アグナータの命運

あーす。

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二人きりの時間

23 二人だけの時間 レオ 2

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 レオの男根は湯に浸かった後なのか、湯花の匂いがした。
けれど次第に、先端から苦い汁が滴り始め、ファオンは咽せそうになる。

頭の後ろを押さえた、レオの大きな手が離れる。

「…さっき自分で探ったろう…。
開いて俺の上に乗れ」

ファオンの身が、びくん!と大きく震えた。

レオを見つめる。
切なげに。

「自分で双丘を両側から開けろ」

ファオンはそっ…と尻に手を回す。
「蕾が良く見える程に開いたら、俺の上に乗れ」

ファオンはレオを、懇願するように見た。

が、レオの手がファオンの腕を握り、自分の上へと引き寄せる。

ファオンは泣きそうな表情でレオの上を跨ぎ、自分の尻を開きながら、ゆっくりと…レオのそそり立つ男根の上に身を沈め始めた。

蕾に触れただけで、身が反り返る。
それにレオのものはとても大きくて…ファオンは泣き出したくなった。

先端に蕾を当てただけで身を沈められず躊躇っていると、レオが両肩を掴み、上から力尽くで押し下げる。

「ああっ!」

一気にずぶり!と貫かれ、ファオンは仰け反り叫んだ。

「…自分で動け。
腰を揺すれ」

ファオンはもう、泣いていた。
ポロポロと涙を頬に伝わせながら、固く串刺しにするレオの男根を蕾に咥え込んだまま、そっ…と腰を揺らす。

「…それで男が逝けると思うのか?」
レオにそう言われても、ファオンは咥え込んだレオの太く固い男根が辛くて、ろくに動けない。

レオの両手が、ファオンの双丘を掴み上げると、強引に前後に大きく揺すり始める。

ファオンは内壁を太く固いレオの男根で激しく掻き回され、背を反り返らせて仰(の)け反(ぞ)る。

「あっ!ああっ!…っあ!…ああああっ!」

当たる角度で敏感な場所を鋭く抉られ、その都度ファオンは背を反り返らせる。

「…く…っあ!あああっ!」

その声は喘ぐと言うより、悲鳴に近い。

「…腰も自分で満足に使えないのか…?」

レオに言われ、ファオンは肩で息を吐き、喘ぎながら涙を頬に滴らせ、顔を下げる。

「…辛いのか?」

レオに聞かれ、ファオンは頷く。

「アリオンに余程、甘やかされてるな…」

繋がったまま…ふいにレオは身を起こす。

ファオンは一気に背を毛皮の上に倒され、のし掛かってくるレオの“雄”剥き出しの表情(かお)に怯えた。

腰は浮かされレオの両腿でがっちりと挟まれ、足はレオの肩に担がれて…覗いて来るレオから顔を背ける。

レオが腰を揺らすだけで、びりびりと蕾の奥に刺激が駆け抜けた。

「あっ…!あっ!」

「…ここだけで逝けないのか?
男根を愛されないと駄目か?」

レオに言われ、ファオンは頷く。

「ぁ…の…自分で触っても…」

「駄目だ。
女に男根なんて無い。
お前が気持ち良くなるんじゃない。
挿入(い)れてる俺を良くするんだ」

ファオンはまた、ポロポロと涙を零す。

貫かれた圧迫感で声も出ない。
動かれると四肢が痺れるほどの刺激。

けれど甘い疼きで立ち上がる自分の男根に愛撫は施されない…。

レオはファオンの上体にのし掛かり、脇に手を入れて肩を抱え込み、ファオンの泣き顔を上から間近で見つめながら、腰を激しく捻りいれた。

「ああっ…!」

背を反り返そうとしても、上から押さえるレオに圧され、首を横に僅かに振る程度。

つま先を緊張で突っ張らせる。

「ぃ…あっ!
あっ…あっ…!」

ファオンの悲しげな喘ぎ。
間近でかかるレオの吐息。

熱い…。
熱い。

レオが腰を突き刺す度、レオの唇が頬に触れる。
抱きすくめられて腰を幾度も捻りいれられると、ファオンの“男”がどこかへ消えて行く。

“レオはそのつもり…。
“女”にする為抱いてる。
だから…”

涙が止まらない。
けれど激しいレオの固い男根が突き刺す度、ファオンは身が火照りきってうわずるのを感じる。

「あ…あ…っ!
あっ…あ……………っ」

“どうしてだろう…?”

ファオンはその時思った。
レオの高い鼻筋。
時折伏せる青い瞳。

男らしい顎。
突き入れながら吐息を吐く唇…。

それは決して…不快じゃ無かった。

“僕にとって、女になる事は屈辱…。
けれどレオにとって女は…欲望を受け止めてくれる愛すべき者…”

「あ…ああっ!っあ!」

レオの腰が大きくグラインドして抉り上げ、ファオンは四肢の痺れに身を反り返す。
レオに抱きすくめられ身動き取れない僅かな隙間で。

レオの吐息が耳元で聞こえる。
蕾がどろりと…、濡れるのが解った。

レオがゆっくり腰を下げて男根を引き抜く。
圧迫が消え、ファオンは四肢の緊張を解く。

レオが囁く。
「…お前は逝ったのか…?」

レオの手が、ファオンの男根に触れる。
まだ七部勃ちのまま…。
レオはそれを手で確かめ、耳元で囁く。

「…尻だけで逝けるようになるまで、今夜はハメ続けてやる」

ファオンは一気に目を見開く。
「…触れ…だっ…!
手で触れれば…!」
「駄目だ!」

レオに拒絶され、ファオンは瞳に涙を溢れさす。

手を股の間に伸ばすと、レオが手首を掴む。
捻り上げて乱暴にファオンを俯せにすると、もう片方の腕を掴み束ね、手首を後ろで縛り上げる。

「…っ!」

縛り上げて身を起こすレオに、俯せにされたファオンは、毛皮の上に顔を倒したまま懇願した。

「許して…お願いだレオ…!
手で…自分でするから…!
だから…逝かせて…!」

けれど強引に仰向かされ、顔を見つめて来るレオの、強い青の瞳にファオンは怯む。

「…口を使って俺を勃たせろ」

ファオンは絶望で目を閉じた。

涙は頬を、伝っていった。
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