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かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 9 スフォルツァとローフィス

かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 9 スフォルツァとローフィス 18

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 ギンっ!
ギンっ!

ギンっっっ!!!

三度目の殺気で、俺、目を覚ます。
顔を上げると、二台向こうの寝台の横で、シェイルが突っ立ち。
こっちに顔向け、睨み付けていた。

「(…まだ…夢?!)」

俺。
がばっ!と身を起こし、気づいた。
服、着てる事に。

「(…覚めたんだ…………。
もう、朝?)」

寝台の頭側には、一面窓が並び。
爽やかで神々しい朝陽が、室内に降り注いでいた。

俺。
がっくり…。
と首、垂れる。

実際シて無くて、精神だけ。
って、その時は、すんごくリアルなんだけど。
目が覚めると、かなり朧(おぼろ)?

けど。
シェイルの背側の寝台に、夕べの四人…。
ファントレイユ、テテュス、スフォルツァ、ローフィスの四人が固まり…。
なんか…話して…る?

ファントレイユが、俺が身を起こしたのに気づき、立ち上がってやって来る。
ローフィスが、ちょっと離れた場所で腕組みしてそっぽ向いてる、やっぱとっても愛らしく(姿・だけは)見えるレイファスに、低い声で言う。

「シェイルと二人で、今後の予定を聞きに行け」

レイファス、組んだ腕、ばっ!と振り解いて
「なんで俺が!!!」
と怒鳴った、ものの。

ローフィスの青い瞳に、じーーーーーーーーっ。と見つめられ。
しぶしぶシェイルの横に行く。

ファントレイユが綺羅綺羅しい美貌で微笑んで、俺の腕をやんわり引き。
テテュスやスフォルツァ。
ローフィスの、固まって座ってる寝台の方へと促す。

代わってレイファスが、シェイルの横に来て。
「…騎士団長に、今後の予定を聞きに行け…って。
ローフィスが」
そう、小声で呟く。

シェイル、一瞬レイファスが思わず青ざめる程、鋭い緑の瞳で睨み付けた後。
ローフィスに振り向く。

ローフィス、真っ直ぐシェイルを見つめ返した後。
頭、縦に振って頷くもんだから。
シェイル、しぶしぶレイファスと、寝室を出て行く。

俺が昨夜の四人の座る寝台に、促されて一緒に座る。

改めて朝陽の中でこの四人見ると。
濃い長髪栗毛に囲まれた、色白面長の。
綺麗系な顔でありながらも一番長身で逞しく見える、上品な濃紺の瞳のテテュス。

ふんわりしたグレーがかった栗毛の、麗しいブルー・グレーの瞳の、綺羅綺羅しい美貌のファントレイユ。

テテュスよりは明るめの、手入れされた栗毛を胸に流す王子様風で。
涼やかで切れ長のヘイゼルの瞳の、凜々しいスフォルツァ。

そして。
この中で、一番背が低い(と言っても、ファントレイユよりほんの少し程度だけど)ローフィスは、けれどこの四人の中だと、年上の貫禄すらあって。
落ち着いた態度ながらも、軽やかで爽やかな雰囲気に包まれ。
毛先の跳ねた真っ直ぐの、金に近い栗毛を肩に垂らし、強い印象の綺麗な青い瞳を…俺に向けて来る。

ローフィスに見つめられて。
どきっ!
って…心臓が跳ねた。

途端、思い出しちゃう。
唯一、ローフィスが俺のタケノコ咥えてくれて。
そして…抱きしめて、キスしてくれて。
しかもしかも、ローフィスに縋り付いて、フィニッシュを迎えたんだよね。

彼の、胸の感触とか。
引き締まった腕の感触とか。

突然すんごく、リアルに思い出しちゃって。
耳まで熱くなって…多分、顔、真っ赤になってると思いつつ。

…俺、顔を下げた。

ふっ。
と溜息が聞こえ。
「…やっぱり俺達、夢の中でヤったようだ」
ローフィスが、他の三人を見回して言うと。
スフォルツァもファントレイユも、テテュスもが。
揃って顔、下げる。

「…じゃあ…。
あの…中で直に擦れ合った、スフォルツァの…って…」
ファントレイユが口を開いた途端。
スフォルツァもちょっと頬染めて。
「あんたのも、リアルな感触だったぞ」

テテュスは、ローフィスを見ないように言う。
「…そりゃ…。
かつてナイ程、至近距離で…。
殆ど、揉み合いみたいに擦れ合ったんだから」

ローフィスも、顔下げて溜息。

俺。
つい顔上げて、四人見る。
「(そこ?!
気になってるのって、そこ?!!!!)」

顔下げる四人の中。
綺羅綺羅しいファントレイユ、だけが、顔上げて。
俺見て、聞く。
「…二人同時に挿入(い)れて欲しい。
とかって…願った?」

残り三人も顔上げて、俺を見る中。
俺、顔を横に、ブンブン振る。

「…どっから出たんだ…。
その発想…」
ローフィスの呟きに、テテュスがやっぱり、ローフィス見ないようにして、囁く。
「けど私と貴方の時は…確か、ご指名でしたよね?」

ローフィス、俺に振り向く。
「…同時に挿入(い)れて。
とか…思った?」

俺。
やっぱり首、横にブンブン振る。

「二本差しの経験は?」
スフォルツァの声に振り向いて。
スフォルツァの方見て。
やっぱり、首を横に、俺、ブンブン。

テテュス、小声で。
「…最初に二人同時に挿入(い)れたの…って。
確か、ファントレイユとスフォルツァだったよね?
その後…だったし。
私も、ローフィスと同時に挿入(い)れなきゃダメかな…って」

スフォルツァとファントレイユ、互いを見。
ファントレイユが、言った。
「来い。って…合図したよね?」
スフォルツァ、首捻って。
「…したか?
…したとしても。
普通、とっくに俺のが挿入(はい)ってるのに、合図に従って素直に。
…直ぐ、挿入(い)れて来るか?」
聞かれたファントレイユ。
ちょっと俯いて。
「…夢だと解ってたし。
実際、現実じゃ出来ないから。
挿入(い)れたらどんなカンジなのか、知りたくて」

ファントレイユの答えに、スフォルツァもファントレイユの表情の変わらぬ美貌見つめて。
…頷いてる。
「…ソノ気持ちは解る。
が、思ったより…」
ファントレイユ、溜息つきながら、顔を俯ける。
「…リアルだった」

スフォルツァも、顔下げて、頷く。
「…ああ、もの凄く」

「好奇心か?」
ローフィスが顔上げて二人に聞くと。
テテュスが、ローフィスに尋ねる。
「とっくに…経験済み?」

ローフィス、まじっ。ってテテュス見て。
「…ある訳、無いだろう?
そんな恥知らずなこと」

『…シた癖に…』

なんか。
三人の心の声が、同時に頭の中で響いて。
「(今のって、聞こえたの俺だけ?!)」
って、思わずローフィス見たら。

ローフィス、無表情で言った。
「…テレパシーで聞こえてるぞ」

三人、ぎくっ!ってして。
慌てて三人共、ローフィスから顔、背けてた。

「ナニ、シたんだ?!」
背後で、シェイルの声が響き。
全員が振り向くとそこには。

にこやかな笑顔の凄く長身の、神聖騎士団長がシェイルと並んで、立っていた。

「…すまない。
強い心の声は、私の影響で君達にも聞こえちゃうみたいだね」

三人、改めてがっくり。
って首、垂れて。

シェイル、だけが。
大声で怒鳴った。
「だから!
ナニ、シたのか、聞いてるんだよ!!!」

途端、ローフィスが怒ってるシェイルから、さっ!と髪振って、顔を思い切り背けて。

『一時逃れだな…』
って。
長身の騎士団長に隠れるようにして、背後に立ってるレイファスのテレパシーが。

…その場の皆の頭の中で、響き渡った。

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