アースルーリンドの騎士 幼い頃

あーす。

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第七章『過去の幻影の大戦』

ディアヴォロスのいる居城を目指す、ゼイブンとローフィス、それにファントレイユとギデオン

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 周囲が木で覆い尽くされた、森の道をひた走る。

ファントレイユはギデオンを見た。
ゼイブンは枝道に差し掛かる度進む道を指し示し、ギデオンの素晴らしい馬術はゼイブンの指示にピタリと従い、速度も落とさず示された方向へ突っ込んで行き、先を猛速で駆け続けてた。

…が。
ファントレイユは幾度も前に抱く、ローフィスの体から、力が抜け落ちていくのを感じ、曲がる度に彼の体を抱き直す。

次の曲がり角を曲がる。
もう…ゼイブンを乗せた馬の尻は次の曲がり角の先に、消えていた。

ローフィスを抱き直すもののふっ…とファントレイユは“気”を、抜く。
気づいたローフィスが、呻く。

「…ムウ…………」
辛そうだった。
馬の振動が、余程堪えるのか…気絶寸前かと、思う程。

聞きたかった。ゼイブンに。
帰りはここを、通るのかと。

もしそうなら…この辺りでローフィスを馬上から降ろし、休ませたかった。
ワーキュラスはローフィスが、重傷だと…そう言った。
ただ、重傷だ。と。

どんな傷を負いどれ程なのかは、ファントレイユには知る術も無かった。が………。

ローフィスが、顔を上げる。
ファントレイユは気づいて、背後から彼の耳元に囁く。
「…少し、休もう…」

ローフィスが少し、顔を縦に揺らす。
視線を…横に向ける。
周囲の木々が、駆け去って行く。
馬上で、今だ傷を激しく疼かせる振動の中にいると、気づく。
身が上下に揺すられる度、斬られた刃物の痛みが傷口を、駆け抜けて行く。
ローフィスは心の中で、ワーキュラスを呼んだ。

ファントレイユは横に現れる黄金の光の中に瞬時に浮かび上がる、透けた少年の姿にちょっと驚いて、手綱を引きかけた。
ふ…と思い出し、安堵して囁く。
「…どうした?ワーキュラス」

が、ワーキュラスが纏う周囲の光は、大きくなったかと思うと小さく揺らぎ、それが…会話のように感じ、ファントレイユはふと、前に抱くローフィスを、伺った。

ローフィスはすっ…と顔を上げて横に振り向く。
そして、呻いた。
「…俺無しで…ディアヴォロスは動くのか?」

ワーキュラスはローフィス…そしてゼイブンの頭上の亀裂を手繰る。
ゼイブン一人が「左の王家」の居城に、辿り着いたとしても………。

ワーキュラスは悲しげに首を、横に振る。
そして囁いた。身に纏う光を瞬かせながら。

“二人の英雄が必要だ。
「左の王家」の援軍を、動かすには。
…が君を運ぶ、方法は、ある”

ファントレイユがワーキュラスにその顔を向けると、ローフィスが油汗垂らしながらも笑い、言った。
「…俺を、気絶させて運ぶか?」

察しのいいローフィスに、ワーキュラスは頷き、ファントレイユに囁く。
“意識があるから、振動が精神から彼の、『光の里』にある体に伝わる”

ファントレイユは頷く。
「なら、気絶させればこれ以上、振動は『光の里』の傷ついた体に、伝わらないんだな?」

“傷は開かない”

