アグナータの命運

夢の中の調教

259 レドナンドの虜になっちゃったファオン

　ファオンはキスされた、だけでどきどきが止まらなくなって…その時、ようやく解った。

キースに「もっと乱れて良いから」
そう言われたせいだけじゃない…。

肌が密着して…挿入する気持ちになっち時の…男達の熱い…情熱や優しさの、虜になってしまった事…。
一人一人が違っていて、更に極上の快感が伴ったりするから…。
それが欲しくてたまらなくなってる…。

「ん…っ」

ファオンの甘い喘ぎに、レドナンドはもうすっかり…固く勃ち上がるのを感じた。
腕に抱きしめると、しなやかにしなる背。
手が触れ顔を上げられ、睫を震わせ期待する愛らしい顔。

レドナンドはファオンの首筋に口づけ…そしてゆっくりと胸元へと唇を這わせる。

ファオンがびくん！びくん！とレドナンドの唇が触れる度、身を震わせる。

「あ………」

瞳はすっかり潤みきり…レドナンドの施す愛撫に囚われたよう…。
レドナンドが触れる度に身に痺れが走って…凄く、感じてしまう…。
大きなレドナンドにのし掛かられると…彼の逞しさと圧倒的な存在感に覆われ…なのに彼が、すっかりその気になると少し…怖い…。

『僕…どうなっちゃうんだろう…？』

ファオンはレドナンドの肩に、頬を寄せる。
仕草で解るのか…レドナンドはふっ…と雰囲気を和らげてくれる。

ファオンの左乳首に、レドナンドはゆっくりと顔を傾け…唇に含む。

「ぅんっ！」
触れられた、だけでおかしくなりそう。
思い切り…吸い上げられると、身が反り返る。

「ああっ！」

レドナンドの手が…優しく腿の上を這い…恐怖を打ち消してくれる。
『優しくするから…』

ファオンは瞳が潤みきるのを感じた。
レドナンドみたいに大きくて迫力のある男は、自分が本能で突っ走れば相手が怖がる事が、良く解ってる。

けれど穏やかさと優しさの奥に…レドナンドは凄まじい気迫を持ってる…。
男達を率い、従わせるだけの…普通の男の持ち得ないような気迫。
どんな男も見せられると怯んでしまうような、気迫…。

その気迫のせいなのか…レドナンドに、少し触れられただけで…身が跳ねる程の刺激と快感を感じる…。

「あっ…あ…っ！」

右の乳首に顔を移し…また、吸い上げられると、ファオンはそれだけでびりびりと足の指先にまで刺激が走って声を上げる。

「んっ…もう…駄目…お願い…挿入(い)れて…」

のし掛かられ、触れられただけでこんなに…なっちゃう…。
けれどもう、蕾の奥が、疼きまくって限界…。

男根を手で触れられ、蕩かすような愛撫を受けるのも好きだけど…けれどもう我慢出来ない程欲しくて、身が戦慄き続ける。

レドナンドはほんの少し…愛撫しただけでファオンに降参され…ちょっと固まった。
確かに自分もとっくに…の状態だった。
それが…解るから、ファオンも我慢出来なくなるんだろうか…？

顔を上げて上からファオンを見つめ…そしてそっ…と顔を寄せて、耳元で囁く。
目が合った、だけでファオンはうわずった表情で、喘ぐように息を吸う。

「…もう…？
そんなに…」
レドナンドが腿を持ち上げて、太腿に手を這わせて下げ、そっ…と双丘の間に指を滑らせ、蕾に触れる。
「…ここに欲しいの？」

ファオンはレドナンドの青い瞳と白っぽい金髪が彼の顔を覆い胸元を飾るのを見つめながら…一瞬体がかっ！と沸騰して、耐えられなくて囁く。

「…意地悪…しない…で」

レドナンドはふっ…と優しげに微笑む。

「…ほぐさなくても…大丈夫？」
レドナンドの、指が挿入されると、ファオンは背を反り返す。

「あ…あっ！」

「これ…だけでもう感じるの…？」

レドナンドに囁かれ…指が引き抜かれた後、手首を優しく掴まれ導かれる。
彼の男根に…。

ファオンはびくっ！と目を見開く。

熱い…熱い…すっかり固くて立派な、彼の…。

「本当に…いいの？」

レドナンドに優しく言われて、ファオンは全身がぞくぞく戦慄きながら、頷く。

レドナンドが、腿を持ち上げ腰を進める。
ファオンはその時両腕をレドナンドの首に、巻き付けた。

きつくしがみつかれて、レドナンドは正直一気にケダモノになりかけ、留まる。
他の…レオやセルティスの気持ちが解った。

「しっかり…しがみついてて…」

レドナンドに言われて、ファオンは首にすがりついて頷く。
腿を一気に腹まで折り曲げられると、レドナンドの男根が蕾に触れる。

それだけでもう、びりびりと身が震う…。
どうして…？
どうしてレドナンドが触れるだけでこんなに…どうにかなりそうな程、感じちゃうんだろう…？

ファオンはぞくぞくが止まらなくて、蕾の奥が激しく疼きまくり、もう耐えられなくて、レドナンドにきつくしがみつく。

ずっ！

レドナンドがそっ…と挿入(はい)ってくる。

かなり…大きい…。
触らされた時にも感じたけれど…彼がどんどん挿入(はい)ってくると、体がその都度、かっ！かっ！と熱を帯び、押し入られる圧迫感は増し、身はびりびりとした刺激に戦慄き続け、奥が疼いて蕾がひくつく。

