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第六章『光の里での休養』
光の結界で仲間を癒すメーダフォーテ
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メーダフォーテは降りて来た岩山の、神聖神殿とは丁度反対側。
岩山を挟んでその裏の、岩に囲まれ目立たない窪地に立てられ、生い茂る木々に隠された小さな館を見た。
神聖神殿の光の結界は、ほんの僅か先。
この館には届かない。
だから…神聖神殿隊らの領地見回りから除外された土地。
けれど…僅か先の、神聖神殿の光の結界を、取り込む事が可能な場所。
メーダフォーテは薄暗い館の中へ入ると、建物の四隅に置かれた、護符の刻み込まれた石を次々に、立てて回る。
そして、館の中央の大きな護符の刻まれた石に、被せられた布を取り払い、光の粉を、振りかけた。
「ラーゼンダルクウッチェン!」
叫び、目を閉じる。
間違い無い。
神聖神殿を取り巻く『光の結界』の“気”がここに、流れ込み始めてる筈だ。
だってメーダフォーテの大嫌いな、体を溶かすような穏やかな“気”が、漂い来るのを確かに感じる。
“傀儡王!
夢の傀儡の王!聞こえるか?”
尋ねながら、メーダフォーテは護符に刻まれた文字を辿る。
ここに流れ来る結界の“気”は、傀儡王の眠る、あの洞窟から流れ来て、空間的にはあの洞窟と結ばれている筈。
そう。空間的にはこの館の結界は、あの洞窟と一繋がり。
この結界を探し出そうとしたら、あの洞窟の一角を探さねば見つけられない筈だ。
間もなく、くっくっくっ…。
と、『影の民』の連想させる不気味な笑い声と共に、傀儡王の声がメーダフォーテの頭の中に、響き渡った。
“考えたな。
確かに位置は我より離れてはいるが、空間的には我の眠る洞窟の奥に、居るのと変わらない”
メーダフォーテはほっとした。
「…もし『光の民』が洞窟に入って探り、洞窟の奥にここを見つけたなら…繋がった空間を通って洞窟から真っ直ぐここに、来られるのか?」
夢の傀儡王はつぶやく。
“飛べる、者ならな”
が陰謀が暴かれる危険性にメーダフォーテが俯くのを感じ、傀儡の王は更につぶやく。
“我の目覚めは進んでいる。
洞窟に入り込む者の心を操り、攪乱するのは簡単だ。
我とて、ゆっくりゲームを楽しみたい。
早々簡単に、我の目覚めと介入を、奴らに気づかせたりはせぬ”
メーダフォーテは人間を操り人形にして楽しみを得る、その頭のイカれた能力者の頭に響く声音に、だがそれでも頼もしそうにほっとした。
間も無く、怪我人達が馬車で次々に到着する。
出血の激しいノルンディルは真っ青で、髪迄が青く染まって見え、メーダフォーテは慌てて結界内の寝台に彼を運ぶよう命ずる。
グーデンが、運び込まれた怪我人の、最後尾に姿を現す。
そして不満げに顔をメーダフォーテに向け、唸った。
「幻影判定だと?!
