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キーナンの森
109 森の中の襲撃
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ファオンが身を乗り出す。
そして、一気に身を沈め、枝を掴み更に下の枝目がけ身を沈めながら、木を下り始めた。
レオの横を通り過ぎ様、小声で叫ぶ。
「この先の道の左側を通る!
先に行って木に登ってます!
ここは通らないから安全です!」
レオはどんどん下に沈んでは枝を掴み、また沈み下に下り行くファオンを、頷いて見送る。
シーリーン、アリオン、ファーレーンが直ぐ、ファオンに習い、下に飛ぶと枝を掴み、降りて行く。
「………………………」
レドナンドが、あっと言う間に遙か下に降りて行くファオンを見送り、固まる。
横のレオを見ると、尋ねた。
「で?
我々はどうする?」
レオはレドナンドに振り向く。
「ここを頼む!」
そう言って、レオが一気にかなり下の枝に飛ぶ。
ざっっっ!
キースは皆が降りて来るのに目を見開く。
捕まってる木の横の枝を、まずファオンが身を落下させ一気に掴み、また落下して下の枝に捕まる。
次にアリオン。
そしてシーリーンが。
とうとう、ファーレーンが飛び降りて来る姿を見て、意を決し、掴んでいた木を押し、下の枝に飛んで着地した。
が。
ずさささささっ!
レオがいきなり上から下の枝に落ちて来るのを見、ぎょっ!とする。
レオはキースを見上げ、言った。
「早さと木登りに自信があるなら、付いて来い!」
キースはままよ!とレオのいた枝に向かって飛ぶ。
がもうレオは、下の枝に飛び移っていた。
ファルコンはファオンが、木から下りてきたと思ったらあっという間に目の前を通り過ぎて行く姿を、無言で見送る。
次にアリオンとシーリーン。そしてファーレーン。
レオは降り様横のファルコンに
「レドナンドの指示に従え!」
と言い残し、走り去る皆の後に続く。
そして、キースが黄金の髪を振って、着地する。
アランが咄嗟、起き上がったキースの腕を掴む。
「どこへ行く!」
「漏れ聞いた話だと、これから襲撃に来る群れの最後尾を木に登って待ち、杖付きを仕留める。
木登りが苦手なら、止めとけ!」
そう言って駆け出す。
「得意だ!」
アランは言い返し、キースの横に並び駆ける。
ファルコンは慌ただしく駆け去る、皆を見送り、言った。
「俺は、苦手だ」
レドナンドが、木から飛び降り、言った。
「この道は通らないらしい。
通るのは…」
木から真っ直ぐ伸びた道の先に、交差する広い道。
坂へと続く道が、真正面のかなり先に見える。
「多分、あそこの道を通る」
「す…凄い数ですか?!」
デュランがどもる。
「多分な」
リチャードが静かに、そう言った。
途中、ファオンは道から逸れて、木々の間をすり抜けて行く。
「(近道か…!)」
けれどファオンは、後に続くアリオンとシーリーンにチラと鋭い視線振る。
アリオンもシーリーンも気づき、周囲に気を配る。
ファーレーンもが、走りながら耳をそばだてた。
レオが気を張り詰める様子に気づいて、背を追いかけるキースとアランも顔を見合わせる。
咄嗟、真横から飛び出す《化け物》に、アランは一瞬足を止める。
《化け物》はそのまま、真横に剣を突き立てたキースへと突っ込み、腹を深々と抉られた。
ずさっ!
「ぎぇっ!」
アランはその瞬間前に出ると、剣に刺ささってる《化け物》の肩を掴んで横に押し退ける。
《化け物》は、剣から引き抜かれて横に、吹っ飛んだ。
どっっっ!
