アシュターからの伝言

あーす。

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ドラコニアンに侵略された星の現在

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 彼らの乗っている船が、急降下する。
さ程の振動は無かったけれど、目前のシールドが上がり、砂漠を上から見下ろす光景が、目前の大きな窓に広がった。

画面は二分割し、別の一つにその地に住む人々が映し出された。
真っ黒な…どこか蟻を思わせる顔の、土着の未開人らが、槍を真ん中の大きな塊に、憎しみを込めて突き刺していた。

画面がまた分割され、そこには槍で突き刺されている、大きな…岩のような生き物が、血まみれで抵抗もままならず、為す術無く次々に槍を突き刺され、うずくまっている。

“あれが…この星を支配していた、ドラコニアンの最後の一人です”

ディングレーは目を見開いた。
ギュンターも、ぼそりと告げる。
「ここの連中、支配を跳ね退けたのか?」

カメレオンが、頷いて告げる。
“ドラコニアンの母星が、生息不可能になり、母星からのエネルギー補給が断たれた為…。
ドラコニアンらは、もはや能力が使えず弱り切り…。
現在ドラコニアンに支配された星はどこも反乱が起き、我々の仲間は要請を受けて反乱軍を支援しています”

アシュターが囁く。
“それでも問題なのは、地球。
ドラコニアンは地球を何としても、手に入れたい。
特に光溢れる精神を持つ、人間を。
そして最も純粋で、多くのエネルギーが得られる、子供らが必要。
それが奴らの最後の希望です”

アシュターの、言葉の後を継ぐように、カメレオンも呟く。
“それが…今の情勢を立て直す、奴らの最終手段です”

ディアヴォロスが静かに尋ねる。
“つまり貴方方は現在、勝っている?”

アシュターが、頷いた。
“我々としても、予想外の出来事でした。
地球には先ほど話したレプティリアンが、人間に紛れて巧妙に支配階級を乗っ取り、血の儀式と称して純粋な子供を苦しめ、それで得たエネルギーを…ドラコニアンの母星に送るシステムを構築していました。

地球で生息できるドラコニアンは、人間と融合できた僅かなドラコニアンのみ。
彼らはレプティリアンを使い、人間を支配し、影でこっそり、母星のドラコニアンらが、周囲の星系を支配出来るに十分なエネルギーを、常に送っていたのです。

ところがそのシステムは、ある一族によってシールドされ…。
もはやどれだけ血の儀式を行っても、母星にそのエネルギーが届くことは無くなり…。
ドラコニアンはまさしく…貴方方で言う所の、“食糧”を断たれた形となって、今、このような、支配した各地の惑星の反乱に繋がっています”

“ある…一族?”
オーガスタスの心話に、アシュターは頷いた。

“龍族の、末裔達です”


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