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夢の中の調教
225 キリアンに催眠術
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ダンカンは目前の光景に呆れた。
キリアンは両手首を後ろ手で縛られてる。
なのに横で引っ立ててきたデュランは腕を噛みつかれ、更に足蹴りを三度も喰らって泣き出しそう。
「いててててっ!
早く…早く何とかして!」
背後から二名の歩哨がやって来ると、キリアンの肩を掴み、引く。
「いててっ!
引いちゃ駄目!
引いちゃ!」
歯にしっかり挟み込まれ、キリアンが喰い付いたまま引っ張られて、デュランが叫ぶ。
咄嗟、キリアンがデュランの肩を放し、振り向く。
「いてっいてっ!」
歩哨の一人がキリアンの肩を掴む手に喰い付かれて叫ぶ。
「布!布!」
デュランが叫ぶ。
もう一人の歩哨が、布を取り出し必死にキリアンの顔に回すけど、手に喰い付いてるから鼻に引っかかりそれ以上下に布が回らない。
「痛い痛い痛い~!」
歩哨がとうとう泣き叫ぶ。
デュランが見かねて、どすっ!とキリアンの腹に拳を入れ、ショックでキリアンが口を開けた拍子に、歩哨は噛まれてた手を引っ込め、もう一人が後ろから布をキリアンの口に挟み込んで、後ろへ引っ張る。
デュランが頷き、歩哨は後ろで布を縛った。
キリアンは暫く、ふがふが言ってる。
「早く!
早くかけて!」
体格の良い《勇敢なる者》(デュラン)に、涙ながらに訴えられたダンカンは、目を見開く。
懐から振り子を取り出す。
キリアンの少し離れた目前で揺らすと、キリアンは鼻で笑った。
「ふががふがふがっ!(…何だよふざけてんな!)」
「この振り子には君の大切な者の命がかかってる」
「ふんががふがふがっ!(冗談こくな!腐れ外道が!)」
「だから君はこの振り子から、目が離せなくなる…。
どう頑張っても離せない。
そして揺れるコインから目が離れなくなって…眠くなる」
「ふんが…がふが…っ(ふざけ…やがっ…てそんな…テに…)」
「もう瞼(まぶた)がどうしようもなく重くて、目を開けてはいられない…」
「ふん…がーーー………(…なワケな…いー……)」
歩哨とデュランは両側からキリアンの腕を恐る恐る掴んでいたけど…。
突如、くたっ!
と倒れ込むキリアンの体を、慌てて支える。
ダンカンはデュランを見る。
デュランは
『地味~なフードを被った、地味~でサエない男』
と見ていたダンカンをもう一度見た。
…救世主のように、光り輝いて見えた。
「こほん。
では大人しくさせるが、術をずっとかけてる訳にも行かない。
どうすれば解けるようにするか、決めておこう」
デュランがひらめく。
「アリオンとシーリーンとえっちしたら解けることにしよう!」
ダンカンが尋ねる。
「その二人は女?」
「アリオンとシーリーンなんて名の女、いるか?」
「…キリアンは男とした事、あるのか?」
「…多分、無い」
「…ではまず、アリオンとシーリーンが女に見える術をかけないと出来ない。
面倒だから、キス程度にしたら?」
ダンカンに言われ、デュランは唸る。
「二人程度だと、直ぐ術が解けそうで怖いから…」
デュランはまた、ひらめいた。
「ここにいない、ロレンツにしよう!
ロレンツと舌を絡ませるくらいの、熱烈なキスをしたら。
はどう?」
夢見てるレオが囁く。
「…鬼畜だな」
セルティスが囁く。
「それだけ必死なんでは?」
アリオンも頷く。
「キリアンって、捕まったらほんとに噛みそうだし」
キースがぼやく。
「…あんたのせいで、夢の俺ってば可哀想に…。
ファーレーンがいるのに会えない。
縛られて身動きできない、ファーレーンだぞ?
あれもこれも、したい放題なのに…」
「あんたも鬼畜だ」
シーリーンに言われ、キースは振り向く。
「お前は餓鬼の時、さっさとファオンに突っ込んだんだろう?
