【R18】お猫様のお気に召すまま

環名

文字の大きさ
上 下
72 / 73
【bonus track】

発情期とえっち④**

しおりを挟む
「ふ…」
「んな、あぁ、あ」
 キアラの体内に放ったあと、自身を引き抜く瞬間に、キアラはいつも、甘い声を上げる。


 もう、六回目だ。
 さすがに今は、これ以上は無理だろう、と思いながら、ヒヴェルディアは髪をかきあげて、こっそりと息を吐いた。


 とろぉ…とキアラの可愛らしいあなから、ヒヴェルディアの放ったものが零れてくる。
 その間も、キアラのそこはひくひくとし、身体がびくびくとしていて、可愛いと思う。

 ヒヴェルディアが、キアラの脚の間をそっと拭ってやっていると、キアラはそろりと身体を起こした。
 そして、とろんとした表情で、くんくんと鼻を動かし始める。


「…ヒー様、いい匂いします…」
「え?」
 四つん這いになってキアラは、くんくんとシーツの匂いを嗅ぐようにしながら、ヒヴェルディアに近づいてくる。
 そして、ヒヴェルディアの股間に顔を埋めようとするものだから、ヒヴェルディアは慌てた。
「ぇ。 あ、ちょ、キアラ、やめなさい」


「だって、いい匂いします…。 美味しそうです…」
 花に吸い寄せられる蝶のように、キアラはヒヴェルディアの股間に吸い寄せられているのだ。


 しかも、ヒヴェルディアのナニを、美味しそうだと言っているのだろう。
 ヒヴェルディアは、股間にぐいぐいと近づいてくるキアラの頭を、手で遠ざけようとしながら、苦笑いした。
「美味しくないよ、きっと」


 だが、キアラは納得しなかったらしい。
「でも、いい匂いです。 それに、ヒー様、前に、キアラの舌で舐められたら気持ちよさそう、って言いました」


 こんなにいい匂いなのだから、絶対に美味しいはずだ、とキアラは信じているようだ。
 ヒヴェルディアとしては、石鹸がどれだけいい匂いだとしても、美味しくはないだろうということなのだが、キアラは、実際に口にしてみるまで、納得しないだろう。


 それから、確かに以前ヒヴェルディアは、キアラの舌で舐められたら気持ちよさそうだと発言したことを思い出した。
 興味がわいて、むくむくと大きくなってしまったのだ。


 ヒヴェルディアの、キアラの頭を押さえる手から力が抜けたのを、キアラは見逃さなかったらしい。
 ヒヴェルディアのものを、キアラはぱくりと口に含んだ。
 そして、ちゅうちゅうと吸うようにしながら、薄くて、やわらかい舌先でヒヴェルディアの先端を愛撫するように舐める。


「ぁ、そんな、ぅ、」
 ちら、とキアラはヒヴェルディアを見上げつつ、ヒヴェルディアのものを吸ったり舐めたりしていたが、気が済んだのだろう。
 ヒヴェルディアのものを吸うようにしながら、そっと顔を離した。
 もう、つまいと思っていたのだが、キアラに吸われて舐められてして、また臨戦態勢になりつつある己の性が正直にくい。


 そこで、ヒヴェルディアは、ヒヴェルディアのものから唇を離したキアラが微妙な顔をしているのに気づいた。
 キアラの喉元を擽りながら問いかける。
「…美味しかった?」


 しばし、間があったが、キアラはふるふると首を横に振った。
 キアラの顔は、あんなに美味しそうな匂いなのに、どうして美味しくないんだろう、と不満げだ。
 それが可愛くて、ヒヴェルディアは微笑む。
 そして、キアラの顔を覗き込むように姿勢を低くしてキアラに口づけた。


 キアラが舌を差し出してくるので、ヒヴェルディアはキアラの舌に舌を絡める。
 自分のものの味が、キアラの舌から伝わってきた。
 自分のものを口にするのは初めてだが…。


「…美味しいものではないね」
 思わず、そんな風に笑ってしまった。


 そんな風に、口づけを繰り返していたのだが、キアラの手がふとヒヴェルディアの猛りに触れるものだから、ビクリとする。
「…キアラ」
 あまり煽らないでくれ、と言おうとしたのだが、キアラは首を揺らす。
「…ヒー様、もう一回?」


 注意する前に、更に煽られてしまって、ヒヴェルディアのものはもう取り返しのつかない状態になってしまった。
 こうなってしまっては、正直、挿入いれたいし、キアラを気持ち良くしたいと思う。


 けれど、もう、七回目になるのだ。


「…キアラ、つらくない?」
 キアラの身体は、大丈夫だろうか、とヒヴェルディアは心配になる。


 キアラは、人猫族で、身体能力的には並の男よりも優れているのだろうが、それでも女性で、小柄なのだ。
 大好きなキアラとできるだけ長くいちゃいちゃらぶらぶしていたいと思うが、ヒヴェルディアはキアラを抱き潰したいわけではない。
 本当に大丈夫なのだろうか、と考えるヒヴェルディアの前で、キアラはにこっと笑った。
「大好きですもの、嬉しいですよ」


 その笑顔と言葉の威力はすさまじいもので、ヒヴェルディアの理性など容易く吹き飛ばされてしまったのである。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました

加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

処理中です...