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シュミレイション…3を飛ばして4
しおりを挟む俺は、3を差そうとして…4にスライドさせた。
実はこのシュミレイション。
大まかな感じとか、数字に指もっていっただけで“見たい”とか“どんな?”とかって思うと、チラ…と概要だけ、見えたりする。
3はかなり…ハードそうに犯されてたから、無難そうな4にしてみた。
4に暫く指を差してると…だんだん浮かび上がって来る。
4は何と!
俺は地味だけど仕立ての良さそうな上品な衣装で、凄い豪華な廊下を、偉そうな若い栗毛の男と並んで歩いていた。
濃い緑色…モス・グリーン?の上着に金髪が映え、相変わらず俺ってば、キラキラした美少年ぶりだ。
横の偉そうな男は、廊下の正面扉の前で、横の戸を開けて別室へと誘う。
なんか俺、偉い人に謁見とかしてる感じで、この横の小部屋が控え室らしい。
なんで、偉そうな若い男は、さっきの豪華な正面扉の奥の、多分偉い人?に、俺の訪問を告げる為に、部屋を出て行くんだと思ってた。
が、違う。
ぴかぴかのテーブルを差すと
「乗れ」
と言う。
だんだん、嫌な予感がして来た。
テーブルに尻を乗せる。
すると「膝を折れ」
と言うので俺は膝を持ち上げて…テーブルの上に、靴はいた足を乗せる。
股開いてテーブルの上に座ってる俺。
うーん、いかにも。
な格好。
偉そうな男は素早くテーブルに手を付き乗り上がり、被さって来る。
長い上着で、はっきりは見えなかったけど、股間から間違いなくタケノコを出してると思われた。
腰を抱き寄せられ、横のボタンで止めてあった股の辺りが、外された途端ペロン。と布が外れて剥き出し。
前も。
後ろも。
その状態で、やっぱり…なんだけど…挿入して来る。
「あの…あっ!」
「…やっぱり突然は無理か」
男は言って、指を唾で濡らし、挿入して来る。
「…っ!
どうしてこんな…」
俺は愛らしく首を振っちゃったりするもんだから、男のタケノコはもう二割方、ぐん!と上向くのを感じた。
「何かして貰いたかったら、返礼は常識だ」
「…尻ヤられるのが常識…なんですか?」
「…お前は可愛いから、主人がお前を雇ったら…。
俺がずっと、可愛がってやる」
「…3にすれば良かった?」
金の鷹レイデンにそう聞くと、レイデンは声下げる。
「…誰なら耐えられるかの、基準でみれば?」
俺は、2の黒髪の盗賊と、この偉そうな栗毛の男と比べた。
「…ここももしかして、後が美味しいかな?」
「1の、剣の講師って選択は無いの?」
レイデンに聞かれて俺は俯く。
「毎回ヤらせないと教えてくんないし…。
ギュンターと比べると、明らかにヘタそう…」
「でも強引に犯されない、唯一の方法で、少なくとも最初はあんまり痛くないと思う」
レイデンにそう言われ…俺はマジで真剣に、考え込んでしまった。
だって栗毛の偉そうな男に突っ込まれた可愛い子チャンの俺って、マジで痛そうだったから。
男は上品そうに「ふんっ!ふんっ!」
とか鼻で息して突っ込んでるんだけど…俺は明らかに涙目だし、痛いのを我慢してる。
力強くて乱暴な、盗賊の時よりはマシみたいだし、栗毛の男は偉そうな割に、素チンで…。
デカく無いのが幸いしてるらしい。
が、それでも初めてらしくて、痛くないはずが無い。
「んっ…んっ…」
けれど俺ってば、健気に耐えている。
だが正直言って、男の吐息とか顎とかが
「ふんっ!」
て差し込まれた時、被さる毎に…。
…なんか、ぞわぞわと鳥肌モノ。
はっきり言って、気持ち悪い。
さっきのギュンター見てたから、思わず思った。
「(多分、こうやって弱味につけ込まないと、ヤれない程…モテないんだろうな………)」
と。
「んんっ…」
鳥肌立てて、ひたすら耐えていると、出た!
ご褒美が!
「お前、何やってんの?」
黒髪の、格好いいすっげーイケメンの、身分の高そうな男が扉開けて覗き込んでる!