私にそんな無茶が…!」
名ばかりの王族。
の名を上げれば、この男は筆頭だな。
その意気地なしに、メーダフォーテは嗤い、ゆっくりと冷笑を浮かべ、頭を垂れる。
グーデンは途端、黙り込むと、メーダフォーテが頭を上げるのを待った。
「…策が、あるんだな?」
メーダフォーテは微笑で、応えた。
ララッツもレルムンスも、レッツァディンの背に続いてその結界内に足を、踏み入れる。
ザースィンは彼の居ない間、メーダフォーテとノルンディルがローランデを玩具として弄んだ子細を聞き、憮然。としていた。
赤毛のザースィンの、そのローランデへの入れ込み様は…恋に近い。
と、銀髪のララッツは知っていた。
明るい栗色の巻き毛を揺らすレルムンスは、ディンダーデンのいとこで、そのいとこを心の底から毛嫌いしている。
レッツァディンの逞しい背。
彼は大して好きでも忠誠を誓うでも無い、兄と共に、ディアヴォロスとディングレーを滅ぼしたがってる。
グーデンを横に、まるで説得するように話し込むメーダフォーテをチラと見ながら、ララッツは先を進む、レッツァディン同様怪我を負ったフォルデモルドとラルファツォルが、その結界内に入った途端、痛みが薄まり行くように顔を、綻ばせるのを見た。
レッツァディンが唸るように吐息を吐き、痛めた左肩を、揺すって確かめる様子も。
光の結界を利用しての陰謀か……。
そう、心の中でつぶやいた途端、メーダフォーテが心を、読んだ様に自分に視線を、振る。
気づくが自分も、今その結界内に足を、踏み入れてる。
途端、暖かで柔らかな…昔寒かった時、外から駆け込む体の冷え切った自分に、手編みの肩掛けでくるんでくれた、優しく若い乳母の、笑みと手の暖かさを思い出させるような…。
そんな心満たされる“気”が自分に流れ込んで来るのを感じる。
ずっと…この“気”の中に居て…悪事を考えたり陰謀を企む事は不可能に思える。
…そんな暖かな“気”だった。
その光の結界…『光の国』から…追放されたからこそ、『影の民』は出来上がった。
そう納得出来る程の、心満たされる“気”。
ララッツはチラ…!とメーダフォーテを伺った。
心満たされた者は、他人の不幸を、願う事等まさに不要…。
だがこの“気”ですら…メーダフォーテの心の亀裂と乾きを、癒せない程…彼は飢えているのだろうか…。
他人の、流す血。に。
見つめるララッツに二度(二度)、メーダフォーテは視線を送る。
凍った、暗く燃える炎。
ララッツは顔を、下げた。
『影の民』は人の心の奥底に巣喰い…人の心に隠れ例え…光の結界内だろうがその存在を、保てる。
そう、聞いた事があった。
ずっと疑っていた。
メーダフォーテはとっくに…『影の民』に心を、明け渡し、人の苦しみを共に楽しみ…闇に化して居るのではないか。と。
ふ…。と暖かい感触が腕に触れる。
見るとレルムンスが、具合でも悪いのか?
と自分を覗き込んでいた。
調子良く簡単に人を裏切る、信用の置けない軽い、男だったが。
少なくともこの男は意外に素直で…甘い所があった。
ララッツは、大丈夫だ。と頭を揺らし、レルムンスもそうか。と手を放す。
欠点はあれどもレルムンスの存在は少なくとも…体温を感じる温かい…人間だった。
濃い闇を心の奥底に匿うように、光の結界をその周囲から弾こうとする、体温を感じないメーダフォーテよりもずっと。
駄々っ子のようなグーデンを言いくるめ、メーダフォーテはその扉を開ける。
天蓋付き寝台から、ノルンディルが顔をこちらに向ける。
まだ…青かったがさっきよりはずっと、しっかりして見える。
「傷の痛みは減ったか?」
尋ねると、ノルンディルは微かに頷く。
「光の結界?
ここは神聖神殿の近くか?」
「私が連中に内緒で作り出したものだから…バレたら、目くじら立てた能力者達がたちまちの内に、流れ込む光の元の、空間の隙間を閉じてしまうだろうな」
ノルンディルは呆れたように、メーダフォーテを見た。
「…そんなもの迄作り出すのか?」
だがノルンディルの血色も、その意識も戻りつつある様子に、メーダフォーテは嬉しそうに微笑む。
「アイリスらはもっと早く、この結界内で傷を癒してる。
君も楽すべきだ。
そうだろう?」
ノルンディルは痛みと出血で削げ落ちた気力が、少し、戻ったように力無く微笑む。
「この痛みと引き替えに…ローランデにどれだけでも侮蔑を与えてやるぞ。
と…呪いを掛ける心も溶けるような空間だがな」
メーダフォーテは寝台に掛けて、横たわるノルンディルの顔を見つめる。
「痛む、体だけをここに残し…その呪いの心だけを夢の中に持って行き、復讐が出来るぞ?」
ノルンディルはまだ、痛みが去りゆく疲労にやつれていたが、顔を揺らす。
「…可能なのか…?
