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第1章
006.エレナ襲来
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一週間―――――
あの台風の日、不審者の小学生……もとい、エレナと出会ってから一週間が過ぎた。
正確には9日間だが、ここの所しばらくはあの日の出来事など夢だったかのように普段通りの何もない日が続いていた。
平日は学校に行って退屈な授業を受けながらたまの課題をこなし、休日は掃除をしたり足りなくなったものを買いに行ったりと、そんな日々。
無色の日々を送るのは慣れている。だからこそ、あの日本当にエレナと出会ったのは夢なんかじゃないかと思うようになった。
4月から一人暮らしとなり、ずっと一人寂しく過ごしていたオレの心が生んだそんな悲しい夢だと…………
けれど待ちに待った休日となる金曜日の放課後に事は起こった。
まだ台風の日のあの騒動がそよ風に感じる思う日が来るなど、今の俺には想像すらつかなかった――――
「ん? 慎也、もう帰るのか?」
帰りのホームルームが終わって暫く経ち、授業中に出された課題が終わって帰り支度を始めるとふと後方からそんな言葉が耳に届いた。
「うん、早く帰ってご飯の支度したいしね」
「はぁ……ご飯の支度ねぇ……お前も主夫業にハマったもんだな」
俺の真後ろに座っている友人は暇そうにしながらも感心したように息を吐く。
家に居ても何もすることがないクセに面倒くさがって適当に作り始めた料理。最初はチャーハンや親子丼などの男飯だったものの、今では様々なジャンルに挑戦することがライフワークになっていた。
作り始めた最初期は塩を入れすぎたりして食べられるような代物ではなかったが、もうレシピを見ずとも作れる料理も増えてきた。今はスムーズに魚をおろせるようになることが目標だ。
「意外と楽しいよ?」
「俺はいいや、最低限で十分。 あと、もう7月も近くなって暑くなってきたんだ。食材探しの為に川に飛び込んだりするなよ?」
川に飛び込むって……いくら料理にハマったからといってハンターみたいなことにはならないから安心してほしい。
「さすがにそんな自殺志願者みたいなことしないよ。 それじゃあ俺はそろそろ」
「おう、引き止めて悪かったな。休日、ゆっくり休めよ」
「智也もね。それじゃ」
軽く手を振って後方の人物……中学の頃からの親友である大外 智也に見送られながら教室を出る。
……しまった。彼も暇そうにしていたし、ゲーセンかどこかに誘えばよかっただろうか。
けれどそんな思いに至る頃にはもう昇降口。今から引き返して誘うのもなんとなくバツが悪く、今回は諦めて家へ帰ろうと外靴に手をかける。
「おぉ、前坂か。今帰りか?」
「ん? あぁ、そうだけど……何か忘れ物?」
靴を履いていざ出ようとしたところで正面からまた別のクラスメイトから声がかかる。どこからか走って来たのか軽く息切れをしていた。
「おう、ちょっと課題のためのノートをな……って違う。前坂、お前って確か西門から出てたよな?」
「うん。それが?」
「……今日は諦めて南から出たほうがいいぞ」
「それはつまり……?話が見えないんだけど?」
すれ違いざまに彼は上履きを履きながら忠告をしてくる。どこから出ても変わりないと思うのだが……
「なんか……不審者が居たって話だ。俺も聞いた話で詳しいことは知らないがな」
「はぁ……」
不審者?
この中高一貫校に通い始めて4年目だが不審者の情報などついぞ聞いたことはなかった。治安の良い地域かと軽く誇りに思っていたがここに来て出てしまったようだ。
「俺はちゃんと言ったからな! 気をつけろよ~!」
そんな事を言い残しながら教室までの道のりを走って行ってしまう。途中で先生に見つかって怒られないといいのだが。
「不審者、ねぇ……」
昇降口を出る前に少し足を止めて考える。
俺はこれから帰ってただ料理をするだけの身だ。とくに用事など無いし、遠目からなら問題被害も被らないだろう。
「少しだけ……行ってみるか」
怖いもの見たさ、というものだろうか。不安半分、好奇心半分を抱えて西門まで歩んでいった。
―――――――――――――――――
―――――――――――
―――――――
我が校には西と南、それぞれに校門がある。
校舎は南向きだから南門がいわゆる正門。西は少し小道に繋がる自転車が多く行き交う門だ。当然どちらからでも問題なく外に出ることはできる。反対側から出たからとしてもせいぜい3分前後時間がかかる程度の差だ。
そして忠告された西門。門の先に、"それ"は居た。
学校の敷地からは少し離れた、けれど門から出てくる生徒を全員把握できるくらいの距離にポツンと謎の人物が立っている。
あちらからこちらを把握できるということは、逆にこちらからも把握できるということ。俺は物陰に隠れながら不審者の様相を探る。
それは生徒たちの波がポッカリ空くように立っていた。
正確には警戒心からか生徒の誰も近づかないようにしているのだろう。それ故にわかりやすかった。
その姿は夏も近いと言うのにロングのコートを羽織り、スポーツ用のサングラスとキャスケットを深く被った怪しさ満点の様相だ。
更に特筆すべきはその背の小ささ……道行く中学生に下手すれば負けるくらいの背丈…………ってあれ?
