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終焉の儀式
142 終焉の儀式
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だが今度は、“終焉の儀式”で皆は顔付き合わせる。
キースが囁く。
「…普通、もうこれでお終い。
で、別れを惜しむ儀式だろう?」
ファルコンがリチャードを見る。
「…リチャードはシュティッセンの時、泣きながら抱いてたな」
皆がくすくす笑うので、リチャードは思い切り顔を下げた。
アランがこっそり言う。
「…俺、リチャードは高飛車だから苦手だったが…」
アリオンも頷く。
「あれで見識、変わったんだろう?」
アランは頷く。
レオまで言う。
「俺もだ。
可愛いとこ、あるじゃないか。
と皆、思ったんだろう?」
セルティスもシーリーンも頷く。
「で。
話は戻すが。
“終焉の儀式”後もファオンは《勇敢なる者》としてここに残る」
キースの言葉で、全員が溜息を吐く。
「…つまり、《皆を繋ぐ者》だった記憶を、ファオンが《勇敢なる者》となった時、消さなきゃ成らないんだな?」
ファルコンの言葉に、レオもセルティスも頷く。
「…ならその方が、俺達も逆に決別しやすい。
これで《皆を繋ぐ者》のファオンは終い。
その儀式だろう?」
ファルコンの前向きの意見に、皆が顔を上げる。
ファルコンは更に言う。
「丁度、怪我が完全に治るまでは、キースとリチャードがシリルローレルらと討伐を助けてくれるから、思い切り抱いてもファオンは休める。
全員が、《皆を繋ぐ者》としてのファオンを最後に抱いて忘れる。
で…いいんじゃないのか?」
ファオンが男達全員に振り返り見つめられて、どきっ!とする。
「…もう、怯えてないな」
レオの言葉に、セルティスも頷く。
キースも肩竦める。
「…経験豊富な年上の男らに、抱かれておかしくなってもその後は、アリオンとシーリーンが面倒みるだろう?」
アリオンもシーリーンもが、項垂れる。
セルティスも言った。
「儀式をしてる中でシュティッセンも回復するだろうから…」
ファルコンも頷く。
「…早々に儀式を終わらせれば。
その後はシュティッセンに頼めるから、その時はアリオンとシーリーンで新しい《皆を繋ぐ者》が来るまで、一人…いや。
二人占めしろ」
レオは溜息交じりに、頷いてファオンを見た。
ファオンはぎくり…とする。
レオの鋭い青の瞳。
完全に怪我が癒えてないから、いつも程の迫力は無かったけれど…。
それでも十分、圧された。
「…“終焉の儀式”とは…。
最初した時のように、全員いる前で一人と一度ずつ。
後は…入り乱れて回復したものから順に抱く。
普通、《皆を繋ぐ者》を普段から皆抱いていたから…自然に、二人同時だったりまあ…。
その時々の状況で。
時に休みを入れながら。
別れを惜しみ、最後に思う様情を交わすんだが…」
ファオンはぎくっ!とした。
アランが溜息交じりに囁く。
「…つまり、《皆を繋ぐ者》のファオンと、別れを惜しむ。
って事なんだな?
今回は」
「だな」
キースが言って、セルティスも頷いた。
レオが、微笑った。
「もう、恥ずかしくないだろう?」
ファオンは真っ赤になって、俯いた。
キースが囁く。
「…普通、もうこれでお終い。
で、別れを惜しむ儀式だろう?」
ファルコンがリチャードを見る。
「…リチャードはシュティッセンの時、泣きながら抱いてたな」
皆がくすくす笑うので、リチャードは思い切り顔を下げた。
アランがこっそり言う。
「…俺、リチャードは高飛車だから苦手だったが…」
アリオンも頷く。
「あれで見識、変わったんだろう?」
アランは頷く。
レオまで言う。
「俺もだ。
可愛いとこ、あるじゃないか。
と皆、思ったんだろう?」
セルティスもシーリーンも頷く。
「で。
話は戻すが。
“終焉の儀式”後もファオンは《勇敢なる者》としてここに残る」
キースの言葉で、全員が溜息を吐く。
「…つまり、《皆を繋ぐ者》だった記憶を、ファオンが《勇敢なる者》となった時、消さなきゃ成らないんだな?」
ファルコンの言葉に、レオもセルティスも頷く。
「…ならその方が、俺達も逆に決別しやすい。
これで《皆を繋ぐ者》のファオンは終い。
その儀式だろう?」
ファルコンの前向きの意見に、皆が顔を上げる。
ファルコンは更に言う。
「丁度、怪我が完全に治るまでは、キースとリチャードがシリルローレルらと討伐を助けてくれるから、思い切り抱いてもファオンは休める。
全員が、《皆を繋ぐ者》としてのファオンを最後に抱いて忘れる。
で…いいんじゃないのか?」
ファオンが男達全員に振り返り見つめられて、どきっ!とする。
「…もう、怯えてないな」
レオの言葉に、セルティスも頷く。
キースも肩竦める。
「…経験豊富な年上の男らに、抱かれておかしくなってもその後は、アリオンとシーリーンが面倒みるだろう?」
アリオンもシーリーンもが、項垂れる。
セルティスも言った。
「儀式をしてる中でシュティッセンも回復するだろうから…」
ファルコンも頷く。
「…早々に儀式を終わらせれば。
その後はシュティッセンに頼めるから、その時はアリオンとシーリーンで新しい《皆を繋ぐ者》が来るまで、一人…いや。
二人占めしろ」
レオは溜息交じりに、頷いてファオンを見た。
ファオンはぎくり…とする。
レオの鋭い青の瞳。
完全に怪我が癒えてないから、いつも程の迫力は無かったけれど…。
それでも十分、圧された。
「…“終焉の儀式”とは…。
最初した時のように、全員いる前で一人と一度ずつ。
後は…入り乱れて回復したものから順に抱く。
普通、《皆を繋ぐ者》を普段から皆抱いていたから…自然に、二人同時だったりまあ…。
その時々の状況で。
時に休みを入れながら。
別れを惜しみ、最後に思う様情を交わすんだが…」
ファオンはぎくっ!とした。
アランが溜息交じりに囁く。
「…つまり、《皆を繋ぐ者》のファオンと、別れを惜しむ。
って事なんだな?
今回は」
「だな」
キースが言って、セルティスも頷いた。
レオが、微笑った。
「もう、恥ずかしくないだろう?」
ファオンは真っ赤になって、俯いた。
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