アグナータの命運

あーす。

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夢の中の逃避行

181 アリオンとシーリーンの思惑(情事)

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 水を汲んだ後、暖炉の火で沸かし、水を差して布を浸し…。
アリオンとシーリーンは服を脱いで体を拭く。

そして《化け物》キーナンの血のついた衣服を、湧かしてる湯に放り込む。

二人して、裸の互いを見る。
「…こんな事続けたら…」
アリオンが言いかけ、シーリーンは幾度も頷きながら後を繋ぐ。
「お前と愛が産まれそうで、俺だって怖い!」

アリオンはシーリーンを見て、無表情で言う。
「俺のは、冗談だ」
シーリーンは歯を剥いた。
「俺だってだ!」

そして、毛皮にくるまって寝てる、ファオンに二人同時に襲いかかる。

シーリーンがファオンの腕を引いて正面から抱きしめる。
アリオンは一瞬遅れ、背後から抱く。

「…んん…んっ…シー…」
シーリーンは怒って言った。
「まだ、臭いか?!」
けれどファオンが返答する前に、唇で唇を塞ぐ。
もう…背後からアリオンに男根を握られ、ファオンは喉を晒す。
「んっ…」

シーリーンがぐい!とファオンの腿を引き寄せて、肩に担ぐ。
直ぐ…シーリーンに挿入されて、ファオンは色っぽく仰け反る。
「あっ………!」

アリオンの手が男根に触れながら、胸の乳首に触れる。

「ああっ!」

ファオンは二人に襲われ、抱かれてる夢の自分を見て
「………………………僕って…」
一緒に夢見てるシーリーンとアリオンも頷く。
「…体は17だろうが…感じる顔は今と一緒だな」
アリオンが言うと、シーリーンが呟く。
「だがずっと《皆を繋ぐ者》アグナータだったせいか、やたら色香が増してる」

夢を見てるファオンとアリオンは、そう言ったシーリーンの方を見る。
「…僕…普段あんなに色っぽいの?」
「感じると」

アリオンに言われて、ファオンは夢の中の自分を見た。
もう…シーリーンの腕に抱かれて貫かれ、感じたように睫を震わせ…シーリーンの甘い突き上げに身をたまらなくくねらせている…。

「…シーリーンって…なんでか、激しい時ですら…甘いカンジなんだよね………」

「………………………」
ファオンの感想に、アリオンが沈黙を貫く。

そして、シーリーンが上り詰めて果てて直ぐ。
背後からアリオンが挿入する。
アリオンはシーリーンが逝く時、ファオンの男根の根元をぎゅっ!と締めて、逝くのを防いでたから…。
ファオンはアリオンに背後から抱きしめられ、泣き濡れた瞳でせがむ。
「アリオン…っ!」

アリオンに背後下から突き上げられると…もうファオンは泣き濡れて乱れきり、アリオンの胸を抱く腕にしがみつく。
「ああっ…あ…っんっ…」
アリオンは背後から…耳たぶや頬に口づけながら、一気に突き刺し、ファオンは身を、髪を乱して跳ね上げる。
「ああっ…あ…んっ…!」

夢見てるシーリーンはそれを見て呟く。
「確かに…お前の方が、激しい気はする」

「アリオンはね、情熱的なの。
でもって凄く頼もしい感じがして…いつもメロメロになっちゃうんだ…。
シーリーンはもう…甘くて甘くて…胸がきゅんってして、でも男らしいから…メロメロ」

夢見てるシーリーンとアリオンは、互いの顔を見つめ合った。

結局、アリオンが果てると今度はシーリーンがファオンを抱き止める。
ファオンの股の間に顔を埋め…咥えて口で可愛がるから…ファオンは逝ったばかりなのに、直ぐ勃ち、シーリーンに泣いて抱きつく。
「いや…駄目…っ。
挿入(い)れて欲しくなる…」
ファオンに可愛くせがまれて、シーリーンは微笑いながら顔に倒れ込んで口づけながら…腿でファオンの腿を押し上げ、片手で自身の男根に手を添えて、挿入する。
「ああっ…んっ…っ!」
仰け反るファオンは砂糖菓子のように甘く、見えた。

「お前が抱く時っていっつも、ファオンが甘々に見える」
夢見てるアリオンが、ぼそっ。と言った。

ファオンは自分でも恥ずかしいくらい自分が可愛い子ちゃんに見えて、沈黙。
「僕って…あんな?」
アリオンが頷く。
「シーリーンの時は、いっつも」

シーリーンに甘く激しく貫かれ、ファオンは身を痙攣させて解き放つ。

息切れしながら、唇を塞いでくるシーリーンの唇を、ぷるん。と真っ赤に熟れた唇で受け止める。
「んんっ………」

けれど、直ぐアリオンが背後から腕を引き、顔を振り向かせてもう、ファオンの男根を握りしめる。
「ああっ…アリオン僕…逝ったばかり…」

けれどアリオンの手に握られて擦られると、もう勃ちあがる。
「駄目…っ…欲しくなっちゃう…!」

アリオンも直ぐ、ファオンの腿を持ち上げ、開かせて…挿入する。
ファオンは挿入(い)れられた途端、アリオンの首にしがみつく。
「アリオン…っアリ…オン………」

「お前、なんでだかアリオンの時って名を呼ぶのな」
夢見てるシーリーンに言われ、ファオンは俯く。
「…あれ?
そう言えば僕…アリオンの時って…そうだよね?」
「自覚無いのか?」
シーリーンに言われ、頷く。

アリオンが溜息交じりに言った。
「名前呼ばれると…俺が喜ぶからだろ?」
ファオンは思いついて囁く。
「そう言えば…名前呼ぶと、その後突き上げられて気が狂いそうに良くなる…」

シーリーンが沈黙して、アリオンを見る。
アリオンはぶすっとして言った。
「名前呼ばれたら嬉しいから…態度に出るだろう?!」

夢の中のファオンはアリオンに愛しさを込めて突き上げられ、とても艶やかで満足げに、果てた。
事後、男の色香増す綺麗な顔の逞しいアリオンに抱きすくめられ、口付けられて…メロメロな様子を露呈した。
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