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第七章『過去の幻影の大戦』
襲い来る巨大魔獣ルグキュラン
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ホールーンがその視界に、真っ直ぐ猛速で駆け込むルグキュランの群れを見つける。
高く飛んで狂凶大猿(エンドス)らの頭上を飛び越し、真っ直ぐこちらに向かっていた。
途中ルグキュランの群れが二手に別れ、一群はこちらを目指し、残る二群が、戦場から遠ざかるシェイルやテテュスらの後を追うのを目にする。
ホールーンは内心、チッ!と舌鳴らし心話で皆に叫んだ。
『固まって!』
咄嗟にエルベスはアルファロイスの横に駆け込み、少し離れた場所にいるディングレーとオーガスタスは振り向き、ギュンターの促しで横に走り来る。
びり!
一瞬周囲の、空気が震った。
途端白の、光が周囲を包み、その向こう。
敵レアル城から真っ黒な異形の群れがぐんぐん近づくのを見る。
豆粒程が一気に石に。
そして岩のような大きさで黒い巨体が目前に迫ったと思うと、その鉤爪の腕を振り回す。
がん!
凄まじい大音響が轟く。
が化物の腕は光の結界に、弾かれ届かない。
アルファロイスが振り向く。
右横。
ディングレーが黒髪散らして横を見る。
左横。
オーガスタスが正面見ているとあっという間に周囲は黒い化物で埋め尽くされ、連中はがんがん、光の結界を叩く。
化物が結界を叩く度、その腕が焼け焦げるのを、エルベスは見つめた。
が、強固に見えた光の結界は、ルグキュランが叩く度、その光の濃さを薄め行く。
がっっっっ!
巨大で真っ黒な牡牛のような頭。
黄色に光る不気味ででかい目玉。
毛で覆われた太い腕で結界を叩く度、結界は一瞬その白い光をグレーに変える。
がっっつん!
真上から振り降ろされる巨大な腕。
が。
ギャォォォォォン!
ギュンターはその腕が焼けて吹っ飛び、二の腕から肉が覗いて黒い血が、滴り飛ぶのを見た。
がんっ!
が化物らは片腕無くす仲間等気に止める様子無く、次々に腕を振り入れ来る。
真上の白い光は今や数ミリ程度の厚さに狭まり、それでも振り入れられる拳に当る瞬間、光はばちっ!と音を立て黒に一瞬染まり、まるで削り取られるように光の結界は薄く成って行く。
オーガスタスもディングレーも無言でその光を見つめる。
ギュンターが、唸る。
「不味く無いか?」
アルファロイスが落ち着き払って周囲を見回す。
「結界が破れれば戦うしか術は無い」
途端傷ついたディングレーもオーガスタスも同時に、背後に居る右将軍に振り向く。
オーガスタスは相手が右将軍で無ければ言った。
『あれ相手に?
本気か?』
狂凶大猿(エンドス)が大人しく見える程、黒い牡牛の化物は動作も素早く凶暴だった。
アルファロイスが続き口を開く。
「…が、神聖騎士が正解だな。
呪文を唱えるしか無い」
それを聞いてディングレーが、がっくり首を折って、安堵した。
けれどエルベスが素早く告げる。
「私は神聖呪文を知らない」
アルファロイス右将軍は明るく笑う。
「俺もだ。
知ってるのはただ一つ」
ディングレーは首を下げたまま。
オーガスタスが尋ねる前に右将軍は、振り向き自分を見つめるオーガスタスを見、言った。
「他人の呪文を増幅させる呪文」
オーガスタスは聞いて顔を前に戻し、吐息吐く。
そしてまだ下を向く、横のディングレーに告げる。
「結界を強化する呪文を、知ってるか?」
ディングレーは問い返す。
「あんたは?」
オーガスタスは一息付いて首を下げたまま自分を見つめるディングレーの青い瞳を見返し、口を開く。
「アン…ダスタル」
ディングレーが直ぐ様オーガスタスに追随する。
「ベレッパスカウント・デレッテラムダン」
同時にアルファロイスの口からも呪文が飛び出す。
「ロドムルナス・アル・デカントレナデス」
ギュンターがエルベスを見ると、エルベスも右将軍の呪文を口真似しながらギュンターを、見返す。
ギュンターは背後から聞こえる右将軍の言葉を耳に、真似て呪文を唱え始めた。
ホールーンは必死で宙を飛び、馬で走り去る皆を追うルグキュランの群れの、直前に飛び込む。
ばっ!
一瞬で光の壁を作ると、ルグキュランは次々に激突し、奇っ怪な悲鳴を上げて吹っ飛ぶ。
ギィエェェェェィィィィィィィ!
