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第七章『過去の幻影の大戦』
最終決戦
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ワーキュラスは透けて結界内に、神の如く巨大な姿見せ立ち塞がる、「夢の傀儡王」を睨め付けた。
回路は、中に居る人間達を繋ぐ細く管のみが、神聖騎士らの庇護の光で護られ、通っているだけ。
それ以外はあちこちが歪み、砕け…最早通路としてはほぼ、役割を果たしていなかった。
ワーキュラスは「夢の傀儡靴王」が、自分に微笑うのを睨め付ける。
“全てを、滅ぼそうというのか?”
「夢の傀儡王」はその透けた巨大な姿で頭垂れ、言った。
“貴方の力及ばなければそうなる”
そして心から楽しげな笑み浮かべ顔を上げ、独り言のように呟いた。
“真の神を対戦相手に迎えるゲーム程…心躍るものは無い。
数百年眠っていた、甲斐があったというもの”
ワーキュラスは透けた巨大な…“神”を奢るその対戦相手を睨め付け続けた。
ゼイブンは戻るテテュス、レイファスの存在を感じ、サーチボルテスに囁く。
「回路が潰れたって、本当か?」
“中に入ってる人間に通じてる細い管だけは、かろうじて神聖騎士らが護りきったが、外からは気軽にここへはもう、入れない”
ゼイブンは忙しく巨大な荷車に這い上る敵へと短剣降らせ続け、囁く。
「つまり…今の俺達みたいに、憑依型で無ければあんたら、出られないのか?」
“君達の他の者らは、我らに意識明け渡すやり方に熟達してないから、もし我々がその意識使って現れようものなら、その後暫くは戦闘不能になるぞ?”
ゼイブンはアッカマンの言いたい事が解った。
最終決戦。とばかり、開いたレアル城門から敵が続々押し寄せ来る。
こんな中で気絶したりしたら、まさしく命取りだ。
ローフィスは自分の馬護る、斜め横下のスフォルツァが、剣振る相手見て、一瞬怯むのを見、腹の底から怒鳴る。
「全て幻影だ!」
スフォルツァは、怯んだ自分に斬りかかる美女に、ローフィスに怒鳴られ様反射的に剣振り上げ、上から剣を叩き降らす。
飛び散る血浴びても、スフォルツァは心の中で
“これは幻。これは幻…”
と呟き続け、次に襲い来る、やはり絶世の美女に、再度剣を一気に振り下ろした。
ローフィスは安堵と共に反対側を護ってるギュンター見る。
が、相手が子供だろうが、躊躇無しに一刀の元、斬り殺す。
「(ある意味、流石だ)」
ギュンターは、金の髪散らし次の子供も斬り殺して内心怒鳴る。
「襲って来る奴は誰だろうが敵だろう!」
そして腹立ち紛れに荷車の上を見る。
それで…ローフィスにも解った。
ローランデの、側に行けない腹立ちをギュンターは、戦闘で晴らしてるんだと。
が、サーチボルテスを通して“里”のごった返す様子に気づいた途端、一つの記憶が紐解かれる。
古代書庫の中の呪文を引き出したい。と問い合わせた時副長ローレスが瞬時に現れ、書庫の一冊を手に取り、渡してくれた事。
あの時、呆れて聞いたものだ。
“古代書庫の表題、全て知っているのか?”
そしてつい…膨大に古本の本の並ぶ書庫内を見回した。
優に三階分はあるその広い場所の、上へ上へと左右共に本棚は積まれ行き、遙か上へは宙飛ばぬ限り届かない。
そんな書棚が無数に積み上げられたその書庫の、たったの一冊を、ローレスは的確に心読んで手渡してくれた。
礼告げて背を向けた時、ローフィスの頭に言葉が飛び込む。
“知識無くして、長には助言出来ぬ。
副長が担う役目だと、書庫の番人に言い渡されてるからな”
振り向いた時、ローレスの姿はとっくに消えていた。
…書庫の番人は少なくとも八人は居て、項目別に専門知識を受け持っている。
その一人の守備範囲だって膨大。
更に番人は意識化して実態を持たないから、特殊な呪文唱えない限り会話出来ないばかりか、呪文唱えても応えてくれない時がある…。
…八人併せた全部を副長は知識として、持っているのか?
