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第268話 【BLACK EDGE 其の268 お城を抜け出せ】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第268話
【BLACK EDGE 其の268 お城を抜け出せ】
結局、フェアはルルシアの願いを聞くことにした。しかし、今すぐに入れ替わるというわけにもいかず、今日は一旦帰り、明日また来るということになった。
…………え!? 明日も!?
そんな話を終えて、ブラッドとフェアは帰ることになった。
しかし、もう太陽が沈み、来る時に使ったルートは暗すぎて使えない。
そのためジーナスと共に別の方法で城から出ることになった。
だが、その方法は…………。
「やぁ、ジーナス…………ど、どうしたんだ。その格好は………………」
城の警備兵がジーナスに話しかける。
「いやー、さっき食べ過ぎちゃってな」
ジーナスは笑顔を作ると、そのまま歩いて行く。
警備兵は不自然だと思いながらも、逆に声がかけづらくそのまま通していく。
ジーナスは白い布を首から下に巻いて、身体が異様に膨らんでいた。
つまりは…………。
「フェアと言ったか。少し離れてくれないか、髪が当たってくすぐったい」
「あ、すみません」
ジーナスの身体が突然横に伸びる。それを見ていた警備兵は目を丸くする。
「あ、あのジーナスさん!?」
「あはは~、さっき食った分が突然来たみたいだな」
「そ、そうですか…………」
どういうことだよ!?
ブラッドは心の中でツッコむ。
ブラッドとフェアは城を脱出するために、ジーナスの布に隠れていた。
明らかにおかしいのだが、どうしてここの兵士たちはジーナスを問い詰めたりしないのだろうか。
そんな感じでどうにか進んでいく。あと少しで出れると思った時、
「おい、ジーナス!!」
突然後ろから呼び止められる。
「ん、ああ、パルスか」
布で外の様子は見えないが、誰かが話しかけてきたらしい。
「おい、ジーナス、その姿はどうしたんだ?」
どうやらジーナスの姿について不審に思った人がいたらしい。
良かった、この城にもまともな人がいた……………良かったじゃない!?
もしも怪しられて、布を剥がされたりしたら見つかってしまう。そうしたら城の関係者じゃないブラッドとフェア、そしてそれに加担したとしてジーナスもどうなるかわからない。
「ふふふ、パルス、貴様はこの姿に見覚えはないのか?」
ジーナスは不敵に笑う。
「な、なんだ……」
パルスはジーナスの言葉に動揺する。その膨らんだ身体がなんだというのか。
ジーナスはブラッドのことを後ろ蹴りする。
「ぐっ!?」
腹を蹴られたブラッドは下半身を沈める。そしてブラッドが動けずにいる隙にジーナスは一歩前に進んだ。そして、
「見ろ! 私はケンタウロスになったのだ!!」
ジーナスが一歩前に出たことでうずくまっているブラッドが後ろに出てきて、ジーナスの身体は後ろに伸びた。その姿はまさにケンタウロス…………じゃねーよ!!
パルスと呼ばれた人物は
「か、カッケー!!」
と言うと、そのまま興奮してどっかに行ってしまった。
なぜ、これで騙せるのか。というか騙せてはない。周りがおとなしい。なぜだ。
ジーナスが何かしているのか?
そしてブラッドとフェアは無事に城を抜けることができたのであった。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第268話
【BLACK EDGE 其の268 お城を抜け出せ】
結局、フェアはルルシアの願いを聞くことにした。しかし、今すぐに入れ替わるというわけにもいかず、今日は一旦帰り、明日また来るということになった。
…………え!? 明日も!?
そんな話を終えて、ブラッドとフェアは帰ることになった。
しかし、もう太陽が沈み、来る時に使ったルートは暗すぎて使えない。
そのためジーナスと共に別の方法で城から出ることになった。
だが、その方法は…………。
「やぁ、ジーナス…………ど、どうしたんだ。その格好は………………」
城の警備兵がジーナスに話しかける。
「いやー、さっき食べ過ぎちゃってな」
ジーナスは笑顔を作ると、そのまま歩いて行く。
警備兵は不自然だと思いながらも、逆に声がかけづらくそのまま通していく。
ジーナスは白い布を首から下に巻いて、身体が異様に膨らんでいた。
つまりは…………。
「フェアと言ったか。少し離れてくれないか、髪が当たってくすぐったい」
「あ、すみません」
ジーナスの身体が突然横に伸びる。それを見ていた警備兵は目を丸くする。
「あ、あのジーナスさん!?」
「あはは~、さっき食った分が突然来たみたいだな」
「そ、そうですか…………」
どういうことだよ!?
ブラッドは心の中でツッコむ。
ブラッドとフェアは城を脱出するために、ジーナスの布に隠れていた。
明らかにおかしいのだが、どうしてここの兵士たちはジーナスを問い詰めたりしないのだろうか。
そんな感じでどうにか進んでいく。あと少しで出れると思った時、
「おい、ジーナス!!」
突然後ろから呼び止められる。
「ん、ああ、パルスか」
布で外の様子は見えないが、誰かが話しかけてきたらしい。
「おい、ジーナス、その姿はどうしたんだ?」
どうやらジーナスの姿について不審に思った人がいたらしい。
良かった、この城にもまともな人がいた……………良かったじゃない!?
もしも怪しられて、布を剥がされたりしたら見つかってしまう。そうしたら城の関係者じゃないブラッドとフェア、そしてそれに加担したとしてジーナスもどうなるかわからない。
「ふふふ、パルス、貴様はこの姿に見覚えはないのか?」
ジーナスは不敵に笑う。
「な、なんだ……」
パルスはジーナスの言葉に動揺する。その膨らんだ身体がなんだというのか。
ジーナスはブラッドのことを後ろ蹴りする。
「ぐっ!?」
腹を蹴られたブラッドは下半身を沈める。そしてブラッドが動けずにいる隙にジーナスは一歩前に進んだ。そして、
「見ろ! 私はケンタウロスになったのだ!!」
ジーナスが一歩前に出たことでうずくまっているブラッドが後ろに出てきて、ジーナスの身体は後ろに伸びた。その姿はまさにケンタウロス…………じゃねーよ!!
パルスと呼ばれた人物は
「か、カッケー!!」
と言うと、そのまま興奮してどっかに行ってしまった。
なぜ、これで騙せるのか。というか騙せてはない。周りがおとなしい。なぜだ。
ジーナスが何かしているのか?
そしてブラッドとフェアは無事に城を抜けることができたのであった。
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