アグナータの命運

あーす。

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レグウルナスとなったファオン

162 ファオンの覗き キース、アリオン、シーリーン

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 昼食時で、リチャードがやって来て…ファオンはつい、横のリチャードをチラ…。
と見る。

リチャードは相変わらず、目を合わせない。
大人しく食べてると、昔見たような、綺麗なお人形のような顔立ちで、女の子みたいに見えた。

が、ファオンの脳裏には、さっきの…シュティッセンとのリチャードの姿が浮かぶ。

リチャードはぼうっ。としてる様子で、結局一言も言葉を交わさず、食事を終える。

ファルコン、レオ、セルティスは今度はセルティスのテントで治療を受け、そこで食事も取ってる様子に見えた。

アリオンとシーリーンもテントから出て来ないし、アランとデュランも二人で泊まってるテントに戻ったようだ。

治療士に聞くと、怪我人が動いた後等は、催眠作用のある薬草を飲み物に混ぜて、食後眠らせるらしい。


ファオンは食後、自分のテントに戻り、悩んだ。

テントを貰えて、やっと《勇敢なる者》レグウルナスとしての自覚が出た矢先の、“終焉の儀式”。

更に前《皆を繋ぐ者》アグナータとのまぐわいに、自分は参加出来ない。

ただどうしても気になったのは…。

自分の時。って、人にはどう見えてるのかな。
と言う事だった。

でもこれだけは、解った。

自分の時、皆は攻めまくってる。
シュティッセンのように、僕が彼らを満足させられなくて、彼らは満足する為に、自分で動くから。

ファオンはまた、溜息を吐く。

絶対、覗き見より…シュティッセンにして貰った方が、勉強になると思うんだけど。

リチャードも、アランもデュランも気持ちよさそうだった…。

ばさ。

テントの布を払う音。

ファオンはこっそり入り口へ行き、少し開けて覗く。

アリオンとシーリーンがテントから出、その先にキースが。
丁度レオのテントに入って行く所だった。

「(…また…三人…?)」

ファオンはアリオンとシーリーンがレオのテントに入った後、こっそりとレオのテントへ行き、そっと端の布を持ち上げて覗いた。

キースとアリオン、シーリーンは毛皮の上で雑談していて、シュティッセンが来ると、彼を交えて歓談してる。

「(…なんか…なごやか…)」

けれどキースが、シュティッセンに語りかけるように顔を傾けたと思うと、口付ける。

腕を回して抱き寄せ…。

見ていると恥ずかしいくらい、甘い抱擁、そしてキスをしてる。

「(…やっぱキースって…ああなんだ…)」

キースがシュティッセンを胸に抱き、また顔を寄せてうっとりするようなキス・シーンを繰り返してるのを、ファオンは見る。

黄金の髪が揺れ…碧緑の瞳が輝き…。

「(…キース…って…やっぱ相手をうっとりさせるんだよね…)」

そう、ファオンは感心する。

けれどやがてシュティッセンの手がキースの股の間に伸びて触れる。

白く細い指先が、キースの男根に絡む様は綺麗だけど卑猥で…ファオンは思わず、頬を赤らめた。

シュティッセンが屈み込む。

舌先で先端を舐め…ゆっくりと裏筋に舌を這わせて行く。

ファオンはつい、ごくり…と喉を鳴らす。

キースがゆっくり体を倒す。
するとシュティッセンは体を傾け、仰向けになって倒れ込んでくるキースの男根を下から舐め上げ、キースはシュティッセンの男根を取り出して、舐め始める。

「(…お互いに…?え…えっ?)」

ファオンは二人が上下になって、互いの男根を舐める様子を、息を飲んで見守った。

次にアリオンが、仰向けになってるシュティッセンの、足側に回る。

アリオンがシュティッセンの腿を抱え上げると、キースはそれに合わせて顔を上げながら…シュティッセンの男根を口の中で抜き差ししてる様が、良く見えた。

アリオンはシュティッセンの両足を真っ直ぐ揃えて抱え上げる。

シーリーンが横から、シュティッセンの揃えた足を受け取り、自分の側へと少し、倒す。

アリオンが、シュティッセンの蕾に挿入し…シーリーンはシュティッセンの、揃えた足首を片手で掴み、腿の間に挿入していた。

アリオンはシュティッセンの腰を下から支え、そして…抜き差しを始める。

ゆっくりと…。

とうとうキースはシュティッセンの男根を咥えていられず口から出すと、両手で握り込み、シュティッセンの蕾に挿入したアリオンと、腿の間に男根を挟むシーリーンとの動きに合わせて、しごき始めた。

キースの股の間に顔を入れていたシュティッセンも、キースをもう咥えていられない様子で口から出して、両手で握り込みながら、身をくねらせて呻く。

「あ…んっ…ああっ…!」

キースの下でくねる白い肌のシュティッセンは色っぽく、シーリーンはシュティッセンの揃えた足を上に高く上げて、挟み込む腿の間で抜き差ししてる。

けれど…シーリーンの美麗な顔の…眉が寄り、アリオンも腰を抱え抜き差ししながら、恍惚の表情を見せた。

キースも眉を寄せて唇を小刻みに震わせている。

「(…美男が三人揃って…感じてる様って、何か見応え有る…)」

ファオンは美男三人の迫力に負けず、色っぽくくねる白い肌のシュティッセンが綺麗で…つい、見入った。

「ん………っ」

キースが呻き、体をびくん!と大きく震わせ、継いでアリオンが。
そしてシーリーンも。

そこからはシュティッセンの顔よりも下半身が良く見えた。

蕾からアリオンの液を…。
腿の間からシーリーンの…。

そしてキースの手からはシュティッセン自身の液を滴らせ…アリオンが腰を毛皮の上に下ろし、シーリーンも揃えた足を下げた時、シュティッセンはその顔をキースの下から現す。

口の端からキースの液を滴らせ…。

その汚されたシュティッセンは更に艶っぽく、美しく見えて、ファオンは溜息が出た。

ファオンはたった今見た、三人の体位に心から感嘆した。

「(…あんな…風にするんだ…)」

キースはシュティッセンを再び抱き寄せると、酒瓶から一口煽って口移しでシュティッセンに飲ませ、シュティッセンの口を清めてる感じがした。

その後にアリオンがシュティッセンを抱きしめ、口付ける。

最後にシーリーンが。
腕に抱くと、口付けた。

アリオンとシーリーンはシュティッセンに感謝を告げるようなキスで、深く抱いて心からの感謝を、口づけに託しているように見えた。

三人で有りながら、三人共マナーが良くて、ファオンは感心した。

「(…僕…も、《勇敢なる者》レグウルナスになったら…。
…でも僕…出来るのかな…あんな事………)」

ファオンはふと、されてるシュティッセンで無く、してる三人に感情移入してる自分に気づく。

その時…どうしても彼らみたいに…《皆を繋ぐ者》アグナータを抱く自分が想像出来なくて…。

すっかり自信を無くしていくのを感じた。

ふ…とキースがこちらを見、目が合って…。

ファオンは思わず、顔を下げてテントの裾の布も下げ、その場を後にした。
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