ローフィスの意識読んだサーチボルテスは、ふと思い当たりローフィスに頷く。
相変わらずローフィスの手に次々短剣を振らせながら。
ローフィスは手に重み感じた途端、それを敵に放っていた。
サーチボルテスは書庫に意識飛ばす。
が、書庫の番人に当たってる担当の者が、番人の内六人が目覚め、次々と自分の情報を語り出し互いに論争始め、返答の無い二人は参加せず、今だ議論が混迷してる様に困り切ってる様子を送って来るのに項垂れ、仲間に囁く。
“副長ローレスが…知ってないか?
夢使いに頼んで、眠る副長に尋ねてくれ”
サーチボルテスの言葉に数人が気づき、眠る副長の元へ飛ぶ。
夢使いが現れるが、寝台に横たわるローレス見た途端無言。
つい、先に着いた二人がそんな夢使いを見つめる。
夢使いは一つ、大きな吐息吐くと、こん。と杖で床鳴らし、すっ…とその姿、ローレスの中へと消した。
どんっ!
凄い音と共に夢使いは弾かれて飛び出して来、一人が空間で彼を止める。
そして、横に降ろす。
夢使いは
「弾き出された」
と言っていきり立つ表情見せ、きっ!と杖、こん!と鳴らし再び中へと吸い込まれていく。
暫く後、また…。
どんっ!
今度は宙へ弾かれる夢使いを、もう一人が空気で受け止め、横にそっと降ろす。
夢使いは膝付き肩で息をし、が何とか顔上げると、横の二人に告げた。
二人は直ぐ様、告げられた仲間捜し空間へと消え去った。
アーチェラスとドロレスは、ゆっくりと瞳開ける二人を見た。
テテュスもレイファスも、嬉しそうだった。
「ヨォ…」
レイファスは子供の自分の存在する腹に向かって微笑み、テテュスは一瞬幼子の感激する表情を自分の表情の上に、浮かび上がらせる。
そしてレイファスが、横のテテュスを見て、告げる。
「レアル城だ」
テテュスも頷くと言葉を返す。
「最終目標だな」
アーチェラスはテテュスの横で告げる。
“ゼイブンとローフィスに憑依した神聖神殿隊騎士の力を借り、飛ばす事は何とか出来る。
我らが出来る事は、護る事と癒やす事”
途端、テテュスとレイファスの脳裏に、戦場の様子が映し出される。
テテュスもレイファスも、望みを言葉にしなかった。
が、いつの間にか、景色は変わっていた。
ダキュアフィロスの軍勢のただ中。
周囲、起き上がり始める影。
それを操る、少し後ろに控え見える、『影』の男。
テテュスはそっ…とレイファスに囁く。
「そっちは任せた」
レイファスが見ると、死んだ騎兵が次々起き上がる。
遙か向こうの上空から、僅か残った飛び魔(イレギュレダ)が数匹、豆粒程の大きさで飛び来るのが視界に入る。
テテュスはもう、「傀儡(くぐつ)の凶王」相手に、戦いの呪文を始めていた。
アーチェラスは癒やしの光、弱り切ったドロレスに放出し、『影』相手に戦うテテュスとレイファスを見上げる。
戦場の映像はその頭上に大きく、広がる。
空飛ぶ飛び魔(イレギュレダ)。
助けたい!
が、止めるワーキュラスの警告。
ディアヴォロスとディスバロッサの呪文が煙のように結界内に広がり、結界の内壁振動させている…。
そして…自分達が“力”使い出来た大きな…亀裂………。
アーチェラスは顔、下げて回路見つめる。
歪みきった回路を、神聖神殿隊騎士達はそれでも必死に、修復して回る。
そして、アースラフテスに告げる。
“荷車の者ら…そしてテテュス、レイファスは私が護る”
アースラフテスの、戸惑う感情。
が、頷くと透けた巨大な腕の中で護る彼らを、その申し出る神聖騎士に、譲り渡した。
荷車の屋根の上、アーチェラスは一瞬で姿現すと、皆を光で包み込む。
アースラフテスがそっ、とアーチェラスに囁く。
“今…神聖騎士の皆が貴方を助けられない”
が、アーチェラスは笑った。
“…つまり“輪の中心”ミューステールからの光を私が独り占めだ。
この回路は私自身と繋がっているから、どんな事があっても途切れない”
“だがそれも、貴方が気を、失わなければの話”
アースラフテスの警告に、アーチェラスは一つ、頷いて応えた。
“では決して、気を失うまい”
静かな、言葉だった。
が、底に秘めた確固たる決意に、アースラフテスはその見事な、騎士達全てが仰ぎ見る最高峰の神聖騎士へと、敬愛の頭を垂れた。
回路は、中に居る人間達を繋ぐ細く管のみが、神聖騎士らの庇護の光で護られ、通っているだけ。
それ以外はあちこちが歪み、砕け…最早通路としてはほぼ、役割を果たしていなかった。
ワーキュラスは「夢の傀儡靴王」が、自分に微笑うのを睨め付ける。
“全てを、滅ぼそうというのか?”
「夢の傀儡王」はその透けた巨大な姿で頭垂れ、言った。
“貴方の力及ばなければそうなる”
そして心から楽しげな笑み浮かべ顔を上げ、独り言のように呟いた。
“真の神を対戦相手に迎えるゲーム程…心躍るものは無い。
数百年眠っていた、甲斐があったというもの”
ワーキュラスは透けた巨大な…“神”を奢るその対戦相手を睨め付け続けた。
ゼイブンは戻るテテュス、レイファスの存在を感じ、サーチボルテスに囁く。
「回路が潰れたって、本当か?」
“中に入ってる人間に通じてる細い管だけは、かろうじて神聖騎士らが護りきったが、外からは気軽にここへはもう、入れない”
ゼイブンは忙しく巨大な荷車に這い上る敵へと短剣降らせ続け、囁く。
「つまり…今の俺達みたいに、憑依型で無ければあんたら、出られないのか?」
“君達の他の者らは、我らに意識明け渡すやり方に熟達してないから、もし我々がその意識使って現れようものなら、その後暫くは戦闘不能になるぞ?”
ゼイブンはアッカマンの言いたい事が解った。
最終決戦。とばかり、開いたレアル城門から敵が続々押し寄せ来る。
こんな中で気絶したりしたら、まさしく命取りだ。
ローフィスは自分の馬護る、斜め横下のスフォルツァが、剣振る相手見て、一瞬怯むのを見、腹の底から怒鳴る。
「全て幻影だ!」
スフォルツァは、怯んだ自分に斬りかかる美女に、ローフィスに怒鳴られ様反射的に剣振り上げ、上から剣を叩き降らす。
飛び散る血浴びても、スフォルツァは心の中で
“これは幻。これは幻…”
と呟き続け、次に襲い来る、やはり絶世の美女に、再度剣を一気に振り下ろした。
ローフィスは安堵と共に反対側を護ってるギュンター見る。
が、相手が子供だろうが、躊躇無しに一刀の元、斬り殺す。
「(ある意味、流石だ)」
ギュンターは、金の髪散らし次の子供も斬り殺して内心怒鳴る。
「襲って来る奴は誰だろうが敵だろう!」
そして腹立ち紛れに荷車の上を見る。
それで…ローフィスにも解った。
ローランデの、側に行けない腹立ちをギュンターは、戦闘で晴らしてるんだと。
が、サーチボルテスを通して“里”のごった返す様子に気づいた途端、一つの記憶が紐解かれる。
古代書庫の中の呪文を引き出したい。と問い合わせた時副長ローレスが瞬時に現れ、書庫の一冊を手に取り、渡してくれた事。
あの時、呆れて聞いたものだ。
“古代書庫の表題、全て知っているのか?”
そしてつい…膨大に古本の本の並ぶ書庫内を見回した。
優に三階分はあるその広い場所の、上へ上へと左右共に本棚は積まれ行き、遙か上へは宙飛ばぬ限り届かない。
そんな書棚が無数に積み上げられたその書庫の、たったの一冊を、ローレスは的確に心読んで手渡してくれた。
礼告げて背を向けた時、ローフィスの頭に言葉が飛び込む。
“知識無くして、長には助言出来ぬ。
副長が担う役目だと、書庫の番人に言い渡されてるからな”
振り向いた時、ローレスの姿はとっくに消えていた。
…書庫の番人は少なくとも八人は居て、項目別に専門知識を受け持っている。
その一人の守備範囲だって膨大。
更に番人は意識化して実態を持たないから、特殊な呪文唱えない限り会話出来ないばかりか、呪文唱えても応えてくれない時がある…。
…八人併せた全部を副長は知識として、持っているのか?
ローフィスの意識読んだサーチボルテスは、ふと思い当たりローフィスに頷く。
相変わらずローフィスの手に次々短剣を振らせながら。
ローフィスは手に重み感じた途端、それを敵に放っていた。
サーチボルテスは書庫に意識飛ばす。
が、書庫の番人に当たってる担当の者が、番人の内六人が目覚め、次々と自分の情報を語り出し互いに論争始め、返答の無い二人は参加せず、今だ議論が混迷してる様に困り切ってる様子を送って来るのに項垂れ、仲間に囁く。
“副長ローレスが…知ってないか?
夢使いに頼んで、眠る副長に尋ねてくれ”
サーチボルテスの言葉に数人が気づき、眠る副長の元へ飛ぶ。
夢使いが現れるが、寝台に横たわるローレス見た途端無言。
つい、先に着いた二人がそんな夢使いを見つめる。
夢使いは一つ、大きな吐息吐くと、こん。と杖で床鳴らし、すっ…とその姿、ローレスの中へと消した。
どんっ!
凄い音と共に夢使いは弾かれて飛び出して来、一人が空間で彼を止める。
そして、横に降ろす。
夢使いは
「弾き出された」
と言っていきり立つ表情見せ、きっ!と杖、こん!と鳴らし再び中へと吸い込まれていく。
暫く後、また…。
どんっ!
今度は宙へ弾かれる夢使いを、もう一人が空気で受け止め、横にそっと降ろす。
夢使いは膝付き肩で息をし、が何とか顔上げると、横の二人に告げた。
二人は直ぐ様、告げられた仲間捜し空間へと消え去った。
アーチェラスとドロレスは、ゆっくりと瞳開ける二人を見た。
テテュスもレイファスも、嬉しそうだった。
「ヨォ…」
レイファスは子供の自分の存在する腹に向かって微笑み、テテュスは一瞬幼子の感激する表情を自分の表情の上に、浮かび上がらせる。
そしてレイファスが、横のテテュスを見て、告げる。
「レアル城だ」
テテュスも頷くと言葉を返す。
「最終目標だな」
アーチェラスはテテュスの横で告げる。
“ゼイブンとローフィスに憑依した神聖神殿隊騎士の力を借り、飛ばす事は何とか出来る。
我らが出来る事は、護る事と癒やす事”
途端、テテュスとレイファスの脳裏に、戦場の様子が映し出される。
テテュスもレイファスも、望みを言葉にしなかった。
が、いつの間にか、景色は変わっていた。
ダキュアフィロスの軍勢のただ中。
周囲、起き上がり始める影。
それを操る、少し後ろに控え見える、『影』の男。
テテュスはそっ…とレイファスに囁く。
「そっちは任せた」
レイファスが見ると、死んだ騎兵が次々起き上がる。
遙か向こうの上空から、僅か残った飛び魔(イレギュレダ)が数匹、豆粒程の大きさで飛び来るのが視界に入る。
テテュスはもう、「傀儡(くぐつ)の凶王」相手に、戦いの呪文を始めていた。
アーチェラスは癒やしの光、弱り切ったドロレスに放出し、『影』相手に戦うテテュスとレイファスを見上げる。
戦場の映像はその頭上に大きく、広がる。
空飛ぶ飛び魔(イレギュレダ)。
助けたい!
が、止めるワーキュラスの警告。
ディアヴォロスとディスバロッサの呪文が煙のように結界内に広がり、結界の内壁振動させている…。
そして…自分達が“力”使い出来た大きな…亀裂………。
アーチェラスは顔、下げて回路見つめる。
歪みきった回路を、神聖神殿隊騎士達はそれでも必死に、修復して回る。
そして、アースラフテスに告げる。
“荷車の者ら…そしてテテュス、レイファスは私が護る”
アースラフテスの、戸惑う感情。
が、頷くと透けた巨大な腕の中で護る彼らを、その申し出る神聖騎士に、譲り渡した。
荷車の屋根の上、アーチェラスは一瞬で姿現すと、皆を光で包み込む。
アースラフテスがそっ、とアーチェラスに囁く。
“今…神聖騎士の皆が貴方を助けられない”
が、アーチェラスは笑った。
“…つまり“輪の中心”ミューステールからの光を私が独り占めだ。
この回路は私自身と繋がっているから、どんな事があっても途切れない”
“だがそれも、貴方が気を、失わなければの話”
アースラフテスの警告に、アーチェラスは一つ、頷いて応えた。
“では決して、気を失うまい”
静かな、言葉だった。
が、底に秘めた確固たる決意に、アースラフテスはその見事な、騎士達全てが仰ぎ見る最高峰の神聖騎士へと、敬愛の頭を垂れた。
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2020年 6月。第10巻
2020年12月。第11巻 出版しました。
PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。
投稿継続中です。よろしくお願いします!
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