どのみちヤられるならイケメン騎士がいい!

あーす。

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かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース3 ディンダーデン

かっ飛びアレクサンドライト まぜまぜイエロー・ダイヤ オン コース3 ディンダーデン 5

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 なんか…意識がふうっ…。
って消えた後。
悲しい気分だったんだけど。
突然、どんっ!
って体に衝撃?!
って言うか…身が跳ね上がってて。
って言っても、背中は皮ベルトで括られたままだから。
手足が上に、跳ね上がってて。
顔を上げて見ると。
馬が…前足蹴立てて背が跳ね上がってて。
突っ込んで来た馬に、止められたみたい。

突っ込んだ馬…って、黒馬!
馬上に居るのは…濃い栗毛を靡かせた…ディンダーデン!!!

馬もディンダーデンも、凄い迫力で、立ち塞がって。
こっちの馬の乗り手、睨み据えてるっ!!!

こっちの馬の乗り手、必死で馬の首回して。
迂回して駆け出そうとするんだけど。
ディンダーデンの黒馬が直ぐ、向き変えた方に立ち塞がるっ!

ディンダーデンのお馬さんも、格好いいっ!
だってこっちの栗毛の馬、ディンダーデンのお馬さんのコト、怖がってる感じ?

またこっちの乗り手、慌てて馬の首の向き、変えてる途中で…。
どっ!
って突然…体が激しく揺れて。
その後、がっくり…と、馬が首下げて動きを止めるから…。
俺、ナニが起こったのか、見上げたくっても、腹ばいで鞍に括り付けられてて、うんと背中捻らないと見えない…。
必死で上向きになって。
視界に映ったその、顔下げてる乗り手の顔、ほぼ真下から見るんだけど。
顔が、強ばってて青い………。

え?
まさか死んで…るの?
表情、完全に、固まってるんですけどっ!

もっと背を捻って、ようやく…俺の背中の真上数10㎝の高さで、剣が乗り手の腹に突き刺さってるのが、見えた。

「………………………」
突然、背中にくくりつけられてたベルト、ぐっ!って引かれるから、お腹、締め付けられて。
横を見ると、馬から降りたディンダーデンが、ベルト、外そうとしてくれてるっ!

「ディンダーデン!」
叫ぶと
「待ってろ!
直ぐ降ろしてやる!」

あまりの頼もしさに、俺、感激っ!

ベルトが外れ、ディンダーデンに引っ張られて俺、足からすとんっ!って、馬の背から降りる。
着地した途端、足元がかくっ!
ってなって、ディンダーデンの頼もしい腕に、背後から抱き止められて…。
もう、ほっとして。

薬、効いてなかったら、振り向いてディンダーデンに抱きつくんだけど。
なんかぐらぐら、世界が揺れてる。
顔下げてると、ディンダーデンの低い声。
「…!
ナニ嗅がされた?!」

俺、ディンダーデンの胸に回された腕にしがみついて、俯く。
そう聞はかれても、ナニかは、俺にだって良く、分かんないんだけど…。

けど俯いてると。
…寄って来るブーツが見えて…なんか…取り囲むようにして、止まってるから。
顔少し上げると………。

の…ノルンディルが、真正面っ!
しかも、剣抜いてるっ!
しかもしかも、周囲にノルンディルの、部下?
でっかい男が二人も、ノルンディル同様、剣抜いてるっ!

俺、思わず動こうとするんだけど。
ディンダーデンの腕がきつく俺の事、抱き止める。
顔を傾けて見上げるんだけど。
ディンダーデン、表情を変えず、三人を見据えたまま。
静かに言う。
「…お揃いだな」

赤毛の…オーガスタスや左将軍ぐらいある、二メートル以上ありそうな、でっかい…。
なんかごてごてした派手な服着た、馬鹿っぽい顔の男が、ニヤニヤ笑ってる…。
ノルンディルが真ん中で、反対横の一人は、真っ直ぐの銀髪なんだけど…。
ニヒルな感じで。
頑健で体格良くって…。
凄く、強そう…。

ノルンディル、長髪の濃い栗毛が頬にかかり。
切れ長のグレーの瞳の。
整いきった顔をしていて。
端の二人のご面相が…美しくないので。
相変わらず唯一人、美男には、見えるんだけど。
笑った顔が…偉そうで感じ悪い!
やっぱ、キライ、コイツ!