「んんっ…」

レドナンドはそれでも、気遣ってくれる。

「…大丈夫？」

ファオンは頷く。

レドナンドが更に…奥へと進むと、いい場所を擦られて、ファオンはびくっ！と背を反らす。
そんなに激しくされた訳じゃないのに…！

レドナンドはファオンがあんまり…身を震わせているから、正直心配になった。
良くあることだったから…。
挿入後、数度擦った、だけで相手が逝ってしまう事が。

ぐっ！と奥まで押し入ると、とうとうファオンが痙攣する。

「ダメ…っ！」

ファオンの放つもので腹が濡れてる。
けれどレドナンドは一度引くと、更にゆっくり挿入する。
ファオンが目を、見開く。

「あ…あっ！」

レドナンドがぐぅっ！と押し開いて奥まで挿入(はい)ってくると、全身が激しく戦慄く。
そしていい場所に触れると…。
圧倒されるような存在感に包まれ…けれどとてもそれを甘く感じて、たまらない。

「あ…あんっ！」

レドナンドは直ぐにファオンが再び勃ち上がるのを感じ、ほっとする。
自分がすると…一度だけなのに幾度も相手が逝って、それが辛い相手には…拷問になりかねない。

ファオンはまた、快感と射精感に襲われ、レドナンドに…動いて欲しくて肩に顔を押しつけ、きつくしがみつく。

レドナンドが、腰を引く。
ファオンは期待で唇を戦慄かせて喉を晒し…次にレドナンドが突き上げて来ると…こんな、事は初めてだったけど…挿入された場所が全部、性感帯になったみたいに…進まれただけでぞくぞくし…いい場所に触れた途端、身が激しく反り返る。

「ああああっ！」

ファオンは身を跳ね上げて再び…解き放っていた。

まだ…首にしがみつきながら…ぐったりと身を折って、はぁはぁ…と肩を波打たせて俯く。
頬に涙が滴る。
けれどまだ…レドナンドは大きいまま内壁(なか)にいて…彼がまた、引き…そして…。

「あんっ！ああ…あんっ！」

ファオンは必死になってレドナンドに縋り付く。
体が再び、びりびりびりと刺激を受けて…気づくと勃ってる。
たまらなくて…レドナンドにきつくしがみつくと、彼はまた奥まで挿入(はい)って来る。

「ああっんっ！」

けれどファオンのその喘ぎで、レドナンドの理性が飛ぶ。

一気に奥まで貫くと、直ぐ引いてまた奥まで。

「ああんっ！あんっ！あっ…あ…ああっ！あっ！」

ファオンはレドナンドが中で激しく抜き差しする度、たまらなくて喘ぎ続ける。

また放ち、一気にまた…張り詰めて…勃ち上がり…なのに直ぐ…。
凄まじい快感に包まれ、解き放ってる。

「あ…あっ！ああっ！」

体が熱に包まれたみたいに熱く、どうしようもない快感が身体中を駆け巡って…たまらなくて身がくねり続け、気づくと喘ぎ続けてる。

レドナンドがまた、激しく奥まで貫く。

「あぅんっ！」

突かれる度にびりびりと凄まじい刺激に貫かれ、快感が全身を満たし…。
解き放つけどまた…。

「んん…っ…」

空気を求めるように息を吸い込む。
体が熱くて…けれどレドナンドの迫力に囚われたみたいに、彼にまだ貫かれるのを待ってる…。
期待は終わらず、彼に再び貫かれたいと身が疼きまくる。

レドナンドがまた、思いっきり挿入(はい)ってくる。

「あああああっ！」

ファオンは意識が飛びそうになって…一瞬世界が白くなった。
レドナンドが見つめてる。
湖水の青い瞳…。
澄んで透明な…綺麗な青…。

「だい…丈夫…？」
優しい声が耳をくすぐる。

気づくと引き抜かれていて…圧迫感が消えている。

ファオンはどうしてだかそれが寂しくなって…レドナンドに縋り付いて泣く。

レドナンドは少し、慌てたように優しく腕に抱きしめて…囁く。
「…ごめん…辛かった？
あんまり…その…色っぽい喘ぎだったし…凄く、良かったからつい…」

ファオンはその時、圧倒的な迫力が全部…優しさに変わり、包み込まれるように感じて、泣くのを止めた。
ちゃんと…レドナンドが見つめてくれている。

「んっ…」

レドナンドの唇が優しく唇を包み込んだ時…ファオンは残る力を全部使って、レドナンドを自分に抱き寄せた。

彼を…決して放さない、みたいにして。




「…どうよ」
夢見てるキースがまた、聞く。

シーリーンが、あまりのレドナンドの迫力に、圧倒されたように掠れた声で囁く。
「聞ける余裕が、あんたにはあるって事なんだよな？」

シーリーンのその嫌味に、キースは振り向く。
「だって余裕も何も、ああいう男はちゃんと実際に存在してるんだから」

セルティスが顔下げる。
「…レオとかファルコンも…一度の挿入で何度も逝かせてるの見たけど…。
レドナンドは更に凄い」

「…………………………」
アリオンはもう、言葉も出ない様子。

「…お前らも今度から、東尾根の他の男に同情出来るようになったか？」

レオの言葉に、全員が頷いた。