地獄の門番は笑う

Primrose

文字の大きさ
上 下
3 / 8

出会いと別れ

しおりを挟む
 翌日、私にある命令が下りた。
「新人研修?」
 上司の鬼頭瑠美子にそんな事を言われた私、神楽彩芽は首を傾げていた。
 場所は瑠美子さんの執務室。彼女は重要な話をする時、当事者をここに呼んで話をする。今回も面倒な話をされるのだろうな、と内心断ろうかと思っていたが、少々予想外の事を言われた。
「そおそお。今度新人ちゃんが来る事になってねえ。急な話で悪いんだけど、彩芽りゃんにはその子の教育係的なのになって欲しいのよお」
 珍しく酒に濁っていない、真剣で甘い声がする。
 確かに、太陽が活性化を始めた6月に新人とは珍しい。
 というかまず前提として、私がこの冥府に所属する事になった時には、そんな事は無かった。なんなら『周りを見て覚えろ』等と投げやりな事を言われた。だからそこら中の字を覚えて護符を書きまくったから、案外上手くいっているのかも。
「でも、何で私なんです? 他にも優秀な人もいますし、人に教えるなら天音さんとかの方が良いのでは?」
「確かに昭介君は教え上手だけど、戦闘に関しては君の方が分かっているでしょぉ? 今回来る子も戦闘員として獄卒をやってもらうから、君に指導してもらおうと思ってえ。方法は問わないから」
 確かに、最近は獄卒も人手不足だ。年々死者が増えた事で、それに比例して逃亡者も増加傾向にある。
「なら、どれだけ厳しくしても構わないんですね」
 先輩の立場を利用してストレス発散してやる。私はいつの間にか、口角を釣り上げて邪悪に笑っていた。
「随分と悪い顔してるね」
 瑠美子さんは呆れているが、そんな事を気にする事は無い。
「それで、新人はいつ来るんです?」
「多分もうすぐ来ると思うけど……」
 瑠美子さんが時間を確認していると、執務室の扉が鳴った。噂をすれば、新人だろうか。
「どうぞ」
 瑠美子さんが短く入室する様に言うと、扉の中から美少女が出てきた。
 黒く艶のある髪をたなびかせ、炎の様に鮮やかな赤い瞳は丸く、肌は白く顔も幼げ。しかも彼女は、映像作品で見る様な巫女服を着ている。アレンジの一切無い、巫女服のイメージ通りの物だった。この禍々しい地獄の狭間には全く合わない,
美少女を体現した様な少女だった。
「初めまして、今日からここでお世話になります。巫女酒夜空よぞらです」
 夜空ちゃんは礼儀正しくお辞儀をする。その仕草はそこらのサラリーマンよりも丁寧で、思わず見とれてしまった。
「あ、私は神楽彩芽です」
「初めましてえ、私は鬼頭瑠美子よ。よろしくねえ」
 私達も彼女に倣って自己紹介をする。
「早速だけど、この彩芽ちゃんが君の教育係だから、分からない事は彼女に聞いてねえ」
「あ、え、あ、はい……」
 拒否権は無いわよお、と眼で告げている瑠美子さんには、逆らう気が湧かなかった。だが、
「瑠美子さん、ちょっとお願いがあるんですけど」
「なあに?」
「彼女様の特注服、お願いします」
 圧を掛けられたのだから、こっちが掛け返したって問題は無い。
「……分かったわあ」
 圧に負けた瑠美子さんは、私の要望に応えてくれた。
 それでこそ理想の上司ですね。

