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夢の中の調教
253 妄想が夢で実現し、凄く嬉しそうな夢のキース
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キースはファーレーンがチラ…と舌先を唇から出すのを見て、やっぱり嬉しくて、思い切り口を開けてファーレーンの唇を貪りながら、差し出された舌先に舌を思いっきり…絡ませる。
そのまま一気に、情熱的な口付けに浸りきりたかったけど…胴の当たりに触れる、ファーレーンの拳が握り込まれていて…キースは反射的に、一気に身を離す。
夢見てる皆は、ファーレーンの上から転がり退く、キースを見て
『やっぱり……………』
と、一様に項垂れた。
「…殴ってないぞ」
ファーレーンに顔だけ起こして見つめられ…キースは転がった床から、50㎝くらい向こうの、今だ横たわるファーレーンを見つめる。
「…でも、殴ろうとした」
「けど、殴ってない」
「…殺気を、感じた。
俺は甘い気分で口付けてるのに」
「…舌を思い切り絡ませるからだ!
この…どスケベ!」
「スケ…だ…だ…だって…《皆を繋ぐ者》ならあれくらい、当たり前…」
ファーレーンの瞳に、殺気が昇り、キースは心から怖気た。
「…やっぱり手、縛らせて。
調教にならない。
お前、いっくら『いい』と言ったって…いざとなれば我慢出来ずに、殴るだろう?
俺の事」
ファーレーンは床に転がる、無骨な長方形の木の、かなり大きめの、手首を入れ込む二つの穴の空いた、さっき外した手枷を見る。
「あれ…また、付けろって?」
「いや」
キースは部屋の隅の、滑車を下ろす。
じゃらじゃらと…上から鉄の枷が何本か、降りて来る。
「…ちゃんと…手首が痛くないように布を巻くから…」
ファーレーンはキースを睨む。
キースはファーレーンに言う。
「嫌なら…俺、ファオンの調教に戻る」
くるり。と背を向けるキースのその背に、ファーレーンが怒鳴る。
「待て!」
キースは自分のシャツを、短剣で裂いては…ファーレーンの手首に巻き付ける。
「…別にシャツを裂かなくても…。
布、無かったのか?」
ファーレーンに聞かれても、黙々とキースはシャツを裂いては、ファーレーンのもう片手の手首に巻き付ける。
「(…一旦席外したら…お前の気が変わりそうで怖い…なんて弱味、曝(さら)せない…)」
キースは手首に布巻いた後、鉄の枷をファーレーンの左右の手首に付ける。
天井からかなりの距離があったから、ファーレーンは肘を曲げた状態で、両手が横に吊られるのを見た。
けどキースはまだ、シャツを裂き、今度は足首に、巻き付ける。
そして手早く床すれすれ迄下ろした鉄の足枷を、さっさと右足首に付けた。
「…足もか」
キースが左の足首にも布を巻きながら、笑う。
「ずっと、したかったポーズがあるけど…お前、してくれそうにないし」
そしてさっ!と左の足首にも枷をし、その後起き上がると、にっこり笑って部屋の隅に行き、何本かある鎖をちょっと引き、どの滑車がどの枷の鎖を巻き上げるのかを確認した後、一つの滑車を回し始める。
すると…。
夢見てる全員が、キースに振り向く。
「夢の中じゃないお前の妄想も、こんな感じ?」
レオに聞かれ、キースは思いっきり頷く。
「夢の中のアイツと交われないかな…」
全員、呆れかえって俯く。
ファーレーンはかんかんに、怒っていた。
なぜなら…左足の枷だけがどんどん上がり、ファーレーンは足を開き膝を曲げた状態で…固定されたから。
キースが、ファーレーンの格好に、にんまり笑う。
「…これで…殴られないし蹴られないし、いつでも挿入出来るから…後警戒するのは…噛みつき?」
「お前!
最低だぞ?!」
「うん。解ってる」
「…素直に返事しても、全然可愛くないぞ!」
「お前はこれからうんと…可愛くしてやるから」
「私を、誰だと思ってる!」
「…昔は、ファオンの性格をほんの少しだけ、ゴツくした程度の…単純な可愛いヤツだったのにな」
「昔に戻れるか!
成長したのに!」
「…感情凍り付かせて鎧纏ってるだけだろ?