だがメーダフォーテ…。とても…今は眠い」
メーダフォーテは頷いた。
「事は二日後。
それ迄には気力も戻るさ」
ノルンディルは頷きながら目を閉じ…そして直ぐ、眠りに就いた。
メーダフォーテはそっ…と、ノルンディルの、顔にかかる髪を指で払い…その青ざめた顔を見つめ、吐息と共に座る寝台から、尻を持ち上げた。
岩山を挟んでその裏の、岩に囲まれ目立たない窪地に立てられ、生い茂る木々に隠された小さな館を見た。
神聖神殿の光の結界は、ほんの僅か先。
この館には届かない。
だから…神聖神殿隊らの領地見回りから除外された土地。
けれど…僅か先の、神聖神殿の光の結界を、取り込む事が可能な場所。
メーダフォーテは薄暗い館の中へ入ると、建物の四隅に置かれた、護符の刻み込まれた石を次々に、立てて回る。
そして、館の中央の大きな護符の刻まれた石に、被せられた布を取り払い、光の粉を、振りかけた。
「ラーゼンダルクウッチェン!」
叫び、目を閉じる。
間違い無い。
神聖神殿を取り巻く『光の結界』の“気”がここに、流れ込み始めてる筈だ。
だってメーダフォーテの大嫌いな、体を溶かすような穏やかな“気”が、漂い来るのを確かに感じる。
“傀儡王!
夢の傀儡の王!聞こえるか?”
尋ねながら、メーダフォーテは護符に刻まれた文字を辿る。
ここに流れ来る結界の“気”は、傀儡王の眠る、あの洞窟から流れ来て、空間的にはあの洞窟と結ばれている筈。
そう。空間的にはこの館の結界は、あの洞窟と一繋がり。
この結界を探し出そうとしたら、あの洞窟の一角を探さねば見つけられない筈だ。
間もなく、くっくっくっ…。
と、『影の民』の連想させる不気味な笑い声と共に、傀儡王の声がメーダフォーテの頭の中に、響き渡った。
“考えたな。
確かに位置は我より離れてはいるが、空間的には我の眠る洞窟の奥に、居るのと変わらない”
メーダフォーテはほっとした。
「…もし『光の民』が洞窟に入って探り、洞窟の奥にここを見つけたなら…繋がった空間を通って洞窟から真っ直ぐここに、来られるのか?」
夢の傀儡王はつぶやく。
“飛べる、者ならな”
が陰謀が暴かれる危険性にメーダフォーテが俯くのを感じ、傀儡の王は更につぶやく。
“我の目覚めは進んでいる。
洞窟に入り込む者の心を操り、攪乱するのは簡単だ。
我とて、ゆっくりゲームを楽しみたい。
早々簡単に、我の目覚めと介入を、奴らに気づかせたりはせぬ”
メーダフォーテは人間を操り人形にして楽しみを得る、その頭のイカれた能力者の頭に響く声音に、だがそれでも頼もしそうにほっとした。
間も無く、怪我人達が馬車で次々に到着する。
出血の激しいノルンディルは真っ青で、髪迄が青く染まって見え、メーダフォーテは慌てて結界内の寝台に彼を運ぶよう命ずる。
グーデンが、運び込まれた怪我人の、最後尾に姿を現す。
そして不満げに顔をメーダフォーテに向け、唸った。
「幻影判定だと?!
