アースルーリンドの騎士 幼い頃

あーす。

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第四章『晩餐での冒険』

行方不明な二人と慌てる大人達

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 階段を降りきると、短い廊下があった。
「ここを出れば一階じゃない?」
テテュスが、背後のファントレイユに振り向くが、ファントレイユはそっとささやく。
「階段脇に、絵がかかってる」
テテュスも見て、頷いた。
「…曲がってるね」
テテュスは眺めるファントレイユの前に立つと、風景の描かれた右に思い切りひっ傾いた絵の額を掴み、真っ直ぐに直した。
途端ぎぎーっ。と、絵を掛けた横の壁が、開く。

二人はびっくりして、中を覗いた。
そこは円筒形の大きな空洞で、中は上下に螺旋階段が伸びていた。
上の階、下の階、それぞれに扉が見える。

ファントレイユは思わず、興味を引かれて興奮した。
ずっと上は天井が丸いドームみたいに成っていて、ガラスがはめ込まれ、夜空が甲斐間見えたから。

ファントレイユもテテュスと並んで、そっと言った。
「…ここ…天辺迄上がるだけなら絶対、迷わないよね?
上は天井なんだし」
「僕もそう、思う。
絶対迷ったりしないよ!」
テテュスがそれでも、アイリスに言われた事で自分を厳しく制しようと試みた。ファントレイユも、同様だったが二人は顔を見合わせた。
途端、同時ににっこり笑うと、螺旋階段を二人競うように、駆け上がり始めた。
ききーっ。と、控えめに閉じかける扉の音が、二人に聞こえ
バタン!
と扉の閉まる音に振り返り、二人は慌てて戻ったが遅かった。

入り口は閉じ、取っ手すら無く壁に溶け込むその扉は、開ける事が出来なかった。
二人は顔を、見合わせた。
扉の向こうに、どうやって帰ればいいのかまるで解らなくなって。

横の壁や下、上を探しても、再び開ける仕掛けは見つからない。
ファントレイユが肩を落として、ため息を付いた。
テテュスが彼を励ますようにささやいた。
「仕方無いから、上に上がってみようか?」
ファントレイユはこくん。と頷くが言った。
「知れたらうんと、怒られる?」
テテュスがそっとささやいた。
「ちゃんと無事にみんなに会えるなら、叱られても安心してくれる」
ファントレイユが不安げにささやく。
「またみんなに、会えるよね?」
テテュスは自分の内心の不安を押し隠して微笑んだ。
「絶対、会えるに決まってる!」
テテュスが強くそう言うので、ファントレイユは微笑んだ。

テテュスはファントレイユの手を握ると、ファントレイユはテテュスの後ろから、その螺旋階段を登り始めた。


レイファスは二人の姿が、階下の広間に姿を現すのを、待った。
が、幾らしても姿は見えない。
まるで見張るようにディングレーの姿の周囲を探すものの、その姿は一向に現れず、シェイルにバレるのは時間の問題だと思った。

階下ではディングレーがもう限界だと言わんばかりに、女性達を掻き分け始めた。
聞かれた女性にディングレーが大声で叫ぶ。
「“手を洗いに"行かせてくれ!」
女性達は一斉に彼が、トイレに行きたいんだと解って頬を染め、その場を開けた。

ディングレーは彼の意思の伝わらない女性が行く手を塞ぐ度、それを告げて女性の頬を赤らめさせ、彼女達は赤く成って俯いては場を彼に譲る。
「…見ようによっちゃあれも凄く、卑猥なシーンだよな」
レイファスはシェイルのその見解に思い切り、呆れたが、振り向かれると困るので同意した。
「…そうだね」

ディングレーがきょろきょろと、周囲を見回してる。
が、まだテテュスとファントレイユは姿を現さない。
そわそわするレイファスにとうとうシェイルが気づき、テテュスとファントレイユの姿の無いのに、気づく。
レイファスは、シェイルの目が笑ってないくて、けど微笑みを向けられてぞっとした。
それで慌てて言った。
「知ってる?美人が笑いながら怒ると、凄く怖いって」
シェイルは笑ったまま、頷いた。
「俺が怒ってるって、解ってるみたいだな。
テテュスとファントレイユはどこだ!」


ギュンターもがとうとう、叫んだ。
「これ以上押すと怪我人が出る!
頼むから一斉に三歩、後ろに下がってくれ!」
さすがに命令し慣れてる隊長の口調で、彼女達は一斉に、危険を避けようと三歩、後ろに下がり始めた。
ギュンターの腕に抱き寄せられた女性はまだそのままで、彼の腕の中ですっかり真っ赤に成っていたが、ギュンターは視線を周囲に巡らせ、また叫んだ。
「まだ、十分じゃないな。
もう五歩、下がってくれ!」

