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二人きりの時間
33 二人だけの時間 キース
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キースはファオンを見つめ、囁く。
悪戯な表情で。
「…で?指で満足出来たのか?」
ファオンは赤く成って俯く。
キースはそんなファオンの顔を追いかけるように顔を寄せ、間近で寄せたまま俯いてるファオンの反対側に傾ける。
ファオンは長兄ファーレーンがたまに自宅に連れて来た時、遠目で見てただけの立派な剣士に、突然息がかかるほど間近に顔を寄せられて途惑う。
「…初々しいな…。
アリオンとシーリーンがぞっこんだと耳にしたが、これなら無理無い。
…俺の二の舞の、哀れな奴らだが」
ファオンは背けていた顔を、そう呟くキースに戻す。
「…哀れ…?!」
キースは顔を傾けたまま、ファオンの唇に数度視線を送りながら、吐息がかかる程近くで返答する。
「…まあ…俺は《勇敢なる者》に成られてファーレーンに逃げられたが…。
奴らはお前を好きに抱ける。
他の男らと共有だが。
どっちがマシかな…。
惚れた男を抱けないのと…他の男に抱かれるのを見るのと」
ファオンは目を見開いた。
が、キースの唇が唇に押しつけられ…唇をゆっくり動かし覆い尽くす。
「ぅ…んっ…」
ねっとりと唇で唇をなぜられ、ファオンは目を見開く。
胸元に抱き寄せられ、顔を倒され唇を押しつけられて…。
ファオンはキースの雄々しい存在感に全身を包まれたように感じ、圧された。
キースはそっとファオンの唇を舌先で割る。
差し込むように舌を潜り込ませ、ファオンの舌に絡ませて吸う。
「ぅんっ…っ」
性急でなくとても、ゆっくり。
熱い唇で覆いながら、ファオンを絡め取っていく。
“キスされてるだけなのに…”
ファオンは身が火照りきって、あちこちが疼きまくり、頬を真っ赤に染める。
キースは気づき、唇を少し離したまま囁く。
「じれて気が狂いそう…?か?
早く男根で貫いて欲しいんだろう?」
ファオンはかっ!と頬を更に赤く染める。
キースが話しながらファオンの唇に口付ける。
「もう…少し待て。
この顔に口付けられるだけで俺は…興奮するから…」
「ぅ…ん………っ」
こんなキスは初めてだった。
ゆっくりされてるからなのか…キースの熱に徐々に覆われ、逃げ場無く囚われ、でも…。
とてもうっとりした気分に成って、頭がぽーーっとしてくる。
キースが顔を上げる。
ファオンはすっかり火照りきって熱さでのぼせたみたいに感じ、キースを見上げる。
眉間から端へ行くほど斜め上へと上がる、真っ直ぐ伸びた眉。
眉尻は下がりその眉は、キースをとても男らしく見せていた。
淡い碧の、涼しげな目元は微笑(わら)ってる。
「…この衣服は頂けないな…」
ファオンは押し倒されて上から見つめられ、同意に首を微かに振る。
が、キースは呟く。
「取り退けないと乳首に触れられない…。
直に触れる程開いた、扇情的な衣服に替えさせないと。
レオはロクに準備無く上がってきたお前に、とても親切らしい」
ファオンは目を見開いた。
「え…えっ?」
「乳首も尻も丸見えのそそる衣服だ。
こんなに隠す衣服じゃ、《皆を繋ぐ者》とは言えない」
ファオンはかっ!と赤く成る。
“そんな…恥ずかしい格好でこの《勇敢なる者》らの集う地を歩けと…?!”
「…ああまだ…一人と一晩の時間か…。
誰もが美味しそうな菓子を摘まむように気軽にお前を抱けないから、自重したんだな?
