アグナータの命運

あーす。

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レオは憂鬱

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 …また…レイデンは、シュティッセンを抱きに行くとカチ合う。

狙って来てるとしか、思えない。

レオはしかし、しなだれかかる愛おしく感じる美しいシュティッセンを抱きしめて、口付ける。

シュティッセンがなよやかに舌を絡ませてくると…ついたまらなくなって熱中し始め…。

するとレイデンは背後からシュティッセンを抱きしめ始める。

シュティッセンの頬に頬を寄せたりするから、レオが唇を外し横にズラすと、レイデンに口づけかねない。

…のでレオは極力、シュティッセンの唇を唇でなぜたりするのは止めた。

レイデンは金髪碧眼の美青年。

だがシュティッセンのたおやかさと美麗さは、群を抜いてる。

青年なのになよやかな仕草。
男なのに、上品な優美さ。
抱くとたまらなく甘く、情もあって、抱き合う時は恋人のように、シュティッセンは振る舞ってくれる。

つい夢中になって口付ける。

が、既にレイデンは背後から、挿入し始めていた。

挿入(い)れて震え、顔を上げるレイデンの青い瞳が自分をじっ…と見つめ、レオはどきっ!とする。

今年になってレイデンは長になった。

…レイデンの方が、シュティッセンに挿入(い)れてる最中なのに…。
なんでこんな、濡れた色っぽい瞳で見られるのか…レオは正直困惑する。

レイデンは長にしては、ぐいぐい引っ張って行くタイプじゃないので、下の者が好き勝手する。

が、皆にやりたいようにやらせながら…ちゃんとフォローするので信頼はされているし、好かれてる。

他の者らには、穏やかな笑顔で気軽に話してるのに…どうしてだか、自分と接してる時は、顔を赤らめたりする。

そこまで思って…レオは深い溜息を吐き出す。

…まあ…自分が悪かった。とも言える。

テントの中は暗かった。
白っぽい衣服でシュティッセンだと思い…つい、俯せに寝てるその腰布を取り退け、双丘に挿入し、激しく突き上げた。

「ああっ…あっ!」

なんか…喘ぎ声が違う。
と思ったが…その時、戦闘の勝利に酒が振る舞われ…かなり酔っていた。

だから…無意識に背後からきつく抱きすくめ、思い切り突き上げた。

シュティッセンの内壁はいつも…まったりと吸い付くようなのに…今夜はナンか違う。

が、突き上げて中で解き放ち…背後から抱きすくめて荒い吐息を吐き、口づけよう。
と思って抱きすくめた身を転がした時…。


…レオは思い返しても、あれ程気まずかった事は無い。

俯せた顔が振り向き、口づけようと顔を寄せた時、その顔は…。

よりによって、長になったばかりのレイデン…。

「………………………………………………………………………………」

長い間、突っ込まれた後の濡れた青い瞳の艶っぽいレイデンの顔を見つめ、沈黙し続けた。

正直、気まずすぎてその場をこそっ。と立ち上がり…。

ナニも言葉が浮かばず、湯へ浸かりに行った。

その後キーナン化け物の襲撃が続き、忙しく…。

レイデンも自分も、その事に付いては極力、触れないで来た。



レイデンはシュティッセンを背後から抱いて挿入した後、くるり。とシュティッセンを抱いたまま、背を向ける。

双丘を突きだしてはシュティッセンに押しつけ…。

まるで双丘を見せつけるように。

レオは凄く、困った。

まるで『挿入(い)れてくれ』といわんばかりに、自分の目の前に尻を晒すレイデン…。

「………………………」

結局レオは固まり続け…ナニも出来なかった。

だからレイデンが終わった後、シュティッセンを引き戻し、抱き寄せて片足抱え上げて挿入した。

すると…レイデンは背後からシュティッセンを抱いたまま、自分がシュティッセンを貫く度、レイデンまでもが眉を寄せて………。

………感じてる。

正直、小刻みに顔を震わすレイデンを見て…萎えかけたが、必死で留まって事を終えた。

けれど、シュティッセンと事後の口づけした後、湯に入ると付いて来る。

湯にはアランがいて、キーナン化け物の血を落としていたから、ほっとする。

レイデンはけれど、背後で裸を晒し、物欲しげに自分の男根を見ていたりするから…レオはいたたまれなくなって、早々に湯殿から逃げ出した。

「………………………………………」

やっぱり相談するなら、アランだろう。

と、アランが湯から戻ったところでテントを尋ねる。

「…実は…」

と相談を始め、語った後アランを見ると、真下を向いている。

レオが覗き込む。

「やはり…間違ったとはいえ、長をその…犯したのはまずかった…よな?」

聞くが、アランは真下を向いたまま。

「…?」

「ひゃっはっはっはっ!」

「おかしいか!」

怒鳴るとアランは肩を揺らして笑いこける。

「だっ…だっ…だっ…て、マズいよそりゃ!」

「…だよな」

言うと、アランは笑いながら言う。

「それで無くてもレイデン、あんたの事一番男として意識してんのに!

あの人、長だろうがレグウルナス勇敢なる者だろうが…。
ちょい、女っぽいし受けっぼいじゃないか!
ファルコンはタイプじゃないのか、全然平気だけど…あんたといる時だけ、やたら落ち着かない!
そのあんたに…犯されちまったら…あんた、責任取るしか無いぜ?!」

とうとうレオは腹を立てて怒鳴った。

「どうやって!」

「三回に一回ぐらいは…間違えた振りしてレイデンに挿入(い)れるとか?!」

「出来るか!レイデンは長だぞ?!」

「ひっ…ひっ…」

アランは引き吊った笑い声を上げて言う。

「し…しかし、レイデン気の毒だよな!
きっと…良かったんだぜ!あんたに挿入されて…。
欲しそうな顔して無かった?」

「…してた」

「…だろう?!
きっとあんたがシュティッセンに挿入(い)れる度、挿入(い)れられたあんたの男根思い出して、レイデンってば体、疼きまくってるんじゃないのか?
この、罪作りの色男!」

ぱんっ!と肩をはたかれて、レオはアランを睨み付けた。


ファルコンは…相談しても、何も言葉が思い浮かばず沈黙が続き、セルティスはきっと困らせてしまう。

そう思い、アランを相談相手に選んだ、自分の人選をレオは呪った。


テントを出るまでアランは笑い続け…レオは…どうしていいのかまた、悩み続ける羽目になり…。

結論が出ないまま…またシュティッセンをテントに連れ込む時、狙ったようにやって来るレイデンを避け続けてシュティッセンに挿入し、レイデンを極力見ないよう、シュティッセンに必死で集中しながら、腰を使い続けた………。
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