「んんん?」
何故か。
どうしてか。
どういうわけかそんな背丈と不審者は見覚えがあった。
あの時はコートに暗いサングラス、そして麦わら帽子。そんな幻視と今の光景がダブって見えた。
不審者はチラチラと顔を動かして人々の顔を覗き込んでいる。主に男子生徒を中心に。"アレ"の目的はもしかすると…………
「はぁ……しょうがないなぁ」
そう言葉を吐き捨て立ち上がる。
きっとアレの目的は俺だろう。ならば俺から行くしかないと、自然と上がってしまう口角を必死に抑えながら彼女の元まで歩いていく。
「小学生がウチの学校に何か用?」
ほとんど確信を持ちながらも普段と声色を変え、少し低くしながら不審者に近づいていく。
予想通りならこの不審者の正体は"アレ"だ。違ったら違ったでその時。素直に謝って先生に連行してもらおう。
「誰が小学生ですって!?私はぁ…………! あら、ようやく出てきた。随分待たせてくれたじゃない」
怒り気味だったその顔は、俺の顔を見た途端安堵したかのように余裕の笑みを見せる。その反応、もし俺じゃなかったら勢いで正体明かす羽目になってない?
「待ってたって……なんでそんな不審者みたいな格好で……」
「仕方ないじゃない。姿を表せばパニックになるから、こっちの格好ならまだ教員に詰問される程度で済むもの」
不審者として周知される自覚はあったのか。
なんとなくパニックになるか先生が飛んでくるか天秤にかけてみるも……どっちも難しい。
「それなら連絡くれれば行ったのに……」
「私、キミの連絡先知らないもの。 あの日交換しておけばよかったわね」
そういえばそうだった……つまるところこの騒ぎは俺のせいというわけでもある。
「それで、何しに来たの?」
「さぁ?」
「さぁって……」
そんな肩をすくめるエレナに俺は脱力する。
行きあたりばったりか。
「前泊めてくれたお礼をしに来たんだけど……何をすれば良いのかさっぱりわからないもの」
「俺だってわからないんだけど……」
「あら残念」
大げさに表現するためかエレナは手を軽く上げて首を横に振っている。
同じ学校の生徒と会話していることで警戒心が和らいだのだろうか。さっきまでエレナから離れるようにポッカリと空いていた人の群れは、徐々にだが空間が狭まっていく。
「なら、キミの好きなところでいいわ…………オホン。どうか私を遠くへ連れて行ってぇ!誰の手も届かない所へぇ!」
テンション高めなのかいきなり変な小芝居を始めるエレナ。もはやため息しか出ない。
「…………近くの交番はっと」
「ちょっ!」
俺はいたって冷静に、彼女を止めることなくスマホで交番の位置を検索し始める。しかし慌てた様子のエレナによって奪い取られてしまった。
「どこ連れて行こうとするのよ!」
「え、だって誰の手も届かないとこって……」
「留置所じゃないわよっ!!私は遊びに行こうって言ってるの!……まったく……」
気持ちがいいくらい憤慨してくれるエレナ。
しかしそれも一瞬のこと。エレナは手元のスマホを見るやいなやニヤリと笑い、ポケットから自らのスマホを取り出して奪い取ったスマホと比べるように何やら操作をし始めた。
「……なにしてんの?」
「なにって、私の連絡先を登録してるのよ。…………はい、できた!貴重なプライベート用なんだから感謝することね」
「わー。ありがたいなー」
「…………」
完全に棒読みで感謝を伝えたらすっごい睨まれた。サングラスで目は見えないけど。
俺は不満そうなエレナからスマホを受け取り、中身を見ることもなく画面を消灯させる。
「さ、ここでやることは終わったし、行くわよ」
「えー」
「どうせ暇なんでしょう?ほら、早く!」
エレナは俺の手を無理矢理引いて歩き出す。
そんなされるがままの俺も内心、楽しみな気持ちを抑えながら彼女の後をついていった。
あの台風の日、不審者の小学生……もとい、エレナと出会ってから一週間が過ぎた。
正確には9日間だが、ここの所しばらくはあの日の出来事など夢だったかのように普段通りの何もない日が続いていた。
平日は学校に行って退屈な授業を受けながらたまの課題をこなし、休日は掃除をしたり足りなくなったものを買いに行ったりと、そんな日々。
無色の日々を送るのは慣れている。だからこそ、あの日本当にエレナと出会ったのは夢なんかじゃないかと思うようになった。
4月から一人暮らしとなり、ずっと一人寂しく過ごしていたオレの心が生んだそんな悲しい夢だと…………
