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夢の中の調教
226 敵に回ったキリアン?
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ダンカンは、静かに言った。
「ではそうしよう。
ロレンツ…と熱烈なキス…」
デュランが注釈つける。
「熱烈な、舌を絡ませたキス。
あ、ロレンツとくらいならキリアン、した事あるかも。
ロレンツに三度尻に挿入された後…じゃ、駄目?」
ダンカンは溜息を吐く。
「ロレンツってどうせ、男だろう?
男とは体験無いかも…って、言ってた癖に…。
まあいい。
そのひどい肩の噛み傷に免じて、そうしてやる」
デュランは心から嬉しそうに、ほっ。とする。
「…これでロレンツがここに来ない限り、キリアンの催眠術は解けない!」
ダンカンはキリアンに向き直り、囁きかける。
「…ロレンツと言う男に三度、尻に挿入されない限り…君は元のキリアンには戻れない。
今の君は、囚人を監視する歩哨。
ここにいる歩哨達は君の仲間。
この《勇敢なる者》(デュラン)も君の仲間。
君は囚人を、逃がさないよう見張るのが使命」
キリアンに噛みつかれた歩哨とデュランは、泣いて喜ぶ。
仲間となれば、キリアンに噛みつかれなくて済む!
「あんた、って天才だぜ!
『サエないフード野郎』改め『我らが救世主』と呼ぶことにする!」
「私もします!」
歩哨に横で言われ、デュランはぼそっ。と尋ねる。
「…もしかしてあんたも『サエないフード野郎』
とかってダンカンの事、思ってたのか?」
歩哨はダンカン横目に、デュランにそっと耳打ちする。
「…実はみんな思ってます」
ダンカンは腹を立てる様子も無く、溜息を吐く。
「では私はこれで休暇に入る。
よっ………………………ぽどの事が無い限り、二週間はここには戻らないから。
呼びに来ないでね」
そう言って、部屋を出て行った。
夢見てるキースがその時、去るダンカンの背に向かって叫ぶ。
「頼むからファーレーンに“夢の俺に惚れてる"
って術かけてから崖降りて!
“夢の俺にはどんな事されてもファーレーンは喜ぶ"
って術!」
シーリーンが呆れて言う。
「あんたは、どうにも出来ないんだぞ?
出来るのは夢のあんただが、あんたであって、限り無くあんたからかけ離れてるんだぞ?」
アリオンはシーリーンの遠い言い回しに溜息吐く。
「自分の顔のヤツが、例え夢でも自分の出来ない事してると、欲求不満で腹立つぜ」
キースは暫し沈黙した後、叫んだ。
「それでもいい!
悲願が叶うなら!」
レオとセルティスはキースが気の毒過ぎて、一言も言葉を挟めなかった。
デュランは支えてたキリアンが、顔を上げるのを見る。
「ふがっ!ふかがふがふがっ!」
歩哨が、キリアンの口に挟まる布を下ろす。
キリアンが、口布を外され、尋ねる。
「…俺、歩哨なのになんで縛られてるの?!」
歩哨とデュランは顔を見合わせ、嬉々としてキリアンの後ろ手の縄を解いた。
夢見てるレオが少し鳥肌立って尋ねる。
「…あれ…ほんとに術に、かかってる?」
セルティスが囁く。
「…キリアンって意外に単純なとこあるから、もしかして」
キースが囁く。
「かかってる、フリしてたら…怖いよな」
アリオンも俯く。
「大惨事だ…」
皆はデュランと歩哨の、輝く笑顔を見ながら…一様に…一癖も二癖もあるキリアンを思い浮かべて、項垂れた。
「ではそうしよう。
ロレンツ…と熱烈なキス…」
デュランが注釈つける。
「熱烈な、舌を絡ませたキス。
あ、ロレンツとくらいならキリアン、した事あるかも。
ロレンツに三度尻に挿入された後…じゃ、駄目?」
ダンカンは溜息を吐く。
「ロレンツってどうせ、男だろう?
男とは体験無いかも…って、言ってた癖に…。
まあいい。
そのひどい肩の噛み傷に免じて、そうしてやる」
デュランは心から嬉しそうに、ほっ。とする。
「…これでロレンツがここに来ない限り、キリアンの催眠術は解けない!」
ダンカンはキリアンに向き直り、囁きかける。
「…ロレンツと言う男に三度、尻に挿入されない限り…君は元のキリアンには戻れない。
今の君は、囚人を監視する歩哨。
ここにいる歩哨達は君の仲間。
この《勇敢なる者》(デュラン)も君の仲間。
君は囚人を、逃がさないよう見張るのが使命」
キリアンに噛みつかれた歩哨とデュランは、泣いて喜ぶ。
仲間となれば、キリアンに噛みつかれなくて済む!
「あんた、って天才だぜ!
『サエないフード野郎』改め『我らが救世主』と呼ぶことにする!」
「私もします!」
歩哨に横で言われ、デュランはぼそっ。と尋ねる。
「…もしかしてあんたも『サエないフード野郎』
とかってダンカンの事、思ってたのか?」
歩哨はダンカン横目に、デュランにそっと耳打ちする。
「…実はみんな思ってます」
ダンカンは腹を立てる様子も無く、溜息を吐く。
「では私はこれで休暇に入る。
よっ………………………ぽどの事が無い限り、二週間はここには戻らないから。
呼びに来ないでね」
そう言って、部屋を出て行った。
夢見てるキースがその時、去るダンカンの背に向かって叫ぶ。
「頼むからファーレーンに“夢の俺に惚れてる"
って術かけてから崖降りて!
“夢の俺にはどんな事されてもファーレーンは喜ぶ"
って術!」
シーリーンが呆れて言う。
「あんたは、どうにも出来ないんだぞ?
出来るのは夢のあんただが、あんたであって、限り無くあんたからかけ離れてるんだぞ?」
アリオンはシーリーンの遠い言い回しに溜息吐く。
「自分の顔のヤツが、例え夢でも自分の出来ない事してると、欲求不満で腹立つぜ」
キースは暫し沈黙した後、叫んだ。
「それでもいい!
悲願が叶うなら!」
レオとセルティスはキースが気の毒過ぎて、一言も言葉を挟めなかった。
デュランは支えてたキリアンが、顔を上げるのを見る。
「ふがっ!ふかがふがふがっ!」
歩哨が、キリアンの口に挟まる布を下ろす。
キリアンが、口布を外され、尋ねる。
「…俺、歩哨なのになんで縛られてるの?!」
歩哨とデュランは顔を見合わせ、嬉々としてキリアンの後ろ手の縄を解いた。
夢見てるレオが少し鳥肌立って尋ねる。
「…あれ…ほんとに術に、かかってる?」
セルティスが囁く。
「…キリアンって意外に単純なとこあるから、もしかして」
キースが囁く。
「かかってる、フリしてたら…怖いよな」
アリオンも俯く。
「大惨事だ…」
皆はデュランと歩哨の、輝く笑顔を見ながら…一様に…一癖も二癖もあるキリアンを思い浮かべて、項垂れた。
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