「え?あ…あっ!ディングレー様!!!
し…失礼致しました!
この者が、ご主人様の出した張り紙を見たとかで。
見窄らしい成りをしていましたから、衣装を整え、こうしてお目見えに…」
「で、何でお前のが尻に、刺さってる訳?」
偉そうな男は、大慌てで引き抜いてタケノコを終う。
「あ…あのその…つい…」
黒髪の男前で格好いい、ディングレー様。
は、じっ…と涙目の、犯されてた俺を見る。
「俺の募集したのは…もっと体格のいい、いかにも乱暴者の…けど剣が下手な男だったんだけどな…」
「でしたらこの者は、私が下働きに雇い入れます!」
「で、毎度お前に慰み者にされるのか?」
俺は自分の運命と、折角耐えたのに甲斐が無くて、ぽろぽろと涙を零して泣く。
痛かったせいもあるんだが。
が、格好いい黒髪のディングレー様。は、慌てて言う。
「…お前に手を付けられて可哀想だから、俺が面倒みよう」
そう言われた時。
俺ってば自分でも褒めてやりたい程、泣きながらも可愛らしく微笑んだりしたから、“ディングレー様”ですら頬を染めて見とれてくれて、思わず内心
『でかした!』
と叫んだ。
ディングレー様ってば、自分とこの召使いの不始末を、俺に詫びてくれて、あの豪華な扉の向こうに導き入れてくれた。
その後。
俺はでっかく広く、豪華なお風呂を使わせて貰った!
床は、綺麗な緑と白の石が填め込まれてるわ。
蛇口と言うか、お湯が出て来るのは黄金のライオンの頭の、彫刻だわ。
泳げそうに広いわ。
気持ちいいわで、かなりナイスな気分。
湯から上がるとディングレー様は、美味しそうなケーキの乗ったテーブルの前に座り、俺にも座れ。と促す。
「で、お前マジで俺に剣、習いたいの?」
口調は気安い。
が、さっきの男とは比べものにならないくらい、高級品な感じがする。
真っ直ぐの背まである艶やかな黒髪だし。
涼やかな青の瞳は素敵だし。
肩幅も広いし逞しくて強くて、頼りになりそうなイケメン。
思わず内心
「(…きっとギュンターみたいに、不自由してないんだろうな…)」
とマジマジと見てしまった。
「…聞いてるんだけど」
「あ…あの、本気で教えて下さい!
強くなりたいんです!」
そう言ったらこの超高級感溢れる美男は、にっこり笑って言った。
「いい返事だ」
金の鷹のレイデンが聞く。
「…まだ見るの?」
「…だってこいつと、どう交わるのか見たい!」
「…多分、ずーーっと先。
かなり真面目に剣の稽古が出来るよ」
「…そんなん、つまんない!
このイケメンがどうやってヤるのか、見たい!」
けれど…。
この後俺ってば、初めの偉そうな男はディングレー様に怒られたらしく、手出しはされなくなったけど…。
別の、下働きとか召使いに、しょっ中物陰に連れ込まれて、無理矢理“合意”で、犯されてる。
その都度偉そうな栗毛が、ディングレー様にチクり、手出しする男は毎度変わって行くのに…。
肝心のディングレー様とは、剣が稽古、だけ、の清い仲。
「…これって…あんまりじゃない?
絵に描いた餅?」
言うと、レイデンが言い返す。
「…だって目的は、剣の修行だし」
そして、シュミレイション映像は無常にも、一度も“ディングレー様”としないで終わった。
「…あんまりだ…」
「ディングレー様としたかったら、4を選んで、頑張って迫り倒すしか無いんじゃ無い?
でも剣は、上達してるよ?
第一、住まいは宮殿みたいな豪華なお城の客室だし。
食べ物も極上。
環境めちゃくちゃいいじゃん。
それに、シュミレイションの教訓生かして、栗毛の偉そうな案内係じゃなく、あんたが直接、手出しするヤツディングレー様にチクれば?
きっと『次に手出ししたらクビにするぞ』
くらいは、脅してくれる」
「…そうね…」
『ともかく他も見たら?
まだ選べるから』
オカマの賢者に言われ、俺はがっくりしたまま、どの数字を差そうか、指を彷徨わせた。
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