アースルーリンドの騎士 幼い頃

あーす。

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第一章『ファントレイユとレイファス編』

4 ある日の出来事

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 領地の、ファントレイユの友達に6つも年上の、アロンズが居た。

彼は執事の息子で、暗い栗毛の青い瞳の、大理石のような白い肌のとても利発そうな子供で、彼らよりようんと背が高く、大人びていた。

いつも地味な身なりはしていたが、とても綺麗な、神話の若く凛々しい神様のような顔をしていて。
ファントレイユは彼がいつも優しいので、とても懐いている様子だった。

彼の年の離れた妹は、ファントレイユ達より2つ年下で、いつもアロンズにまとわりついてた。

あまり顔立ちのいい女の子じゃなくて、赤毛でそばかすだらけ。
神秘的な美男の兄と、同じ血が流れてるとは思えなかったが、ファントレイユもアロンズもとても彼女を大事にしていた。

彼女は二人に優しくされると途端、無邪気に微笑む。
その笑顔が素晴らしく愛らしくて、二人が彼女を大切にする理由が、レイファスにも解った。

だがアロンズは毎度、レイファスのとても可憐な美しさに見とれてた。

アロンズはそろそろ異性を意識する年頃だったし、実際女の子にモテていた。
だがどの女の子よりもそれは可愛らしく可憐なレイファスの、一際人目を引く美貌には、男の子だと解っていても、必ず頬を染めて見とれる。

レイファスは気づいていて、それはにっこり微笑んでみせたりするから、ファントレイユはレイファスが何か企んでいて、アロンズに愛想を振りまいているな。
と感づいた。

レイファスが、尋ねる。
「アロンズはもう大きいから、一人で村に買い出しに行く事も、出来るって本当?」

妹のサイシャに聞いたんだな。
と、アロンズは笑った。
「でも、本当に伝言くらいだ。
支払いとかの、お金は持たせて貰えないんだ」

ファントレイユもレイファスも、セフィリアにそれはきつく、領地の外出を禁止されていた。
でも領地内はそれ程広く無かったし、セフィリアや召使いに見られず暴れ回るには、それは、苦労した。

彼らを探す召使いの姿が見えると途端、二人とも騎士ごっこの木の枝を引っ込めて、隠さなければならなかったので。

外れの小川や大木の辺りに長く居ると決まって誰かが、二人の姿を探しにやって来る。
レイファスはもう、その監視体制の厳しさにうんざりの様子で、領地の外へ冒険しに出かけたくてうずうずしていたし、ファントレイユにもそれは良く解ってた。

ある朝とうとう、レイファスがセフィリアに尋ねる。
「アロンズは今日も、領地の外に出かけるの?」

セフィリアは微笑んで頷く。
「ええ。使いを頼んだわ」

この所二人が、アロンズとその妹サイシャと過ごしている様で、セフィリアにはそれが嬉しかった。
アロンズは彼女も認める、息子の友達としては及第点を遙かに超えた、優等生だったので。

レイファスはセフィリアの返答に
「そう」
と頷き、会話を終わらせる。

セフィリアはアロンズが出かけるので、この後は遊べない。
と、レイファスが納得したと思った。
が、ファントレイユは違ってた。

チラ。とレイファスの、その表情に微塵も出さない思惑を、読み取ろうとする。

相変わらず、ファントレイユの父親不在の朝食だった。
彼の父は身分もそう高く無い、笑顔の可愛い人好きのするハンサムで、ファントレイユの髪も瞳も、父親譲りだった。



なかなかの美男子で、それは美人の彼の母親と結婚したが喋のような男で。
ひらひらとご婦人の間を渡り歩いて、家に戻らない事しばしばで。
実はレイファスは彼の父親と、殆ど会った事も話した事も無かった。

ファントレイユに言わせれば彼の母親が、夫があんまりしつこくじゃれてくるのでうっとおしくなって、余所で遊んで来いと言った所、その通りになったそうだ……。

この話を聞いた時、レイファスは何も言えなかったが、ファントレイユもそれで話を終わらせた。
ファントレイユはレイファスを始終伺ったが、レイファスはすました顔で朝食を終えた。

「…何か、考えてる?」

ファントレイユにそっと聞かれ、レイファスは途端、にっこり全開で笑う。
彼がファントレイユに見せるそのとても可愛らしい笑顔は
『悪巧みを実行するぞ』
と言う合図で、ファントレイユは一瞬身が震った。


朝食後、レイファスは領地の外へと出かける支度をしているアロンズの側にまとわりつく。
アロンズは小さな荷台を馬に繋いでいた。

レイファスはそっと横に付くと、覗き込んで尋ねる。
「…出かけて、荷物を載せて、ただ帰って来るだけ?」

アロンズは尋ねるレイファスに振り向き、優しく笑った。
「それも、うんと近くの農家だよ?」
「村じゃないの?」

レイファスの喰い付きに、ファントレイユの嫌な予感がますます高まる。

「村と言えば…村かな?
農家が五軒くらい集まってて、ちょっとした小さな雑貨屋があるし…。
そこで自分の買い物を、してもいい事になってるんだ」
「何を買うの?」
「砂糖菓子とか…。火打ち石とか。ペン軸とか…。
雑貨だよ」

