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記憶を取り戻したレジィ
デルデロッテの提案 その2
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レジィはデルデに肩を抱かれて、寝室へと並んで歩いてるだけで。
心臓がどきどき言ってるのに気づく。
彼の…裸の…肩だとか腕だとか。
胸だとか…更に挿入された時、彼の脈打つ一物の感覚だとかが、ダイレクトに蘇って、真っ赤になる。
「(…うーん…意識されてる…)」
デルデは思いつつチラ…と背後に振り向く。
エリューンが冴え渡った綺麗顔で、表情も変えず付いて来る。
寝室の扉を開けた後。
寝乱れた大きな寝台の横に立つと、デルデはまず、くねりまくって乱れきってる布団の端を持ち上げ、浮かして広げる。
「どうぞ?」
レジィに手で指し示し、そう言うと。
レジィはデルデの茶目っ気に、笑顔を見せた。
レジィが腰掛けると、デルデも腰掛けてレジィに向かい合う。
「…確かに私は長身だし、男っぽいってみんなに意識されるけど」
言いながら、自分の後ろの寝台の上を手で軽く叩き、エリューンに合図する。
エリューンは進み出ると、デルデの背後に腰掛けた。
「…でもテリュスと同い年だし、エリューンとだって一つしか違わない。
君が、筋肉質がかなり苦手…ってのも聞いたけど。
エウロペはもう、平気なんだろ?
私にももう、慣れたんじゃ無い?
中身はこんな、気さくな男なんだし?」
レジィは気遣って話しかけてくれるデルデに、にっこり笑って見せた。
デルデは微笑んで口を開く。
「いい笑顔だ。
君ってそういう所、エルデリオンに似てる。
作り笑顔が出来ないんだ。
本当に嬉しい時は、心から笑う」
レジィは呆けた。
「…エルデリオンも…そう?」
デルデは頷く。
「そう。
彼は君より年上だから、分からないかもだけど。
エルデリオンが笑う時って、本当に嬉しい時だけだよ」
レジィはデルデを見上げた。
「…僕まだ…エルデリオンの事…しっかり思い出せない。
浮かぶんだけど、霞んでて…。
声とかもはっきり…出てこないの」
デルデは微笑んだ。
「ゆっくりでいい。
で?
もうすっごく、うずうずしないの?」
レジィは頬を赤く染め、俯いて囁く。
「…すっごく…は、しない…。
でも…欲しくなる。
…でも、怖くもなる…。
でもでも、デルデだと平気」
エリューンはデルデの背後から、それを聞いてレジィを見た。
まだどこか、不安そうに見えた。
レジィは顔を上げて聞く。
「デルデは…口に挿入れても、平気?
僕にしてくれたよね?
…どうして出来るの?」
デルデは少しレジィに屈み、顔を近づけて囁く。
「されて気持ち良くない?」
レジィは、こくん。と頷く。
「例えばテリュスが…お尻がうんと痒い。
って言ったとして…テリュスの裸のお尻、掻ける?」
レジィは頷いた。
「うん。大丈夫」
デルデは微笑んだ。
「それと、一緒。
レジィに掻かれたら、テリュスは気持ちいいだろう?」
レジィは目を、見開いた。
「…じゃあ…僕のお尻の奥がうずうずするの…デルデが男の持ち物で擦ってくれるのも…それと一緒?」
デルデは首捻った。
「ちょっと、違う。
テリュスのお尻を掻く君は、気持ち良くないけど。
君のお尻に挿入する私は、気持ちいいから」
エリューンはレジィが笑顔を見せるのを見て、目を見開く。
「デルデも気持ちいいの?
じゃ、どっちも気持ちいいんだ!」
デルデは微笑んで頷く。
「そう。
だからどっちにとっても、とてもいい事なんだ。
忘れないでレジィ。
誘拐犯がしたのは、似たような行為かもしれないけど。
する相手が違えば、まるで違う。
それで…お互い気持ち良くて楽しく出来る相手の時、誘拐犯のした事思い出して、楽しくなくなるなんて。
凄く最低だと思わない?」
レジィは笑顔で頷いた。
「僕絶対、思い出したくない!」
デルデは更に言った。
「…それに私がレジィに口で出来るのは。
レジィが好きだから。
レジィだってテリュスが好きだから、お尻だって掻けるよね?
好きな人が気持ち良くなったら…楽しんで出来る」
レジィは呆けた。
「…うん…そうかも。
僕、エリューンならずっと一緒に居たから。
エリューンのは、口で出来るかも」
「やってみる?
