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夢の中の調教
276 やっと夢から覚めたみんな
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山を下りてシェナンもロレンツも、ほっとする中。
アリオンがシーリーンに尋ねる。
「で、まさかお前、ファオンとしてないよな?」
と聞かれ、余所を向いた。
アリオンはつい、ファオンにも尋ねてしまった。
「…誰とした?」
「ええと…。
みんな…と、いっぱい?」
「降りたら一晩、ファオンは貰う」
シーリーンは、そう宣言するアリオンを睨む。
「だがとっくにファオンはやられてるんだぞ?」
「だから貰う」
「俺だって思いっきりしてない!」
シェナンだけが、にこにこと笑う。
「二人で一緒にすれば良いんじゃ無い?」
ロレンツが、俯いて囁いた。
「ファオン抜きで、二人ですれば?」
シーリーンとアリオンに睨み付けられて、シェナンが焦って言った。
「今、ロレンツちょっと、ブラックな気分だから」
「俺達までブラックに巻き込むな!」
アリオンが怒鳴ると、シーリーンも怒る。
「やっと脱出できたというのに!」
ロレンツはまだ、項垂れると
「全員、アントランに犯されれば良かったのに…」
と呟く。
「…最果てにブラックになってる」
シェナンに言われたものの、アリオンは笑ってロレンツに告げる。
「だが俺はお前と違って、犯されてない」
シーリーンも言った。
「ホント、犯されなくて、良かったぜ。
誰かさんと違って」
ロレンツの胸にぐさっ!と言葉が突き刺さり、ロレンツはもっと俯く。
シェナンが暗くなる一方のロレンツに、慌てて取りなす。
「催眠術師探し出して、記憶消して貰うから」
途端、シーリーンとアリオンが目を見交わす。
「記憶が消せるんなら…」
アリオンが言いかけると、シーリーンが後を継ぐ。
「ファオンが他の男とした記憶、全部消せるよな?」
シェナンは焦り顔で言った。
「さ…さあ…。
出来るかは、催眠術師に聞いてみないと」
そして一行は、催眠術師を探して山野を彷徨った。
「…これで終わり?」
夢見てるシーリーンが聞くと、アリオンは不満げだったが、言った。
「所詮、したと言っても夢の中だし」
皆が、こそっ…とキースを見ると、キースは決意していた。
「よーし!
夢の出来事を絶対実現させてやる!」
「…もう、夢から覚めたい」
セルティスが泣き言言うと、レオも呟く。
「俺も覚めたい」
その時、全員がふと…目を覚ます。
のそり…と起き上がると、互いの顔を見合わす。
「恐るべきリアルさだったな」
キースの言葉に、皆顔を見合わす。
けどファオンだけが、無邪気で可愛い寝顔で、すーすーと寝息を立て、安眠を貪っていた。
「一番、平和だな」
アリオンが言うと、シーリーンはアリオンを見る。
「催眠術師を探し出せば…ファオンの、アリオンと一番最初にした記憶も、消せるかもな」
アリオンが怒鳴る。
「消すな!」
セルティスが俯く。
「やっぱり、同じ夢見てたんだな?」
レオが顔下げる。
「アントラン…」
セルティスが頷いて、大きな溜息を吐き、アリオンとシーリーンも、溜息を吐き出す。
キースだけは
「絶対俺は実現させる!」
と、両拳握って、新たな闘志を燃やし、決意を固めた。
アリオンがシーリーンに尋ねる。
「で、まさかお前、ファオンとしてないよな?」
と聞かれ、余所を向いた。
アリオンはつい、ファオンにも尋ねてしまった。
「…誰とした?」
「ええと…。
みんな…と、いっぱい?」
「降りたら一晩、ファオンは貰う」
シーリーンは、そう宣言するアリオンを睨む。
「だがとっくにファオンはやられてるんだぞ?」
「だから貰う」
「俺だって思いっきりしてない!」
シェナンだけが、にこにこと笑う。
「二人で一緒にすれば良いんじゃ無い?」
ロレンツが、俯いて囁いた。
「ファオン抜きで、二人ですれば?」
シーリーンとアリオンに睨み付けられて、シェナンが焦って言った。
「今、ロレンツちょっと、ブラックな気分だから」
「俺達までブラックに巻き込むな!」
アリオンが怒鳴ると、シーリーンも怒る。
「やっと脱出できたというのに!」
ロレンツはまだ、項垂れると
「全員、アントランに犯されれば良かったのに…」
と呟く。
「…最果てにブラックになってる」
シェナンに言われたものの、アリオンは笑ってロレンツに告げる。
「だが俺はお前と違って、犯されてない」
シーリーンも言った。
「ホント、犯されなくて、良かったぜ。
誰かさんと違って」
ロレンツの胸にぐさっ!と言葉が突き刺さり、ロレンツはもっと俯く。
シェナンが暗くなる一方のロレンツに、慌てて取りなす。
「催眠術師探し出して、記憶消して貰うから」
途端、シーリーンとアリオンが目を見交わす。
「記憶が消せるんなら…」
アリオンが言いかけると、シーリーンが後を継ぐ。
「ファオンが他の男とした記憶、全部消せるよな?」
シェナンは焦り顔で言った。
「さ…さあ…。
出来るかは、催眠術師に聞いてみないと」
そして一行は、催眠術師を探して山野を彷徨った。
「…これで終わり?」
夢見てるシーリーンが聞くと、アリオンは不満げだったが、言った。
「所詮、したと言っても夢の中だし」
皆が、こそっ…とキースを見ると、キースは決意していた。
「よーし!
夢の出来事を絶対実現させてやる!」
「…もう、夢から覚めたい」
セルティスが泣き言言うと、レオも呟く。
「俺も覚めたい」
その時、全員がふと…目を覚ます。
のそり…と起き上がると、互いの顔を見合わす。
「恐るべきリアルさだったな」
キースの言葉に、皆顔を見合わす。
けどファオンだけが、無邪気で可愛い寝顔で、すーすーと寝息を立て、安眠を貪っていた。
「一番、平和だな」
アリオンが言うと、シーリーンはアリオンを見る。
「催眠術師を探し出せば…ファオンの、アリオンと一番最初にした記憶も、消せるかもな」
アリオンが怒鳴る。
「消すな!」
セルティスが俯く。
「やっぱり、同じ夢見てたんだな?」
レオが顔下げる。
「アントラン…」
セルティスが頷いて、大きな溜息を吐き、アリオンとシーリーンも、溜息を吐き出す。
キースだけは
「絶対俺は実現させる!」
と、両拳握って、新たな闘志を燃やし、決意を固めた。
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