もっとファオンみたいに、素直になればいいのに…」
「貴様!
ファオンにどれだけの事をした!」
「…結局、そこに戻るんだな。話題…」
夢見てるアリオンの呟きに、全員が項垂れたまま、頷いた。
けれど歯を剥くファーレーンの、真ん前にキースは立って、にこにこ笑う。
「…足…閉じられないだろ。
うーわー。
挿入したい放題!」
ファーレーンが、わなわなと震える。
「貴様…!
そこ迄、腐りきってたのか!」
「…うーん。
こんなもんじゃないんだけど…。
もうずっと振られっぱなしで袖にされっぱなしだから。
一通りのいやらしい妄想で、犯(や)りまくってるし」
ファーレーンが凄く、怒ってる。
けれど夢見てるキースが俯く。
「で、これも…夢なんだよな」
気落ちするキースに、皆無言。
「すっごい、興奮する…。
じゃ、ファーレーン。
衣服は立派な《皆を繋ぐ者》になれると証明した後、弁償するから」
「…どういう…」
しゃっ!
キースが、ファーレーンの衣服を短剣で裂く。
「…どうしてそういう勿体ないことをする!
一着縫って貰うのに、何日要すると思ってるんだ!」
「…だからちゃんと、弁償するって」
キースはすんごく嬉しそうに、ファーレーンの胸元の乳首の部分に穴を開け…更にお尻の部分がまるっと出る程の穴を開ける。
更に…。
「どれだけ、よこしまだ!」
ファーレーンの叫びに、夢見てる全員が同意して頷く。
キースだけが、腕組みして言った。
「…だって、正式な《皆を繋ぐ者》の衣服って、あれに近いよな?!」
皆、そうは思っても、普通の衣服に穴開ける方がうんと卑猥。
と言いたくても言えずに俯く。
キースはファーレーンの股の間を縦に裂くと、ファーレーンの男根を取り出して握る。
「…ファーレーンの♪」
「…なにが…♪だ!」
夢見てたレオが、ぼそり…と呟く。
「俺…夢、リタイアしたい」
セルティスが直ぐ、囁く。
「同感」
アリオンは
「言うまでも無く」
シーリーンは、無言で頷いた。
キースだけがまだ
「夢の中のアイツと代わりたい。
方法…あるよな?」
と一人でブツブツ言っていた。
そのまま一気に、情熱的な口付けに浸りきりたかったけど…胴の当たりに触れる、ファーレーンの拳が握り込まれていて…キースは反射的に、一気に身を離す。
夢見てる皆は、ファーレーンの上から転がり退く、キースを見て
『やっぱり……………』
と、一様に項垂れた。
「…殴ってないぞ」
ファーレーンに顔だけ起こして見つめられ…キースは転がった床から、50㎝くらい向こうの、今だ横たわるファーレーンを見つめる。
「…でも、殴ろうとした」
「けど、殴ってない」
「…殺気を、感じた。
俺は甘い気分で口付けてるのに」
「…舌を思い切り絡ませるからだ!
この…どスケベ!」
「スケ…だ…だ…だって…《皆を繋ぐ者》ならあれくらい、当たり前…」
ファーレーンの瞳に、殺気が昇り、キースは心から怖気た。
「…やっぱり手、縛らせて。
調教にならない。
お前、いっくら『いい』と言ったって…いざとなれば我慢出来ずに、殴るだろう?