ファントレイユは、頷いた。



 ギデオンは咄嗟、背後に振り向く。
ゼイブンは自分が後ろに気を取られている事がどうして…前に座るギデオンに解ったのか、ぎょっとした。

カンが鋭い。と、「右の王家」の人々達は言われて来た。
右将軍アルファロイスとは一面識も無いが、ギデオンの父、アルファロイスもそうだ。
と巷の噂で散々聞いた。

「左の王家」のディアヴォロスのように、『光の国』の光竜を、その身に宿す訳じゃないのに、なぜか。
言葉を、発する前に内容を察する。と。

「…どうする!」
ギデオンに尋ねられ、ゼイブンは背後に振り向く。
背後に続く筈の、ファントレイユとローフィスの姿が、まるで見えない。

引き返す。
そう、口を開こうとした時、黄金の光が横に瞬く。
「ワーキュラス!
ローフィスはどうした?!」
叫ぶと、光が瞬く。

“止まって…後続を待っていてくれ”
ゼイブンが前に座るギデオンを見ると、ギデオンは振り向いて、頷いた。


カサ…。
枯れ葉の音がする。

薄く幾重にも落ちた葉の間に腰を下ろす。
が、ギデオンは立ったまま、王族の血を引くに相応しく、胸を反り返らせて手にした木筒から、水を飲んでいる。

肩幅もそれなり有り、体格もそれなりにいい。
肩や胸元はどちらかと言うと、むっちり感はするが。
太目。と言うより、筋肉の上に柔らかな肉が乗ってる感じだ。

ファントレイユを見た後だと、余計だろう。
ファントレイユは無駄な肉は一切付いてない、すらりとした固い体付きに、見えたから。

なので二人比べるとどちらかと言えばギデオンの方が、丸みのある筋肉で、女性的な感じもする。
態度がデカく、そっくり返ってるし偉そうだから、そういう言葉はとても口には、出せなかったが。

だが。

その上に乗っている小造りの顔立ち。
さざめく黄金の髪といい、大きめの青緑の瞳と小さめの可愛らしく綺麗な鼻筋。
それに小さめのぽってりした赤い唇といい…呆れる程綺麗な、美女顔だった。

が、鬼門だな。
昔から、綺麗な女には言葉を惜しまず綺麗だ。
と言いまくって丁度良いが、綺麗な男に“綺麗だ”と言って、良かった試しは一度だって無い。

…その代表選手はギュンター。
確かまだ奴が教練編入したての頃、廊下でばったり出会ってその美貌に見惚れ、つい口を突いて漏れた。
「…綺麗だ」

…もし避けなかったら、横から豪速で飛んで来た奴の拳に頬骨、砕かれてたかもしれない。
あの時、頭を下に引っ込めといて本当に良かったと、今でも思う。

次が飛んで来ず、恐る恐る顔を上げると。
ギュンターはあの取り澄ました美貌を崩さず、何で避けるんだ的な無表情で言った。
「ああ…条件反射で、つい…………」

ゼイブンはその時
“そうか…綺麗な男に綺麗だ。と言うと、条件反射で殴られるのか………”
そう、心底寒い思いをした自分を、思い出した。

だから…多分ギデオンもそうなんだろう。
一生懸命彼は胸を張り、自分を男らしく見せる為に懸命な気がした。

確かに、背はそこ迄高くない。
(……とは言っても、自分と同じ程度にはあったが…)
近衛の、体格自慢のデカい男がぞろぞろ居る中では、並よりはデカいものの、かなりデカいランクには、入らないだろう………。

近衛では体格で相手をビビらせるのが常で、神聖神殿隊付き連隊のように、洒落と機転で尊敬を勝ち得るスマートなやり口とは雲泥の差の、乱暴な方法で相手を黙らせる奴ばかりだから、ギデオンはいつもきっとそっくり返って自分をデカく見せなきゃ、自分より体格のいい男を見下すのに、とっても不便なんだろうな。

ゼイブンはそう思いつい、顔を下げる。

が、その体の上に乗ってる顔が一発で、彼の“男らしく見せよう”と言う努力を、台無しにしていた。
女でも滅多に見ない、素晴らしい美女顔だったからだ。

自分ですら振り向かれ、見つめられるとぼっ。としそうだ。
なので出来るだけゼイブンはギデオンの、顔を見ず、首の下を見る努力を続けた。


 間も無く現れたファントレイユの馬とその前に座ってる筈の、ローフィスの様子にゼイブンは口を、あんぐり開けた。
ギデオンもふ…と口に木筒を運ぶのを止め、顔を上げる。

以前、確か前向きにファントレイユの前に座っていたローフィスが今や、ファントレイユと向かい合わせでぐったりと顔を俯け、ファントレイユはそんなローフィスの背を、馬の振動でずり落ちない様左手で支えていた。