嫌な事思い出したら、止めて良いから」
エリューンは突然自分が話題に出、ぎくっ!とした。
しかも自分で無く、デルデが
“してもいい”
返事してる………。
しかも顔を上げると。
デルデが笑顔で振り向いてる………。
正直、エリューンは焦った。
「…けどあの…朝出して…洗ってないし……」
デルデが真顔で言う。
「出してみて?
チェックするから」
「だ・すって…つまり…」
「脱いでくれれば」
エリューンは言われ、ブーツを脱いで寝台に乗り、膝立ちすると腰からズボンを滑り下ろした。
デルデは少し屈むと、くん。と匂いを嗅ぎ、その後サイドテーブルの水差しに横の小鉢からハーブを取って入れると、陶器の洗面器にハーブ水を注ぎ、布を浸してエリューンの股間を拭き始めた。
「…別に臭くは無いけど。
この方が、うんといい」
エリューンはやっぱり手当して貰ってる感覚で、股間を拭かれていた。
レジィがデルデの横から、片手寝台に付いて、覗き込む。
気づいたエリューンは、レジィに
「見慣れてるよね?」
と聞くと、レジィはこっくり頷いた。
「テリュスと三人で、誰が一番遠くに飛ぶかの、飛ばしっこしたけど…。
あの時より今の方が、うんと立派な感じする」
デルデは吹き出しそうになって、拭く手を止めかけたけど。
我慢して丁寧に拭き続けた。
エリューンが眉寄せて、首捻る。
「…それ、うんと小さな頃だろう?
城に戻ってからは、全然無いけど。
お風呂にはしょっ中、一緒に入ってた事忘れた?」
レジィはエリューンを見上げた。
「…その頃って…。
ちょっとした事で、テリュスもエリューンも大きくて上向きになって。
“年頃になったら、男はみんなこうなる”
って言って…擦ってたっけ?」
デルデはやっぱり吹き出しかけるのを我慢したけど。
とうとう肩を揺らし始めた。
頷いてるエリューンに、レジィが尋ねる。
「ルールは…擦ってる時は、顔見ちゃダメって…。
なんで、ダメなんだっけ?」
エリューンが即座に言った。
「変な顔になるから」
ぷくくくくっ!
とうとうデルデが派手に笑い始め、手にした布をサイドテーブルに戻す途中、テーブルに落とし損ね、布は床に落ちた。
心臓がどきどき言ってるのに気づく。
彼の…裸の…肩だとか腕だとか。
胸だとか…更に挿入された時、彼の脈打つ一物の感覚だとかが、ダイレクトに蘇って、真っ赤になる。
「(…うーん…意識されてる…)」
デルデは思いつつチラ…と背後に振り向く。
エリューンが冴え渡った綺麗顔で、表情も変えず付いて来る。
寝室の扉を開けた後。
寝乱れた大きな寝台の横に立つと、デルデはまず、くねりまくって乱れきってる布団の端を持ち上げ、浮かして広げる。
「どうぞ?」
レジィに手で指し示し、そう言うと。
レジィはデルデの茶目っ気に、笑顔を見せた。
レジィが腰掛けると、デルデも腰掛けてレジィに向かい合う。
「…確かに私は長身だし、男っぽいってみんなに意識されるけど」
言いながら、自分の後ろの寝台の上を手で軽く叩き、エリューンに合図する。
エリューンは進み出ると、デルデの背後に腰掛けた。
「…でもテリュスと同い年だし、エリューンとだって一つしか違わない。
君が、筋肉質がかなり苦手…ってのも聞いたけど。
エウロペはもう、平気なんだろ?
私にももう、慣れたんじゃ無い?
中身はこんな、気さくな男なんだし?」
レジィは気遣って話しかけてくれるデルデに、にっこり笑って見せた。
デルデは微笑んで口を開く。
「いい笑顔だ。
君ってそういう所、エルデリオンに似てる。
作り笑顔が出来ないんだ。
本当に嬉しい時は、心から笑う」
レジィは呆けた。
「…エルデリオンも…そう?」
デルデは頷く。
「そう。
彼は君より年上だから、分からないかもだけど。
エルデリオンが笑う時って、本当に嬉しい時だけだよ」
レジィはデルデを見上げた。
「…僕まだ…エルデリオンの事…しっかり思い出せない。
浮かぶんだけど、霞んでて…。
声とかもはっきり…出てこないの」
デルデは微笑んだ。
「ゆっくりでいい。
で?