けれど待ちに待った休日となる金曜日の放課後に事は起こった。
まだ台風の日のあの騒動がそよ風に感じる思う日が来るなど、今の俺には想像すらつかなかった――――
「ん? 慎也、もう帰るのか?」
帰りのホームルームが終わって暫く経ち、授業中に出された課題が終わって帰り支度を始めるとふと後方からそんな言葉が耳に届いた。
「うん、早く帰ってご飯の支度したいしね」
「はぁ……ご飯の支度ねぇ……お前も主夫業にハマったもんだな」
俺の真後ろに座っている友人は暇そうにしながらも感心したように息を吐く。
家に居ても何もすることがないクセに面倒くさがって適当に作り始めた料理。最初はチャーハンや親子丼などの男飯だったものの、今では様々なジャンルに挑戦することがライフワークになっていた。
作り始めた最初期は塩を入れすぎたりして食べられるような代物ではなかったが、もうレシピを見ずとも作れる料理も増えてきた。今はスムーズに魚をおろせるようになることが目標だ。
「意外と楽しいよ?」
「俺はいいや、最低限で十分。 あと、もう7月も近くなって暑くなってきたんだ。食材探しの為に川に飛び込んだりするなよ?」
川に飛び込むって……いくら料理にハマったからといってハンターみたいなことにはならないから安心してほしい。
「さすがにそんな自殺志願者みたいなことしないよ。 それじゃあ俺はそろそろ」
「おう、引き止めて悪かったな。休日、ゆっくり休めよ」
「智也もね。それじゃ」
軽く手を振って後方の人物……中学の頃からの親友である大外 智也に見送られながら教室を出る。
……しまった。彼も暇そうにしていたし、ゲーセンかどこかに誘えばよかっただろうか。
けれどそんな思いに至る頃にはもう昇降口。今から引き返して誘うのもなんとなくバツが悪く、今回は諦めて家へ帰ろうと外靴に手をかける。
「おぉ、前坂か。今帰りか?」
「ん? あぁ、そうだけど……何か忘れ物?」
靴を履いていざ出ようとしたところで正面からまた別のクラスメイトから声がかかる。どこからか走って来たのか軽く息切れをしていた。
「おう、ちょっと課題のためのノートをな……って違う。前坂、お前って確か西門から出てたよな?」
「うん。それが?」
「……今日は諦めて南から出たほうがいいぞ」
「それはつまり……?話が見えないんだけど?」
すれ違いざまに彼は上履きを履きながら忠告をしてくる。どこから出ても変わりないと思うのだが……
「なんか……不審者が居たって話だ。俺も聞いた話で詳しいことは知らないがな」
「はぁ……」
不審者?
この中高一貫校に通い始めて4年目だが不審者の情報などついぞ聞いたことはなかった。治安の良い地域かと軽く誇りに思っていたがここに来て出てしまったようだ。
「俺はちゃんと言ったからな! 気をつけろよ~!」
そんな事を言い残しながら教室までの道のりを走って行ってしまう。途中で先生に見つかって怒られないといいのだが。
「不審者、ねぇ……」
昇降口を出る前に少し足を止めて考える。
俺はこれから帰ってただ料理をするだけの身だ。とくに用事など無いし、遠目からなら問題被害も被らないだろう。
「少しだけ……行ってみるか」
怖いもの見たさ、というものだろうか。不安半分、好奇心半分を抱えて西門まで歩んでいった。
―――――――――――――――――
―――――――――――
―――――――
我が校には西と南、それぞれに校門がある。
校舎は南向きだから南門がいわゆる正門。西は少し小道に繋がる自転車が多く行き交う門だ。当然どちらからでも問題なく外に出ることはできる。反対側から出たからとしてもせいぜい3分前後時間がかかる程度の差だ。
そして忠告された西門。門の先に、"それ"は居た。
学校の敷地からは少し離れた、けれど門から出てくる生徒を全員把握できるくらいの距離にポツンと謎の人物が立っている。
あちらからこちらを把握できるということは、逆にこちらからも把握できるということ。俺は物陰に隠れながら不審者の様相を探る。
それは生徒たちの波がポッカリ空くように立っていた。
正確には警戒心からか生徒の誰も近づかないようにしているのだろう。それ故にわかりやすかった。
その姿は夏も近いと言うのにロングのコートを羽織り、スポーツ用のサングラスとキャスケットを深く被った怪しさ満点の様相だ。
更に特筆すべきはその背の小ささ……道行く中学生に下手すれば負けるくらいの背丈…………ってあれ?
