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【bonus track】
救われた少年の話
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気がついたときには、その場所にいた。
暗くて、冷たくて、じめっとしていて。
きっと、ここはどこか土の中で、自分たちはもしかすると、死んでいるのかもしれないと、考えていた。
その日は、朝から少し、様相が変わっていた。
いつも静かだけれど、妙に静かだったというか…。
上手く言えないけれど、何かが起きそうな予感がしていたのだ。
その後、僕たちはその日を、【運命の日】と呼ぶことになる。
◇◆o*゜゜*o*゜゜*o◇◆o*゜゜*o*゜゜*o◇◆
外って、こんなに拓けているんだ。
空って、こんなに高いんだ。
空気が、軽くて、あたたかくて、眩しくて、なんだか全く違う世界にいるみたいだ。
僕は、金髪碧眼の、王子様みたいなお兄さんに手を引かれていた。
人間は、怖い存在だと思っていたけれど、何となく、そのひとにならついて行っても大丈夫だと思った。
それは、そのひとから、同じ人獣族の匂いがしたからかもしれない。
つれていかれた場所は、即席の避難所のような、簡易テントがいくつも張られた場所だった。
お兄さんの着ているような服を着た人間がたくさんいたけれど、もともと外の世界にいたのか、明るい顔をした人獣族がたくさんいた。
もちろん、僕がいた場所にいた人獣族もみんないて、ようやくそこで僕は、僕たちが、あの場所から救い出されたのだと、思った。
「キアラ、無事でよかった」
お兄さんが、僕の手を引きながら声を上げると、黒い耳と尻尾の生えた、人獣族のお姉さんと、小麦色の長い耳と小さな丸い尻尾の人獣族のお姉さんが近寄ってくる。
中でも、黒い耳と尻尾のお姉さんは、僕を見ると、綺麗なグリーンの瞳をきらきらと輝かせた。
「わぁ! うさぎさん、この子も黒猫ですか?」
「…そうね、同じネコ科ではあるわね」
お姉さんたちの口ぶりからすると、黒い耳と尻尾のお姉さんは人猫族、長い耳と小さな丸い尻尾のお姉さんは人兎族らしい。
人猫族のお姉さんは、お兄さんを見つめると、きらきらと表情を輝かせた。
「ご主人様! この子、キアラの弟かもしれません!」
「うん、残念だけれど、その可能性は限りなく低いと思う」
お兄さんに即座に否定されて、人猫族のお姉さんは、がんっ! とショックを受けたような顔をした。
僕は、人猫族のお姉さんと同じネコ科ではあるけれど、【人豹族】という族だ。
耳は少し丸みがかっているし、黒い耳と尻尾も、ただ黒いだけではなく、よく見ると紋と柄があるのだ。
お兄さんは、僕の手からそっと手を離すと、膝を折って僕と目を合わせてくれた。
綺麗で、優しくて、穏やかな目だ、と思った。
「君、名前は?」
だが、お兄さんが口にした質問の内容に、反射的に身体が、びく! としてしまった。
それを見て、人猫族のお姉さんがぐいと僕の腕を引いて、お兄さんと距離を置かせる。
更に言うなら、僕とお兄さんの間に入って、僕を背に庇うようにした。
「ご主人様、怖がらせたらいけません。 怖くないですよ、キアラと一緒に、くまさんのお医者さんのところに行きましょう」
お姉さんは、同じ科の人獣族が珍しいのか、僕のお姉さんのようなつもりでいるのか、僕の手を引いて、【くまさんのお医者さん】のいるテントに僕をつれていってくれた。
「うん、大丈夫だね。 陽の光を浴びて、沢山食べて、沢山運動をしよう。 今よりもっと元気になるよ」
くまさんのお医者さんは、にこにこと微笑みながら、そう言ってくれた。
それを聞くと、お姉さんはまた、くいくいと僕の手を引く。
「よかったですね! 次はクジャクさんの仕立て屋さんに行きましょう」
連れて行かれた、出入り口が閉まる、三角のテントの中では、お姉さんが【孔雀】だと言った、人鳥族の華やかなお姉さんが、明るい声を上げた。
「あら、可愛い子! そんな服は脱いで、おめしかえしましょうね」
