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【2】猫ではないキアラの新生活
18.器の中から零れる**
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今の、人猫族のキアラが、ヒヴェルディアをどのように見ているかは正直、わからない。
だが、猫の心理学的な本を読んだときに、書いてあった一説に、こんなものがある。
猫が、飼い主の目をじっと見つめて目を逸らさないのは、「こいつには勝てる」と思っているから、らしい。
そのときのヒヴェルディアは、思わず吹き出したが、不快な気持ちにはならなかったし、怒りもしなかった。
ただただ、その通りだと思ったし、猫は飼い主をよく理解していると、関心さえしたほどだ。
ヒヴェルディアは猫のキアラが可愛くて、キアラがすることは何でも許せたし、キアラの望むことなら何でも叶えてきた。
猫のキアラはヒヴェルディアのことを、深層心理の中では【衣食住を与えてくれる便利な存在】、くらいに考えていたのではないだろうか。
そういう意味で、猫のキアラはヒヴェルディアが好きだったのだと思う。
ヒヴェルディアは自身を、キアラの飼い主としっかり理解していたが、それと同時にキアラの奴隷でもあると自覚していた。
だが、キアラが人猫族であるとわかった今、ヒヴェルディアはキアラの飼い主になりたいとも、奴隷になりたいとも思わない。
対等な関係でいたいのだ。
そのことを、過去ヒヴェルディアの愛猫であり、今は愛しい女性となったキアラにも、理解してほしい。
硬くなり、膨らんだ股間をキアラの股間に、ぐりぐりと押し付けていると、キアラがふるふると首を横に振る。
「らめ、らめ、れす…。 こうび、は」
マタタビで、多少理性が緩んでも、そこのところの意識はしっかりしているらしい。
それが、いいことなのか、悪いことなのか…。
そんなことを考えた自分に苦笑しつつ、ヒヴェルディアは股間を押し付けたまま少しだけ上にずらす。
腰を引いて、隙間を与えたら、すかさずキアラの尻尾がガードに入りそうな予感がしたからだ。
今、ヒヴェルディアの猛ったものはパジャマ越しにキアラの秘所にどっしりと乗っているような状態だ。
パジャマと下着のゴムの部分に指を掛けてぐいと引き下げれば、天を衝くように立ち上がった己が姿を現す。
ひゅっとキアラが息を呑み、目を見張ったから、ヒヴェルディアは意図して、甘く優しく微笑む。
「うん、大丈夫。 まだ、しない。 でも、キアラのここに擦りつけて、気持ちよくなってもいいだろう? 絶対ナカにはいれないから」
身体をずらして、キアラの秘裂に沿って己のものを擦りつけて動かす。
潮を吹かせるまでとろとろに解したそこは、キアラの零す蜜で濡れたままだ。
何なら、生身のヒヴェルディアを擦りつける度に、新たに蜜が零れるといってもいいだろう。
ぬるぬると滑りがよく、触れあうキアラの粘膜が吸いついてきて、熱くて、蕩けそうに気持ちがいい。
押し付ける程度にしているそれを、ぐいぐいと擦りたてて、キアラをもっともっと気持ちよくしたい。
夢中にさせたい。
気持ちよくしたいし、気持ちよくなりたい。
押し付けた己から、キアラの熱も、ヒヴェルディアを欲して零れる蜜も、ひくひくと動いているのもわかるのに、キアラは応答しない。
あんなに頬を染めて、目を潤ませて、眉を下げて、唇を薄く開いて呼吸を乱しているというのに。
だから、ヒヴェルディアは少し意地の悪い駆け引きをすることにする。
「ねぇ、キアラ、いや? いやならしないよ」
そう告げて、腰を引こうとする。
正確には、腰を少し引いた。
ヒヴェルディアのものがキアラの秘裂から離れる際に、透明な糸が引いたのに、目を細める。
それが、キアラの零す蜜なのか、ヒヴェルディアの先端から溢れるものなのかの判別はつかない。
もしかすると、お互いが混ざったものかもしれない。
そうならばいい、とさえ思う。
ヒヴェルディアのそれと、キアラの蜜が混ざり合う、なんて、本来ヒヴェルディアのものがキアラの体内に収められなければ、ないことなのだから。
この、互いが混ざり合った体液が途切れるところまで、腰を引いてみようか。
そう考えていると、キアラが音を上げた。
