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紅の獅子は白き花を抱く
白き花
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「っ…ジオっ…」
そわそわと落ち着かない気持ちを抱えて、玄関でジオークを待っていたリシェーナだったが、開いた扉といつもと変わらないジオークの姿に安堵して声を上げた。
対するジオークは、きょとんとした顔でリシェーナの頬に触れる。
「リシェ? こんなとこで何してんの? だめじゃん。 こんなに冷えてる」
「…待ってたの、けがしてない?」
リシェーナが問うと、ジオークの目が丸くなった。
「…なんで?」
この、疑問返しにリシェーナは、何かがあったのだという確証を強くする。
その先をリシェーナが追及するより早く、やはり心配顔のばあやが、一歩前に出た。
「医師がいらっしゃってそんなことを仰っていたのですよ」
「あぶないこと、したって。 強いひとと戦ったって」
それをジョーから聞いたとき、リシェーナの頭に真っ先に浮かんだのは、昨日のジオークの発言と、様子だった。
ジオークは、やっぱりお仕事で何か悩んでいたのだろう。
もっと、詳しく話を聞いておけばよかった、とリシェーナは後悔したのだ。
「ジョーかぁ…」
どこか苦々しく呟いたジオークだったが、リシェーナが顔を上げるときにはいつもの笑顔で、リシェーナの瞼にキスをくれる。
「もう解決したから大丈夫だよ」
「っ」
ばあやも見ているのに、とリシェーナが赤くなってばあやを見ると、ばあやはにこにこと微笑んでいて、なぜかまたそれがとても恥ずかしい。
「旦那様に何事もなかったなら結構です。 ばあやはもう帰りますわね、おやすみなさいませ」
「ばあや、ありがとね。 おやすみ」
「ばあや、おやすみなさい」
ぱたんと扉が閉まれば、ジオークは施錠をする。
ふたりきりになると、ジオークがリシェーナに微笑んだ。
「リシェ、いいものあげる」
「いいもの?」
リシェーナはジオークの顔を見上げて、何度か瞬きを繰り返す。
そのリシェーナの顔の前に、差し出されたもの。
「あ…」
それは、真っ白な花が幾つか付いた枝だった。
母が好きで、父が好んだ、花。
リシェーナは驚きつつも、それを受け取った。
「ありがとう。 今の時期、珍しい」
「いつも行く花売りが、輸入花の中に混ざってたってくれたんだ。 リシェも、好きだって言ってたでしょ?」
「…うん」
ジオークは、リシェーナの些細な言葉も、些細な行動も、覚えていてくれる。
それが嬉しくて、リシェーナは微笑み、その花の香りを吸い込む。
ふわりと甘くて華やかで、上品な香りに顔が綻んだときだ。
「!?」
視界からジオークが消えたと思ったら、膝裏に手を差し込まれて抱き上げられた。
ジオークがリシェーナを落とすとは思わない。
リシェーナのことを軽いとも言わないけれど、重いとも言わないでくれるジオークだが、その辺のことはやはり気になって、リシェーナはジオークの首に腕を回す。
これで、少しでもジオークの負担がなくなればいいのだけれど。
とんとんと一定のリズムで階段を上がりながら、ジオークはリシェーナに微笑む。
「とりあえず、お風呂使いな? 身体大事にしなきゃだめだよ」
ジオークが、リシェーナの身体を心配して言ってくれているのはわかる。
リシェーナの家系が、あまり身体が丈夫でないことを知るジオークは、リシェーナに対してかなり過保護だ。
その気遣いが嬉しくて幸せでもあるのだが、今は少しだけ、むっとした。
ジオークばかりずるい、という風に、思考が働いたのだ。
「わたしだって、あなたの心配したい」
リシェーナがジオークに訴えると、丁度階段を上り終えたジオークは、そっとリシェーナを床に下ろした。
「ん? じゃあ、いっしょにお風呂入る?」
