7 / 12
第7話 『地獄の湯』
しおりを挟む
銭湯マスター
著者:ピラフドリア
第7話
『地獄の湯』
「アワめ~!!」
「うわー!! 倒れてきたー!!」
仮面の男は頭を打ち気絶。宇宙人は仮面の男の下敷きになってしまった。
シタベーはその様子を見て、
「おーっと、これは大変だ!! すでに犠牲者が出てしまったー!!」
そう実況した。
二人の脱落者はタンカーに乗せられて運ばれて行く。
そして二人の脱落者は出てしまったが、ついに大会が始まるのだ。
残ったのはナガオ、ハヤオ、アツギ、チョウデン・ロリコン・ボンバー、アワ、ヌルの六人の選手である。
この残った選手がどのような死闘を繰り広げるのか。
実況のシタベーはワクワクした様子で、開始の合図を待つ。
銭湯の壁に描かれた富士山の天辺が、忍者屋敷のような扉になっており、そこが開いて審判が現れた。
審判の服装は西洋の貴族の服に似た衣装である。
審判はズボンのポケットからスマートフォンを取り出すと、それを選手のみんなに見せた。
それはビデオ通話であり、そこにはサラリーマンが映っていた。
サラリーマンは笛を持つと、
「これから銭湯グランプリを開始する。よーい、スタート!!」
と言って、笛を鳴らした。
開始の合図である。
選手たちは一斉に銭湯の中に入る。
しかし、ここで事件が起きた。
泡だらけであったアワと、その隣で開始を待っていたチョウデン・ロリコン・ボンバーが泡に滑り、頭から湯船に落ちてしまったのだ。
それを見た観客たちは悲鳴をあげる。
銭湯の中は赤い血で染まり、泡が落ちたアワとチョウデン・ロリコン・ボンバーが湯船から浮かんでくる。
「大変だー!! 開始と同時に滑ってしまい、二人の選手が脱落だー!!」
二人はすぐに湯船から救出されて、タンカーで運ばれる。
後から出た情報では二人とも軽症であり、歯が折れただけで済んだようだ。
あの時、湯船に浮かんだ血も歯が折れた時の血だったようだ。
多くの犠牲者を出しながら、大会は続行される。
次の犠牲者は誰なのか。
しかし、湯船に浸かることができ、泡をばら撒くアワが脱落した今では、これ以上の被害は出ないであろうと考えられていた。
そう、浸かってしまえば、怪我人は出ない。
だが、その予想を覆す事件が起きた。
「あちーー!!」
それは湯船に浸かり、一秒も経たない時に起きた。
ヌルが湯船から飛び跳ねたのである。
悲鳴をあげて、高く飛び上がる。
「こ、このお湯!! 35度以上なのか!!」
湯船の温度は42度に設定されている。
ヌルは35度以上のお湯を苦手としているのだ。
著者:ピラフドリア
第7話
『地獄の湯』
「アワめ~!!」
「うわー!! 倒れてきたー!!」
仮面の男は頭を打ち気絶。宇宙人は仮面の男の下敷きになってしまった。
シタベーはその様子を見て、
「おーっと、これは大変だ!! すでに犠牲者が出てしまったー!!」
そう実況した。
二人の脱落者はタンカーに乗せられて運ばれて行く。
そして二人の脱落者は出てしまったが、ついに大会が始まるのだ。
残ったのはナガオ、ハヤオ、アツギ、チョウデン・ロリコン・ボンバー、アワ、ヌルの六人の選手である。
この残った選手がどのような死闘を繰り広げるのか。
実況のシタベーはワクワクした様子で、開始の合図を待つ。
銭湯の壁に描かれた富士山の天辺が、忍者屋敷のような扉になっており、そこが開いて審判が現れた。
審判の服装は西洋の貴族の服に似た衣装である。
審判はズボンのポケットからスマートフォンを取り出すと、それを選手のみんなに見せた。
それはビデオ通話であり、そこにはサラリーマンが映っていた。
サラリーマンは笛を持つと、
「これから銭湯グランプリを開始する。よーい、スタート!!」
と言って、笛を鳴らした。
開始の合図である。
選手たちは一斉に銭湯の中に入る。
しかし、ここで事件が起きた。
泡だらけであったアワと、その隣で開始を待っていたチョウデン・ロリコン・ボンバーが泡に滑り、頭から湯船に落ちてしまったのだ。
それを見た観客たちは悲鳴をあげる。
銭湯の中は赤い血で染まり、泡が落ちたアワとチョウデン・ロリコン・ボンバーが湯船から浮かんでくる。
「大変だー!! 開始と同時に滑ってしまい、二人の選手が脱落だー!!」
二人はすぐに湯船から救出されて、タンカーで運ばれる。
後から出た情報では二人とも軽症であり、歯が折れただけで済んだようだ。
あの時、湯船に浮かんだ血も歯が折れた時の血だったようだ。
多くの犠牲者を出しながら、大会は続行される。
次の犠牲者は誰なのか。
しかし、湯船に浸かることができ、泡をばら撒くアワが脱落した今では、これ以上の被害は出ないであろうと考えられていた。
そう、浸かってしまえば、怪我人は出ない。
だが、その予想を覆す事件が起きた。
「あちーー!!」
それは湯船に浸かり、一秒も経たない時に起きた。
ヌルが湯船から飛び跳ねたのである。
悲鳴をあげて、高く飛び上がる。
「こ、このお湯!! 35度以上なのか!!」
湯船の温度は42度に設定されている。
ヌルは35度以上のお湯を苦手としているのだ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】結婚式前~婚約者の王太子に「最愛の女が別にいるので、お前を愛することはない」と言われました~
黒塔真実
恋愛
挙式が迫るなか婚約者の王太子に「結婚しても俺の最愛の女は別にいる。お前を愛することはない」とはっきり言い切られた公爵令嬢アデル。しかしどんなに婚約者としてないがしろにされても女性としての誇りを傷つけられても彼女は平気だった。なぜなら大切な「心の拠り所」があるから……。しかし、王立学園の卒業ダンスパーティーの夜、アデルはかつてない、世にも酷い仕打ちを受けるのだった―― ※神視点。■なろうにも別タイトルで重複投稿←【ジャンル日間4位】。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる