アシュターからの伝言

あーす。

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7.1 グレー猫れいす。が逝ってしまいました。

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 れいす。は野生味の強い猫で、いっつも体に臭い臭い。
を付けまくります。

ずっとそれで苦労してきました。
ここ一年ほど、洗ってはまた付け。
洗ってはまた付け…を繰り返し
とうとう廃棄油まみれになり…。

必死で落としたのですが、それ以前についていた…多分、ノロウィルス。
が暑さで活性化し、とうとう食べなくなって衰弱。

ほんの数時間前に亡くなりました。

気持ち悪そうだったので、周囲にノロに効く、次亜塩素酸水のシャワーをすると、基部体の悪いのが無くなるようで。

暫く、気持ち悪そうにする度、口に含ませると。
気分が悪いのが無くなるようでした。

暑さと。
落としても、油がしつこく体に付き
洗っても、コーティングされて体に張り付いていたため。

それで、一気に弱りました。
いつも最後に、次亜塩素酸水入りのバケツですすぎますが。
今回しなかった。
それが敗因だと思う。

次亜塩素酸水をスプレーすると
気分の悪いのが改善されるのを見て。
初めて、ノロだと気づきましたが…。
もう手遅れでした。

食べなくなって、たった二日で逝ってしまいました。
気分が悪そうだったのが、一度持ち直したので、油断してたせいもあります。

油まみれだったので、思い切り抱きしめられませんでしたが
亡くなった後はかなり油を落とした後だったので。
思い切り抱きしめました。

ずっと、良くなる。
と、さすって話しかけていましたが…。
ウィルスはお腹で増殖していた様子。

気分が悪そうにしていたのは、ほぼ一日でしたが…。
多分それ以前から、食は細かったので、痩せてはいました。
呼吸はしっかりしていたので、持ち直す。
と様子見していましたが、今朝、抱き上げるとあまりに軽く。

多分…ダメだろうと…。
せめて、気持ち悪さだけは取ろうと。
なのでうとうとし…。
そうこうしてるウチに二度、咳き込んで…呼吸は止まりました。

私は、悪くなってから丸一日寝てないので、呆然。

でも相変わらず…見えます。
透けたレイス。
右肩に居ます…。

無くなった遺体に話しかけると
「私、こっち」
と、凄く元気そうな姿で、毎度異論を唱えます。

正直、具合が悪くなってから
ずっとテレパシー会話で
「気持ち悪くない?」
とか、話していたので…。


でも、やっぱり睡眠不足の超感覚なので
幻覚見てる感じですが、泣けません。

「私、居る」
と右肩の上で、尻尾パタパタさせています………。

そして「飼い主、私の油一杯手についてるから
私みたいに眠くない。
ご飯要らない。
になってる。
手、洗って」
と…。

確かに、眠気や食欲が吹っ飛び、やたら…元気なんだけど…。
思考能力が…ついていきません。

気持ち悪さもナイけど
これが続けば、いまでも足元ふらつくけど
れいす。
みたいになっても、無理無いかも。
です。

もう14才…かな。
もっといってるかな。
(調べたら、17くらいだった…)

ただ、ずっとアトランティス時代の自分に
「れいす。の体についた臭いの、このままだと、逝っちゃうよ」
と散々警告され、何度もトライするんだけど。

なぜか、洗った後、また直ぐ臭くなる………。

結局…逝っちゃったので、私は敗退したんですけど…。
れいす。
は私の右肩の上で、尻尾をパタパタさせてる。

「天へ登れたのかな?」
と気にすると、凄い勢いで上へ行って、わんわ達が居た(昔飼ってた、天使達)。
で、彼らが私との回路があって、どうやら左肩を守っててくれてるらしい。

私は、思い出すと、直ぐ泣く。
しかし泣くと、せっかく高い場所に上がった、彼らの足を引っ張る。
ので、なるべく思い出さなかったけど…。

タマに思い出の場所を通ると、わんわんわんわ!!!
と盛大に騒いでたりする。

私は、頭の上の方から聞こえて来たので
左肩に居る。
なんて思わなかった。

れいす。
が言うには、左はわんわんでいっぱいで。
上には神様が陣取ってて。
飼い主は右側ばっか、痛めるから。
私が右肩で守る。

そうな………。

以前、ルーク、と言う、虐待された黒いシェルティ飼ってて。
やっぱり、散々殴られたりしたのか。
しかも、繋がれっぱなしで、体力衰えてたのか。
半年、病気で苦しんで、亡くなった。

もう本当に残念だったし、いっぱい辛かったのに
最後まで苦しんで。
と泣いたけど。

危篤の知らせで、病院に行く時。
車の助手席に、なんと透けたルークが乗り込み
嬉しそうにわんわん!!!
と鳴いている。

「…今から病院行くのに…」
でも果ては車の屋根の上で、元気いっぱい、吠えまくってる。

もうどれだけ吠えても、怒られないし(私は怒らないけど、虐待飼い主に…)
体も苦しくなくて、元気いっぱいだったし。

私が、思い返して泣くと
「なんで僕が苦しかった時のこと、考えて泣くの?
楽しいこと思い出してよ」
と言う。

散歩の途中、コンビニでおやつ買って、ベンチで一緒に食べたこと。

病気だった時、好きだったコンビニのおやつ毎度買って、あげた事。

どうも、れいす。
もそうで。
私が、れいすの体の汚れ、毎度チャレンジしても落としきれなかった事後悔してるのに
「飼い主は油落として。
飼い主が病気になると、他の猫達が凄く心配する」
と言うのである………。

はい…。

右肩の透けたレイスる
は、遺体を
「前はあれがわたちだったけど。
今はこっち」
と透けた体で言うから
「分かってるよ。
れいす。
は体は無くなっても、れてす。
は無くならないって、ちゃんと知ってる」

でも無くなってまで数時間。

まだ頭の切り替えスイッチが…働きません。

れいす。
のためにあげた、お皿に盛ったチュール。
「チビにあげて」

遺言、それか?

結局、れいす。にあげた分は、全然口を付けてなかったけど、捨てて。
新しいの、チビだけで無く
全員にあげました。

チビだけだと、他のコが…ヨダレまみれになるし。

意識すると、右肩がじんわり温かい。

慣れるまで…肉体の所在に語りかけちゃうだろうけど。

れいす。
はまだちゃんと、ここに居る。

私の大好きな、可愛いやんちゃ娘。
話しかけると、唯一しっぽで返事する猫。
閉まった扉を、唯一開けられる猫。
濁音のダミ鳴き声な、唯一の猫。

逝く前、れいす。
は言ってた。

あたちは、あん(白猫)に付いて行った。
そしたら…飼い主に会って、今ここにいる。
会ってなかったら、とっくに死んでた。

夜の公園で、鳴いてやって来たのは、白猫、あん。
その暫く後。
れいす。
も鳴きながらやって来た。
二匹いっぺんに、手の平にのるほど、小さかった………。

私が泣くと。
右肩の上の、透けたレイス。
は、ちょっと憮然。
「わたち、ここに居るのに」

うん。
分かってる。
慣れるから。

今でも大好き。

触れないけど。

私が死ぬ時は、わんわ達と一緒に、迎えに来てね。
それまでは、こっちで頑張るから。






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