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第七章『過去の幻影の大戦』
襲い来る『闇の帝王』
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ムストレスは次々と、ディアヴォロスの配下達が彼を助けるように取り囲み、ディアヴォロスが相変わらずの剣術で、目に見えぬ程の一降りで馬上の騎兵を斬り殺す様を、頭の中の映像で見た。
配下を、見回す。
だが…!
今俺は『闇の帝王』だ!
彼は自分の中の『闇の帝王』に問う。
「(飛べるか?)」
『誰に言っている?』
不敵な笑みを浮かべるその『影』の男の答えに、頷く間も無くムストレスは、飛んでいた…。
ばさばさっ!
皆が、はっ!と空を見つめる。
不気味な青白い肌の、真っ黒な髪をした男が、マントをはためかせ飛来して来る。
ムストレスは上空から、宿敵ディアヴォロスを見つめ、問うた。
「(奴を、殺せるか?)」
『人間か。訳無い…』
ムストレスはディアヴォロス目がけ、一気に急降下する。
ギデオンが上空睨み、背後に振り向く。
左右少し離れた位置に居た、ローランデと見慣れぬ髪色の騎士(ファントレイユ)は咄嗟、ざっ!と両側からディアヴォロスに寄り剣構え護り付く。
が、ムストレスは嗤った。
ざぁぁあっ!
口から、凄まじい小針を吐き出す。
真っ黒な、“障気”で出来た。
それが、ディアヴォロスのみならず両脇護る、ローランデとファントレイユに迄、降り注がれようとしていた。
「ダルッテダンデュス・ドルアッツェン!」
叫びと共に光の障壁が、今まさに届かんとした“障気”の小針を阻む。
づぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!
派手な音を立て“障気”の小針は全て光の障壁と激突し、音と共に粉と成って崩れ落ちる。
「!」
ムストレスはどこからの邪魔か?!
と周囲を探る。
『…荒い…。光の者では…無い!』
『闇の帝王』の声に、ムストレスは上空から地上を見回す。
馬上より自分見上げる、見慣れぬ髪色の…神聖神殿隊付き連隊の男らしき者に目を、付けた。
目がけ急降下し一直線に、襲いかかる。
「ゼイブン!」
子供の頃そのままの…ファントレイユの叫び声。
が、ゼイブンはきっ!と自分に襲いかかる『闇の帝王』、ムストレスを睨め付け叫ぶ。
「アースラフテス!出て来てくれ!」
アースラフテスは一瞬でゼイブンと重なる。
そして、『闇の帝王』が襲い来るのを間近で見た。
アースラフテスの、眉根が寄る。
一瞬で意識を明け渡すゼイブンから全部を受け取ると、闇の濃い“障気”を周囲に放つ、その闇に取り囲まれ真っ暗になる瞬間、かっ!と弾き飛ばした。
ムストレスは、はっ!とする。
覆い尽くした!
そう思った瞬間、あまりに激しい黄金(きん)の光に弾き飛ばされ、気づくと空を飛んでいた。
『お前が…飛んでいるのか?』
『闇の帝王』に問うが、帝王は苦痛に顔、歪め首横に、振っていた。
『制御できない…地に落ちる!』
『何とかしろ!』
ムストレスは叫ぶが、奴らの居る場所からうんと離れた地に、どすん…!と音立て、落下した。
アースラフテスは眉根寄せ、ワーキュラスに声ならぬ声で問う。
“結界は!
入った途端敵が目前で、力を制御できなかった…!”
ワーキュラスは信じられない…!
そう…目を見開き、天空を見つめる。
大きく、いびつに入った亀裂。
がその亀裂が…びくともしない…!
“…どのくらいの力を…”
使ったか?
と問わずとも、ワーキュラスには解った。
今捕らわれている、ダンザイン、ウェラハスですら解き放つ事が出来る程の力を、アースラフテスは一瞬で解き放っていた。
“荒っぽさが信条の、神聖神殿隊ならではか…”
アースラフテスはワーキュラスからの黄金の光が、微笑みに感じられ、ほっ…と吐息吐く。
が、自分の使った力で、はっ!と気づきゼイブンを見つめる。
彼は、眠っていた。
良く訓練出来ている神聖神殿隊付き連隊の男ならではの…危機回避方法に、アースラフテスは安堵する。
が、長く留まる訳にも行かない。
ファントレイユに視線を振ると、彼はすっ飛んで来た。
アースラフテスはそれを見届け、その場を消えて去る。
ざっっっ!