俺の事」
ファーレーンは床に転がる、無骨な長方形の木の、かなり大きめの、手首を入れ込む二つの穴の空いた、さっき外した手枷を見る。
「あれ…また、付けろって?」
「いや」
キースは部屋の隅の、滑車を下ろす。
じゃらじゃらと…上から鉄の枷が何本か、降りて来る。
「…ちゃんと…手首が痛くないように布を巻くから…」
ファーレーンはキースを睨む。
キースはファーレーンに言う。
「嫌なら…俺、ファオンの調教に戻る」
くるり。と背を向けるキースのその背に、ファーレーンが怒鳴る。
「待て!」
キースは自分のシャツを、短剣で裂いては…ファーレーンの手首に巻き付ける。
「…別にシャツを裂かなくても…。
布、無かったのか?」
ファーレーンに聞かれても、黙々とキースはシャツを裂いては、ファーレーンのもう片手の手首に巻き付ける。
「(…一旦席外したら…お前の気が変わりそうで怖い…なんて弱味、曝(さら)せない…)」
キースは手首に布巻いた後、鉄の枷をファーレーンの左右の手首に付ける。
天井からかなりの距離があったから、ファーレーンは肘を曲げた状態で、両手が横に吊られるのを見た。
けどキースはまだ、シャツを裂き、今度は足首に、巻き付ける。
そして手早く床すれすれ迄下ろした鉄の足枷を、さっさと右足首に付けた。
「…足もか」
キースが左の足首にも布を巻きながら、笑う。
「ずっと、したかったポーズがあるけど…お前、してくれそうにないし」
そしてさっ!と左の足首にも枷をし、その後起き上がると、にっこり笑って部屋の隅に行き、何本かある鎖をちょっと引き、どの滑車がどの枷の鎖を巻き上げるのかを確認した後、一つの滑車を回し始める。
すると…。
夢見てる全員が、キースに振り向く。
「夢の中じゃないお前の妄想も、こんな感じ?」
レオに聞かれ、キースは思いっきり頷く。
「夢の中のアイツと交われないかな…」
全員、呆れかえって俯く。
ファーレーンはかんかんに、怒っていた。
なぜなら…左足の枷だけがどんどん上がり、ファーレーンは足を開き膝を曲げた状態で…固定されたから。
キースが、ファーレーンの格好に、にんまり笑う。
「…これで…殴られないし蹴られないし、いつでも挿入出来るから…後警戒するのは…噛みつき?」
「お前!
最低だぞ?!」
「うん。解ってる」
「…素直に返事しても、全然可愛くないぞ!」
「お前はこれからうんと…可愛くしてやるから」
「私を、誰だと思ってる!」
「…昔は、ファオンの性格をほんの少しだけ、ゴツくした程度の…単純な可愛いヤツだったのにな」
「昔に戻れるか!
成長したのに!」
「…感情凍り付かせて鎧纏ってるだけだろ?
もっとファオンみたいに、素直になればいいのに…」
「貴様!
ファオンにどれだけの事をした!」
「…結局、そこに戻るんだな。話題…」
夢見てるアリオンの呟きに、全員が項垂れたまま、頷いた。
けれど歯を剥くファーレーンの、真ん前にキースは立って、にこにこ笑う。
「…足…閉じられないだろ。
うーわー。
挿入したい放題!」
ファーレーンが、わなわなと震える。
「貴様…!
そこ迄、腐りきってたのか!」
「…うーん。
こんなもんじゃないんだけど…。
もうずっと振られっぱなしで袖にされっぱなしだから。
一通りのいやらしい妄想で、犯(や)りまくってるし」
ファーレーンが凄く、怒ってる。
けれど夢見てるキースが俯く。
「で、これも…夢なんだよな」
気落ちするキースに、皆無言。
「すっごい、興奮する…。
じゃ、ファーレーン。
衣服は立派な《皆を繋ぐ者》になれると証明した後、弁償するから」
「…どういう…」
しゃっ!
キースが、ファーレーンの衣服を短剣で裂く。
「…どうしてそういう勿体ないことをする!
一着縫って貰うのに、何日要すると思ってるんだ!」
「…だからちゃんと、弁償するって」
キースはすんごく嬉しそうに、ファーレーンの胸元の乳首の部分に穴を開け…更にお尻の部分がまるっと出る程の穴を開ける。
更に…。
「どれだけ、よこしまだ!」
ファーレーンの叫びに、夢見てる全員が同意して頷く。
キースだけが、腕組みして言った。
「…だって、正式な《皆を繋ぐ者》の衣服って、あれに近いよな?!」
皆、そうは思っても、普通の衣服に穴開ける方がうんと卑猥。
と言いたくても言えずに俯く。
キースはファーレーンの股の間を縦に裂くと、ファーレーンの男根を取り出して握る。
「…ファーレーンの♪」
「…なにが…♪だ!」
夢見てたレオが、ぼそり…と呟く。
「俺…夢、リタイアしたい」
セルティスが直ぐ、囁く。
「同感」
アリオンは
「言うまでも無く」
シーリーンは、無言で頷いた。
キースだけがまだ
「夢の中のアイツと代わりたい。
方法…あるよな?」
と一人でブツブツ言っていた。
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