なに一回り男らに抱かれたら…直その衣服も似合い、男らの情欲籠もる視線に体が火照って欲しくなる」
ファオンはいたたまれなくなって顔を背ける。
…が、体は疼きまくり、上がる体温に息が苦しい…。
「無理するな。
足を開け」
毛皮に手を付き、キースは腰を浮かせてそう囁く。
ファオンはキースに見つめられたまま、恥ずかしげに足を開く。
「背に深い傷を受け、身を捩るとまだ引き吊る。
だから俺の肩に足を乗せて尻を開け」
「………」
ファオンはそっと足を開いたまま持ち上げ、右足を上げてキースの左肩に乗せる。
左の足もそうした。
キースの腿がずり上がり、ファオンの双丘を左右から挟む。
「いい子だ…。
可愛らしいし…色っぽい」
ファオンは上から見つめられ、羞恥に頬を染めて俯く。
直蕾を…キースの先端でなぜられた時、ファオンの体は期待で震えた。
「自分で下がって咥え込め」
ファオンは頬を真っ赤に染めながら…疼く体に追い立てられて、毛皮に手を付き、腰を下げる。
キースの男根は円を描くように蕾の浅い中を掻き回し、ファオンはなぜるようなその動きに、喉を鳴らし仰け反る。
「…いいか…?
次はもっと下げて全部咥え込め」
ファオンは手に力を込めて、腰を下げる。
「あっ…んっ!」
「気持ちよさそうだな…。
ずっとこの薬を塗ってやれば《皆を繋ぐ者》なんて誰にでも務まる。
だが強すぎて気が狂う事もあるし、それじゃ駄目なんだ。
《皆を繋ぐ者》は使い捨てじゃ無い。
《勇敢なる者》らの唯一の“愛”だ」
言ってキースはファオンに倒れ込み、耳元に熱い吐息を吹きかけ、囁く。
「最も《勇敢なる者》らの“愛”はかなり、乱暴だがな…。
俺の首に両腕回してしがみつけ」
ファオンは言われた通りにしがみつく。
キースの頬に額を寄せて。
こんなに…密着すると、キースの男らしく強い“気”を間近に感じ、身体(からだ)がぞくぞくと震った。
「…ん…っあっ!」
キースが身を起こしていく。
途端、下から抉られるように突き刺され、ファオンは仰け反る。
「っあっ…!」
「…いいか…?
好きに動け。
さっきの続きをしていい。
但し、お前の細い指で無く俺の男根を使って」
ファオンは唇を噛みしめる。
けれどもう、限界だった。
キースの肩に置いた足を下に沈めた反動で腰を浮かし、次に一気に下げて尻の奥深くを刺し貫く。
「あぅん…」
「いい喘ぎだ。
凄くいいか?」
顔を寄せたキースに聞かれ、ファオンは頷く。
再び両足はキースの肩に乗せたまま、反動で腰を浮かすと一気に沈める。
その時内壁が擦り上げられてファオンの男根は興奮に包まれそそり勃ち、あまりの気持ち良さに戦慄きながら、ファオンは甘やかに首を振る。
「あ…っあ…」
「ぞくぞくする程色っぽいな…。
ファルコンは色っぽくないと食指が動かないから、廃人になりかねない酷い媚薬も常備してる…」
「あ…あっ!」
ファオンは泣く。
「…乳首にも触れて欲しいのか?
