どのみちヤられるならイケメン騎士がいい！

かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース ８ ファントレイユ

かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース ８ ファントレイユ ２９

　けど。
レイファスが、チラ…。
って…屈んだ姿勢から上目使いで俺の事見るから。
？
って見てたら…。
「…それだけ王子に似てるなら…。
ちょっと協力してくれないかな」
って…言い始める。

頭の中で賢者が
『このステージの、召喚キャラのお願いだから！
聞くといい事あるわよ！』
って叫んでる…。
しかもレイデンまでが。
“今回は、レイファスとテテュスの二人が召喚キャラだよっ！”

………ええと。
俺。
チラっ…。
て、横のファントレイユの事、惜しそうに見る。
けど…召喚キャラなんだ………。

「…どういう協力？」
そう聞くと。
レイファスとテテュス。
溜息交じりにお互いをチラって見て。
レイファスが言い始める。

「…実は王宮の一部の、『光の塔』に勤務してる男が。
王子にベタ惚れして、大事な宝物庫の鍵を人質？に取って、自宅に立てこもってる…。
王子を寄越さない限り、鍵は捨てると言って」

テテュス、こほん。って咳払って、俯き加減で言う。
「…合い鍵、あるにはあるんだが…。
その、レイファスがなくして」

俺。
すんごく愛らしい美青年のレイファスの顔。
思わず凝視する。

レイファス、顔下げて背けたまま。
ぼそっ…と言う。
「…預かったんだが。
事故でそれこそ本当に、川に落として流されて」

俺の横のファントレイユが、それ聞いて、大きく溜息吐いてる。
レイファス、ファントレイユの溜息を聞きつつも、小声で。
少し、ふて気味に言う。
「…王子と、凄くえっちな事したいって妄想抱いてるから。
誰もヤツの言う事をマトモに聞かないし。
合い鍵があるから。
って…取り合わない」

「…でもその合い鍵が…無いんだね？」
俺が聞くと、テテュスが俯き加減で言う。
「…なので、あと方法としては、宝物庫の鍵を、変えるしか無いんだけど。
結構大事に成る。
不名誉だし」

横でファントレイユも。
凄く俯いて、ぼそっ…と言う。
「…責任問題で…合い鍵無くしたレイファスが…糾弾されるな…」

レイファス、俯いたまま、頷いてる。
「…何とがその男の屋敷に忍び込んで、こっそり合い鍵作ろうとしたんだけど…。
どこにしまってあるのか、さっぱりで。
見つからなくて、断念」

その時。
テテュスとファントレイユ。
同時に凄く、大きな溜息を吐いた。

はーーーーーーっ。

テテュスが、こっそり言う。
「…レイファスが…ファントレイユが護衛してるから、ファントレイユにこっそり王子を連れ出して貰って…肝心な場面では…」
レイファスが突然顔を上げて、口挟む。
「…いやらしい事しようとした時、俺とすり替わるって…提案したんだが！」

テテュス、思い切り顔下げて言う。
「…出来るはずないだろう？
どんな馬鹿でも、違うって気づくさ」
レイファスが、そう言う横のテテュスに振り向いて、急いで言ってる。
「…だからお前が待機してて、物音出したり。
明かり消せば！」

ファントレイユが、とうとう怒鳴る。
「部屋のランプ、こんなデカいテテュスが、どうやってこっそり消して回るんだ！
気づかれないはず、無いだろう?!!!!」

「…だから…」
レイファスが言い始めてその後を躊躇い。
テテュスが言葉を繋ぐ。
「…拉致して、ホラ。
レイファスって神聖神殿隊付き連隊だから。
神聖神殿隊の能力者の元へ連れて行って、何とか鍵のありかを聞き出そうとか、言い出すんだけど…」

ファントレイユ、横で怒鳴ってる。
「それが確実だ！
屋敷に侵入できるんなら！
そのまま拉致して、能力者に鍵の所在を聞き出して貰え！」

レイファスが、こそっ…とファントレイユをチラ見して、囁いてる。
「…それが。
自分が屋敷から出たら、自動的に鍵は下水に流れ、所在不明になるとか、ヤツは言ってる………」

テテュスも、うんと声を落として…ぼそぼそって…言ってる。
「…どういうからくりを使ってるのかは、不明だが。
発明好きで、そういうからくり造りは得意だと。
かなり、有名な男なんだ」

俺。
お通夜みたいな雰囲気の中、口を開く。
「…つまりさ。
俺が王子に化けて。
その男と…えっちするってこと?!」

そう聞くと。
レイファスとテテュス。
顔、同時に見合わせて。
その後、二人して俺の事見て。

二人揃って、こっくり…って、頷いた。