アロンズは荷台の上に、丈夫な布を掛けた。
布の下には空の籠や樽が乗っていて、レイファスが確認していたのを、ファントレイユは知っていた。

「もう、行くから…」
アロンズがレイファスに微笑み、レイファスはにっこりと頷く。

アロンズが馬に跨る隙に、レイファスはさっと荷台へと回り、乗り込むと布の下へと、一気に潜り込む。
ファントレイユはあっと言う間に姿の見えなくなるレイファスを、呆れて見た。

レイファスが、布の下から手招きしてる。
ファントレイユはそれは躊躇したが、もうアロンズは馬に拍車を入れていた。

ガタン…!
荷台の車輪が音を鳴らす。
じき、動き出す。

レイファスがまだぐずってるファントレイユに向かって、来い!と合図を送り、ファントレイユは荷台がゆっくり動き出すのを見、慌てて乗り込む。

アロンズが、ふ、と視線を荷台に送った。
その小さな台を見たが、布が僅かに揺れているだけだった。

風かな?
アロンズは思ったが、そのまま馬車を走らせた。

小さな荷台の中は樽が邪魔してはいたものの、空の籠の上に乗っていればファントレイユとレイファスくらいの小さな子供にとって、丁度良い空間だった。

「…レイファス!絶対まずいよ!」
ファントレイユが小声で言うが、レイファスはにっこり笑うだけで、ファントレイユはますます焦って顔を寄せ、ささやく。
「アロンズには、絶対にバレる!」
「…そりゃ、バラすよ?」
「…だってアロンズは、僕達を連れて行くなんて、一言も……」

しっ!とレイファスが唇に指を当て、門を通るのだ。
とファントレイユは気づく。

門番のじいやがアロンズに気安く、門を開けて通す。
小さな荷台を引いた馬車は、ごろごろとまた、道を転がり始めた。

レイファスはもう、わくわくしているみたいだった。
が、ファントレイユは、もしバレたらアロンズがひどく叱られる。
と思うと、気が気じゃなかった。

レイファスはファントレイユの心配が解ってるみたいに、物知り顔でつぶやく。
「近くの農村なら、そんなに危険だって無いはずだろう?」
「でも………」

ファントレイユの領地の周辺はあまり警備が厳重で無く、盗賊達が時々ここより少し離れた森によく身を隠し、それで余計ファントレイユの外出を、セフィリアは阻んでいた。

「…でもごろつきが、よくうろついてるって。
時々、がらの悪い男も出入りしてるって聞いた」

だがレイファスは頷きながらつぶやく。
「セフィリアがそれだけ気を配ってるんだ。
アロンズだってまだ11だろ?
そんな危険な所に一人で行かせる許可なんか、セフィリアは出したりしないよ」
「それは…。
そうかもしれないけれど……」

ファントレイユの心配そうな表情に、レイファスは微笑んだ。
「そんなに長い時間じゃないし、大丈夫さ!」

ファントレイユはため息を、付いた。
確かにレイファスは、今迄上手くやって来てる事は解ってる。

だけど………。
言いつけを、破った事どころか荷台に隠れて門の外へ出る。
だなんて、ファントレイユにとって一度だってした事は無かったし、考えた事すら、無かった。

が、二人が乗って暫くだった。
荷台が止まり、レイファスは、だろ?とファントレイユを見る。

その場所は門の前の道を少し左に入った辺りで、木々をかき分け進むと、領地の周囲を取り巻く石塀が、見えるんじゃないか。
と言う位、近かった。

布の間から覗くと、アロンズが農家の納屋に入って行くのが見える。

「…荷物を積むのかな?」

暫くしてアロンズが、籠の上に果物をいっぱい乗せて戻って来た。
農家の女将さんが微笑んで彼に、おみやげも持って行って。
と笑い、アロンズは頷いて荷物を、荷台に乗せる為近寄って来た。

アロンズが籠を置いて布を取り払う前に、レイファスが布の下から姿を現す。

ファントレイユはあんなにびっくりしたアロンズの顔を、見た事が無かった。
まるで天地がひっくり返ったような驚きようで、レイファスがとてもしょげた表情で、アロンズに謝罪する。
「…ごめんなさい………」

アロンズはまだ、口がきけなかった。
ファントレイユはどうしていいのか解らなかった。
が、彼もレイファス同様布を払って立ち上がる。

「…ファントレイユ……君迄?」
ファントレイユはとてもすまない。といった表情で、やはりアロンズに謝罪した。
「…ごめんなさい」

アロンズは暫く、どうしていいのか解らないようだった。
が、レイファスは上目使いにアロンズを見、つぶやく。
「ファントレイユを誘ったのは、僕なんだ。
僕の領地でやっぱりアロンズ位の子が農家にお遣いに行く時、よく荷馬車に乗せて貰っていて…。
なんだか懐かしくて、つい、乗っちゃったんだ」

