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二人きりの時間
22 二人だけの時間 レオ
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ファオンはテスに世話され、再び湯に浸かり身を清められる。
テスは疲れた表情をしていた。
けれどファオンに、少し笑いかける。
「…最初は一人ずつだ。
レオが最初で多分年齢順。
一人一晩」
“良かったな”
そんな表情で。
「その後の…セスの時は多い時は一度に何人…?」
テスは俯く。
「そうだな…」
ファオンの畳んだ衣服を持ち上げながら、声を落とす。
「戦闘の後剣士らは大抵…あんたを求める。
戦いの…疲労を癒やされたいんだろう?
《勇敢なる者》が怯めば、雑兵らの指揮が落ちる。
《勇敢なる者》はいつも絶対的に、強く無くちゃいけない。
生身を感じさせないほどに強く」
テスはけれど寂しげに笑った。
「だが《勇敢なる者》も皆、生身だ」
そして、ファオンに衣服を手渡し、言った。
「彼らが弱音を吐ける相手はあんただけだ」
ファオンは俯いた。
湯に浸かる前の夕食時、野外のかがり火を皆が囲み食事を取るその場所に、治療を受けたアリオンもが姿を見せた。
アリオンは平静に見えた。
怪我の痛みも見せず。
ファオンと目が合うと微笑む。
この後レオのテントで過ごすファオンが、きっととても不安そうに見えたのだろう…。
他の男達は見ないよう、ファオンから目を背けていた。
ファルコンだけが、情欲をそそる衣服を身に付けながら色香無く、怯えた兎のようなファオンの姿に、吐息を吐いていた。
ファオンはレオのテントの布を払う。
ランプの揺れる光の中、レオの上半身は裸で、短い腰布だけを付け、剣を手に持ち輝きを確かめ、曇りを布で拭き上げていた。
剥き出しの…逞しいレオの筋肉。
広い肩も太い腕もが盛り上がり、胸板はとても厚い。
彼に抱かれると意識した途端、ファオンは改めて、自分の付けている衣服の頼りなさと恥ずかしさに、身が竦んだ。
レオはぶすっ。とした声でファオンに尋ねる。
「デュランは持ち直したようだな?
お前を抱いた様子は無いが」
ファオンは入り口の前に立ち竦み、俯く。
「…《皆を繋ぐ者》は直“女”に見えて来るそうだが…僕はまだ、“女”に見えないと」
レオは顔を上げてファオンを見つめる。
「そうだな。
熟れてない」
かっ!とファオンは頬を染める。
「…横に来て、酒を注いでくれ」
ファオンは唇を噛むと、レオの横に膝を付く。
そして毛皮の外に置かれた盆の上の…瓶の中身をコップに開けて手渡す。
レオは剣を脇に置き、コップを受け取り、一気に飲み干す。
横で膝を付き俯くファオンを見、鋭い青の瞳で見つめる。
「…アリオンに惚れているのか?
だがシーリーンにも身体(からだ)を許してたな?」
ファオンは俯いたまま、もっと視線を下げた。
「…アリオンとは昔…。
…アリオンがいなかった時期…シーリーンとも…」
「なる程。
男が奪い合う美少年。
女共がこぞってお前を虐めた訳だ。
俺の妹はアリオンに惚れていたしな」
ファオンは顔を、上げる。
「赤い髪の…アミカ…?」
レオが頷く。
「俺の妹だ」
そう言って、横にいるファオンに振り向くと手首を掴まえ、引く。
どっ!
ファオンは毛皮の上、そしてレオの見事な体躯の上に、倒れ込む。
直ぐ、レオの顔が上から降りて来て、唇を塞ぐ。
「う…んっ…!」
レオは口づけながら身を起こし、ファオンを下敷きにする。
やがて口付けられながら、ファオンはレオに組み敷かれ、そっと衣服を取り退けられる手の感触に怯えた。
アリオンとシーリーン。
二人以外の男は、怖かった。
レオは顔を上げる。
「…やっぱりな…。
アリオンとシーリーン以外の男は受け入れられない。
だがそれじゃここでは通用しない」
レオの手が、ファオンの手首を掴む。
右。そして左。
両手を束ね、レオは左手で握り込むと、頭上で毛皮の上に釘づけ、顔はファオンの首筋から胸へと這っていく。
ふっ!と乳首に息を吹きかけられた時、ファオンはひびくん!と身を跳ね上げた。
「…感度はいいな…。
アリオンとシーリーンにここをうんと…可愛がられたのか?」
レオの唇に乳首を含まれ、ファオンは身を跳ね上げる。
「あ…あ…っ!」
舌先で転がされ、吸われるとかっ!と身が火照った。
「あ…ん…っあっ…」
悲しげな喘ぎ。
だがレオの手はファオンの閉じた腿へと這う。
毛皮の上に釘付けた手を解き、両腿を掴むと、横へ広げて股を開かせる。
ファオンはレオの視線に股の性器を隠す事が出来ず晒され、羞恥でかっ!と頬を染めた。
「開いたままでいろ」
ファオンは背を毛皮に乗せたまま、股を開きじっとしていた。