色っぽく微笑んで顔を覗き込んでくるジオークに、リシェーナは顔が熱を持つのを感じる。
この前一緒にお風呂に入って以来、恥ずかしくて一緒にお風呂に入れないのを知っていて、ジオークはリシェーナをからかっているのだ。
その証拠に、くすくすと笑いながら、ジオークの部屋へと歩き出し始めた。
だから、リシェーナは慌ててジオークを追う。 少し、むきになっていたかもしれない。
「ごまかさないで。 わたし、心配してるのよ」
「知ってるよ」
応じる声にも笑みが滲んでいるのがわかる。
自室に入っていくジオークに続けば、ジオークは制服の釦を外し始めているところだった。
釦を外しながら、視線だけをリシェーナに――正確には、リシェーナの手に握られた花へと向ける。
「それってなんていう花? 薔薇とか麝香撫子に似てるけど、木の枝についてるって珍しいよね」
ジオークの言葉に、リシェーナは面食らってしまった。
てっきり、ジオークはこの花の名前を知っているのだと思っていた。
だって、ジオークは父の墓前にいつだって父の好んだその花を供えてくれていたから。
形状や色彩だけで判別していたというのなら、彼はきっと記憶力と認識能力に優れているのだろう。
「アザレアっていうの。 色も、白だけじゃない。 色んな色があるの。 でも、わたしは一番、白が好き」
微笑んで、ジオークがくれた、白いアザレアを見つめる。
影がふと落ちてきて、リシェーナが視線を上げると、いつの間にか制服の上着を脱いだだけのジオークが、目の前にいた。
「うん、おれも。 白が一番、リシェのイメージに合ってる」
優しい微笑みを向けられて、リシェーナはまた、笑顔になる。
「母が好きな花だったの。 母が、亡くなる少し前に、父に渡した花」
リシェーナの言葉に、ジオークは何か引っかかったらしく、わずか首を揺らした。
「師の好きな花だったから渡したんじゃないの?」
ジオークの問いかけに、リシェーナはジオークが何に引っかかったのか理解する。
リシェーナがアザレアについて、【母が好きな花】だと言ったからだろう。
「違うの。 花言葉」
「花言葉?」
リシェーナの発した言葉を繰り返すジオークに、リシェーナは頷く。
「アザレアの花言葉。 白のアザレアの花言葉は、【あなたに愛されて、幸せ】。 きっと、母が、父に伝えたかった気持ち。 だから、父も、その花が好きになったの」
病床に就いた母に、父が贈り続けた花。
父は、それが母の好きな花だったから、それを贈っていたのだけれど、花瓶に挿してあったその花を、母は死の間際に父に渡した。 「わたしのことよ」と言って。
母も、父も、その花自体ではなく、その花の花言葉を…その花に託された想いを、好んだ。
大切にした。
「…だから、わたしも、この花が好き。 あなたに愛してもらえて、幸せだから」
少し、照れくさいけれど、嬉しくて、幸せだ。
ジオークと一緒にいられること、ジオークに、愛してもらえること。
ジオークの両腕がゆっくりとリシェーナの方に伸びてきたが、リシェーナに触れる直前で止まった。
そして、そろそろと引っ込められる。
「あなた?」
それはどういう意味を持つ行動なのだろう、と考えていると、ジオークが細く息を吐く。
「ああ、ごめん…。 ちょっと今、葛藤してた。 その花、なんか師に見られてるみたいで落ち着かないっていうか」
ジオークにとっての師は、リシェーナの父だ。 父に見られているみたいで落ち着かない、と言われて、リシェーナも考えた。 本当は、寝室に飾ろうかと思っていたが、玄関、もしくはリビングあたりに飾った方がいいかもしれない。
そわそわと落ち着かない気持ちを抱えて、玄関でジオークを待っていたリシェーナだったが、開いた扉といつもと変わらないジオークの姿に安堵して声を上げた。
対するジオークは、きょとんとした顔でリシェーナの頬に触れる。
