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リセット5 アイリス
リセット5 アイリス 18
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風切って、振り下ろすのに。
掠りもしないでアイリス、横に避けてる。
避ける足音すらしない、って…どうなの?!
俺もう完全にムキになって。
がんがん剣、連続して振り下ろすのに。
全部、綺麗に避けられ…。
それでもまだ、剣振り続けるんだけど。
それも全部、避けられて…。
掠るなんて、奇跡?!
…俺もう、息切れしまくって、だらりって剣下げてるのに。
アイリス、涼しい顔して立ってる。
「…掠るの…無理…かな?」
って。
悪戯っぽい表情されて、そう言われて。
俺もう、完全にぷち。って切れて、剣振り被り…。
びゅっ!
気合い込めて斬りかかって行きました!
今度はハッキリ、長身のアイリスが、屈んで避けてるのが見えた。
栗毛が中に舞う。
屈んだまま、アイリスが静止、してる。
…でも、あれ?
アイリスの腕が…伸びて…る?
辿って、その先を見ると。
アイリスの剣先が、俺の胸元に。
届くまで、あと数㎝の所で…。
…………突き付けられてる。
「……………これって…俺の、負け?」
そう呟くと。
アイリス、にこっ。って笑う。
「私が本気で剣振り入れてたら。
君、死んでる」
一瞬で、ぞっ。
って背筋に冷たいものが、走り抜けた…。
なんか…アイリスが壮絶にセクシーに見えるのって…。
こういう緊迫感のせい…?
身体(からだ)同様、態度もゆったり優しげなのに…。
剣振ったら多分平気で、相手を殺せちゃいそう…。
笑顔なのに。
目が本気で。
殺気?
みたいなのがあって。
濃紺のきつい、きらっ!て一瞬光る瞳が、なんか。
壮絶にセクシーで…。
………格好いい…。
俺、殺されちゃったかもしれない状況なのに。
股間にズキン…!って、突然刺激が…。
あ、ヤバっ!
つい、股間押さえてしゃがみ込む。
顔、真っ赤。
でも突然勃っちゃったら。
これしか、ナイでしょう…。
そっ…と、立ってるアイリス見上げると。
もう俺から剣を引いて下に下げ、俺の反応、表情変えずに見てる。
「もしかして…………………欲情…したの?」
静かにそう声かけられて。
「………はい………」
素直に認めました。
アイリス、やっぱり足音しないでやって来ると、前で屈んで。
腕を握って、支えながら持ち上げてくれるから…。
俺、ゆっくりとそれを支えに、立ち上がる。
股間、膨らんで…歩けそうにナイですけど…。
アイリス、ゆっくりと抱き寄せてくれて、耳元であの、腰骨直撃するセクシー・ボイスで囁く。
「…責任、取るから…」
俺もう、それ聞いた・だけで、ヘナヘナ…と腰が抜けちゃったみたいに、アイリスに腕支えられながら、膝かっくんして…。
アイリスの、逞しい体に縋り付いちゃいました………。
アイリスの体って、衣服を通しても熱くって…。
彼の逞しい身体を感じた途端、身が震っちゃう…。
ナンにもされてなくって、この状態…って………。
どう考えても、異常?!
どうして俺、こんなに欲情しちゃってるの?!!!!
すると。
顎に手を当てられて、くいっ!て上げられ、アイリスの…唇が間近。
しっ…とりと口付けられて…けど、なんかとても熱くって…。
頭がくらっ!ってして来る。
舌が入って来ると、また背筋に、ぞくり…と震えが走り抜ける。
挿入されてナイのに…。
キスだけでこんなんなっちゃって、どうしよう?!
アイリス、剣振ったせいか…なんか、いつもの優しげな彼と、違ってる。
目が…凄く真剣で…。
顔を傾けて幾度も、味わうように、食べるように口づけされ、その都度舌が…幾度も舌に、絡んでは離れ…。
この、じらされてるみたいな、独特のゆっくりさと言うか…“間”が、俺をどんどん煽って来る…!
唇が触れる度、舌が絡む度…。
身体が沸騰したみたいに熱くなって、もう火照りきって服を、脱いでしまいたい程。
「あ………んっ………」
甘い声を漏らした時。
俺、一気にアイリスに抱き寄せられ、かなり強引に…庭の、屋根の下に置かれた、籐のソファに連れ込まれて、押し倒されてた。
背がクッションに当たる感触が…それでもやんわり優しくて…。
力尽くみたいなのに、痛くないようちゃんと気遣ってくれてて。
でも感激してる間にもう、上からのし掛かられて、抱き寄せられて、熱烈に…唇が押しつけられ、舌が挿入(はい)ってくねって…。
「んっ…あ!
あっ…んっ…」
どうしてなんだろう…?
剣の稽古の、最中だから?
それともまさか…エルベスさんともシた後だから…?
分かんないけど、アイリス、かなり情熱的に。
熱烈に…。
キスを繰り返しそして…彼の手は、ズボンの上の、俺の股間を這い…。
服を通して手の平で愛撫され…もう俺、じれじれで。
口付けられながらも身を、捩りまくっちゃいました…。
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