「…自分で俺が今から入る場所をほぐせ。
どこか、解ってるな?」
ファオンは真っ赤になる。
が、レオの手が、ファオンの手首を掴むと、股の間へと下ろす。
「指で。
自分のいい場所を探れ」
ファオンは目を固く瞑る。
そして震えながら…自分の蕾に指を、挿入した。
「もっと深く」
ファオンは泣き出しそうになりながら、指を蕾の奥に、捻り込む。
「…擦すってみろ。
自分の感じる場所を探り当てろ」
ファオンは指を動かしながら…やがてその場所に指が当たると、かっ!と身を火照らせた。
「いい子だ…。
俺の男根を握れ」
ファオンは上体起こし自分の上に跨ぎ乗るレオの、股を開いた中心にある立派な男根を…少し顔を起こして見つめ、震えながらそっ…と手を伸ばして触れる。
「男根を愛撫した事無いのか?」
ファオンは首を横に振る。
「アリオンもシーリーンもよっぽどお前が大事と見える。
お嬢様扱いか」
手でゆっくりと…ファオンはレオの男根をしごき始める。
けれどレオは言う。
「口を使え。
歯は立てるな」
ファオンの身が、びくん…!と大きく震った。
目を見開いてレオの大きな男根を見つめ、背を毛皮から起こし、目を瞑り、ゆっくり屈んで、唇を付けた。
ファオンが僅かに口を開けた途端、レオの手が頭の後ろを押さえ、力尽くでファオンの喉奥まで男根を押し込む。
「う…ぐっ…っ!」
「舌を使え…もっとだ。
もっと…舐め回してみろ」
「ん…ぐ…っ…う………」
ファオンは頬に、涙が伝っていくのを感じた。
けれど必死で作業を続ける。
口いっぱいに含まされたレオの巨根を、舌を動かし舐め上げる。
何も感じまいと。
ただ命ぜられたことを無心で。
頭上からレオの声が降って来る。
「…この先、一人ずつの時間で相手の事を一晩かけてゆっくり知った後…皆が欲しい時欲しいまま、お前は抱かれる。
相手が一人の場合は滅多に無い。
8人、いるんだからな。
その時は口も使わなきゃ追い付かない。
全部下の口でやられた続けたら、お前が保たない」
ファオンはその時、デュランの気持ちが解った。
親切…なのだろうか?
息が詰まるような口いっぱいに膨れあがるレオの巨根に咽せながら、ファオンはそれでも必死で舌を使いながら自問した。
………これでも?
テスは疲れた表情をしていた。
けれどファオンに、少し笑いかける。
「…最初は一人ずつだ。
レオが最初で多分年齢順。
一人一晩」
“良かったな”
そんな表情で。
「その後の…セスの時は多い時は一度に何人…?」
テスは俯く。
「そうだな…」
ファオンの畳んだ衣服を持ち上げながら、声を落とす。
「戦闘の後剣士らは大抵…あんたを求める。
戦いの…疲労を癒やされたいんだろう?
《勇敢なる者》が怯めば、雑兵らの指揮が落ちる。
《勇敢なる者》はいつも絶対的に、強く無くちゃいけない。
生身を感じさせないほどに強く」
テスはけれど寂しげに笑った。
「だが《勇敢なる者》も皆、生身だ」
そして、ファオンに衣服を手渡し、言った。
「彼らが弱音を吐ける相手はあんただけだ」
ファオンは俯いた。
湯に浸かる前の夕食時、野外のかがり火を皆が囲み食事を取るその場所に、治療を受けたアリオンもが姿を見せた。
アリオンは平静に見えた。
怪我の痛みも見せず。
ファオンと目が合うと微笑む。
この後レオのテントで過ごすファオンが、きっととても不安そうに見えたのだろう…。
他の男達は見ないよう、ファオンから目を背けていた。
ファルコンだけが、情欲をそそる衣服を身に付けながら色香無く、怯えた兎のようなファオンの姿に、吐息を吐いていた。
ファオンはレオのテントの布を払う。
ランプの揺れる光の中、レオの上半身は裸で、短い腰布だけを付け、剣を手に持ち輝きを確かめ、曇りを布で拭き上げていた。
剥き出しの…逞しいレオの筋肉。
広い肩も太い腕もが盛り上がり、胸板はとても厚い。
彼に抱かれると意識した途端、ファオンは改めて、自分の付けている衣服の頼りなさと恥ずかしさに、身が竦んだ。
レオはぶすっ。とした声でファオンに尋ねる。
「デュランは持ち直したようだな?
お前を抱いた様子は無いが」
ファオンは入り口の前に立ち竦み、俯く。
「…《皆を繋ぐ者》は直“女”に見えて来るそうだが…僕はまだ、“女”に見えないと」
レオは顔を上げてファオンを見つめる。
「そうだな。
熟れてない」
かっ!とファオンは頬を染める。
「…横に来て、酒を注いでくれ」
ファオンは唇を噛むと、レオの横に膝を付く。
そして毛皮の外に置かれた盆の上の…瓶の中身をコップに開けて手渡す。
レオは剣を脇に置き、コップを受け取り、一気に飲み干す。
横で膝を付き俯くファオンを見、鋭い青の瞳で見つめる。
「…アリオンに惚れているのか?
だがシーリーンにも身体(からだ)を許してたな?」
ファオンは俯いたまま、もっと視線を下げた。
「…アリオンとは昔…。
…アリオンがいなかった時期…シーリーンとも…」
「なる程。
男が奪い合う美少年。
女共がこぞってお前を虐めた訳だ。
俺の妹はアリオンに惚れていたしな」
ファオンは顔を、上げる。
「赤い髪の…アミカ…?」
レオが頷く。
「俺の妹だ」
そう言って、横にいるファオンに振り向くと手首を掴まえ、引く。
どっ!
ファオンは毛皮の上、そしてレオの見事な体躯の上に、倒れ込む。
直ぐ、レオの顔が上から降りて来て、唇を塞ぐ。
「う…んっ…!」
レオは口づけながら身を起こし、ファオンを下敷きにする。
やがて口付けられながら、ファオンはレオに組み敷かれ、そっと衣服を取り退けられる手の感触に怯えた。
アリオンとシーリーン。
二人以外の男は、怖かった。
レオは顔を上げる。
「…やっぱりな…。
アリオンとシーリーン以外の男は受け入れられない。
だがそれじゃここでは通用しない」
レオの手が、ファオンの手首を掴む。
右。そして左。
両手を束ね、レオは左手で握り込むと、頭上で毛皮の上に釘づけ、顔はファオンの首筋から胸へと這っていく。
ふっ!と乳首に息を吹きかけられた時、ファオンはひびくん!と身を跳ね上げた。
「…感度はいいな…。
アリオンとシーリーンにここをうんと…可愛がられたのか?」
レオの唇に乳首を含まれ、ファオンは身を跳ね上げる。
「あ…あ…っ!」
舌先で転がされ、吸われるとかっ!と身が火照った。
「あ…ん…っあっ…」
悲しげな喘ぎ。
だがレオの手はファオンの閉じた腿へと這う。
毛皮の上に釘付けた手を解き、両腿を掴むと、横へ広げて股を開かせる。
ファオンはレオの視線に股の性器を隠す事が出来ず晒され、羞恥でかっ!と頬を染めた。
「開いたままでいろ」
ファオンは背を毛皮に乗せたまま、股を開きじっとしていた。
「…自分で俺が今から入る場所をほぐせ。
どこか、解ってるな?」
ファオンは真っ赤になる。
が、レオの手が、ファオンの手首を掴むと、股の間へと下ろす。
「指で。
自分のいい場所を探れ」
ファオンは目を固く瞑る。
そして震えながら…自分の蕾に指を、挿入した。
「もっと深く」
ファオンは泣き出しそうになりながら、指を蕾の奥に、捻り込む。
「…擦すってみろ。
自分の感じる場所を探り当てろ」
ファオンは指を動かしながら…やがてその場所に指が当たると、かっ!と身を火照らせた。
「いい子だ…。
俺の男根を握れ」
ファオンは上体起こし自分の上に跨ぎ乗るレオの、股を開いた中心にある立派な男根を…少し顔を起こして見つめ、震えながらそっ…と手を伸ばして触れる。
「男根を愛撫した事無いのか?」
ファオンは首を横に振る。
「アリオンもシーリーンもよっぽどお前が大事と見える。
お嬢様扱いか」
手でゆっくりと…ファオンはレオの男根をしごき始める。
けれどレオは言う。
「口を使え。
歯は立てるな」
ファオンの身が、びくん…!と大きく震った。
目を見開いてレオの大きな男根を見つめ、背を毛皮から起こし、目を瞑り、ゆっくり屈んで、唇を付けた。
ファオンが僅かに口を開けた途端、レオの手が頭の後ろを押さえ、力尽くでファオンの喉奥まで男根を押し込む。
「う…ぐっ…っ!」
「舌を使え…もっとだ。
もっと…舐め回してみろ」
「ん…ぐ…っ…う………」
ファオンは頬に、涙が伝っていくのを感じた。
けれど必死で作業を続ける。
口いっぱいに含まされたレオの巨根を、舌を動かし舐め上げる。
何も感じまいと。
ただ命ぜられたことを無心で。
頭上からレオの声が降って来る。
「…この先、一人ずつの時間で相手の事を一晩かけてゆっくり知った後…皆が欲しい時欲しいまま、お前は抱かれる。
相手が一人の場合は滅多に無い。
8人、いるんだからな。
その時は口も使わなきゃ追い付かない。
全部下の口でやられた続けたら、お前が保たない」
ファオンはその時、デュランの気持ちが解った。
親切…なのだろうか?
息が詰まるような口いっぱいに膨れあがるレオの巨根に咽せながら、ファオンはそれでも必死で舌を使いながら自問した。
………これでも?
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