気絶したゼイブンが、ぐらりと馬上から身を倒す。
ファントレイユは抱き止めようとしたが、その横から素早い人影が、落ちたゼイブンを先に、抱きかかえていた。
「…アルファ…ロイス右将軍………」
その若い、太陽のような笑顔の男にファントレイユの声は、掠れた。
思わず…ギデオンに振り向く。
が、アルファロイスの腕が動き、ファントレイユは気づいて気絶したゼイブンの体を、アルファロイスより受け取った。
アルファロイスはディアヴォロスに視線を送ると、彼に向けて告げる。
「…ムストレスだった…な?」
ディアヴォロスはアルファロイスを見つめ、少し目を伏せ…そして上げると、心から申し訳なさそうに囁く。
「彼と私の遺恨に、貴方まで付き合わせてる」
が、アルファロイスはそう告げる、大事な片腕に呆れて、言った。
「お前を任命したのは俺だから、俺がお前を助けるのは当然だ。
アシュアークもここに、捕らわれてるしな!」
言ってふと…視線を感じ、振り向く。
ファントレイユは気絶したゼイブンが、咄嗟昔みたいに、自分を護ってくれたのだと思い出すと、感激だったし、彼を自分が抱き上げられる程大きくなってる事にも、感激だった。
敵騎馬らが急襲した『闇の帝王』が吹っ飛ばされるのを目に、浮き足だって襲って来ないのも目にし、そして………。
アルファロイスが視線を自分に向けている、息子ギデオンに気づいたように…視線を向けるのを、見た。
彼の時代ではもう…その命を亡くした、かつての右将軍の若き姿………。
ギデオンが、惚けたようにアルファロイスを見つめ続けるのを、ファントレイユは切なげに見た。
アルファロイスはギデオンを見、自分にじっと視線を注ぐその、若く美しい騎士の顔立ちが、妻そっくりなのに少し首捻り…そして微笑った。
「…ギデオン?」
ギデオンの表情が、一気に明るく輝く。
「私が…解るのか?」
アルファロイスは苦笑する。
「育ったら…やっぱりララベルそっくりになったな!」
ギデオンはそっ…。
と剣を鞘に戻し、アルファロイスの前へと進み出る。
アルファロイスは嬉しそうに、立派に育った息子を見つめ、太陽のような笑顔で笑う。
ローランデはそっ…と、隣で俯くディアヴォロスに囁いた。
「今の内に…少し、お休みを」
が、ディアヴォロスはまだ、背後のオーガスタスとディングレーが、俯く姿に辛そうに瞳をやる。
「アイリスが必ず、貴方に代わって。
ですからどうか少しでも…」
ローランデの気遣いに、ディアヴォロスはようやく少し、頷くと、立ったまま俯き、目を閉じた。
ギデオンはまだ、惚けたように…幻を見るように、かつて見上げた、大きな大好きな父親を真正面から、見つめ続けた。
「元気でいるか?」
太陽のように明るく陽気な父の微笑みに、ギデオンは全開で微笑って、頷く。
ファントレイユは胸が、ズキン…!と痛んだ。
ギデオンは一言も…後世の事は伝えない気だ…。
言ったとしても…多分アルファロイスは目覚めれば忘れてしまう…。
けれど………。
失って寂しかったと…。
命を自分の為に少しでも…大切にしてくれと…。
言えばもしかして………。
が、ギデオンは微笑って父に告げる。
「貴方は若い。
貴方程の時私は…」
「まだ、こんなだぞ?」
手の平を腿の辺りに置いて、右将軍は微笑う。
「そりゃあ可愛くってな。
微笑むと、花開くように綺麗な顔はララベルそっくりだが…。
いつも剣の相手してくれと、俺に剣を持って来る。
覚えてるか?
それに帰る度、ララベルが昨日は誰と殴り合って今日は…と」
ギデオンは、頷く。
「毎度、衣服も室内も泥だらけだと、怒られてた」
二人は、同時に笑った。
ファントレイユは切なくて、涙が零れそうだった。
葬儀の式でも、ギデオンは静かで、泣かなかった。
綺麗な面上げ、凛とした武人の姿で、同様武人として戦い抜いた父を、敬愛込め見送るように…。
その棺に土が被せられ、埋められ行く最後迄……。
ギデオンに悲しみは無く…あるのは敬意のみ…。
崇高な場所に旅立つ大事な人を、見送るに相応しい態度を、最後迄崩したりしなかった……。
大勢の…彼を慕う、近衛の騎士ですら瞳潤ませ、嗚咽を上げたというのに………。
配下を、見回す。
だが…!