「や、れす…、しますぅ…」
ぎゅっと目を瞑って、シーツに顔を隠すように目を背けるキアラが可愛い。
ヒヴェルディアは唇で弧の形を描き、再びキアラの秘裂に自身を押し当てて擦り付け始める。
キアラの体内に穿つイメージで、腰を遣うと、ちゅっくちゅっ、と耳に淫猥な音が届いて、更に性感が高まる。
それは、ヒヴェルディアだけではないはずだ。
「キスしてるみたいな、えっちな音、するね。 すごい、これだけで、気持ちいい」
「ごしゅじんさまの、あつい、れす…」
とろん、と酔ったような顔をしたキアラがそんなことを口にするから、ヒヴェルディアは微笑む。
「キアラも、熱いね。 それから、とろとろで…襞が、絡んできて気持ちいい」
中に入れなくても、こんなに気持ちいいなんて、中に入れたらどんなに気持ちいいのだろう。
想像しただけで、呼吸が乱れてきた。
手を伸ばして、キアラの可愛い胸の先に触れると、キアラが甘い声を上げる。
「ぁ、にゃ、ぅ」
「ん? 何? どうしたの?」
気持ちいい、と口にしてくれたら嬉しいな、程度の気持ちで尋ねたのだが、キアラからは全く違う言葉が返ってくる。
「らめ、らめ、れすっ…」
感じ切った声と表情で、びく、びく、と震えながら言われても、全く説得力がない。
それどころか、いきそうならばそれを我慢する必要なんてどこにもない。
「ん? いきそう? いっていいよ」
ヒヴェルディアが先ほどよりも速く腰を遣い、擦りたてると、キアラが甘く啼いた。
「にゃ、にゃ、れる、れまひゅっ…」
「ぇっ…」
想定外の事態に、ヒヴェルディアは目を見張る。
目を見張りつつも、前後運動を止めなかった自分を褒め称えてもいいと思った。
ヒヴェルディアが腰を動かすたびに、キアラのそこからは、ぷしゃ、ぷしゃ、と雫が飛び散る。
擦るだけで潮吹き、なんて、ヒヴェルディアにとっては嬉しい誤算以外の何物でもない。
「あ、本当だ、すごいね。 擦るたび、出てくる…」
「にゃ、あ、や、れひゅ、やぁっ…、しんじゃい、まひゅっ…」
顔を真っ赤にしたキアラが、涙声で訴えるので、あまり意地悪をするのも可哀想だとは思う。
思うけれど、ヒヴェルディアはまだ、達していない。
だから、無理と酷を承知で、告げる。
「ん、あと少し、だから、我慢、して。 一緒に気持ちよくなろう?」
だが、猫の心理学的な本を読んだときに、書いてあった一説に、こんなものがある。
猫が、飼い主の目をじっと見つめて目を逸らさないのは、「こいつには勝てる」と思っているから、らしい。
そのときのヒヴェルディアは、思わず吹き出したが、不快な気持ちにはならなかったし、怒りもしなかった。
ただただ、その通りだと思ったし、猫は飼い主をよく理解していると、関心さえしたほどだ。
ヒヴェルディアは猫のキアラが可愛くて、キアラがすることは何でも許せたし、キアラの望むことなら何でも叶えてきた。
猫のキアラはヒヴェルディアのことを、深層心理の中では【衣食住を与えてくれる便利な存在】、くらいに考えていたのではないだろうか。
そういう意味で、猫のキアラはヒヴェルディアが好きだったのだと思う。
ヒヴェルディアは自身を、キアラの飼い主としっかり理解していたが、それと同時にキアラの奴隷でもあると自覚していた。
だが、キアラが人猫族であるとわかった今、ヒヴェルディアはキアラの飼い主になりたいとも、奴隷になりたいとも思わない。
対等な関係でいたいのだ。
そのことを、過去ヒヴェルディアの愛猫であり、今は愛しい女性となったキアラにも、理解してほしい。
硬くなり、膨らんだ股間をキアラの股間に、ぐりぐりと押し付けていると、キアラがふるふると首を横に振る。
「らめ、らめ、れす…。 こうび、は」
マタタビで、多少理性が緩んでも、そこのところの意識はしっかりしているらしい。
それが、いいことなのか、悪いことなのか…。
そんなことを考えた自分に苦笑しつつ、ヒヴェルディアは股間を押し付けたまま少しだけ上にずらす。
腰を引いて、隙間を与えたら、すかさずキアラの尻尾がガードに入りそうな予感がしたからだ。
今、ヒヴェルディアの猛ったものはパジャマ越しにキアラの秘所にどっしりと乗っているような状態だ。
パジャマと下着のゴムの部分に指を掛けてぐいと引き下げれば、天を衝くように立ち上がった己が姿を現す。