くすんだ灰色のワンピースのような服を、ぴかぴかのズボンとシャツに変えてもらって、靴までもらってしまって、僕は驚く。
「あ、あの、お金…」
「いやぁね、そんなこと気にしないで! 困ったときはお互いさまよ!」
テントを出ると、いい匂いがあたりに漂っていることに気づいた。
ぐきゅう、と僕のお腹が鳴ると、お姉さんがまた、僕の手を引く。
「お洋服、似合ってますよ。 ご飯にしましょう。 キツネさんのご飯、美味しいですよ!」
簡易な大きなテントの下には、テーブルと椅子が並んでいて、もう、何人かの人獣族がトレイに器を乗せて席につき、食事を始めている。
お姉さんと一緒に、人獣族の列に並べば、すぐに順番がきて、人狐族のお兄さんが器を幾つかトレイに乗せてくれた。
「急にたくさん食べると、胃がびっくりするから、まずは消化のいいものだ」
トレイを手にして振り返れば、お兄さんと、人兎族のお姉さんが、すでに席に座って待っていてくれていた。
だから、僕はお兄さんの隣に、お姉さんは人兎族のお姉さんの隣に座る。
いい匂いに、口の中が涎でいっぱいになっているのがわかるが、僕は何とか手を合わせて食前の祈りを口にした。
「…日々の恵みに感謝して、いただきます」
スポーンを手に取り、卵や野菜、ほぐした魚の身が入った、白くてどろどろのものを、掬う。
すぐに口に入れたかったけれど、湯気が立つそれが熱いことはわかったので、ふーっふーっと息を吹きかける。
一口、口に含んで、味わい、呑み込む。
温かいものが、身体の中を落ちていくのを、感じた。
美味しい。
生きている。
そう思ったら、涙が、零れた。
「! お腹、痛いですか?」
正面に座る、人猫族のお姉さんが、慌てたように、布を取り出して、僕の目や頬をちょいちょいと拭いてくれる。
…連れて行かれた友達が、帰ってこなかった。
そんな日が、幾度あっただろう。
次は、僕の番かもしれない。
今日かもしれない、明日かもしれない。
そう、思いながら、毎日、怯えて、暮らしていた。
生きているのか、死んでいるのか、わからなくなりながら。
なんで、存在しているんだろうって、何度も思った。
消えてしまえたら、どんなに楽だろうって。
…でも。
「生きてて、よかった」
そんな言葉が、零れた。
これから、どんなことが待ち受けているのかは、わからない。
それでも、今、僕は、生きていてよかったと思っている。
あそこにいたままだったら、こんな風に思える日は、来なかっただろう。
だから。
「…助けてくれて、ありがとう」
隣にいる、お兄さんを見て、お礼を言った。
そうすれば、お兄さんは、優しく微笑んで、僕の頭を撫でてくれる。
「うん。 頑張って、生きていてくれて、ありがとう」
そう言われて、また、気持ちがこみあげてくる。
涙が、あとからあとから、溢れてきた。
「ひく、う」
僕がしゃくり上げていると、目の前のお姉さんが一生懸命に僕の涙を拭いてくれる。
「冷めたくらいが君には食べ頃なんだろうけど、まずはご飯にしよう。 お腹空いてるだろう?」
お兄さんの言葉に、僕は、頑張って涙を止めながら、頷いた。
お兄さんは、もう一度微笑んで、僕の頭を撫でる。
そして、思い出したように尋ねてきた。
「名前、教えてもらえるかな」
名前。
そう言われて、僕は目を見張る。
物心ついたときには、すでにあの場所にいた。
あの場所では、まるで個体を識別するだけの記号のように、【BP01】と呼ばれていたのだ。
そのことを口に出したくなくて、僕がそっと視線を下げて唇を引き結んでいると、お兄さんの声が耳を擽った。
「ソラ」
その、声に、音の響きに誘われて、僕はのろのろと顔を上げてお兄さんを見る。
お兄さんは微笑んで、もう一度口にした。
「ソラ、って呼んでもいいかな。 すごい青空だよ。 君の瞳も、そんな色だし。 今日という日を祝福しているみたいだ」
「いい名前ねぇ、ソラ」
「そうですね、素敵なお名前です」
お兄さんに続いて、人兎族のお姉さんも、人猫族のお姉さんも、口々に言う。
みんな、笑顔で、祝福されているようだ、って思った。
胸が、苦しい。 苦しいけど、痛くなくて、じんわりと温かいのが、広がる。
泣きそうになりながら、僕は精一杯笑った。