もうすっごく、うずうずしないの?」
レジィは頬を赤く染め、俯いて囁く。
「…すっごく…は、しない…。
でも…欲しくなる。
…でも、怖くもなる…。
でもでも、デルデだと平気」
エリューンはデルデの背後から、それを聞いてレジィを見た。
まだどこか、不安そうに見えた。
レジィは顔を上げて聞く。
「デルデは…口に挿入れても、平気?
僕にしてくれたよね?
…どうして出来るの?」
デルデは少しレジィに屈み、顔を近づけて囁く。
「されて気持ち良くない?」
レジィは、こくん。と頷く。
「例えばテリュスが…お尻がうんと痒い。
って言ったとして…テリュスの裸のお尻、掻ける?」
レジィは頷いた。
「うん。大丈夫」
デルデは微笑んだ。
「それと、一緒。
レジィに掻かれたら、テリュスは気持ちいいだろう?」
レジィは目を、見開いた。
「…じゃあ…僕のお尻の奥がうずうずするの…デルデが男の持ち物で擦ってくれるのも…それと一緒?」
デルデは首捻った。
「ちょっと、違う。
テリュスのお尻を掻く君は、気持ち良くないけど。
君のお尻に挿入する私は、気持ちいいから」
エリューンはレジィが笑顔を見せるのを見て、目を見開く。
「デルデも気持ちいいの?
じゃ、どっちも気持ちいいんだ!」
デルデは微笑んで頷く。
「そう。
だからどっちにとっても、とてもいい事なんだ。
忘れないでレジィ。
誘拐犯がしたのは、似たような行為かもしれないけど。
する相手が違えば、まるで違う。
それで…お互い気持ち良くて楽しく出来る相手の時、誘拐犯のした事思い出して、楽しくなくなるなんて。
凄く最低だと思わない?」
レジィは笑顔で頷いた。
「僕絶対、思い出したくない!」
デルデは更に言った。
「…それに私がレジィに口で出来るのは。
レジィが好きだから。
レジィだってテリュスが好きだから、お尻だって掻けるよね?
好きな人が気持ち良くなったら…楽しんで出来る」
レジィは呆けた。
「…うん…そうかも。
僕、エリューンならずっと一緒に居たから。
エリューンのは、口で出来るかも」
「やってみる?
嫌な事思い出したら、止めて良いから」
エリューンは突然自分が話題に出、ぎくっ!とした。
しかも自分で無く、デルデが
“してもいい”
返事してる………。
しかも顔を上げると。
デルデが笑顔で振り向いてる………。
正直、エリューンは焦った。
「…けどあの…朝出して…洗ってないし……」
デルデが真顔で言う。
「出してみて?
チェックするから」
「だ・すって…つまり…」
「脱いでくれれば」
エリューンは言われ、ブーツを脱いで寝台に乗り、膝立ちすると腰からズボンを滑り下ろした。
デルデは少し屈むと、くん。と匂いを嗅ぎ、その後サイドテーブルの水差しに横の小鉢からハーブを取って入れると、陶器の洗面器にハーブ水を注ぎ、布を浸してエリューンの股間を拭き始めた。
「…別に臭くは無いけど。
この方が、うんといい」
エリューンはやっぱり手当して貰ってる感覚で、股間を拭かれていた。
レジィがデルデの横から、片手寝台に付いて、覗き込む。
気づいたエリューンは、レジィに
「見慣れてるよね?」
と聞くと、レジィはこっくり頷いた。
「テリュスと三人で、誰が一番遠くに飛ぶかの、飛ばしっこしたけど…。
あの時より今の方が、うんと立派な感じする」
デルデは吹き出しそうになって、拭く手を止めかけたけど。
我慢して丁寧に拭き続けた。
エリューンが眉寄せて、首捻る。
「…それ、うんと小さな頃だろう?
城に戻ってからは、全然無いけど。
お風呂にはしょっ中、一緒に入ってた事忘れた?」
レジィはエリューンを見上げた。
「…その頃って…。
ちょっとした事で、テリュスもエリューンも大きくて上向きになって。
“年頃になったら、男はみんなこうなる”
って言って…擦ってたっけ?」
デルデはやっぱり吹き出しかけるのを我慢したけど。
とうとう肩を揺らし始めた。
頷いてるエリューンに、レジィが尋ねる。
「ルールは…擦ってる時は、顔見ちゃダメって…。
なんで、ダメなんだっけ?」
エリューンが即座に言った。
「変な顔になるから」
ぷくくくくっ!
とうとうデルデが派手に笑い始め、手にした布をサイドテーブルに戻す途中、テーブルに落とし損ね、布は床に落ちた。
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