129 / 348
第127話 【BLACK EDGE 其の127 クリステルとアリエル】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第127話
【BLACK EDGE 其の127 クリステルとアリエル】
「彼女は私を狙ってる。いえ、正確には私の力、魔術を狙っている。彼女の新しい魔導書に加えるためにね」
その言葉を聞いたブラッドとフェアは理解できず固まってしまう。
アリエルはこの屋敷に行けば子供達の行方がわかると言っていた。そのためにここに来たのだ。
だが、アリエルがクリステルを狙っている? どういうことなのかわからない。
それに魔導書に加えるというのも分からない。
クリステルと魔導書に何の繋がりがあるのだろうか。
そんな中、クリスは立ち上がる。そしてイエティに屋敷を警戒体制にするように伝える。
イエティはクリスの言葉を聞くとすぐに部屋を出ていき、どこかに向かっていってしまった。
そしてイエティが出て行ったあと、クリスはブラッドとフェアの方を向く。
「これからさっき見せた未来が現実のものになる。死にたくないなら戦いなさい」
クリスはそう言ったあと、何かを出せというように手を差し伸ばす。
ブラッドとフェアはわからずに顔を合わせるが、そんな二人にクリスは手を突き出したまま
「アリエルから何か受け取っているはずよ。それが今回の事件のキーになってる。早く出しなさい」
と言ってきた。
アリエルから受け取っているもの。二人はそれを聞いてあるものを思い出した。
それはアリエルからこの屋敷に住む者に渡せと言われた紙切れだ。
何も書いていない紙切れだが、それがあの水晶に映っていた光景の引き金になるのか?
ブラッドは戸惑う。
本当にクリステルがこの屋敷の人間なのかもわからない。ならば、あの紙を本当に渡すべきなのか。
もしもクリステルがグリモワールの関係者なら、この紙を渡したことで不利益が起こるかもしれない。
しかし、そんなブラッドにフェアは、
「渡して……」
と告げる。
「いや、いいのか。こいつか敵なのか、まだ…………」
ブラッドはまだ戸惑っていたが、フェアは首を振る。
「クリスさんは敵じゃないって言ってた。なら、今は信用しよ。それに何かあっても取り返せばいい」
それを聞いたブラッドも覚悟を決める。
そしてポケットの中からアリエルから貰った紙を取り出した。
「それがアリエルに渡されたものか……」
クリスはブラッドから奪い取る。そしてその紙を広げた。
そして紙を広げた。
「………………何も書いてない。……いや、違う!! 伏せて!!」
次の瞬間、屋形が大きく揺れる。そしてクリスが受け取った紙は青い炎に包まれて燃えて消えた。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第127話
【BLACK EDGE 其の127 クリステルとアリエル】
「彼女は私を狙ってる。いえ、正確には私の力、魔術を狙っている。彼女の新しい魔導書に加えるためにね」
その言葉を聞いたブラッドとフェアは理解できず固まってしまう。
アリエルはこの屋敷に行けば子供達の行方がわかると言っていた。そのためにここに来たのだ。
だが、アリエルがクリステルを狙っている? どういうことなのかわからない。
それに魔導書に加えるというのも分からない。
クリステルと魔導書に何の繋がりがあるのだろうか。
そんな中、クリスは立ち上がる。そしてイエティに屋敷を警戒体制にするように伝える。
イエティはクリスの言葉を聞くとすぐに部屋を出ていき、どこかに向かっていってしまった。
そしてイエティが出て行ったあと、クリスはブラッドとフェアの方を向く。
「これからさっき見せた未来が現実のものになる。死にたくないなら戦いなさい」
クリスはそう言ったあと、何かを出せというように手を差し伸ばす。
ブラッドとフェアはわからずに顔を合わせるが、そんな二人にクリスは手を突き出したまま
「アリエルから何か受け取っているはずよ。それが今回の事件のキーになってる。早く出しなさい」
と言ってきた。
アリエルから受け取っているもの。二人はそれを聞いてあるものを思い出した。
それはアリエルからこの屋敷に住む者に渡せと言われた紙切れだ。
何も書いていない紙切れだが、それがあの水晶に映っていた光景の引き金になるのか?
ブラッドは戸惑う。
本当にクリステルがこの屋敷の人間なのかもわからない。ならば、あの紙を本当に渡すべきなのか。
もしもクリステルがグリモワールの関係者なら、この紙を渡したことで不利益が起こるかもしれない。
しかし、そんなブラッドにフェアは、
「渡して……」
と告げる。
「いや、いいのか。こいつか敵なのか、まだ…………」
ブラッドはまだ戸惑っていたが、フェアは首を振る。
「クリスさんは敵じゃないって言ってた。なら、今は信用しよ。それに何かあっても取り返せばいい」
それを聞いたブラッドも覚悟を決める。
そしてポケットの中からアリエルから貰った紙を取り出した。
「それがアリエルに渡されたものか……」
クリスはブラッドから奪い取る。そしてその紙を広げた。
そして紙を広げた。
「………………何も書いてない。……いや、違う!! 伏せて!!」
次の瞬間、屋形が大きく揺れる。そしてクリスが受け取った紙は青い炎に包まれて燃えて消えた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる