変えたローフィスを見た途端。
トレーを放り投げ、駆け出した。
口の軽いリーラスは衣服で首を絞められ、更に血相変えたローフィスの迫力に気圧されて、さっさと吐く。
「さっき一年のガキがシェイルが拉致されたと、オーガスタスに助けを頼んで…」
オーガスタスがリーラスのテーブルに辿り着く、その前にローフィスは駆け出し、オーガスタスは長い腕を伸ばしてローフィスを押し止め、『無事だ』と言うつもりだった。
が、ローフィスは伸びた腕をすり抜け、ごった返す人ごみの間をもすり抜けて、一気に扉へまっしぐら。
オーガスタスは後を追うものの、腹がぐーーっ。
と鳴って、開けようと扉に手けながら、切なげに料理が山盛りのテーブルに、惜しそうな視線を投げた。
が振り切って扉を開け、駆け去るローフィスの背に叫ぶ。
「シェイルは無事だ!!!」
が、ローフィスは止まらず…仕方なしにオーガスタスは、食事よりも親友を選び、後を追って一年宿舎へと駆け出した。
ローランデとフィンスは、ヤッケルの衣服の裾を放さないシェイルと…気まずい表情のヤッケルを、一般宿舎の部屋まで送る。
ヤッケルが寝台に腰掛けると、シェイルも横に座った。
ローランデはヤッケルの前に来て、立ったままヤッケルに話しかける。
「事の次第を聞きたいんだけど」
ヤッケルは途端、落ちつかなげに…ローランデの斜め後ろに居るフィンスに視線を送って、ぼそりと言う。
「ここ…頼む。
フィンスに言うから」
ヤッケルは立ち上がるが、まだシェイルに衣服の裾を握られ、怒鳴った。
「いい加減、放せ!」
ローランデも、横に立つヤッケルに言う。
「…別にここで話しても…」
ヤッケルはムキになってシェイルの手から、自分の衣服の裾を引っ張り出し…それでシェイルは仕方無く、裾を手放す。
ヤッケルと入れ替わりにローランデが横に腰掛け、目を離してごめんと、俯くシェイルに謝った。
ヤッケルは長身のフィンスの腕を掴み、戸口近くまで引っ張って行くと囁く。
「…あんた大貴族だからいいが…」
そう口火切り、その後うんと声を落として、囁く。
「…よくあんな、人間離れしてお上品な貴公子と、喋れるな」
フィンスは背の低いヤッケルの言葉を聞こうと屈んでいたけど…それを聞いて目をまん丸に見開いた後、屈んだ背を伸ばして、ヤッケルをまじっ。と見た。
「…もしかして…同じ人間に、見えてないのか?ローランデの事」
「お前、見えるのか?
…いや…あんた…で、ギリギリ。
俺、上品とは縁が無いし。
前に来られるともう、一っ言も喋れない。
俺、下品な言葉しか言えないから」
フィンスは、ほぼ相談に近い打ち明けに、しばし沈黙した後、言った。
「…試したら?」
「で、ローランデに…軽蔑の目で見られるのか?」
「…びっくりはするだろうけど。
あれで北領地の領民の見回りとか、父大公としてるらしいから、耐性はあると思う」
「…違ったら、責任取るか?」
「………………………………………………」
フィンスの沈黙が長いので、ヤッケルは顔を下げてため息を吐いた。
ラナーンは体に手が這うのを感じ、意識を取り戻す。
少し間が開くだけで、気を失いそうな程意識が遠のいた。
ただ、股間の金のリングだけが…意識を繋ぎ止める。
けれどグーデンは…まだ誇張したままのラナーンの性器を握り、一番敏感な部分にまた、爪を立てる。
「ああっ!!!」
激しく叫んで、首を振るラナーン…。
グーデンは笑うと、囁く。
「…辛いか?イけなくて…。
ああほら…私が刺激したから、こんなに汁を垂らして…」
そう言って、手で挟んでしごき始める。
そうされると…ラナーンは気持ち良くなって…。
けれど快感と共にきつく喰い込むリングに阻まれ…イけそうでイけず、ラナーンは切なげに腰をくねらせる。
「可愛いな…そうしてくねってると…。
白い肌が赤く染まる…。
瞳も…潤んだ泣き顔だと、更に色香が増す」
触れて刺激されてるのに…根元に喰い込むリングにイくのを押し止められ、ラナーンは必死で首を振って懇願する。
「お…願い…外して…っ!
外して下さいっ!!!」
けれどグーデンは、しごいてた手をピタリと止めて囁く。
「…ここを刺激するのは、リングを嵌めてる時だけだ。
覚えろ。
お前がイくのは…挿入された時だけ」
ラナーンはその後、グーデンが離れて椅子に座るのを見て、ぞっとした。
さっき…グーデンのものを咥えていた時、指で後腔を刺激していた…四年の大きな男が…視界の中へと入って来てそして…寝台に上がり、股間の間に入って腿を鷲掴みそして…。
ぐりぐり強引に、蕾を分け入って挿入って来る!!!
グーデンより遙かにデカく…ラナーンは無理矢理広げられる苦痛に、眉を寄せて縛られた手足を強ばらせた。
「…………っ!!!」
グーデンが放って湿っていたせいか…男は一気に奥までその太くて長い楔を打ち込み、ラナーンは苦しくて息が出来ず手足をバタつかせ…。
けれどその直ぐ後、引き抜かれかけてほっとしたのも束の間。
凄まじい勢いで突かれ引き裂かれて、息を詰まらせた。
「…………っ!!!」
二度貫かれただけで、息も絶え絶え…。
なのにグーデンが、椅子から立ち上がり…そして、顔の上に跨がる。
「噛むな」
一声そう告げて、口の中に無理矢理、押し込んで来る…!!!
「…ぐぅっ!!!
んぐっ!!!」
蕾の奥深く…まるで串刺しにされたような衝撃が、男が突き刺して来る度襲い来る。
けれど口をグーデンのもので塞がれ、ラナーンは息苦しさで必死に首を振る。
だがグーデンは髪を掴み、口の中へと押し込む…。
「ん゛っ!!!ぐっ…ん゛ん゛ん゛っ!!!」
ラナーンは自分の頬に、次々と涙が伝うのを感じた。
壊れたように、泣いていた。
両手首の縄が喰い込んで痛い。
足首の縄も。
気づいたらむちゃくちゃに手足を動かし…暴れてた。
けどまた、突かれる!!!
脳天まで突き抜けそうな衝撃の中、股間に喰い込むリングがじんじんと存在を示し、痛くて辛くて…。
解放されたくって、出口を求めて勝手に体が暴れまくる。
激しく貫かれて体が戦慄きまくり、突かれる度股間の熱は、引かずますます高まる…。
高まったまま…決して出ては、行かない………。
苦しくて気が狂いそうに感じ、滅茶苦茶に暴れるけど…縛られた手も足もが、僅かしか動く事を許されず、顔ですら…。
グーデンに跨がられてきつく髪を掴まれ、口の中を抜き差しされて犯され、満足に呼吸もままならない…。
「んぐっ!!!んんんんっ!!!ぅんっ!!!」
どれだけ激しく暴れても縄は解けず…ラナーンは嬲られ貫かれ続けて絶望の中、もがき続けた。
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