BLACK EDGE

ピラフドリア

文字の大きさ
上 下
121 / 352

 第119話  【BLACK EDGE 其の119 雪山の捜索】

しおりを挟む
 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第119話
 【BLACK EDGE 其の119 雪山の捜索】




 雪崩に巻き込まれたブラッドだったが、どうにか一命を取り留めた。そしてホワイトウルフのロデーと再開できたブラッドは、フェアを探しに雪山を彷徨うのであった。



 しかし、雪が降っていることで視界は狭く、それに雪で足元が不安定なのでなかなか前に進めない。



「…………どうしたら良いんだ」



 フェアを探すにしてもこの雪の中を探すのは難しい。一度どこかで雪が止むのを待った方がいいかもしれない。



「ロデー、ダレオさんが教えてくれた洞窟は覚えてるか?」



 ブラッドが聞くとロデーは首を縦に振る。頷いているようだ。



「一旦そこに向かうぞ。フェアもいるかもしれないしな」



 ブラッドはダレオに教えてもらった洞窟に向かうことにした。



 その洞窟はかつて、ダレオが雪山で遭難した時に見つけたもので、ロデーと共にその洞窟で雪が止むのを待っていたらしい。



 ブラッドはロデーに道を案内してもらいながら、その洞窟を目指す。
 また雪は強くなっており、このままでは吹雪になるかもしれない。



 その前にはその洞窟に辿り着きたい。



 雪が強くなる中、ブラッドはどうにかその洞窟にたどり着いた。



「ブラッド!!」



 洞窟に入ると中にはフェアと残りの二匹の犬がいた。フェアはブラッドを見つけると抱きつく。



「フェア、無事で良かった」



 ブラッドも優しくフェアを抱きしめた。



「ブラッドが雪崩から助けてくれたから」



 雪崩に巻き込まれる中、ブラッドはフェアを投げ飛ばして雪崩の外へと投げた。
 それによりフェアは雪崩に巻き込まれなかったようだ。



 雪崩に巻き込まれたブラッドはかなり遠くの場所まで流されており、フェアにはどうすることもできなかった。



 そのため雪が止むのを待ち、それから助けを呼ぶ予定だったらしい。



「とにかく無事で何よりだ」



 ブラッドは洞窟に入ると荷物を確認する。もうほとんどの荷物は残っていない。



 ソリも雪崩により行方不明だし、それに乗せていた道具もすべて雪に埋もれてしまった。



 残っているのは手元にあるものだけだ。



「まだ雪は止みそうにないな」



 外を見ながらブラッドはそう言う。天候はどんどん悪くなっていく。もうしばらく天候が変わるまではかかるだろう。



 ブラッドは手元に何がある確認する。あまり大きなものはないが、ポケットにちょっとしたお菓子が一つ入っていた。



「フェア、これでも食ってろ」



 ブラッドはそれをフェアに渡す。



 食料はソリと共に雪の中。残っているのはそのお菓子だけだ。



「え、でも…………」



 とフェアは遠慮する。



「良いから、食える時に食っとけ」



 この吹雪はいつ止むかわからない。








しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界無宿

ゆきねる
ファンタジー
運転席から見た景色は、異世界だった。 アクション映画への憧れを捨て切れない男、和泉 俊介。 映画の影響で筋トレしてみたり、休日にエアガンを弄りつつ映画を観るのが楽しみな男。 訳あって車を購入する事になった時、偶然通りかかったお店にて運命の出会いをする。 一目惚れで購入した車の納車日。 エンジンをかけて前方に目をやった時、そこは知らない景色(異世界)が広がっていた… 神様の道楽で異世界転移をさせられた男は、愛車の持つ特別な能力を頼りに異世界を駆け抜ける。 アクション有り! ロマンス控えめ! ご都合主義展開あり! ノリと勢いで物語を書いてますので、B級映画を観るような感覚で楽しんでいただければ幸いです。 不定期投稿になります。 投稿する際の時間は11:30(24h表記)となります。

処理中です...