今俺は『闇の帝王』だ!
彼は自分の中の『闇の帝王』に問う。
「(飛べるか?)」
『誰に言っている?』
不敵な笑みを浮かべるその『影』の男の答えに、頷く間も無くムストレスは、飛んでいた…。
ばさばさっ!
皆が、はっ!と空を見つめる。
不気味な青白い肌の、真っ黒な髪をした男が、マントをはためかせ飛来して来る。
ムストレスは上空から、宿敵ディアヴォロスを見つめ、問うた。
「(奴を、殺せるか?)」
『人間か。訳無い…』
ムストレスはディアヴォロス目がけ、一気に急降下する。
ギデオンが上空睨み、背後に振り向く。
左右少し離れた位置に居た、ローランデと見慣れぬ髪色の騎士(ファントレイユ)は咄嗟、ざっ!と両側からディアヴォロスに寄り剣構え護り付く。
が、ムストレスは嗤った。
ざぁぁあっ!
口から、凄まじい小針を吐き出す。
真っ黒な、“障気”で出来た。
それが、ディアヴォロスのみならず両脇護る、ローランデとファントレイユに迄、降り注がれようとしていた。
「ダルッテダンデュス・ドルアッツェン!」
叫びと共に光の障壁が、今まさに届かんとした“障気”の小針を阻む。
づぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!
派手な音を立て“障気”の小針は全て光の障壁と激突し、音と共に粉と成って崩れ落ちる。
「!」
ムストレスはどこからの邪魔か?!
と周囲を探る。
『…荒い…。光の者では…無い!』
『闇の帝王』の声に、ムストレスは上空から地上を見回す。
馬上より自分見上げる、見慣れぬ髪色の…神聖神殿隊付き連隊の男らしき者に目を、付けた。
目がけ急降下し一直線に、襲いかかる。
「ゼイブン!」
子供の頃そのままの…ファントレイユの叫び声。
が、ゼイブンはきっ!と自分に襲いかかる『闇の帝王』、ムストレスを睨め付け叫ぶ。
「アースラフテス!出て来てくれ!」
アースラフテスは一瞬でゼイブンと重なる。
そして、『闇の帝王』が襲い来るのを間近で見た。
アースラフテスの、眉根が寄る。
一瞬で意識を明け渡すゼイブンから全部を受け取ると、闇の濃い“障気”を周囲に放つ、その闇に取り囲まれ真っ暗になる瞬間、かっ!と弾き飛ばした。
ムストレスは、はっ!とする。
覆い尽くした!
そう思った瞬間、あまりに激しい黄金(きん)の光に弾き飛ばされ、気づくと空を飛んでいた。
『お前が…飛んでいるのか?』
『闇の帝王』に問うが、帝王は苦痛に顔、歪め首横に、振っていた。
『制御できない…地に落ちる!』
『何とかしろ!』
ムストレスは叫ぶが、奴らの居る場所からうんと離れた地に、どすん…!と音立て、落下した。
アースラフテスは眉根寄せ、ワーキュラスに声ならぬ声で問う。
“結界は!
入った途端敵が目前で、力を制御できなかった…!”
ワーキュラスは信じられない…!
そう…目を見開き、天空を見つめる。
大きく、いびつに入った亀裂。
がその亀裂が…びくともしない…!
“…どのくらいの力を…”
使ったか?
と問わずとも、ワーキュラスには解った。
今捕らわれている、ダンザイン、ウェラハスですら解き放つ事が出来る程の力を、アースラフテスは一瞬で解き放っていた。
“荒っぽさが信条の、神聖神殿隊ならではか…”
アースラフテスはワーキュラスからの黄金の光が、微笑みに感じられ、ほっ…と吐息吐く。
が、自分の使った力で、はっ!と気づきゼイブンを見つめる。
彼は、眠っていた。
良く訓練出来ている神聖神殿隊付き連隊の男ならではの…危機回避方法に、アースラフテスは安堵する。
が、長く留まる訳にも行かない。
ファントレイユに視線を振ると、彼はすっ飛んで来た。
アースラフテスはそれを見届け、その場を消えて去る。
ざっっっ!