ノルンディル、ニヤついて言う。
「…渡せと言っても、素直に渡さないと思うが」
銀髪の男も、剣下げて言う。
「幾らお前でも、守る相手抱えて、三人と戦うのは無理だろう?」

俺、その銀髪があんまり強そうに見えて。
ディンダーデンの腕の中から、横にずれようとかするのに。
ディンダーデン、俺の事、ぎゅっ!って抱いて、放さないんだよね…。
「…ディンダーデン…」
心細くて囁くんだけど。
ディンダーデン、まだ腕に力込めて。
俺の事、自分に押しつけて、放そうとしない…。

赤毛の下卑た感じの。
衣装のセンス、最悪で。
…大阪のおばちゃんみたいな、ゴテゴテしてハデな服着た男が、ニヤついて言う。
「その可愛い子ちゃんは、どう見ても男に嬲られる専門で、戦えるようには見えないがな!!!」

ディンダーデンの、俺を抱く腕の強さで…俺、何か解った。
こいつら、三人とも、凄く強い…って………。
けど。
ムカつくノルンディルが、俺の事、裸で縛られてるみたいにやらしい目で、ニヤついてジロジロ見るから!!!
つい、怒鳴ってた。

「…あんた、えっちがど・ヘタだから!!!
ディンダーデンに力尽くで勝とうとかって、思ってる訳?!
しかも三対一で、ど・卑怯なのに勝ち誇って!!!
いっくら、数でディンダーデンに勝ったって!
えっちの上手さでは、ぜーーーーーーーったい!
ディンダーデンには、勝てないからねっ!!!」

…あれ?
…何か凄い緊迫感が消えて。
しーーーーーーーんっ…。
って…。
みんな、しちゃってる???

ノルンディル、だけ、が、ふるふる震えて。
すんごく怒ってて…。

ディンダーデンが、ぼそっ…と言う。
「そう言えば、途中…で、挿入済みだったな…」
俺、胸抱いてるディンダーデン、見上げて。
つい怒鳴ってた。
「痛ったいだけで!!!
ほんとーーーーーーーーーーに、ど・ヘタなんだよ!!!
一応持ち物は立派に見えたけど。
張り子の虎?!
あんな感じ?!
ともかく、ぜんっぜん、感じない!!!
痛い・だけで、最悪!!!」

ディンダーデン、また美麗な顔、俺に傾けて問う。
「俺の時は?」
そう聞くから。
つい、ぼっ。と頬が染まる。

「…えっと…。
感じすぎて…良すぎて…どうにか…なっちゃう? 
どーして、ちょっとされた・だけであんなに感じちゃうのか、不思議?
上手いなんて、もんじゃないぐらい、凄い?」

ディンダーデン、わなわな震ってるノルンディルに、にっこり笑う。
ノルンディル、怒りまくって怒鳴ってる。
「そんなスベタにちょっと褒められた・だけで!!!
いい気になるな!!!」
けどディンダーデン、顔色も変えずに言う。
「そんなスベタを、薬嗅がせてまでさらおうとして、手に入れたい馬鹿は、どいつかな?」

銀髪も赤毛も。
真ん中のノルンディルを覗ってるんだけど。
ノルンディルがすんごく
『そんなスベタ、誰が要るか!』
と怒鳴りたいのを、必死で我慢してるのが…。

場の全員に、バレバレ…。

「…いいから、ヤツを殺せ!
そいつは絶対、傷付けるな!!!
俺が後でたっぷり、可愛がってやる!」

銀髪も赤毛も頷いて、剣持ち上げてる…!
俺、泣きそうになって、ディンダーデンを見上げる。
けどディンダーデン、ノルンディルを静かに見据えたまま、怒鳴ってる。
「いい加減、とっとと出て来て助っ人しろ!」

がさっ!
がさっ!

振り向くと、ディングレー様とギュンターが…。
左右両側の木の葉陰から、姿を現す…。

俺もう、嬉しくって!!!
ハートマークで二人を見つめちゃった♡

ディンダーデンを真ん中に、ディングレー様とギュンターが両脇に着く。
両横の美男で頼もしい二人を、俺、交互に見てると。
ディングレー様、真正面の赤毛の男見据えたまま、ぼそっ。とか、聞く。
「…俺の時は、どうだった?」
「もう♡
絶対、またしたい!
って位、めちゃくちゃ良かった♡」

ディングレー様、赤毛から目、離さないまま…。
ちょっと頬が…赤い?

ギュンターも、銀髪の男の前に立って、聞く。
「俺とは確か、一回したな?」
俺、思いっきり頷いて叫んでる。
「もう最高に素敵だから♡
もっともっともっと!
ギュンターとも、いっぱいしたぁぁぁぁぁい♡♡♡♡」

ギュンターは流石に、表情は変わらない。
変わらないんだけど。
ウキウキした雰囲気に、なってる???