 獄卒である以上、制服の着用は半ば義務と化している。だが瑠美子さんに他のんだ制服は早くても3日後なので、それまでは支給品を着てもらう。
 支給品はロングコートをベースとした黒い制服で、護符や武器を持ち運ぶ為に内ポケットは多く付いている。そして所々魔除けの銀が織り込まれており、ある程度逃亡者の攻撃を弾いてくれる。
 そして武器は、銀の弾丸を使う専用の銃や、同じく銀と鋼の合金を使った刀等がある。護符は使い勝手は良いが、小難しいという事で使わない人間の方が多い。護符を多用する私の様な獄卒は稀だ。
 そして夜空ちゃんにどれを使うか聞くと、以外にも刀を選んだ。しかも全長2mはある大太刀だった。大太刀は大部分が金属で出来ている為、獄卒の中でまともに使える人間はいないと言われている物だ。
「マジでそれ使うの?」
「ええ」
 彼女は太刀の重さを感じさせない動作で振り回している。危ないから止めて欲しいんだけど。
 そう言えば持ち運びはどうするのだろうか、と考えている私の目の前で、夜空ちゃんは何かの護符を取り出して大太刀に貼った。
 すると大太刀は、みるみる炎に巻かれていった。
「えちょっと何してるの?!」
「大丈夫ですよ。支給品を灰にしたりはしません」
「大丈夫って何……が……」
 太刀の炎が鎮火したかと思うと、そこに有った筈の太刀は無く、護符だけが残っていた。
「収納の護符を作ってみたんです」
「……後で教えて下さい」
 私が教えるつもりが、逆に彼女に教えられる事になりそう。教育係って何だったっけ?
 ともかく装備は整ったので、新人指導に戻る。
「私達が今からするのは、パトロールだね。何事も経験が第一だから」
 夜空ちゃんにもブーツを渡して、私達は冥府の外に出る。
 外の天気は雨模様が見えている。夜や雨天の時は、逃亡者の他にも冥界へ行けなかった魂が活性化する事がある。それが無害な霊に変わるだけならいいが、大抵の場合怨霊に転じてしまう。私達はそういった霊体も祓う。
「霊体が出ないのを祈ってるけど」
 私達は雨天の中、透過の札を使いながら跳んでいく。見回るのは主に人口が集中している場所。逃亡者は隠れ潜む為に人込みの中に紛れる事が多く、中には一般人に憑り付いて悪事を働く者もいる。
 私達は建物の屋上に着地すると、周囲を見渡して不審な人物がいないか確認する。
「一回鈴を鳴らしてみましょう」
「そうだね」
 私は内ポケットから鈴を取り出して軽く振る。逃亡者を感知する鈴は、周囲に向けて高い音を張り巡らせる。
 だが、ここで想定外の事態が起こった。
 鈴の音に当てられた逃亡者が多すぎる。数十人規模の反応がノイズとして蓄積され、私に無自覚の攻撃を仕掛ける。
「っ‼」
「先輩!? 大丈夫ですか!?」
 思わず耳を抑えて蹲る私を、夜空ちゃんは心配してくれる。
 夜空ちゃんの肩を借りながら立ち上がり、私は連絡用の護符を無造作に取り出す。
「瑠美子さん、緊急事態です。数十人規模の逃亡者を確認、至急応援部隊をお願いします‼」
『了解、空いてる獄卒を全員向かわせるから、その間に民間人を遠ざけて』
 私の声色で異常性を感じ取ってくれたらしく、瑠美子さんは直ぐに迅速な対応をしてくれる。
 護符が燃え尽きたのを確認すると、私達はすべき事をする。
「私達は、結界を張って逃亡者が逃げる事を防ぐ。それと、結界内の民間人を全員外に逃がす。まずはこの二つを考えよう」
「でも、民間人を逃がすって言っても、この数をどうやって?」
「手はある、けど……」
 この手段は危険だし、下手をすれば怪我人が出るかもしれない。というより、怪我人が出ない可能性の方が高い。もしもこれを人口密集地で使えば、ほぼ確実に警察も来るかもしれない。けれど、ここでモタモタしている訳にはいかない。
「危ないから、下がってて」
「? はい、分かりました」
 夜空ちゃんを遠ざけると、私はそこら中の電柱や建物に向けて護符を投げた。そしてその護符は、私の合図で一斉に爆発した。
 爆炎と轟音を立てて、一部の建物は崩壊し、電柱は倒れていく。人々は悲鳴を上げて逃げ惑う。
 その隙に私は、別の護符を空中に投げる。護符は四方向に光を放ち、広範囲に広がって結界を展開する。この結界内にいる逃亡者や怨霊は外で出られなくなる。