「うん、ありがとう。 僕は、ソラだ」
きっと、僕たちは、今日、この日のために、生き続けていたのだろう。
暗くて、冷たくて、じめっとしていて。
きっと、ここはどこか土の中で、自分たちはもしかすると、死んでいるのかもしれないと、考えていた。
その日は、朝から少し、様相が変わっていた。
いつも静かだけれど、妙に静かだったというか…。
上手く言えないけれど、何かが起きそうな予感がしていたのだ。
その後、僕たちはその日を、【運命の日】と呼ぶことになる。
◇◆o*゜゜*o*゜゜*o◇◆o*゜゜*o*゜゜*o◇◆
外って、こんなに拓けているんだ。
空って、こんなに高いんだ。
空気が、軽くて、あたたかくて、眩しくて、なんだか全く違う世界にいるみたいだ。
僕は、金髪碧眼の、王子様みたいなお兄さんに手を引かれていた。
人間は、怖い存在だと思っていたけれど、何となく、そのひとにならついて行っても大丈夫だと思った。
それは、そのひとから、同じ人獣族の匂いがしたからかもしれない。
つれていかれた場所は、即席の避難所のような、簡易テントがいくつも張られた場所だった。
お兄さんの着ているような服を着た人間がたくさんいたけれど、もともと外の世界にいたのか、明るい顔をした人獣族がたくさんいた。
もちろん、僕がいた場所にいた人獣族もみんないて、ようやくそこで僕は、僕たちが、あの場所から救い出されたのだと、思った。
「キアラ、無事でよかった」
お兄さんが、僕の手を引きながら声を上げると、黒い耳と尻尾の生えた、人獣族のお姉さんと、小麦色の長い耳と小さな丸い尻尾の人獣族のお姉さんが近寄ってくる。
中でも、黒い耳と尻尾のお姉さんは、僕を見ると、綺麗なグリーンの瞳をきらきらと輝かせた。
「わぁ! うさぎさん、この子も黒猫ですか?」
「…そうね、同じネコ科ではあるわね」
お姉さんたちの口ぶりからすると、黒い耳と尻尾のお姉さんは人猫族、長い耳と小さな丸い尻尾のお姉さんは人兎族らしい。
人猫族のお姉さんは、お兄さんを見つめると、きらきらと表情を輝かせた。
「ご主人様! この子、キアラの弟かもしれません!」
「うん、残念だけれど、その可能性は限りなく低いと思う」
お兄さんに即座に否定されて、人猫族のお姉さんは、がんっ! とショックを受けたような顔をした。
僕は、人猫族のお姉さんと同じネコ科ではあるけれど、【人豹族】という族だ。
耳は少し丸みがかっているし、黒い耳と尻尾も、ただ黒いだけではなく、よく見ると紋と柄があるのだ。
お兄さんは、僕の手からそっと手を離すと、膝を折って僕と目を合わせてくれた。
綺麗で、優しくて、穏やかな目だ、と思った。
「君、名前は?」
だが、お兄さんが口にした質問の内容に、反射的に身体が、びく! としてしまった。
それを見て、人猫族のお姉さんがぐいと僕の腕を引いて、お兄さんと距離を置かせる。
更に言うなら、僕とお兄さんの間に入って、僕を背に庇うようにした。
「ご主人様、怖がらせたらいけません。 怖くないですよ、キアラと一緒に、くまさんのお医者さんのところに行きましょう」
お姉さんは、同じ科の人獣族が珍しいのか、僕のお姉さんのようなつもりでいるのか、僕の手を引いて、【くまさんのお医者さん】のいるテントに僕をつれていってくれた。
「うん、大丈夫だね。 陽の光を浴びて、沢山食べて、沢山運動をしよう。 今よりもっと元気になるよ」
くまさんのお医者さんは、にこにこと微笑みながら、そう言ってくれた。
それを聞くと、お姉さんはまた、くいくいと僕の手を引く。
「よかったですね! 次はクジャクさんの仕立て屋さんに行きましょう」
連れて行かれた、出入り口が閉まる、三角のテントの中では、お姉さんが【孔雀】だと言った、人鳥族の華やかなお姉さんが、明るい声を上げた。
「あら、可愛い子! そんな服は脱いで、おめしかえしましょうね」
くすんだ灰色のワンピースのような服を、ぴかぴかのズボンとシャツに変えてもらって、靴までもらってしまって、僕は驚く。
「あ、あの、お金…」
「いやぁね、そんなこと気にしないで! 困ったときはお互いさまよ!」
テントを出ると、いい匂いがあたりに漂っていることに気づいた。