キースが走りながらアランを見る。
「よく、避けたな」
「…あれ、俺が一歩下がらなかったら、俺に刺さってたって、知ってた?」
「…避けると思ってた」
二人は無言で暫くレオの背を追った。
後、アランが言った。
「ホントに?」
そして、一気に身を沈め、枝を掴み更に下の枝目がけ身を沈めながら、木を下り始めた。
レオの横を通り過ぎ様、小声で叫ぶ。
「この先の道の左側を通る!
先に行って木に登ってます!
ここは通らないから安全です!」
レオはどんどん下に沈んでは枝を掴み、また沈み下に下り行くファオンを、頷いて見送る。
シーリーン、アリオン、ファーレーンが直ぐ、ファオンに習い、下に飛ぶと枝を掴み、降りて行く。
「………………………」
レドナンドが、あっと言う間に遙か下に降りて行くファオンを見送り、固まる。
横のレオを見ると、尋ねた。
「で?
我々はどうする?」
レオはレドナンドに振り向く。
「ここを頼む!」
そう言って、レオが一気にかなり下の枝に飛ぶ。
ざっっっ!
キースは皆が降りて来るのに目を見開く。
捕まってる木の横の枝を、まずファオンが身を落下させ一気に掴み、また落下して下の枝に捕まる。
次にアリオン。
そしてシーリーンが。
とうとう、ファーレーンが飛び降りて来る姿を見て、意を決し、掴んでいた木を押し、下の枝に飛んで着地した。
が。
ずさささささっ!
レオがいきなり上から下の枝に落ちて来るのを見、ぎょっ!とする。
レオはキースを見上げ、言った。
「早さと木登りに自信があるなら、付いて来い!」
キースはままよ!とレオのいた枝に向かって飛ぶ。
がもうレオは、下の枝に飛び移っていた。
ファルコンはファオンが、木から下りてきたと思ったらあっという間に目の前を通り過ぎて行く姿を、無言で見送る。
次にアリオンとシーリーン。そしてファーレーン。
レオは降り様横のファルコンに
「レドナンドの指示に従え!」
と言い残し、走り去る皆の後に続く。
そして、キースが黄金の髪を振って、着地する。
アランが咄嗟、起き上がったキースの腕を掴む。
「どこへ行く!」
「漏れ聞いた話だと、これから襲撃に来る群れの最後尾を木に登って待ち、杖付きを仕留める。
木登りが苦手なら、止めとけ!」
そう言って駆け出す。
「得意だ!」
アランは言い返し、キースの横に並び駆ける。
ファルコンは慌ただしく駆け去る、皆を見送り、言った。
「俺は、苦手だ」
レドナンドが、木から飛び降り、言った。
「この道は通らないらしい。
通るのは…」
木から真っ直ぐ伸びた道の先に、交差する広い道。
坂へと続く道が、真正面のかなり先に見える。
「多分、あそこの道を通る」
「す…凄い数ですか?!」
デュランがどもる。
「多分な」
リチャードが静かに、そう言った。
途中、ファオンは道から逸れて、木々の間をすり抜けて行く。
「(近道か…!)」
けれどファオンは、後に続くアリオンとシーリーンにチラと鋭い視線振る。
アリオンもシーリーンも気づき、周囲に気を配る。
ファーレーンもが、走りながら耳をそばだてた。
レオが気を張り詰める様子に気づいて、背を追いかけるキースとアランも顔を見合わせる。
咄嗟、真横から飛び出す《化け物》に、アランは一瞬足を止める。
《化け物》はそのまま、真横に剣を突き立てたキースへと突っ込み、腹を深々と抉られた。
ずさっ!
「ぎぇっ!」
アランはその瞬間前に出ると、剣に刺ささってる《化け物》の肩を掴んで横に押し退ける。
《化け物》は、剣から引き抜かれて横に、吹っ飛んだ。
どっっっ!
キースが走りながらアランを見る。
「よく、避けたな」
「…あれ、俺が一歩下がらなかったら、俺に刺さってたって、知ってた?」
「…避けると思ってた」
二人は無言で暫くレオの背を追った。
後、アランが言った。
「ホントに?」
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