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第21話 【BLACK EDGE 其の21 状況】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第21話
【BLACK EDGE 其の21 状況】
ブラッド達は崩壊した施設の中でいた。警備員達はすでに倒れており、制圧は完了した。しかし、目的である子供達の解放は成功できなかった。
「いなかった……だと、どういうことだ」
ブラッドが聞くとメテオラは抱きついたまま答えた。
「すでに別の施設に移動されたんだ」
真面目な話になったのでブラッドはメテオラを突き放す。メテオラは頬を膨らまして寂しそうにしているが、それを無視して話を進める。
「……とりあえず、フェアの協力者はメテオラ師匠だったんだな」
ブラッドは確認のために聞く。メテオラも真面目なモードになると、服の埃を叩いて飛ばしながら答える。
「そういうこと……。こちらもブラッドがお前だったとはびっくりだ」
メテオラが服の埃を払っていたのを見て、ブラッドが自分の服を見るとメテオラが抱きついたことで埃まみれになっていることに気づいた。
これが師匠が弟子にやることなのか……と、呆れながら埃を落とす。
「侵入してたんなら俺の噂でなんとなく予想はついてたでしょう」
ブラッドはそうメテオラに質問する。
「えぇ、でもグリモワール内でも龍の詳しい情報はトップシークレットらしくてね。ブラッドが龍の適正者だとわかってもどの龍の使い手かは分からなかった」
メテオラはグリモワールに侵入して様々な情報を入手していた。しかし、龍の情報は得るのは難しいらしい。
二人ともここで出会うとは思っていなかったようだ。
「それで子供達についてだけど……」
ついにメテオラが子供達について喋り出す。
フェアもこの情報はとても気になる。ブラッド達の近くに行く。メテオラはフェアが来るとブラッドに伝えるというよりもフェアに伝えるようにフェアの方を向く。
「フェアが施設を出てすぐに上層部がやってきて、巨大な馬車に乗せて連れて行ってしまったんだ」
それを聞いたフェアはショックを受ける。
「じゃあ、私が逃げたから……」
しかし、メテオラはフェアの頭に手を置いて優しく撫でると首を振った。
「違う。すでに予定されてたんだ。……それも上層部だけで……。これはその情報を得られなかった私の責任だ。フェアは悪くない」
それでもフェアは納得がいかない。それは助けると約束したのに間に合わなかったのだ。
そんな悲しそうな顔をしているフェアにメテオラは顔を近づけて言う。
「それに諦める気はないんだろ」
「諦めたりはしない」
「なら、上出来だ」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第21話
【BLACK EDGE 其の21 状況】
ブラッド達は崩壊した施設の中でいた。警備員達はすでに倒れており、制圧は完了した。しかし、目的である子供達の解放は成功できなかった。
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ブラッドが聞くとメテオラは抱きついたまま答えた。
「すでに別の施設に移動されたんだ」
真面目な話になったのでブラッドはメテオラを突き放す。メテオラは頬を膨らまして寂しそうにしているが、それを無視して話を進める。
「……とりあえず、フェアの協力者はメテオラ師匠だったんだな」
ブラッドは確認のために聞く。メテオラも真面目なモードになると、服の埃を叩いて飛ばしながら答える。
「そういうこと……。こちらもブラッドがお前だったとはびっくりだ」
メテオラが服の埃を払っていたのを見て、ブラッドが自分の服を見るとメテオラが抱きついたことで埃まみれになっていることに気づいた。
これが師匠が弟子にやることなのか……と、呆れながら埃を落とす。
「侵入してたんなら俺の噂でなんとなく予想はついてたでしょう」
ブラッドはそうメテオラに質問する。
「えぇ、でもグリモワール内でも龍の詳しい情報はトップシークレットらしくてね。ブラッドが龍の適正者だとわかってもどの龍の使い手かは分からなかった」
メテオラはグリモワールに侵入して様々な情報を入手していた。しかし、龍の情報は得るのは難しいらしい。
二人ともここで出会うとは思っていなかったようだ。
「それで子供達についてだけど……」
ついにメテオラが子供達について喋り出す。
フェアもこの情報はとても気になる。ブラッド達の近くに行く。メテオラはフェアが来るとブラッドに伝えるというよりもフェアに伝えるようにフェアの方を向く。
「フェアが施設を出てすぐに上層部がやってきて、巨大な馬車に乗せて連れて行ってしまったんだ」
それを聞いたフェアはショックを受ける。
「じゃあ、私が逃げたから……」
しかし、メテオラはフェアの頭に手を置いて優しく撫でると首を振った。
「違う。すでに予定されてたんだ。……それも上層部だけで……。これはその情報を得られなかった私の責任だ。フェアは悪くない」
それでもフェアは納得がいかない。それは助けると約束したのに間に合わなかったのだ。
そんな悲しそうな顔をしているフェアにメテオラは顔を近づけて言う。
「それに諦める気はないんだろ」
「諦めたりはしない」
「なら、上出来だ」
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