私にそんな無茶が…!」
名ばかりの王族。
の名を上げれば、この男は筆頭だな。
その意気地なしに、メーダフォーテは嗤い、ゆっくりと冷笑を浮かべ、頭を垂れる。
グーデンは途端、黙り込むと、メーダフォーテが頭を上げるのを待った。
「…策が、あるんだな?」
メーダフォーテは微笑で、応えた。
ララッツもレルムンスも、レッツァディンの背に続いてその結界内に足を、踏み入れる。
ザースィンは彼の居ない間、メーダフォーテとノルンディルがローランデを玩具として弄んだ子細を聞き、憮然。としていた。
赤毛のザースィンの、そのローランデへの入れ込み様は…恋に近い。
と、銀髪のララッツは知っていた。
明るい栗色の巻き毛を揺らすレルムンスは、ディンダーデンのいとこで、そのいとこを心の底から毛嫌いしている。
レッツァディンの逞しい背。
彼は大して好きでも忠誠を誓うでも無い、兄と共に、ディアヴォロスとディングレーを滅ぼしたがってる。
グーデンを横に、まるで説得するように話し込むメーダフォーテをチラと見ながら、ララッツは先を進む、レッツァディン同様怪我を負ったフォルデモルドとラルファツォルが、その結界内に入った途端、痛みが薄まり行くように顔を、綻ばせるのを見た。
レッツァディンが唸るように吐息を吐き、痛めた左肩を、揺すって確かめる様子も。
光の結界を利用しての陰謀か……。
そう、心の中でつぶやいた途端、メーダフォーテが心を、読んだ様に自分に視線を、振る。
気づくが自分も、今その結界内に足を、踏み入れてる。
途端、暖かで柔らかな…昔寒かった時、外から駆け込む体の冷え切った自分に、手編みの肩掛けでくるんでくれた、優しく若い乳母の、笑みと手の暖かさを思い出させるような…。
そんな心満たされる“気”が自分に流れ込んで来るのを感じる。
ずっと…この“気”の中に居て…悪事を考えたり陰謀を企む事は不可能に思える。
…そんな暖かな“気”だった。
その光の結界…『光の国』から…追放されたからこそ、『影の民』は出来上がった。
そう納得出来る程の、心満たされる“気”。
ララッツはチラ…!とメーダフォーテを伺った。
心満たされた者は、他人の不幸を、願う事等まさに不要…。
だがこの“気”ですら…メーダフォーテの心の亀裂と乾きを、癒せない程…彼は飢えているのだろうか…。
他人の、流す血。に。
見つめるララッツに二度(二度)、メーダフォーテは視線を送る。
凍った、暗く燃える炎。
ララッツは顔を、下げた。
『影の民』は人の心の奥底に巣喰い…人の心に隠れ例え…光の結界内だろうがその存在を、保てる。
そう、聞いた事があった。
ずっと疑っていた。
メーダフォーテはとっくに…『影の民』に心を、明け渡し、人の苦しみを共に楽しみ…闇に化して居るのではないか。と。
ふ…。と暖かい感触が腕に触れる。
見るとレルムンスが、具合でも悪いのか?
と自分を覗き込んでいた。
調子良く簡単に人を裏切る、信用の置けない軽い、男だったが。
少なくともこの男は意外に素直で…甘い所があった。
ララッツは、大丈夫だ。と頭を揺らし、レルムンスもそうか。と手を放す。
欠点はあれどもレルムンスの存在は少なくとも…体温を感じる温かい…人間だった。
濃い闇を心の奥底に匿うように、光の結界をその周囲から弾こうとする、体温を感じないメーダフォーテよりもずっと。
駄々っ子のようなグーデンを言いくるめ、メーダフォーテはその扉を開ける。
天蓋付き寝台から、ノルンディルが顔をこちらに向ける。
まだ…青かったがさっきよりはずっと、しっかりして見える。
「傷の痛みは減ったか?」
尋ねると、ノルンディルは微かに頷く。
「光の結界?
ここは神聖神殿の近くか?」
「私が連中に内緒で作り出したものだから…バレたら、目くじら立てた能力者達がたちまちの内に、流れ込む光の元の、空間の隙間を閉じてしまうだろうな」
ノルンディルは呆れたように、メーダフォーテを見た。
「…そんなもの迄作り出すのか?」
だがノルンディルの血色も、その意識も戻りつつある様子に、メーダフォーテは嬉しそうに微笑む。
「アイリスらはもっと早く、この結界内で傷を癒してる。
君も楽すべきだ。
そうだろう?」
ノルンディルは痛みと出血で削げ落ちた気力が、少し、戻ったように力無く微笑む。
「この痛みと引き替えに…ローランデにどれだけでも侮蔑を与えてやるぞ。
と…呪いを掛ける心も溶けるような空間だがな」
メーダフォーテは寝台に掛けて、横たわるノルンディルの顔を見つめる。
「痛む、体だけをここに残し…その呪いの心だけを夢の中に持って行き、復讐が出来るぞ?」
ノルンディルはまだ、痛みが去りゆく疲労にやつれていたが、顔を揺らす。
「…可能なのか…?
だがメーダフォーテ…。とても…今は眠い」
メーダフォーテは頷いた。
「事は二日後。
それ迄には気力も戻るさ」
ノルンディルは頷きながら目を閉じ…そして直ぐ、眠りに就いた。
メーダフォーテはそっ…と、ノルンディルの、顔にかかる髪を指で払い…その青ざめた顔を見つめ、吐息と共に座る寝台から、尻を持ち上げた。
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