気絶したゼイブンが、ぐらりと馬上から身を倒す。
ファントレイユは抱き止めようとしたが、その横から素早い人影が、落ちたゼイブンを先に、抱きかかえていた。
「…アルファ…ロイス右将軍………」
その若い、太陽のような笑顔の男にファントレイユの声は、掠れた。
思わず…ギデオンに振り向く。
が、アルファロイスの腕が動き、ファントレイユは気づいて気絶したゼイブンの体を、アルファロイスより受け取った。
アルファロイスはディアヴォロスに視線を送ると、彼に向けて告げる。
「…ムストレスだった…な?」
ディアヴォロスはアルファロイスを見つめ、少し目を伏せ…そして上げると、心から申し訳なさそうに囁く。
「彼と私の遺恨に、貴方まで付き合わせてる」
が、アルファロイスはそう告げる、大事な片腕に呆れて、言った。
「お前を任命したのは俺だから、俺がお前を助けるのは当然だ。
アシュアークもここに、捕らわれてるしな!」
言ってふと…視線を感じ、振り向く。
ファントレイユは気絶したゼイブンが、咄嗟昔みたいに、自分を護ってくれたのだと思い出すと、感激だったし、彼を自分が抱き上げられる程大きくなってる事にも、感激だった。
敵騎馬らが急襲した『闇の帝王』が吹っ飛ばされるのを目に、浮き足だって襲って来ないのも目にし、そして………。
アルファロイスが視線を自分に向けている、息子ギデオンに気づいたように…視線を向けるのを、見た。
彼の時代ではもう…その命を亡くした、かつての右将軍の若き姿………。
ギデオンが、惚けたようにアルファロイスを見つめ続けるのを、ファントレイユは切なげに見た。
アルファロイスはギデオンを見、自分にじっと視線を注ぐその、若く美しい騎士の顔立ちが、妻そっくりなのに少し首捻り…そして微笑った。
「…ギデオン?」
ギデオンの表情が、一気に明るく輝く。
「私が…解るのか?」
アルファロイスは苦笑する。
「育ったら…やっぱりララベルそっくりになったな!」
ギデオンはそっ…。
と剣を鞘に戻し、アルファロイスの前へと進み出る。
アルファロイスは嬉しそうに、立派に育った息子を見つめ、太陽のような笑顔で笑う。
ローランデはそっ…と、隣で俯くディアヴォロスに囁いた。
「今の内に…少し、お休みを」
が、ディアヴォロスはまだ、背後のオーガスタスとディングレーが、俯く姿に辛そうに瞳をやる。
「アイリスが必ず、貴方に代わって。
ですからどうか少しでも…」
ローランデの気遣いに、ディアヴォロスはようやく少し、頷くと、立ったまま俯き、目を閉じた。
ギデオンはまだ、惚けたように…幻を見るように、かつて見上げた、大きな大好きな父親を真正面から、見つめ続けた。
「元気でいるか?」
太陽のように明るく陽気な父の微笑みに、ギデオンは全開で微笑って、頷く。
ファントレイユは胸が、ズキン…!と痛んだ。
ギデオンは一言も…後世の事は伝えない気だ…。
言ったとしても…多分アルファロイスは目覚めれば忘れてしまう…。
けれど………。
失って寂しかったと…。
命を自分の為に少しでも…大切にしてくれと…。
言えばもしかして………。
が、ギデオンは微笑って父に告げる。
「貴方は若い。
貴方程の時私は…」
「まだ、こんなだぞ?」
手の平を腿の辺りに置いて、右将軍は微笑う。
「そりゃあ可愛くってな。
微笑むと、花開くように綺麗な顔はララベルそっくりだが…。
いつも剣の相手してくれと、俺に剣を持って来る。
覚えてるか?
それに帰る度、ララベルが昨日は誰と殴り合って今日は…と」
ギデオンは、頷く。
「毎度、衣服も室内も泥だらけだと、怒られてた」
二人は、同時に笑った。
ファントレイユは切なくて、涙が零れそうだった。
葬儀の式でも、ギデオンは静かで、泣かなかった。
綺麗な面上げ、凛とした武人の姿で、同様武人として戦い抜いた父を、敬愛込め見送るように…。
その棺に土が被せられ、埋められ行く最後迄……。
ギデオンに悲しみは無く…あるのは敬意のみ…。
崇高な場所に旅立つ大事な人を、見送るに相応しい態度を、最後迄崩したりしなかった……。
大勢の…彼を慕う、近衛の騎士ですら瞳潤ませ、嗚咽を上げたというのに………。
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