ディンダーデン、横の二人見て。
「俺、お前らと戦うべきか?」
って言うから。
ディングレー様が剣構えて赤毛に突っ込んで行きながら、怒鳴る。
「こいつら片づけた、後にな!」
ギュンターも、剣携えて銀髪の前に寄りながら、剣を、くるりと返して言う。
「…別に、剣で無くても寝技でもいいだろう?
決着」

ディンダーデン、俺に脇差しの短い剣、握らせると俺の後ろから出て…。
重そうな長剣、抜いて言う。
「近寄る奴いたら。
とりあえずそれ、振り回しとけ」
って言って。
ノルンディルに、向かって行く。

…かっ…………こいい!

もう♡
誰見ればいいのか、分かんないっ!

ディングレー様、上背からの赤毛の豪剣、がちっ!って音立てて頭上で止めて。
すんごい迫力で剣、思いっきり赤毛のでかい図体に振り込んでるし!
ギュンター、銀髪の剣が、ぶんぶん振り込まれてるのにっ!
剣下げたまま左右に首振って、素早く避けまくって!
銀髪が当てられずに剣、握り込んでる時。
お腹に長い足振って、蹴り入れてるし!

ディンダーデンはもう、剣を豪快に振り回し、ノルンディルの剣に、火花散る勢いで、がっつんがっつん!
当てて、押してるっ!

俺、背後の足音に、つい振り向く。
で、ぎょっ!
ってした。
黒マスクした男が五人程、詰め寄っていたから。

「(…つ…掴まっちゃうよーーーー!)」
って叫んだら。
レイデンが叫ぶ。
“イエロー・ダイヤがオンになってるから!
ゲットしたジュエリーから、一人召喚できるよ!”
「(マジ?)」
『ジュエリー・ボックスって叫んでみて!
この場に呼べるジュエリーが、ボックスに入ってるハズ!』
「(…ふ…相応しいジュエリーが、無い場合は?)」
『ボックスは、空!』
「(…そ・そんなーーー!
ジュエリー・ボックス!)」
叫ぶと、頭の中にボックスが。
そして…アイリスの、ミッドナイト・ブルー・サファイアが一個っ!
入ってるっ!
「(ミッドナイト・ブルー・サファイア!)」
叫ぶと…。

けど何にも…起こらないよ?
あ、だけどっ!

目の前の五人の背後から、栗毛が!
一人…また一人と、ずぶずぶ刺してる?!

とうとう背後に、他の三人も振り向くんだけど。
振り向いてる間に、もう一人殺られて。
更に振り向いた二人の一人も、ずぶっ!って突かれて倒れて。
最後の一人が…アイリスに剣を向けるんだけど…。
構えてるんだけど。
隙狙って…横に駆け去り、逃げて行く……………?

風が、ひゅるるるる…。
って吹いて。
アイリスが目前に、綺麗な微笑浮かべて、立っていた。

「アイリスっ!」
思いっきり、抱きついちゃう!
「大丈夫だった?」
相変わらず…優しいんだけど、低いセクシーな声音。

長く艶やかな…手入れの行き届いた、濃い栗毛。
濃紺の…利発で知性的な瞳…。
整いきった、美男っ♡

けど突然アイリスが、振り向く。
背後に、黒髪の…背の高く体格のいい…。
ディングレー様の言ってた、黒髪の王族の…レッツァディンって人?
いい男なんだけど、ディングレー様に比べると、パーツがゴツくて激しくて…男らしい顔立ち…。

一応気品らしきものはあるんだけど、とっても凶悪そうで…。
しかもすっごく、乱暴そう………。

「アイリス。
どっから、沸いて出た?」
そう、ちょっとしゃがれた低い声で言う。
なんか…獣が吠えてるみたい?な声?
目がギラついてて…かなり、怖いんですけど。

次に、アイリスの横の俺のコト、見て。
「こいつか。
アーシュラスが欲しがってて。
ノルンディルが、壊れるまで抱きたい。
とかって言ってる愛玩は」

…って…やっぱ、小動物見るような目で俺の事…喰いつきそうに見てる………。
俺、咄嗟アイリスの後ろに隠れて、怒鳴った。

「ヤ!
こんなぞっとするヤツに掘られたら最後、俺、血みどろになって痛いだけ!
絶対にヤっ!
どーーーー見ても、えっち、ど・ヘタそうっっっっっ!」

俺、真剣に叫んでるんですけど。
またまた周囲、あれほどカンカン鳴ってた剣の音が、ピタリ…と、止まって。

しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん。

って……………。
静まり返った………。

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