そしてようやく彼の周囲に空間が出来、去る道筋が出来るとギュンターはにっこり笑い、腕に抱いた女性を素っ気なく放すと、さっさと呆けて見上げる女性の間を潜り脱け、取り囲む女性の輪から逃げ去った。

ローフィスはまだ彼を放そうとしない女性達が、彼が一歩、輪の外へと出ようとする度、彼の行く手を阻むのに苦笑した。
が、ディングレーが逃げ出す姿を見つけ、何気なくつぶやく。
「ああ…俺の相手が探してる」
その言葉に、皆が一斉に振り向いてディングレーを見つめた。
ローフィスは続いて、そっとささやく。
「寝室で、彼は女役なんだ」

女性達は不意打ちを喰らい、その男らしい黒髪の男を、口をあんぐりと開けて見つめ、女性達の視線がディングレーに釘付けられたその隙に、ローフィスはこそっと、その場を抜け出した。

ディングレーはローフィスが隣に並ぶのに気づく。
が、にこやかに笑う彼の後ろで、ローフィスの逃げ出して来た輪の女性達の呆然とした凝視を一身に浴び、首を捻った。
「どうして俺を見てる?」
ローフィスはにこにこと笑った。
「君が男らしくて格好いいからに、決まってるだろう?」
ローフィスに肩を掴まれ、彼らに背を向け促されても、ディングレーは腑に落ちずに振り返る。
「…それにしては………」
ローフィスは慌てて彼の肩を掴み、引きずるようにその場を離れながら、言い聞かす。
「あんまり見ると。
お前が気があると思って、口説きに押し掛けて来るぞ!」
ディングレーが怒鳴った。
「…やっと抜け出した、ばっかだぞ!」
「嫌ならさっさと歩け!」

ギュンターはさっと、おままごとのようなローランデとその取り巻きの間にその長身の体で割り入り、ローランデの肩を抱くと告げる。
「失礼。彼の奥方から、二人の子供についての至急の伝言が、入ったので」
女性達は夢を一気にブチ壊されて奈落に沈められ、青冷めて固まった。

ローランデの肩を抱いて強引に輪の中から連れ出すと、ローランデはきつい瞳でギュンターを見つめた。
ギュンターが思い切り、開き直る。
「…全部が嘘じゃない。
だって奥方も子供も、事実居るだろう?」
ローランデはギュンターを見上げた。
「言い用があるだろう?
どうして爆薬を投げ入れるような物言いなんだ?!」
ギュンターは喰ってかかるローランデから一旦は顔を背けたが、彼を見つめてきっぱり、言った。
「妬いたと、言わせたいのか?」
「誰も、そんな事は言ってない!
事実にしろ、少しずつ話せば一人ずつ離れて行くのに!」
ギュンターは思い切りぶすったれた。
「そんなの、待ってられるか!
だって妬いたからな!」
ローランデは途端、真っ赤に成る。
「………………………」
ギュンターは彼に顔を傾けると、追加を聞こうと顔を揺らす。
ローランデは顔を上げ、真っ赤なまま怒鳴った。
「言う事なんか、無い!」
ギュンターは吐息を吐いた。
「それは嬉しかったと。
取って、いいのか?」
「いい訳無いだろう!」
「じゃ顔が真っ赤なのはどう言い訳する?
お前本当に色白だから、隠しようが無いな」
ローランデはとうとう、俯いたまま怒鳴った。
「…………いいから!どっかへ行ってくれ!
憂さを晴らす、チャンスだろう?」
「…それは俺と、どこかしけ込もうという、お誘いか?」
ローランデはもう、殴ってやろうかと、真っ赤なまんま睨み付けた。

ディングレーがオーガスタスから視線を受け、慌てて駆けつけて来た。
「間に合ったな」
ギュンターに睨まれ、ディングレーが肩をすくめる。
ローフィスがやって来るのを見て、ディングレーは彼に言った。
「あんたが来てくれないと、ヘタをするとギュンターと殴り合いになる」
ローランデが、まだ赤い頬で怒鳴った。
「その前に、私が殴る!」

ディングレーとローフィスは顔を見合わせた。
「でもどう頑張っても、拳の威力はディングレーが上だ」
ローフィスが言うと、ディングレーも頷く。
「俺に任せといた方が、自分の拳を痛めずに済むぞ」
が、その集団にアイリスがふらりと顔を、出す。
そしてディングレーをたっぷり、見つめた。
「今、ランサ候婦人に聞いたんだが…」
ローフィスは途端、ローランデの肩を抱いてその場を去ろうと、くるりと背を向ける。

