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かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 8 ファントレイユ

かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース 8 ファントレイユ 4

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 なんか…ゲーム中でも雪男に酷い目に合わされ…。
更にさっきは男達に群がられて酷い目に合ってたから。
もう麗しのファントレイユ隊長の首に縋り付いて、久々に気持ち良く、イっちゃいました。

放った後も暫くファントレイユ隊長の胸に縋り付いて、離れられない…。
けどファントレイユ隊長が、振り向くから。
俺もそっち見ると。

さっきまで俺をおもちゃにしてた男達が、美男近衛騎士軍団に戻って。
ちょっとしゅんとして。
揃ってこっちを見てた。
そしてファントレイユ隊長に見つめられ、一斉にくるり。
と背を向けてる。

ファントレイユ隊長が口を開こうとした時。
ラウリッツが指差して怒鳴る。
「勝利宣言は、聞かないぞ!」

けどファントレイユ隊長は言った。
「私がした尻拭いへの、礼がまだだ」

背を向けて、歩き出そうとした全員が、ピタリ。と足を止めて固まってる………。

スターグが、すーーーーごく、溜めて。
やっと俯いたまま、言う。
「…あんたには、借りが出来た」

ファントレイユ隊長、にっこりと笑う。
「いつか、返して貰えるんだな?
…全員!」

みんな、固まったまま…。
すごーーーく嫌そうに、おずおずと…それぞればらばらに…けど頷いて行く。

「…行って、よろしい」
その声で、全員が、罰から解放されたみたいにほっとして。
やっと背を向けて、歩き出した。

「…ああやって見てると…全員紺色の隊服、逞しい体でびしっ!と着こなす…格好いい美男軍団なのに」
俺が呟くと。
ファントレイユ隊長、俺の事見る。
「君…自覚無いの?」
「?」
「…確かにあいつら、理性が飛びやすい考えナシの若造だ。
けど…君凄く、愛らしいし可愛いし…色っぽいから」
「…え゛?」
「…君ってば、集団で嬲られ虐げられてても…。
もうそりゃあ、あいつらの理性が飛ぶくらい、綺麗で色香溢れてる。
その上初々しいし。
嗜虐心まで煽りまくり。
…だからってあいつらのした事、擁護する気は毛頭ないけど。
でも凄く飢えてる男が君のこと見たら。
直ぐ捕まえて押し倒して…襲いかかって、犯しにかかる。
…その辺りのこと、真面目に考えないと」

俺、それ聞いて…ついとっても麗しい、ファントレイユ隊長の顔を見ちゃう。
美男なのにケダモノだった…他の奴らと違って。
凄く華やかで綺羅綺羅しい雰囲気を纏ってて。
…その上、うっとりしちゃうような、素敵な微笑をたたえてる。

「…解ってます。
俺、もっと剣が強くならないと…。
覗いてたのは…彼らに習えば、剣が強くなれるかな…って…。
そう思って」

「それはいい事だ。
よければ…私が指南しようか?」
俺。
その返答が嬉しすぎて。
麗しのファントレイユ隊長の首に、思いっきり抱きついて
「はいっ!」
って…返事しちゃった♡


 ファントレイユ隊長の馬で、近衛の宿舎に着く。
門を潜ると、両横に…一般宿舎なのか…四階建ての建物の窓から、チラホラ覗いていく顔が…。

まるで、男子校みたいに男、ばっか…。
みんな紺色の上着とズボンはいてるし。

けどその建物の奥にある、ニ階建ての建物の前の広場みたいな所へ馬を乗り入れ。
馬丁に手綱を渡して、俺の事、馬から降りるの…手伝ってくれる。
馬丁がファントレイユ隊長に言ってる。

「美少年だなんて、珍しいですね。
いつもは綺麗で色っぽい、ご婦人なのに」
「ちょっと事情があって、暫く私の所に預かるから。
これから顔を見かけたら、よろしく」
馬丁さん、感じ良く笑って、頷いてる…。

ファントレイユ隊長に連れられて、中へ入る…。
広い玄関ホールで、中もかなり豪華…。
二階へ上がる階段、左右に二つあって、ファントレイユ隊長、左側の階段を上がって行く。

上がって…広い絨毯敷きの廊下を歩くと。
扉を開けて、中へ入れてくれる。
「…ここは…客を入れる、応接間」

広くて、シャンデリアがかかってて…。
素敵なソファとテーブル。
窓の外には、白いバルコニーが覗く。

奥の扉を開けて、言う。
「この部屋を使ってくれていい。
客室だ」
やっぱり広くて…天蓋付きベットと鏡台。
箪笥やクローゼット…。
椅子と書き物机。

室内は、若草色の壁紙。
葡萄色のソファや布団で、お洒落。

「…ああでも。お風呂が先かな?
奴らに嬲られて…汚れたろう?」
そう言って、奥の扉を開ける。

かなり広い…白と草色タイルの格子が、壁に貼られていて…。
窓も大きくて、陽が射し込み。
お洒落な若草色の、足付き陶器のバスタブが、壁の近くに置かれてた。
壁には、黄金の蔓薔薇飾りがあって。
そこからお湯が、注がれてる。

「使い終わったら…」
そう言って、バスタブのちょっと離れた所に、天井から垂れてる紐を指して言う。
「あれ引いてくれたら。
召使いが後を片付けてくれるから」

「(…同じ近衛宿舎でも…隊長だと、こんな凄いとこに住めるんだ…)」
ってつい、きょろきょろと見回しちゃう。

「こっちの棚に香油が並んでるから。
好きな香り、入れて。
それで体も洗えるから。
体を拭く布とガウンはここにかかってるから。
好きに使って?」

ファントレイユ隊長が、説明しながら振り向く度、いい香りのする、淡い感じのふんわりした髪が、揺れて香る…。
「(…本当に…麗しい美形♡
その上、えっちも最高だなんて…モテるんだろうなぁ…)
左将軍ってやっぱり…ディアヴォロス様ですか?」

ついそう聞くと。
ファントレイユ隊長、ちょっと悲しげな顔をして。
「私の時代…彼はもう違う。
とっくに辞めてしまってる」
「(…そう言えば…ゼイブンの…息子だっけ…?
あれ?!じゃ、時代が、ズレてるの?!)
う…右将軍は…アルファロイス様…?」

ファントレイユ隊長、くすっ。
って笑う。
「いや。
今はアルファロイスの息子、ギデオンが右将軍」
「…………そう…なんですか」

ファントレイユ隊長、ブルー・グレーの綺麗な瞳を向けて、麗しく微笑む。
「なに君、タイムスリップして来たの?
まあ…たまにあるらしいけど。
ちょっと変な感じがしたら、時代が飛んでた。
って事。
大抵は、元いた時代に戻れるみたいだけど。
…戻らない奴も居る。
お尋ね者とかね?」
「……………(…え…あるの?!そんな事)
え…っと。
…ギュンターとかディンダーデンって…聞いたことあります?」

ファントレイユ隊長、ちょっと言葉を途切れさせた後、言う。
「…もしかして、美男で強くて有名な二人?」
俺、思わず頷く。
ファントレイユ隊長、微笑んで言う。
「…確かに二人共、昔は近衛だったね。
今、ギュンター殿は、中央護衛連隊長してるよ。
ディンダーデン殿は副長」

俺、それ聞いて考え込んじゃった。
「(…じゃ、もしかして二人共…老けてるのかな………)
そ…そうなんですか………」

賢者が頭の中で言ってる。
『例えこの時代にいても。
多分会わないから、聞いてもムダよ』
「(…了解…)」

「じゃ、ゆっくり浸かってね?」
ファントレイユ隊長に、にっこり笑われて。
俺、扉が閉まる音と共に、服脱いでバスタブに、飛び込んだ。

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