ヴギャグゥゥゥゥゥ!!!
が、背後のルグキュランは素早く壁の横を、迂回して行く。
ホールーンは再び一瞬で飛び、駆けるルグキュランの前で一体分を弾く、光の壁を作る。
激突したルグキュランの背後に居たルグキュランは更にそれを避け、駆ける。
ホールーンはまた一瞬で、避けるルグキュランの目前に飛び出す。
が。
二体。三体。
迂回し避け、飛び上がり、戦場を後にする、シェイルらを追う。
ばっ!
ばっ!
ホールーンは必死で次々その目前に姿を現し、光の壁で遮り飛ばした。
頭上、遥か高く飛び越えて行くルグキュラン。
更にもう一体。
ホールーンは、しまった!と思った。
一体は既に、シェイルの馬の斜め後ろに着地し走り始めてる。
レイファスは斜め前に突然降って湧くルグキュランが、シェイルの馬の後を追うのを目にする。
テテュスがもう、呪文を口ずさみ始め、慌てる。
「お前が気絶したら!
誰が馬を操るんだ!…デアル・ダズ…」
自分の呪文を強引に引き継ぐレイファスの声に、テテュスは歯を食い縛り手綱を握った。
アシュアークは斜め背後に迫るその真っ黒のデカい化物に、一瞬目を見開く。
しゅんっ!
腕が、伸びたかと思ったら途端、ぎゃっ!
化物は呻きつんのめって地面に激突した。
その背後から神聖騎士の姿が伺い見え、ほっとする。
が、はっ!と顔を、上げた。
真上から、走る馬目掛け落下する黒い化物。
その腕がシェイルを掴もうと振り子のように振って来る。
目で追える速さでは無かった。
が気配を察知し、アシュアークは咄嗟にシェイルを突き倒す。
手綱を握るシェイルは背後から背を突然ど突かれ、つんのめって馬の首にぶち当たる。
レイファスは呪文を、ぶつけようとする寸前ホールーンの心話を聞いた。
『止(とど)めろ!』
咄嗟にレイファスは最後の言葉を、唇を噛んで飲み込みほぼ同時。
シェイルの背後目掛け、頭上から襲い来るルグキュランに斜め横から光の放射が炸裂したのは。
ギィヤァァァァァァァァァ!
どんっ!
シェイルがその音で振り向くと、アシュアークが落馬し、地に激しく転がる様が目に、飛び込む。
「!」
テテュスは馬の背から、弾き飛ぶ直前のルグキュランの、振り降ろされるデカい手に当たり吹っ飛んで地に落ち転がるアシュアークを目にし、慌てて手綱引く。
咄嗟にホールーンが心話で叫ぶ。
『駄目だ!そのまま…!』
止まりかける馬の背から背後を見るが、まだ二体、かなり後ろからルグキュランがこちら目掛け飛び来る。
背後の兵達はその化物に、パニック状態で隊列は乱れまくる。
テテュスは必死で拍車かけながら背後に振り向き、叫んだ。
「『光の民』の守護がある!迷わず駆けろ!」
テテュスの咆哮に、レイファスは目を見開く。
普段の穏やかな彼の人格を、知ってるだけにこういう時の統率力は目を見張る。
兵達はその声に勇気を貰ったように、再び隊列組み、背後から走り来た。
ホールーンは咄嗟にアシュアークを光で包み持ち上げ、自分に引き寄せる。
が次が、来ていた。
ホールーンは引き寄せたアシュアークを腕に抱いたまま、背後から飛び来るルグキュラン二体に振り向き、睨めつけた。
心にミラーレスの声。
『彼は私が包みます!
シェイルの元へ、戻せますか?』
ホールーンは一瞬肯定の呻きをミラーレスに送り瞬時に、馬を操るシェイルの前へアシュアークを送る。
シェイルは馬の首と自分の間に、光で包まれぐったりとした、アシュアークの姿が突然現れ、腕に抱いて泣き出しそうな瞳を、投げた。
光で包まれてるとはいえ、それ…を感じる。
咄嗟にミラーレスが気遣うように告げる。
『何としても私が癒します!
どうかそのまま進んで下さい!』
がシェイルは問い返したかった。
光に包まれてはいてもアシュアークの…脈動が無い。
その吐息は、止まっているように感じられた。
彼はもしかして…もしかして!
がアシュアークを包む光が幾度もうねり、濃い光が彼の周囲を波打ち、それがまるで…ミラーレスが必死にアシュアークの蘇生を図ってるようで…問い返せなかった。
だから…心の中でアシュアークに語りかけた。
『目を覚ませアシュアーク!
………必ず、戻って来い!!!』
高く飛んで狂凶大猿(エンドス)らの頭上を飛び越し、真っ直ぐこちらに向かっていた。
途中ルグキュランの群れが二手に別れ、一群はこちらを目指し、残る二群が、戦場から遠ざかるシェイルやテテュスらの後を追うのを目にする。
ホールーンは内心、チッ!と舌鳴らし心話で皆に叫んだ。
『固まって!』
咄嗟にエルベスはアルファロイスの横に駆け込み、少し離れた場所にいるディングレーとオーガスタスは振り向き、ギュンターの促しで横に走り来る。
びり!
一瞬周囲の、空気が震った。
途端白の、光が周囲を包み、その向こう。
敵レアル城から真っ黒な異形の群れがぐんぐん近づくのを見る。
豆粒程が一気に石に。
そして岩のような大きさで黒い巨体が目前に迫ったと思うと、その鉤爪の腕を振り回す。
がん!
凄まじい大音響が轟く。
が化物の腕は光の結界に、弾かれ届かない。
アルファロイスが振り向く。
右横。
ディングレーが黒髪散らして横を見る。
左横。
オーガスタスが正面見ているとあっという間に周囲は黒い化物で埋め尽くされ、連中はがんがん、光の結界を叩く。
化物が結界を叩く度、その腕が焼け焦げるのを、エルベスは見つめた。
が、強固に見えた光の結界は、ルグキュランが叩く度、その光の濃さを薄め行く。
がっっっっ!
巨大で真っ黒な牡牛のような頭。
黄色に光る不気味ででかい目玉。
毛で覆われた太い腕で結界を叩く度、結界は一瞬その白い光をグレーに変える。
がっっつん!
真上から振り降ろされる巨大な腕。
が。
ギャォォォォォン!
ギュンターはその腕が焼けて吹っ飛び、二の腕から肉が覗いて黒い血が、滴り飛ぶのを見た。
がんっ!
が化物らは片腕無くす仲間等気に止める様子無く、次々に腕を振り入れ来る。
真上の白い光は今や数ミリ程度の厚さに狭まり、それでも振り入れられる拳に当る瞬間、光はばちっ!と音を立て黒に一瞬染まり、まるで削り取られるように光の結界は薄く成って行く。
オーガスタスもディングレーも無言でその光を見つめる。
ギュンターが、唸る。
「不味く無いか?」
アルファロイスが落ち着き払って周囲を見回す。
「結界が破れれば戦うしか術は無い」
途端傷ついたディングレーもオーガスタスも同時に、背後に居る右将軍に振り向く。
オーガスタスは相手が右将軍で無ければ言った。
『あれ相手に?
本気か?』
狂凶大猿(エンドス)が大人しく見える程、黒い牡牛の化物は動作も素早く凶暴だった。
アルファロイスが続き口を開く。
「…が、神聖騎士が正解だな。
呪文を唱えるしか無い」
それを聞いてディングレーが、がっくり首を折って、安堵した。
けれどエルベスが素早く告げる。
「私は神聖呪文を知らない」
アルファロイス右将軍は明るく笑う。
「俺もだ。
知ってるのはただ一つ」
ディングレーは首を下げたまま。
オーガスタスが尋ねる前に右将軍は、振り向き自分を見つめるオーガスタスを見、言った。
「他人の呪文を増幅させる呪文」
オーガスタスは聞いて顔を前に戻し、吐息吐く。
そしてまだ下を向く、横のディングレーに告げる。
「結界を強化する呪文を、知ってるか?」
ディングレーは問い返す。
「あんたは?」
オーガスタスは一息付いて首を下げたまま自分を見つめるディングレーの青い瞳を見返し、口を開く。
「アン…ダスタル」
ディングレーが直ぐ様オーガスタスに追随する。
「ベレッパスカウント・デレッテラムダン」
同時にアルファロイスの口からも呪文が飛び出す。
「ロドムルナス・アル・デカントレナデス」
ギュンターがエルベスを見ると、エルベスも右将軍の呪文を口真似しながらギュンターを、見返す。
ギュンターは背後から聞こえる右将軍の言葉を耳に、真似て呪文を唱え始めた。
ホールーンは必死で宙を飛び、馬で走り去る皆を追うルグキュランの群れの、直前に飛び込む。
ばっ!
一瞬で光の壁を作ると、ルグキュランは次々に激突し、奇っ怪な悲鳴を上げて吹っ飛ぶ。
ギィエェェェェィィィィィィィ!
ヴギャグゥゥゥゥゥ!!!
