銭湯マスター

ピラフドリア

文字の大きさ
上 下
5 / 12

第5話 『死闘の湯』

しおりを挟む
銭湯マスター



著者:ピラフドリア



第5話
『死闘の湯』



 シタベーは次の選手の紹介をする。次に入場してきたのは、全身泡塗れの男だ。



「アワアワの選手、アワ選手だー!!」



 身長は低いのはわかる。しかし、全身が羊のように泡で囲まれているため、身体の形が見えない。



 観客たちは彼の体を想像することしかできない。



 アワの歩いた後の道は泡塗れてあり、ツルツルしていて滑りやすくなっているのがわかる。
 これはかなり危険な状況だろう。



「さぁ、次の選手の入場だー!!」



 シタベーは次の選手の入場を待つ。しかし、なかなか選手が現れない。



「次の選手~?」



 シタベーが不思議そうな顔で入場口を見る。



 すると、ゆっくりと何かが会場に向かって滑ってくる。



「こ、これは!?」



 それはびっくり帰った仮面の男と、それに潰されたイモムシみたいな見た目の宇宙人の姿であった。



「これは、事件があったようだ!!」



 二人はすでに気を失っているようで動く気配はない。
 アワの通った道にあったアワに滑って、気を失った状態で滑ってきたみたいだった。



「さぁ!! VTRを見てみましょう!!」



 シタベーはそう言うと、リモコンを手にしてそのリモコンのボタンを押した。



 すると、会場にあるモニターに映像が映し出される。



 それは会場に入るまでの道。



 アワが通ったことにより、道には大量の泡があり、ツルツルしている状態だ。



 その上を仮面の男が歩いていく。



「っち、あの野郎、泡だらけで歩くんじゃねぇ、転んだらどうする……」



 仮面の男がそう言ったところで、仮面の男の身体が注意浮く。



「しまった!!」



 仮面の男は泡に滑ってしまい、転んでしまったのだ。



 しかし、被害はそれで終わらない。



 仮面の男のすぐ後ろを歩いていた芋虫みたいな宇宙人。



 仮面の男が倒れてきたことにより、仮面の男に押しつぶられてしまったのだ。



「あぎゅー!!」






 仮面の男の男。彼は十人もの人間を殺した殺人鬼である。



 彼は元々普通の人間であった。



 趣味は料理。家庭的で美人な彼女のいる若者の男であった。



 しかし、ある時、ある仮面に出会った。



 それはニッコリとした目の表情に、ウサギのような耳のついた仮面である。



 男は友人とキャンプで森にやってきていて、泊まっているコテージでその仮面を見つけたのだ。



「前に使った人の忘れ物か?」



 男は不思議に思いながらも、その仮面を手に持った。



 すると、



「……うっ!?」



 全身の血が凍りつくような感覚。それに人の気配を強く感じる。



 後ろに誰かいる!?



「誰だ!!」



 男が振り返りと、

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

【完結】結婚式前~婚約者の王太子に「最愛の女が別にいるので、お前を愛することはない」と言われました~

黒塔真実
恋愛
挙式が迫るなか婚約者の王太子に「結婚しても俺の最愛の女は別にいる。お前を愛することはない」とはっきり言い切られた公爵令嬢アデル。しかしどんなに婚約者としてないがしろにされても女性としての誇りを傷つけられても彼女は平気だった。なぜなら大切な「心の拠り所」があるから……。しかし、王立学園の卒業ダンスパーティーの夜、アデルはかつてない、世にも酷い仕打ちを受けるのだった―― ※神視点。■なろうにも別タイトルで重複投稿←【ジャンル日間4位】。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。

白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?  *6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」 *外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

処理中です...