ギデオンはゼイブンが自分を抜き去り、先に馬に駆け寄る背を目にしつい、向かい来る馬上のファントレイユを見た。

ゼイブンは間近に飛び込むローフィスの様子に、相棒が気絶してると気づき、デカく成った息子に怒鳴る。
「気絶させたまま運び通せると、本気で思うのか?」

ファントレイユはその端正な顔を、地理を良く知る神聖神殿隊付き連隊の父親に向ける。
「まだ難所だらけ?」

問われてゼイブンは顔を下げる。

こういう時は、二・三人寄って知恵を付き合わせるのが一番いい。
自分が知ってても他は知らず、自分は知らずとも他の神聖神殿隊付き連隊の男は、知ってる道があるからだった。

この場合はローフィスだが、彼は間違いなく気絶してる。

「左の王家」の旧居城。
今は中央テールズキースと北領地[シェンダー・ラーデン]に隣接する、古い城。

岩だらけで起伏に富む、一番厄介な場所を抜けての小高い丘にその城は、あった。
だから容易に攻め込まれず、今迄生き残ったとも言えるが………。

ギデオンは背後からゼイブンの背を、見つめた。
ファントレイユは馬上から。

ゼイブンは俯き爪を噛み、頭の中に幾ルートも思い浮かべ素早く辿り、判別を下す。

ち…。ダメだ、小川に行き当たる。
流れは殆ど無い小さな川だが、両岸は恐ろしく段差があり草むらだらけで大変だ。

次のルートも崖に、行き当たった。
ローフィスが元気なら、後ろにファントレイユを乗せ乗り切れるが…。

三つ…四つ目も、駄目だった。
ゼイブンは必死で手持ちのルートを掻き集め手繰り、確認した。

だが脇で囁く声がする。
もう少しで
“五月蠅い!
今取り込み中だ!”
と怒鳴る所だった。

が、押しやった筈のその思考は、ワーキュラスの声のように荘厳に頭の中に響き渡る。
ゼイブンはとうとう仕方なしに脇にやったその考えを引き戻し、声の主に心の声で怒鳴った。
“だってまた、地下道だ!”

声の主は…ローフィスのような気がした。
無論自分にしか聞こえない声だ。
ローフィスは、“それでいい”と、頷いた気がした。

“また盗賊がごろごろ居たらどうする!”
そう問うてやると、ローフィスはファントレイユとギデオンに顔を向けてる気がした。

ゼイブンは頷く。
“二人が何とかするとして…俺がもしまた呪文を唱え損なったら?”
声には聞こえなかった。

がその囁きはゼイブンには
“口を手で押さえとけ!”
とローフィスの物言いで、聞こえた。

ゼイブンは首を縦に振り頷く。
“そこしか無いな?”

それはやっぱり耳には聞こえなかったが、ローフィスが答えたような気がした。
“ああ…”

ゼイブンは背後のギデオンに振り向く。
その美女顔の右将軍は、目を見開いた。

「俺に手綱を渡してくれ」
言うと、ギデオンはちょっと眉を、吊り上げた。
が顔を下げ囁く。

「…神聖神殿隊付き連隊だったな?」
ゼイブンはやっぱりその、カンのいい綺麗な男に内心感嘆して頷く。

ゼイブンが先に馬に乗り込むと、ギデオンは鐙に足を掛け…滅多に…どころか殆ど無い、誰かの背後に、仕方なしに乗り込みゼイブンの腰に腕を、回した。

ゼイブンは馬の手綱を手に、背後を振り向く。
ファントレイユがローフィスを抱いたまま、頷く。

ゼイブンのその目が
『本当は代わってやりたい。
俺がローフィスを抱きかかえる役でお前は…。
…が』

「…道案内を。頼りにしてる」
声に出して言う息子のそのブルー・グレーの瞳が、昔と少しも変わって無くて真っ直ぐ自分を見つめて来るのに、ゼイブンは一瞬泣きそうになった。

がぞんざいに頷き馬の首を回し、一気に拍車掛け馬を走らせる。

両足を馬の腹に打ち付ける最初の一蹴りで、一気に馬が最速に近い速度で駆け始めるのに、ギデオンは目を見開いた。

神聖神殿隊付き連隊の男は馬術に長けてると聞いた。
がこれは…馬を操ると言うより、馬を完全にその気にさせ自分の意のまま導く。

あっと言う間に人馬一体。
まるで馬と言葉が通じてるような、見事な手綱捌きだった。

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