…どうして欲しいか、言ってみろ」
ファオンは首を振る。
苦しげに。
けれど、掠れた甘い声でねだる。
「指で…」
「指で?」
「摘まんで…」
キースの手が胸元を探り、開いた両端から手を滑り込ませ、すっかり立ち上がった乳首に触れ、指の腹で摘まみ上げてこねくりまわす。
「あ…っあんっ!」
「いいか?」
ファオンは頷く。
そして腰を必死で、浮かせて沈め始めた。
幾度も奥の、火が灯ったような場所へと擦りつけ、気持ちよさそうに首を振り、キースの指が乳首をきつくねじり上げる度、泣き出しそうな表情を見せながら、感じて身を捩る。
「…良すぎて俺も逝っちまいそうだ…」
ファオンは最早聞いていず、腰を必死で上下させている。
ファオンの男根が前に垂れた衣服の下、勃ち上がって染みを作り始める。
「逝くぞ…」
キースの声でほぼ同時に、ファオンは自身の男根から解き放って動きを止め、キースの首に抱きついたまま真っ赤に染まりきった唇を震わせ、荒い息で肩を上下させた。
悪戯な表情で。
「…で?指で満足出来たのか?」
ファオンは赤く成って俯く。
キースはそんなファオンの顔を追いかけるように顔を寄せ、間近で寄せたまま俯いてるファオンの反対側に傾ける。
ファオンは長兄ファーレーンがたまに自宅に連れて来た時、遠目で見てただけの立派な剣士に、突然息がかかるほど間近に顔を寄せられて途惑う。
「…初々しいな…。
アリオンとシーリーンがぞっこんだと耳にしたが、これなら無理無い。
…俺の二の舞の、哀れな奴らだが」
ファオンは背けていた顔を、そう呟くキースに戻す。
「…哀れ…?!」
キースは顔を傾けたまま、ファオンの唇に数度視線を送りながら、吐息がかかる程近くで返答する。
「…まあ…俺は《勇敢なる者》に成られてファーレーンに逃げられたが…。
奴らはお前を好きに抱ける。
他の男らと共有だが。
どっちがマシかな…。
惚れた男を抱けないのと…他の男に抱かれるのを見るのと」
ファオンは目を見開いた。
が、キースの唇が唇に押しつけられ…唇をゆっくり動かし覆い尽くす。
「ぅ…んっ…」
ねっとりと唇で唇をなぜられ、ファオンは目を見開く。
胸元に抱き寄せられ、顔を倒され唇を押しつけられて…。
ファオンはキースの雄々しい存在感に全身を包まれたように感じ、圧された。
キースはそっとファオンの唇を舌先で割る。
差し込むように舌を潜り込ませ、ファオンの舌に絡ませて吸う。
「ぅんっ…っ」
性急でなくとても、ゆっくり。
熱い唇で覆いながら、ファオンを絡め取っていく。
“キスされてるだけなのに…”
ファオンは身が火照りきって、あちこちが疼きまくり、頬を真っ赤に染める。
キースは気づき、唇を少し離したまま囁く。
「じれて気が狂いそう…?か?
早く男根で貫いて欲しいんだろう?」
ファオンはかっ!と頬を更に赤く染める。
キースが話しながらファオンの唇に口付ける。
「もう…少し待て。
この顔に口付けられるだけで俺は…興奮するから…」
「ぅ…ん………っ」
こんなキスは初めてだった。
ゆっくりされてるからなのか…キースの熱に徐々に覆われ、逃げ場無く囚われ、でも…。
とてもうっとりした気分に成って、頭がぽーーっとしてくる。
キースが顔を上げる。
ファオンはすっかり火照りきって熱さでのぼせたみたいに感じ、キースを見上げる。
眉間から端へ行くほど斜め上へと上がる、真っ直ぐ伸びた眉。
眉尻は下がりその眉は、キースをとても男らしく見せていた。
淡い碧の、涼しげな目元は微笑(わら)ってる。
「…この衣服は頂けないな…」
ファオンは押し倒されて上から見つめられ、同意に首を微かに振る。
が、キースは呟く。
「取り退けないと乳首に触れられない…。
直に触れる程開いた、扇情的な衣服に替えさせないと。
レオはロクに準備無く上がってきたお前に、とても親切らしい」
ファオンは目を見開いた。
「え…えっ?」
「乳首も尻も丸見えのそそる衣服だ。
こんなに隠す衣服じゃ、《皆を繋ぐ者》とは言えない」
ファオンはかっ!と赤く成る。
“そんな…恥ずかしい格好でこの《勇敢なる者》らの集う地を歩けと…?!”
「…ああまだ…一人と一晩の時間か…。
誰もが美味しそうな菓子を摘まむように気軽にお前を抱けないから、自重したんだな?