が、背後のルグキュランは素早く壁の横を、迂回して行く。
ホールーンは再び一瞬で飛び、駆けるルグキュランの前で一体分を弾く、光の壁を作る。
激突したルグキュランの背後に居たルグキュランは更にそれを避け、駆ける。
ホールーンはまた一瞬で、避けるルグキュランの目前に飛び出す。
が。
二体。三体。
迂回し避け、飛び上がり、戦場を後にする、シェイルらを追う。
ばっ!
ばっ!
ホールーンは必死で次々その目前に姿を現し、光の壁で遮り飛ばした。
頭上、遥か高く飛び越えて行くルグキュラン。
更にもう一体。
ホールーンは、しまった!と思った。
一体は既に、シェイルの馬の斜め後ろに着地し走り始めてる。
レイファスは斜め前に突然降って湧くルグキュランが、シェイルの馬の後を追うのを目にする。
テテュスがもう、呪文を口ずさみ始め、慌てる。
「お前が気絶したら!
誰が馬を操るんだ!…デアル・ダズ…」
自分の呪文を強引に引き継ぐレイファスの声に、テテュスは歯を食い縛り手綱を握った。
アシュアークは斜め背後に迫るその真っ黒のデカい化物に、一瞬目を見開く。
しゅんっ!
腕が、伸びたかと思ったら途端、ぎゃっ!
化物は呻きつんのめって地面に激突した。
その背後から神聖騎士の姿が伺い見え、ほっとする。
が、はっ!と顔を、上げた。
真上から、走る馬目掛け落下する黒い化物。
その腕がシェイルを掴もうと振り子のように振って来る。
目で追える速さでは無かった。
が気配を察知し、アシュアークは咄嗟にシェイルを突き倒す。
手綱を握るシェイルは背後から背を突然ど突かれ、つんのめって馬の首にぶち当たる。
レイファスは呪文を、ぶつけようとする寸前ホールーンの心話を聞いた。
『止(とど)めろ!』
咄嗟にレイファスは最後の言葉を、唇を噛んで飲み込みほぼ同時。
シェイルの背後目掛け、頭上から襲い来るルグキュランに斜め横から光の放射が炸裂したのは。
ギィヤァァァァァァァァァ!
どんっ!
シェイルがその音で振り向くと、アシュアークが落馬し、地に激しく転がる様が目に、飛び込む。
「!」
テテュスは馬の背から、弾き飛ぶ直前のルグキュランの、振り降ろされるデカい手に当たり吹っ飛んで地に落ち転がるアシュアークを目にし、慌てて手綱引く。
咄嗟にホールーンが心話で叫ぶ。
『駄目だ!そのまま…!』
止まりかける馬の背から背後を見るが、まだ二体、かなり後ろからルグキュランがこちら目掛け飛び来る。
背後の兵達はその化物に、パニック状態で隊列は乱れまくる。
テテュスは必死で拍車かけながら背後に振り向き、叫んだ。
「『光の民』の守護がある!迷わず駆けろ!」
テテュスの咆哮に、レイファスは目を見開く。
普段の穏やかな彼の人格を、知ってるだけにこういう時の統率力は目を見張る。
兵達はその声に勇気を貰ったように、再び隊列組み、背後から走り来た。
ホールーンは咄嗟にアシュアークを光で包み持ち上げ、自分に引き寄せる。
が次が、来ていた。
ホールーンは引き寄せたアシュアークを腕に抱いたまま、背後から飛び来るルグキュラン二体に振り向き、睨めつけた。
心にミラーレスの声。
『彼は私が包みます!
シェイルの元へ、戻せますか?』
ホールーンは一瞬肯定の呻きをミラーレスに送り瞬時に、馬を操るシェイルの前へアシュアークを送る。
シェイルは馬の首と自分の間に、光で包まれぐったりとした、アシュアークの姿が突然現れ、腕に抱いて泣き出しそうな瞳を、投げた。
光で包まれてるとはいえ、それ…を感じる。
咄嗟にミラーレスが気遣うように告げる。
『何としても私が癒します!
どうかそのまま進んで下さい!』
がシェイルは問い返したかった。
光に包まれてはいてもアシュアークの…脈動が無い。
その吐息は、止まっているように感じられた。
彼はもしかして…もしかして!
がアシュアークを包む光が幾度もうねり、濃い光が彼の周囲を波打ち、それがまるで…ミラーレスが必死にアシュアークの蘇生を図ってるようで…問い返せなかった。
だから…心の中でアシュアークに語りかけた。
『目を覚ませアシュアーク!
………必ず、戻って来い!!!』
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