「…君が寝室で、男相手に女役をしてるのかと、尋ねられた」
ディングレーは暫く、言葉の意味が理解出来なかった。
が、隣のギュンターが口に手を当てくすくすと笑い出し、ようやく背を向けてローランデを促すローフィスの背に、怒鳴った。
「あんたはどうしてアイリスがそんな質問されたのか、理由を知ってる筈だ。
…だろう?」

ローランデは歩けと促す隣のローフィスを、足を止め、呆けて見つめた。
「…まさか、君も爆薬を投下してその場を逃げ出したクチか?」
ローフィスは俯くと思い切り、吐息を吐いた。
振り向き様怒鳴る。
「しょうがないだろう?
シェイルはどこかへ雲隠れしてるし!」

アイリスが、大いに笑うギュンターを見つめてささやく。
「それにしても、ディングレーを女役にするのは、どうかと思うけど…」
ディングレーは沸騰したように怒った。
「だから…つまり…あの女達は俺の顔を……。
あんなに穴が空く程、見てたのか?!!!」
ローフィスが咄嗟に反論した。
「だって、誰が聞いても冗談だと思うだろう?」
ギュンターがとうとう、腹を抱えて笑い伏した。

ディングレーはとうとう激高して怒鳴る。
「冗談だと思ってる、視線じゃなかったぞ!
第一どうしてわざわざアイリスに尋ねに行く!
アイリス!タチの悪い冗談だと。
ちゃんと、言ったろうな!」
アイリスは、見つめるローフィスの視線に肩をすくめた。
「当然、それはローフィスの願望でまだ達成してないから、事実じゃない。
と、打ち消して置いたよ」

ギュンターはとうとう、髪を振って笑い、ローランデも隣のローフィスを見つめ、吹いた。
ディングレーはアイリスを頼もしそうに見つめ、肩をポン、と叩く。
ローフィスは真顔でアイリスを見つめ、アイリスはローフィスに微笑んだ。
「自分の言った事の責任は、自分で取らないと。
第一言葉が不器用なディングレーと違って、君なら幾らでも言い逃れ、出来るだろうし、それに…」
「それに?」
ローフィスに尋ねられ、アイリスは肩をすくめた。
「取り巻きの中に好みの女性が居ないから、きつい冗談をカマして逃げ出したと。
ちゃんと、気づいているさ。彼女達も」
ローフィスはため息混じりにつぶやく。
「ならいいがね…。
女は自分が望まれないと理解するより、俺がうんと悪趣味だと、取りたがるものだ」
「こう付け足したと、言えば満足するか?
“男は大勢に囲まれるより、自分一人の貴婦人に甘い言葉をささやきたいものだから、その機会を探す為にも、取り巻かれたその場を去る必要がある"と」
皆がアイリスの持ってきように感心したが、ローフィスは身震いした。
「取り巻いた誰かに迂闊に声を掛けたりしたら、間違いなく
『口説かれる』
と待ち構えられるな」
ディングレーがとうとう怒鳴った。
「それ位は自分で何とかしろ!」

が、その時シェイルが駆け込んで来た。
「…テテュスとファントレイユが、消えた!」
後ろから、レイファスも追いつく。
皆が呆然と二人を見つめる。
「………消えた……って…」
ディングレーが言い淀み、ギュンターが唸った。
「人間は消えないぞ。行方知らずに成ったんだろう?」
アイリスが血相変えて怒鳴った。
「どうして、居ない?!」
シェイルが説明しようとし、レイファスを見た。
レイファスはシェイルに顔を向けられ、一息付くと話し出した。

「…二階のバルコニー席から、小さな潜り戸を見つけて。
テテュスとファントレイユは、階下に降りる予定だった。
姿が見えないから同じ道筋を通ってシェイルと来たのに、二人はどこにも、居ないんだ」
ギュンターはさっぱり解らん。と、腕組んだ。
ローランデが聞いた。
「階下に姿が全然見えないのか?」
レイファスは彼を見上げて叫んだ。
「ディングレーが困ってたから!
テテュスは助け出すつもりでそうした!
ディングレーは、見てないんだよね?」
ディングレーはローフィスを見つめ、ローフィスはささやく。
「行き違いか?」
「だって僕ずっと、ディングレーの側にテテュスが現れないか、見てた!
でもいつまで経っても姿を現さないから、とうとうシェイルにバレて…。
シェイルと一緒に、二人が入った潜り戸から、今ここに降りて来た!」

シェイルも低い、緊迫した声で静かに怒鳴った。
「二人が居たら出会う筈だが、居ない!」
アイリスが、シェイルの腕を掴んだ。
「…どの潜り戸だ?!」
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