「これって……」
「こうするしか無かったから」
 仕方がないと割り切りたいが、どうしても悲鳴がそれを許さない。人を遠ざける事には成功したが、悲鳴が渦巻くのは気持ちのいい物ではない。
 こういった状況に慣れていないのか、夜空ちゃんは私以上に顔をしかめていた。
「夜空ちゃん。私達は、私達の仕事をしよう」
「……はい」
 夜空ちゃんも覚悟を決めたのか、真剣な顔をして前を見た。
「行くよ」
「はい‼」
 私達は建物から飛び降り、下にいた逃亡者に警告を発する。
「私達は冥府の人間です。大人しく投降してください‼」
 私は内ポケットからリボルバーを取り出し、銃口を彼らに向けながら警告する。だが彼らはそれに応じる事は無く、皆拳を構えて攻撃態勢を取った。
「先輩は後ろから援護して下さい。ここは私が―――」
 夜空ちゃんは護符を燃やし、その青い炎に腕を突っ込む。そして勢いよく腕を引き抜くと、彼女の右手は大太刀を握っていた。
「全員切ります‼」
 そう宣言した夜空ちゃんは、大太刀を構えながら前進し、近づいた敵を次々と切り捨てていく。しかも道路やガードレールを器用に避けている。本当に教える事は無いなあ、と感心しながら、ちゃんと援護射撃を遂行する。
 間合いを詰めた敵は夜空ちゃんが切り、彼女の隙は私の援護射撃で補う。そして私が間合いを詰められたら、夜空ちゃんが突き刺す。自分で言うのもあれだが、今日初めて出会ったとは思えないコンビネーションだった。
 その内数は減っていき、遂に逃亡者は全員が冥界に戻った。
 だが、結界内にはまだ瘴気の様な物が充満していた。逃亡者や怨霊の持つ独特な殺気の様な、肌を刺す様な感覚。私達の肺に瘴気が入り込むと、酸素を吸い込み切れない息苦しさを感じる。
「なんで、気配が消えないんでしょう?」
「それにこの瘴気の大きさ、嫌な予感がする」
 私達が警戒していると、不意に地面が揺れた。一瞬地震と錯覚したが、一定の間隔で揺れ続け、音がどんどんと大きくなる。
 これは足音だ。巨大で重々しい、何かの足音。
 それはどんどんと近づいて来て、遂に足音の主が姿を現した。
 足音の主は、異形の犬だった。まるで地獄の番犬ケルベロスの様に、顔は三つ並んでいる。そして足は六つに尻尾も二つ生えている。体高6mはあるだろう巨体で、私達を威嚇している。その巨体は瓦礫を散らし、建物を無常にも潰す。
「マジですか……」
「こんなのなら怨霊の方がずっとマシよ……」
 私達は、予想以上に凶悪な相手に恐怖しながらも、武器を構えて冷静を保つ。
「とにかく足を狙って‼ まずは機動力を奪うよ‼」
「はい‼」
 夜空ちゃんが怪物の足元に突っ込む。大太刀を深く構え、足首を狙って思い切り振る。
 だが怪物の硬い皮膚は、弱点である筈の銀の刃を拒む。
「硬った……」
「夜空ちゃん、交代スイッチ‼」
 私はブーツで高所に上がると、護符を取り出して投げつける。それは怪物の背中に当たり、薄く発光しながら張り付いている。
「鉄筋まで切ったんだから、これくらい切ってよね‼」
 発動した護符は、怪物の上半身と下半身を二つの切断した。
 これで決着、かと思ったのは一瞬だった。
 怪物の背骨が触手の様に伸び、下半身の骨と接合した。そしてその骨は縮み、筋肉も一つに戻る。
「とんでもない回復能力ですよ……こんなのに勝てるんですか……」
 夜空ちゃんは攻撃をことごとく打ち砕かれる現状を見て、足を震わせていた。実際、私も恐怖で逃げたい位だ。
 けど、ここで逃げる訳にはいかない。もう少しすれば増援も来る。それまでこの化け物を足止めする。たとえ私達が死んでも、絶対に。
「勝てる勝てないの問題じゃない‼ 今はコイツを足止めする事だけを考えろ‼ たとえ自分達は死んでも、この街の人は絶対に助けろ‼」
 私は腹の底から声を張り、夜空ちゃんを、そして自分に喝を入れる。
 私の言葉に夜空ちゃんは気を持ち直し、距離を取って刀を構え直した。
「先輩、行きますよ‼」
「うん‼」
 私も心を落ち着かせ、怪物に全力で対抗しようと銃を構える。
 私達は、絶対に勝―――
「う、うう……」
 瓦礫の下から、女性のうめき声が聞こえた。