俺、何年ファーレーンに禁欲してると思う?」
シーリーンはぐっ!と言葉に詰まり…その後、とうとう黙り込んだ。
キリアンは両手首を後ろ手で縛られてる。
なのに横で引っ立ててきたデュランは腕を噛みつかれ、更に足蹴りを三度も喰らって泣き出しそう。
「いててててっ!
早く…早く何とかして!」
背後から二名の歩哨がやって来ると、キリアンの肩を掴み、引く。
「いててっ!
引いちゃ駄目!
引いちゃ!」
歯にしっかり挟み込まれ、キリアンが喰い付いたまま引っ張られて、デュランが叫ぶ。
咄嗟、キリアンがデュランの肩を放し、振り向く。
「いてっいてっ!」
歩哨の一人がキリアンの肩を掴む手に喰い付かれて叫ぶ。
「布!布!」
デュランが叫ぶ。
もう一人の歩哨が、布を取り出し必死にキリアンの顔に回すけど、手に喰い付いてるから鼻に引っかかりそれ以上下に布が回らない。
「痛い痛い痛い~!」
歩哨がとうとう泣き叫ぶ。
デュランが見かねて、どすっ!とキリアンの腹に拳を入れ、ショックでキリアンが口を開けた拍子に、歩哨は噛まれてた手を引っ込め、もう一人が後ろから布をキリアンの口に挟み込んで、後ろへ引っ張る。
デュランが頷き、歩哨は後ろで布を縛った。
キリアンは暫く、ふがふが言ってる。
「早く!
早くかけて!」
体格の良い《勇敢なる者》(デュラン)に、涙ながらに訴えられたダンカンは、目を見開く。
懐から振り子を取り出す。
キリアンの少し離れた目前で揺らすと、キリアンは鼻で笑った。
「ふががふがふがっ!(…何だよふざけてんな!)」
「この振り子には君の大切な者の命がかかってる」
「ふんががふがふがっ!(冗談こくな!腐れ外道が!)」
「だから君はこの振り子から、目が離せなくなる…。
どう頑張っても離せない。
そして揺れるコインから目が離れなくなって…眠くなる」
「ふんが…がふが…っ(ふざけ…やがっ…てそんな…テに…)」
「もう瞼(まぶた)がどうしようもなく重くて、目を開けてはいられない…」
「ふん…がーーー………(…なワケな…いー……)」
歩哨とデュランは両側からキリアンの腕を恐る恐る掴んでいたけど…。
突如、くたっ!
と倒れ込むキリアンの体を、慌てて支える。
ダンカンはデュランを見る。
デュランは
『地味~なフードを被った、地味~でサエない男』
と見ていたダンカンをもう一度見た。
…救世主のように、光り輝いて見えた。
「こほん。
では大人しくさせるが、術をずっとかけてる訳にも行かない。
どうすれば解けるようにするか、決めておこう」
デュランがひらめく。
「アリオンとシーリーンとえっちしたら解けることにしよう!」
ダンカンが尋ねる。
「その二人は女?」
「アリオンとシーリーンなんて名の女、いるか?」
「…キリアンは男とした事、あるのか?」
「…多分、無い」
「…ではまず、アリオンとシーリーンが女に見える術をかけないと出来ない。
面倒だから、キス程度にしたら?」
ダンカンに言われ、デュランは唸る。
「二人程度だと、直ぐ術が解けそうで怖いから…」
デュランはまた、ひらめいた。
「ここにいない、ロレンツにしよう!
ロレンツと舌を絡ませるくらいの、熱烈なキスをしたら。
はどう?」
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「…鬼畜だな」
セルティスが囁く。
「それだけ必死なんでは?」
アリオンも頷く。
「キリアンって、捕まったらほんとに噛みそうだし」
キースがぼやく。
「…あんたのせいで、夢の俺ってば可哀想に…。
ファーレーンがいるのに会えない。
縛られて身動きできない、ファーレーンだぞ?
あれもこれも、したい放題なのに…」
「あんたも鬼畜だ」
シーリーンに言われ、キースは振り向く。
「お前は餓鬼の時、さっさとファオンに突っ込んだんだろう?
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