なに一回り男らに抱かれたら…直その衣服も似合い、男らの情欲籠もる視線に体が火照って欲しくなる」
ファオンはいたたまれなくなって顔を背ける。
…が、体は疼きまくり、上がる体温に息が苦しい…。
「無理するな。
足を開け」
毛皮に手を付き、キースは腰を浮かせてそう囁く。
ファオンはキースに見つめられたまま、恥ずかしげに足を開く。
「背に深い傷を受け、身を捩るとまだ引き吊る。
だから俺の肩に足を乗せて尻を開け」
「………」
ファオンはそっと足を開いたまま持ち上げ、右足を上げてキースの左肩に乗せる。
左の足もそうした。
キースの腿がずり上がり、ファオンの双丘を左右から挟む。
「いい子だ…。
可愛らしいし…色っぽい」
ファオンは上から見つめられ、羞恥に頬を染めて俯く。
直蕾を…キースの先端でなぜられた時、ファオンの体は期待で震えた。
「自分で下がって咥え込め」
ファオンは頬を真っ赤に染めながら…疼く体に追い立てられて、毛皮に手を付き、腰を下げる。
キースの男根は円を描くように蕾の浅い中を掻き回し、ファオンはなぜるようなその動きに、喉を鳴らし仰け反る。
「…いいか…?
次はもっと下げて全部咥え込め」
ファオンは手に力を込めて、腰を下げる。
「あっ…んっ!」
「気持ちよさそうだな…。
ずっとこの薬を塗ってやれば《皆を繋ぐ者》なんて誰にでも務まる。
だが強すぎて気が狂う事もあるし、それじゃ駄目なんだ。
《皆を繋ぐ者》は使い捨てじゃ無い。
《勇敢なる者》らの唯一の“愛”だ」
言ってキースはファオンに倒れ込み、耳元に熱い吐息を吹きかけ、囁く。
「最も《勇敢なる者》らの“愛”はかなり、乱暴だがな…。
俺の首に両腕回してしがみつけ」
ファオンは言われた通りにしがみつく。
キースの頬に額を寄せて。
こんなに…密着すると、キースの男らしく強い“気”を間近に感じ、身体(からだ)がぞくぞくと震った。
「…ん…っあっ!」
キースが身を起こしていく。
途端、下から抉られるように突き刺され、ファオンは仰け反る。
「っあっ…!」
「…いいか…?
好きに動け。
さっきの続きをしていい。
但し、お前の細い指で無く俺の男根を使って」
ファオンは唇を噛みしめる。
けれどもう、限界だった。
キースの肩に置いた足を下に沈めた反動で腰を浮かし、次に一気に下げて尻の奥深くを刺し貫く。
「あぅん…」
「いい喘ぎだ。
凄くいいか?」
顔を寄せたキースに聞かれ、ファオンは頷く。
再び両足はキースの肩に乗せたまま、反動で腰を浮かすと一気に沈める。
その時内壁が擦り上げられてファオンの男根は興奮に包まれそそり勃ち、あまりの気持ち良さに戦慄きながら、ファオンは甘やかに首を振る。
「あ…っあ…」
「ぞくぞくする程色っぽいな…。
ファルコンは色っぽくないと食指が動かないから、廃人になりかねない酷い媚薬も常備してる…」
「あ…あっ!」
ファオンは泣く。
「…乳首にも触れて欲しいのか?
…どうして欲しいか、言ってみろ」
ファオンは首を振る。
苦しげに。
けれど、掠れた甘い声でねだる。
「指で…」
「指で?」
「摘まんで…」
キースの手が胸元を探り、開いた両端から手を滑り込ませ、すっかり立ち上がった乳首に触れ、指の腹で摘まみ上げてこねくりまわす。
「あ…っあんっ!」
「いいか?」
ファオンは頷く。
そして腰を必死で、浮かせて沈め始めた。
幾度も奥の、火が灯ったような場所へと擦りつけ、気持ちよさそうに首を振り、キースの指が乳首をきつくねじり上げる度、泣き出しそうな表情を見せながら、感じて身を捩る。
「…良すぎて俺も逝っちまいそうだ…」
ファオンは最早聞いていず、腰を必死で上下させている。
ファオンの男根が前に垂れた衣服の下、勃ち上がって染みを作り始める。
「逝くぞ…」
キースの声でほぼ同時に、ファオンは自身の男根から解き放って動きを止め、キースの首に抱きついたまま真っ赤に染まりきった唇を震わせ、荒い息で肩を上下させた。
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