ファントレイユはレイファスを見た。
勿論、レイファスの嘘だ。
彼の所だって領地から出たりしたらそれは、怒られる筈だった。

…でも全部嘘じゃないのは、その子供とレイファスは内緒の取引をしていて、レイファスはこっそり領地からしょっ中、抜け出している。という事だ。

アロンズはそれは大きな、ため息を付いた。
そっとレイファスに屈み、ささやく。
「もう少し、隠れていてくれる?」

レイファスは、こくん。と頷く。

「君達みたいに目立つ、綺麗な子供が一緒だって解ったら、直ぐ奥様に解ってしまう」

レイファスはそっと言った。
「君の困るような事は、しない…」

その、とても素直な様子に、アロンズは優しく頷いた。

レイファスはファントレイユを促すと、一緒に荷台に屈み、アロンズから受け取った果物籠を、荷台の隅に置いた。

そうして、三軒目の農家を訪れた時だった。
少し手前でアロンズは馬を止めると、その隅の大木の下に、居てくれ。
と二人に頼んだ。

「…樽を入れ替えるから。
君達が乗っていたら、農家の旦那に見つかってしまう。
これを、食べてていいから」

アロンズはさっきの農家で貰った干しりんごを二人に渡し、大木の隅に居る彼らを振り向き、微笑みを送る。

風がさやさやと頬を撫で、気持ちのいい緑に囲まれた場所で、とてものどかだった。
「美味しいね」
レイファスが笑うと、ファントレイユもつい、微笑んで頷く。

干しリンゴは少し甘酸っぱく、木の葉のさざめく音を聞き、爽やかな風に吹かれながら食べていると、屋敷の庭で食べるより何倍も、美味しく感じられた。

がさっ!

音に振り返ると、少し離れた、生い茂る木々や丈の長い草むらの向こうに。
一人の青年が遠ざかる姿が見え、振り向くその顔に、ファントレイユは見覚えがあった。

農家から、よく卵だとか焼きたてのパンだとか。
を届けていたフレディと呼ばれる、アロンズよりは少し年上の、黒髪で色黒の少年で。

でもいつの間にか、セフィリアに出入り禁止を喰らった子だった。

ファントレイユが見ると、フレディは振り向いたまま、大木の下に居るファントレイユを、じっと見つめている。
年の割に体格が良く、黒に近い焦げ茶の巻き毛と浅黒い肌をしていて、黒に近いグレーの瞳をしていた。
まるでファントレイユがそこに居るのを、さっきから知っていたように暫く、じっと見つめ続けている。

レイファスがフレディのそんな様子につい、不安になって、隣に並ぶファントレイユにそっと、耳打ちする。
「…ガラの悪い知り合いだね?」

ファントレイユはそう告げるレイファスを見る。
「以前、屋敷に出入りしてた。
アロンズも知ってる子だよ」

アロンズと一緒だから、大丈夫。
と、ファントレイユは言ったつもりだった。
が、レイファスは彼がアロンズより年上で、その上体格もいい様子に少し眉を寄せ、不安げな表情を見せた。

「君も何度か、顔を合わせた事があるの?」
レイファスに聞かれ、ファントレイユは頷く。
「初めは、他の子達と一緒に少し遊んだけど…。
でももう遊び友達にしてはいけない。
って、セフィリアに言われた」

レイファスは、頷いた。
「年上過ぎるから?」

ファントレイユは首を横に振る。
「そうじゃなくて…。
少し、乱暴な所があるからって」
「君に、乱暴な事をした?」

ファントレイユは、レイファスを見た。
どうしてそんなに聞くのか、不思議だったが答えた。
「そうでも、無いけど…。
溝に落ちそうになった時、でも助けてくれた」
「セフィリアはそれを見ていたの?」
ファントレイユは頷く。

「…君を助けたのに、どうして遊び友達から外すんだろう?」
ファントレイユはその時の事を思い返す。

「…落っこちないよう抱きしめられたけど…その後暫く僕を離さなくて、セフィリアはそれが気に触ったみたいだ。
フレディが言うには、自分はあんまり清潔じゃないから、僕に触るのをセフィリアは嫌がるんだ。って。
…けど」

ファントレイユがふ…と、思い出したように口にし、レイファスは彼を覗き込んで尋ねる。
「けど?」
ファントレイユは躊躇ったが、口を開く。
「…セフィリアは僕と遊ばせる子は、大抵お風呂に入れて綺麗にした後遊ばせる。
何日もお風呂に入ってないデッロだって、僕と遊ぶ時はまずお風呂に入れられたって」

レイファスは眉間を寄せると、覗うような秘やかな声音で尋ねる。
「…その時フレディは君に何か、ヘンな事をしなかった?」
「ヘンって?」
「君、だって女の子みたいだし」

ファントレイユはもの凄く、むっとした。
「僕もそうかもしれないけど。
けど君の方がうんと女の子に、見えると思うな!」

レイファスは、そんな事はとっくに知ってる。と肩を、すくめる。

ファントレイユがそれは怒ってるみたいで、レイファスはもう口を開かなかった。
が直ぐ、アロンズは戻って来る。

二人は揃って荷台に乗り込んだ。
樽は中味がいっぱいになっていて、たっぷん、たっぷんと音を立てた。

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