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あーす。

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かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 8 ファントレイユ

かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 8 ファントレイユ 5

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 気持ち良くお風呂から出て。
輪姦された汚れもさっぱり。

ファントレイユ隊長のかな?
金刺繍入り緑色のガウンを借りて…。
やっぱ、大きめなんだけど。
部屋履きを履いて、自分の部屋へ行ってみる。

召使いさんが、クローゼットに服を入れてて。
振り向くと
「ファントレイユ様の、昔の衣服です。
サイズが合うはずだと。
お使い下さい。
夕飯は…三点鐘後です」
そう言って…お辞儀して出て行くから。

代わってクローゼットを見るんだけど…。
どれもみんな、お洒落な衣服ばっか。

でも横の…剣立てに、柄と鞘に、綺麗な飾りが入った銀色の小ぶりな剣が、立てかけられていた。
「…凄く…気が利くんだ…」
嬉しくって。
つい、応接間に続く扉を開けて…。

そしたら。
お客が来ていた。

大きめの三人がけの長椅子(ソファ)に三人。
向かいの三人がけの長椅子には、二人。
全員が、俺に振り向いてる…。

「あ…ごめんなさい」
そう言うと。
ファントレイユ隊長、ちょっと気まずそうにして。
けどにっこり笑って、頷く。

「…君の親戚か?」
三人がけ椅子の、真ん中に座ってる、プラチナブロンドを肩まで伸ばした…女顔の細面の美形が、俺をチラと見て、そう言ってる…。
狐みたいな感じで、ツンとしてる。

ファントレイユ隊長、俯くと。
「ちょっとした事情で預かってる子だ」

けど三人がけ椅子の、俺の立ってる側の端に座ってる、黒髪で顔は美男なんだけど、体格の良い傲慢そうな男が、ジロジロと俺の事、見る。
「…親戚じゃ、無いんだな?」
その念押しに。
ファントレイユ隊長が言い返す。
「…アドルフェス。
親戚じゃ無いが。
預かり物の子で、実はないがしろには出来ない身分だ」
「…だがさ程じゃないだろう?」
まだそう言いながら、ジロジロ俺の事、見るんだけど…。
その目付きが、なんか情欲含んでて、凄く、やらしい………。

「ファントレイユは、詳しくは開かせないが、簡単に手出し出来る身分の子じゃないと。
そう、言ってるんだ」
口を開いた、反対側の椅子に座ってる、二人の内の一人。
金髪で青い目なんだけど。
この中では一番小柄で、体格は貧弱。
顔色は、青白いんだけど…凄く、お利口そう…。

三人座ってる椅子の、一番遠いところに座ってる、とっても素敵な。
プラチナに近い金髪を背に垂らした、色白なんだけど黒髪の男に負けないくらい、背も高くて体格のいい、白碧の美男が呟く。
「…話が進まないな」

三人駆け椅子の、真ん中に座ってる、狐みたいな美形も言う。
「ギデオンが来ちまう。
で?
どこまで進んだっけ?」

俺が扉で固まってると。
ファントレイユ隊長、額に手を当てて呟く。
「…だからって、緊急会議をどうして私の私室でするかな…」

その時、突然扉が開いて。
小刻みな巻き毛の、腰まである金髪を靡かせ、碧緑色の瞳の、凄い美女顔の…美男が、入って来る。

つい…見惚れるくらい、綺麗な顔。
ファントレイユ隊長と違って、丸顔。
目も大きくて凄く整いきってて、唇なんて、小ぶりでぷるんとして、真っ赤。

けど背はファントレイユ隊長くらい。
体も…ちゃんと鍛えてる感じがあって…。
武人っぽいんだけど、顔が綺麗すぎて。
つい顔にだけ、視線が行っちゃうくらいの、凄い美形。

俺だけで無く、俺を凄く情欲籠もった目で見てた、アドルフェスってヤツまで、彼の美しさに見惚れてる。

ファントレイユが新たな来訪者に声を掛けてる。
「…ギデオン。
どうして私の部屋だ?
会議室は、塞がっていたのか?」
ギデオンと呼ばれた美形は…気にする風無く言い返す。
「問題の美少年がここにいると聞いたので、ここにした。
彼か?」

その凄い美女顔の金髪武人は、チラと俺に視線を向けたかと思うと、つかつかと室内に入って来る。

「…彼か?
兵隊らが嬲ったという…」
そう言うと。
どかっ!
って…白碧の美男の横にある、一人掛けの椅子に座る。

アドルフェスって黒髪、道理で。
って感じで、俺の事、更にも増して、すんごくスケベな目で見る。

ファントレイユ隊長、俯くんだけど。
「おいで」
って俺に言って。
肩を抱いて、二人が座ってるソファの…小柄な利口そうな人と、田舎な感じの素朴な衣服や雰囲気の、親しみ安い笑顔を向ける、栗毛の人の間に座らせる。

「…彼が…右将軍、ギデオンだ」
紹介された…金髪の凄い美女顔の武人は、椅子に肘付いて座ったまま、軽く頷く。

「(アルファロイス右将軍の息子?
…顔、全然違う…。
…母親似?)」

…確かにこの中で、一番態度がデカい。

ギデオンは、ぷるん。とした、真っ赤な唇を開く。
「…あまり大事にしたくなかったので、君の部屋にした。
確かに…この所、彼だけで無く…他にも被害者が出て、隊律が乱れきってる」