ぐきゅう、と僕のお腹が鳴ると、お姉さんがまた、僕の手を引く。
「お洋服、似合ってますよ。 ご飯にしましょう。 キツネさんのご飯、美味しいですよ!」
簡易な大きなテントの下には、テーブルと椅子が並んでいて、もう、何人かの人獣族がトレイに器を乗せて席につき、食事を始めている。
お姉さんと一緒に、人獣族の列に並べば、すぐに順番がきて、人狐族のお兄さんが器を幾つかトレイに乗せてくれた。
「急にたくさん食べると、胃がびっくりするから、まずは消化のいいものだ」
トレイを手にして振り返れば、お兄さんと、人兎族のお姉さんが、すでに席に座って待っていてくれていた。
だから、僕はお兄さんの隣に、お姉さんは人兎族のお姉さんの隣に座る。
いい匂いに、口の中が涎でいっぱいになっているのがわかるが、僕は何とか手を合わせて食前の祈りを口にした。
「…日々の恵みに感謝して、いただきます」
スポーンを手に取り、卵や野菜、ほぐした魚の身が入った、白くてどろどろのものを、掬う。
すぐに口に入れたかったけれど、湯気が立つそれが熱いことはわかったので、ふーっふーっと息を吹きかける。
一口、口に含んで、味わい、呑み込む。
温かいものが、身体の中を落ちていくのを、感じた。
美味しい。
生きている。
そう思ったら、涙が、零れた。
「! お腹、痛いですか?」
正面に座る、人猫族のお姉さんが、慌てたように、布を取り出して、僕の目や頬をちょいちょいと拭いてくれる。
…連れて行かれた友達が、帰ってこなかった。
そんな日が、幾度あっただろう。
次は、僕の番かもしれない。
今日かもしれない、明日かもしれない。
そう、思いながら、毎日、怯えて、暮らしていた。
生きているのか、死んでいるのか、わからなくなりながら。
なんで、存在しているんだろうって、何度も思った。
消えてしまえたら、どんなに楽だろうって。
…でも。
「生きてて、よかった」
そんな言葉が、零れた。
これから、どんなことが待ち受けているのかは、わからない。
それでも、今、僕は、生きていてよかったと思っている。
あそこにいたままだったら、こんな風に思える日は、来なかっただろう。
だから。
「…助けてくれて、ありがとう」
隣にいる、お兄さんを見て、お礼を言った。
そうすれば、お兄さんは、優しく微笑んで、僕の頭を撫でてくれる。
「うん。 頑張って、生きていてくれて、ありがとう」
そう言われて、また、気持ちがこみあげてくる。
涙が、あとからあとから、溢れてきた。
「ひく、う」
僕がしゃくり上げていると、目の前のお姉さんが一生懸命に僕の涙を拭いてくれる。
「冷めたくらいが君には食べ頃なんだろうけど、まずはご飯にしよう。 お腹空いてるだろう?」
お兄さんの言葉に、僕は、頑張って涙を止めながら、頷いた。
お兄さんは、もう一度微笑んで、僕の頭を撫でる。
そして、思い出したように尋ねてきた。
「名前、教えてもらえるかな」
名前。
そう言われて、僕は目を見張る。
物心ついたときには、すでにあの場所にいた。
あの場所では、まるで個体を識別するだけの記号のように、【BP01】と呼ばれていたのだ。
そのことを口に出したくなくて、僕がそっと視線を下げて唇を引き結んでいると、お兄さんの声が耳を擽った。
「ソラ」
その、声に、音の響きに誘われて、僕はのろのろと顔を上げてお兄さんを見る。
お兄さんは微笑んで、もう一度口にした。
「ソラ、って呼んでもいいかな。 すごい青空だよ。 君の瞳も、そんな色だし。 今日という日を祝福しているみたいだ」
「いい名前ねぇ、ソラ」
「そうですね、素敵なお名前です」
お兄さんに続いて、人兎族のお姉さんも、人猫族のお姉さんも、口々に言う。
みんな、笑顔で、祝福されているようだ、って思った。
胸が、苦しい。 苦しいけど、痛くなくて、じんわりと温かいのが、広がる。
泣きそうになりながら、僕は精一杯笑った。
「うん、ありがとう。 僕は、ソラだ」
きっと、僕たちは、今日、この日のために、生き続けていたのだろう。
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