 私と夜空ちゃん、そして怪物がそちらに眼を向けると、瓦礫に下半身を埋めた女性が、血を流しながら倒れていた。
「ひ、ひい、おや、たすけて……」
 女性は目の前の怪物の怖気づき、足掻いて瓦礫から逃げようともがく。
 だがその結果、出血は悪化し、怪物の嗅覚を刺激した。
 女性を餌として認識した怪物は、女性に襲い掛かろうとする。
「ダメ―――‼」
 私が助けに向かうよりも早く、夜空ちゃんが掛けていた。
 夜空ちゃんは怪物の前に出ると、大太刀を構えて防御姿勢を取った。
 だが怪物は、易々と夜空ちゃんを蹴飛ばした。大太刀を砕き、瓦礫を貫いて数mは吹き飛んだ。遠くからでも分かる程、鈍く重い音がする。
 建物の壁に打ち付けられ、彼女は意識を失ってしまう。
「止めろ‼」
 私は全力で足を踏み込んだが、後一歩のところで、女性は怪物に踏み抜かれた。
 そのまま怪物は私に眼もくれず、気絶した夜空ちゃんの方へ歩を進める。
「こっち……向けよ‼」
 私は持っていた護符を全て起動し、全力で怪物を殺す事だけを考えていた。
 周囲の被害も、他に怪我人がいるかも、何も考えず。ただ怪物への殺意のままに、牙を突き立てる。
 だがどれだけ炎に巻かれても、どれだけ切裂いても、奴は数秒で再生してしまう。
 護符も銃も、全ての傷を無かったことにしていく。
 そんあ絶望的な光景に、私の足は力を失ってへたり込んでしまう。
「ふざけないでよ……いい加減、倒れてよ……お願いだから……」
 遂に弾丸も護符も使い切り、私は攻撃手段を失った。
 私も持つ全てを投入しても、あの化け物には傷一つ付かなかった。
 私の攻撃が止んだ事に気が付いた怪物は、私に大きな足を振り上げ、殴り潰そうと構える。
「疲れた、な……」
 あれを避ける事も何も考えず、ただ現状を悔やんでいた。
 もっと安全な事から教えるべきだった。もっと先輩として、自覚を持つべきだった。
「ごめんね……」
 私は未だに意識の無い夜空ちゃんを眺め、そう短く謝った。
 ごめんね。もっと、教えてあげたかった、教えてほしかったな……
「せん、ぱ……」
 力の無い、言葉とも思えない言葉が、私の耳に入った。
 夜空ちゃんが、力を振り絞ってこちらを見ていた。あれだけ吹き飛ばされ、打ち付けられてれは、意識を保つ事も辛い筈なのに。
「アアアアアア‼」
 気が付けば、私は突っ込んでいた。
 怪物の巨体では、この程度で攻撃を躱す事も出来ない。けれど、最後まで足掻く。せめて、あの子を庇って死のう。
 そう、地面を蹴った時だった。

「よく頑張ったねえ、後は私達に任せてえ」

 飽きる程聞いた、甘い声が聞こえた。
 その声は、いつもなら耳障りに思うのに。
 今は、とても聞き心地が良かった。
 意識を手放しかけた私の眼に映ったのは、鬼頭瑠美子の指揮する、援軍の姿だった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません

ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは 私に似た待望の男児だった。 なのに認められず、 不貞の濡れ衣を着せられ、 追い出されてしまった。 実家からも勘当され 息子と2人で生きていくことにした。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ * 4万文字未満 * 完結保証付き * 少し大人表現あり

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた

狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた 当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方

ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。 注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

処理中です...