けど黒髪のアドルフェスが、呟く。
「…隊律?
多少…羽目を外しただけだ。
むしろ…襲われる方に、問題があるのでは?」
って…俺が悪いみたいに、いやらしい目でジロジロ見る。

狐みたいな美形も
「確かに。
あれでは、“犯して下さい”と言わんばかりだ」
ってやっぱり、テーブルを挟んだ真正面から、いやらしい目で俺の事、ジロジロって…見る…。

ギデオン右将軍が二人の言葉を聞いて、俺の事見る。
「…どこが?」

場のみんな、一斉に顔を下げてる。
ファントレイユ隊長だけが。
「…アドルフェスとレンフィールの言う事は、極論だ」
と庇ってくれる。

ギデオンの座る一人掛け用椅子に一番近い、白碧の、湖水のように澄み切った雰囲気の体格の良い美男が、口を開く。
「被害者に非があると言うのは、確かに極論だ」
って…ファントレイユ隊長を擁護してくれる。

アドルフェスが、目を剥いて怒鳴ってる。
「シャッセル!
あれを見て…どう見ても男を垂らし込むのに慣れてる男娼だと。
どうして思わないんだ?!」

俺の事、指差してそう言ってて。
俺、目を見開いちゃう…。
「(だ…男娼って…俺の事?!)」

ギデオンが、俺の事見て聞く。
「…彼は、男娼なのか?」

俺の横の、アドルフェスの向かいに座る小柄な利口そうな人が、ぼそっ…。
って言う。
「…これだけの美少年で、事ある毎に目を付けられ、犯されてたら普通、こうなるでしょう?」
もう片側の、田舎くさい雰囲気の、気のいい感じの栗毛の人も、言ってくれる。
「好きでこう、なったんじゃないと思うが?」

ファントレイユ隊長、アドルフェス側の一人掛け用椅子に座り、眉間に皺寄せて言う。
「…問題は彼で無く。
襲った…スターグやラウリッツらじゃないか?!
話題がズレてきてるぞ?!」

アドルフェスが、つんとして言う。
「だから、奴らを咎める必要は無い」

白碧の美男、シャッセルが直ぐ、言い返してくれる。
「だがあいつらが何をしても咎められないから。
他の者も一斉に習って、平気で暴挙を働く。
ギデオンの言う通り、隊律が乱れて来ているのは事実。
アドルフェス。
万が一、君の知り合いが被害を受けても…君は、平気でいられるのか?」

疑問に対して、アドルフェスは頬杖付いてそっぽ向き、ぼそっ。と言い返す。
「俺の知り合いに、犯されるような弱っちい野郎はいない」

俺の横の、田舎くさい素朴な人が、笑顔で聞く。
「女性や少女でも、いないのか?」
聞かれて、アドルフェスって人、凄く機嫌悪そう………。

「…では、代表として、いつも先導してるスターグとラウリッツの処罰を検討すればいいかな?」
ギデオンが言うと。

アドルフェスが…黙り込む。

「(…アドルフェスって人…もしかしてギデオンに…ホの字???)」
俺、ついギデオン右将軍の前だと、借りてきた猫みたいに大人しくなる、アドルフェスってスケベな男みて…内心、笑っちまいました。

けど美形だけどツンとした、狐みたいなレンフィールが混ぜっ返す。
「だが理由はどうする?
こんな…男娼まがいに色気ありまくり。
男のソノ気、誘いまくりの、襲ってくれと言わんばかりに色気たっぷり美少年を襲って処罰喰らうなんて…誰も納得しないぞ?」

俺、そう言われて全員に一斉に見つめられ…俯く。
「(…俺…って…一般的に見て、そんな評価なの?!)」

ファントレイユ隊長が、口を開く。
「…私は現場を見ていたが…彼は泣いていた。
全然、気持ち良さそうでも無くて。
第一男娼が、金にもならないのに自分の身を暴挙に曝すか?!
…一人ずつ誘って、垂らし込んで金をせびるならともかく」

俺の両側の二人が、うんうん。
と大きく頷いてる。

ギデオン右将軍が、言ってくれる。
「では彼の意見を聞こうか?」

一斉に見つめられて。
俺、思いっきり顔を下げて言う。
「…確かに、スターグって人とラウリッツって人が最初に…。
無理矢理。
それでもまだ、マシだったけど…。
その後、大勢で一辺に襲いかかられて逃げ場無くて、乱暴で痛くて最悪でした!!!」

最後、思いっきり叫んで顔を上げて。
勢い止まらずに怒鳴ってしまった。

「どうして平気で相手が痛がってて、全然気持ち良くないのに、そんな事無視して、集団心理でナニしても平気だとか!!!
野獣に成り果てて!!!
あれが近衛の騎士だなんて知れたら、近衛の騎士って最悪の野獣集団ってみんな、思って当然だと思います!!!」

みんな、ちょっと呆然…とかしてたけど。
勢い込んで、更に怒鳴っちゃった。
「正直!!!
あれが美男で格好いい。
って思ってた近衛の男の本性だとしたら!!!
幻滅です!!!
だってそうでしょう?
あれだけ格好いい男達なんだから。
えっちだって、もう少し上手だとかって思うのに!!!
めちゃくちゃ乱暴で、愛撫も最悪にヘタクソで!!!
挿入だって、ただ痛いだけで、全然ヨく無いなんて!
本当に、がっかりです!!!」

言った後。
全員が暫く、しーーーーーーん。
として…。

誰も口を、開かなかった。

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