ひゅっとキアラが息を呑み、目を見張ったから、ヒヴェルディアは意図して、甘く優しく微笑む。
「うん、大丈夫。 まだ、しない。 でも、キアラのここに擦りつけて、気持ちよくなってもいいだろう? 絶対ナカにはいれないから」
身体をずらして、キアラの秘裂に沿って己のものを擦りつけて動かす。
潮を吹かせるまでとろとろに解したそこは、キアラの零す蜜で濡れたままだ。
何なら、生身のヒヴェルディアを擦りつける度に、新たに蜜が零れるといってもいいだろう。
ぬるぬると滑りがよく、触れあうキアラの粘膜が吸いついてきて、熱くて、蕩けそうに気持ちがいい。
押し付ける程度にしているそれを、ぐいぐいと擦りたてて、キアラをもっともっと気持ちよくしたい。
夢中にさせたい。
気持ちよくしたいし、気持ちよくなりたい。
押し付けた己から、キアラの熱も、ヒヴェルディアを欲して零れる蜜も、ひくひくと動いているのもわかるのに、キアラは応答しない。
あんなに頬を染めて、目を潤ませて、眉を下げて、唇を薄く開いて呼吸を乱しているというのに。
だから、ヒヴェルディアは少し意地の悪い駆け引きをすることにする。
「ねぇ、キアラ、いや? いやならしないよ」
そう告げて、腰を引こうとする。
正確には、腰を少し引いた。
ヒヴェルディアのものがキアラの秘裂から離れる際に、透明な糸が引いたのに、目を細める。
それが、キアラの零す蜜なのか、ヒヴェルディアの先端から溢れるものなのかの判別はつかない。
もしかすると、お互いが混ざったものかもしれない。
そうならばいい、とさえ思う。
ヒヴェルディアのそれと、キアラの蜜が混ざり合う、なんて、本来ヒヴェルディアのものがキアラの体内に収められなければ、ないことなのだから。
この、互いが混ざり合った体液が途切れるところまで、腰を引いてみようか。
そう考えていると、キアラが音を上げた。
「や、れす…、しますぅ…」
ぎゅっと目を瞑って、シーツに顔を隠すように目を背けるキアラが可愛い。
ヒヴェルディアは唇で弧の形を描き、再びキアラの秘裂に自身を押し当てて擦り付け始める。
キアラの体内に穿つイメージで、腰を遣うと、ちゅっくちゅっ、と耳に淫猥な音が届いて、更に性感が高まる。
それは、ヒヴェルディアだけではないはずだ。
「キスしてるみたいな、えっちな音、するね。 すごい、これだけで、気持ちいい」
「ごしゅじんさまの、あつい、れす…」
とろん、と酔ったような顔をしたキアラがそんなことを口にするから、ヒヴェルディアは微笑む。
「キアラも、熱いね。 それから、とろとろで…襞が、絡んできて気持ちいい」
中に入れなくても、こんなに気持ちいいなんて、中に入れたらどんなに気持ちいいのだろう。
想像しただけで、呼吸が乱れてきた。
手を伸ばして、キアラの可愛い胸の先に触れると、キアラが甘い声を上げる。
「ぁ、にゃ、ぅ」
「ん? 何? どうしたの?」
気持ちいい、と口にしてくれたら嬉しいな、程度の気持ちで尋ねたのだが、キアラからは全く違う言葉が返ってくる。
「らめ、らめ、れすっ…」
感じ切った声と表情で、びく、びく、と震えながら言われても、全く説得力がない。
それどころか、いきそうならばそれを我慢する必要なんてどこにもない。
「ん? いきそう? いっていいよ」
ヒヴェルディアが先ほどよりも速く腰を遣い、擦りたてると、キアラが甘く啼いた。
「にゃ、にゃ、れる、れまひゅっ…」
「ぇっ…」
想定外の事態に、ヒヴェルディアは目を見張る。
目を見張りつつも、前後運動を止めなかった自分を褒め称えてもいいと思った。
ヒヴェルディアが腰を動かすたびに、キアラのそこからは、ぷしゃ、ぷしゃ、と雫が飛び散る。
擦るだけで潮吹き、なんて、ヒヴェルディアにとっては嬉しい誤算以外の何物でもない。
「あ、本当だ、すごいね。 擦るたび、出てくる…」
「にゃ、あ、や、れひゅ、やぁっ…、しんじゃい、まひゅっ…」
顔を真っ赤にしたキアラが、涙声で訴えるので、あまり意地悪をするのも可哀想だとは思う。
思うけれど、ヒヴェルディアはまだ、達していない。
だから、無理と酷を承知で、告げる。
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