「んんん?」
何故か。
どうしてか。
どういうわけかそんな背丈と不審者は見覚えがあった。
あの時はコートに暗いサングラス、そして麦わら帽子。そんな幻視と今の光景がダブって見えた。
不審者はチラチラと顔を動かして人々の顔を覗き込んでいる。主に男子生徒を中心に。"アレ"の目的はもしかすると…………
「はぁ……しょうがないなぁ」
そう言葉を吐き捨て立ち上がる。
きっとアレの目的は俺だろう。ならば俺から行くしかないと、自然と上がってしまう口角を必死に抑えながら彼女の元まで歩いていく。
「小学生がウチの学校に何か用?」
ほとんど確信を持ちながらも普段と声色を変え、少し低くしながら不審者に近づいていく。
予想通りならこの不審者の正体は"アレ"だ。違ったら違ったでその時。素直に謝って先生に連行してもらおう。
「誰が小学生ですって!?私はぁ…………! あら、ようやく出てきた。随分待たせてくれたじゃない」
怒り気味だったその顔は、俺の顔を見た途端安堵したかのように余裕の笑みを見せる。その反応、もし俺じゃなかったら勢いで正体明かす羽目になってない?
「待ってたって……なんでそんな不審者みたいな格好で……」
「仕方ないじゃない。姿を表せばパニックになるから、こっちの格好ならまだ教員に詰問される程度で済むもの」
不審者として周知される自覚はあったのか。
なんとなくパニックになるか先生が飛んでくるか天秤にかけてみるも……どっちも難しい。
「それなら連絡くれれば行ったのに……」
「私、キミの連絡先知らないもの。 あの日交換しておけばよかったわね」
そういえばそうだった……つまるところこの騒ぎは俺のせいというわけでもある。
「それで、何しに来たの?」
「さぁ?」
「さぁって……」
そんな肩をすくめるエレナに俺は脱力する。
行きあたりばったりか。
「前泊めてくれたお礼をしに来たんだけど……何をすれば良いのかさっぱりわからないもの」
「俺だってわからないんだけど……」
「あら残念」
大げさに表現するためかエレナは手を軽く上げて首を横に振っている。
同じ学校の生徒と会話していることで警戒心が和らいだのだろうか。さっきまでエレナから離れるようにポッカリと空いていた人の群れは、徐々にだが空間が狭まっていく。
「なら、キミの好きなところでいいわ…………オホン。どうか私を遠くへ連れて行ってぇ!誰の手も届かない所へぇ!」
テンション高めなのかいきなり変な小芝居を始めるエレナ。もはやため息しか出ない。
「…………近くの交番はっと」
「ちょっ!」
俺はいたって冷静に、彼女を止めることなくスマホで交番の位置を検索し始める。しかし慌てた様子のエレナによって奪い取られてしまった。
「どこ連れて行こうとするのよ!」
「え、だって誰の手も届かないとこって……」
「留置所じゃないわよっ!!私は遊びに行こうって言ってるの!……まったく……」
気持ちがいいくらい憤慨してくれるエレナ。
しかしそれも一瞬のこと。エレナは手元のスマホを見るやいなやニヤリと笑い、ポケットから自らのスマホを取り出して奪い取ったスマホと比べるように何やら操作をし始めた。
「……なにしてんの?」
「なにって、私の連絡先を登録してるのよ。…………はい、できた!貴重なプライベート用なんだから感謝することね」
「わー。ありがたいなー」
「…………」
完全に棒読みで感謝を伝えたらすっごい睨まれた。サングラスで目は見えないけど。
俺は不満そうなエレナからスマホを受け取り、中身を見ることもなく画面を消灯させる。
「さ、ここでやることは終わったし、行くわよ」
「えー」
「どうせ暇なんでしょう?ほら、早く!」
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