「リシェ? こんなとこで何してんの? だめじゃん。 こんなに冷えてる」
「…待ってたの、けがしてない?」
リシェーナが問うと、ジオークの目が丸くなった。
「…なんで?」
この、疑問返しにリシェーナは、何かがあったのだという確証を強くする。
その先をリシェーナが追及するより早く、やはり心配顔のばあやが、一歩前に出た。
「医師がいらっしゃってそんなことを仰っていたのですよ」
「あぶないこと、したって。 強いひとと戦ったって」
それをジョーから聞いたとき、リシェーナの頭に真っ先に浮かんだのは、昨日のジオークの発言と、様子だった。
ジオークは、やっぱりお仕事で何か悩んでいたのだろう。
もっと、詳しく話を聞いておけばよかった、とリシェーナは後悔したのだ。
「ジョーかぁ…」
どこか苦々しく呟いたジオークだったが、リシェーナが顔を上げるときにはいつもの笑顔で、リシェーナの瞼にキスをくれる。
「もう解決したから大丈夫だよ」
「っ」
ばあやも見ているのに、とリシェーナが赤くなってばあやを見ると、ばあやはにこにこと微笑んでいて、なぜかまたそれがとても恥ずかしい。
「旦那様に何事もなかったなら結構です。 ばあやはもう帰りますわね、おやすみなさいませ」
「ばあや、ありがとね。 おやすみ」
「ばあや、おやすみなさい」
ぱたんと扉が閉まれば、ジオークは施錠をする。
ふたりきりになると、ジオークがリシェーナに微笑んだ。
「リシェ、いいものあげる」
「いいもの?」
リシェーナはジオークの顔を見上げて、何度か瞬きを繰り返す。
そのリシェーナの顔の前に、差し出されたもの。
「あ…」
それは、真っ白な花が幾つか付いた枝だった。
母が好きで、父が好んだ、花。
リシェーナは驚きつつも、それを受け取った。
「ありがとう。 今の時期、珍しい」
「いつも行く花売りが、輸入花の中に混ざってたってくれたんだ。 リシェも、好きだって言ってたでしょ?」
「…うん」
ジオークは、リシェーナの些細な言葉も、些細な行動も、覚えていてくれる。
それが嬉しくて、リシェーナは微笑み、その花の香りを吸い込む。
ふわりと甘くて華やかで、上品な香りに顔が綻んだときだ。
「!?」
視界からジオークが消えたと思ったら、膝裏に手を差し込まれて抱き上げられた。
ジオークがリシェーナを落とすとは思わない。
リシェーナのことを軽いとも言わないけれど、重いとも言わないでくれるジオークだが、その辺のことはやはり気になって、リシェーナはジオークの首に腕を回す。
これで、少しでもジオークの負担がなくなればいいのだけれど。
とんとんと一定のリズムで階段を上がりながら、ジオークはリシェーナに微笑む。
「とりあえず、お風呂使いな? 身体大事にしなきゃだめだよ」
ジオークが、リシェーナの身体を心配して言ってくれているのはわかる。
リシェーナの家系が、あまり身体が丈夫でないことを知るジオークは、リシェーナに対してかなり過保護だ。
その気遣いが嬉しくて幸せでもあるのだが、今は少しだけ、むっとした。
ジオークばかりずるい、という風に、思考が働いたのだ。
「わたしだって、あなたの心配したい」
リシェーナがジオークに訴えると、丁度階段を上り終えたジオークは、そっとリシェーナを床に下ろした。
「ん? じゃあ、いっしょにお風呂入る?」
色っぽく微笑んで顔を覗き込んでくるジオークに、リシェーナは顔が熱を持つのを感じる。
この前一緒にお風呂に入って以来、恥ずかしくて一緒にお風呂に入れないのを知っていて、ジオークはリシェーナをからかっているのだ。
その証拠に、くすくすと笑いながら、ジオークの部屋へと歩き出し始めた。
だから、リシェーナは慌ててジオークを追う。 少し、むきになっていたかもしれない。
「ごまかさないで。 わたし、心配してるのよ」
「知ってるよ」
応じる声にも笑みが滲んでいるのがわかる。
自室に入っていくジオークに続けば、ジオークは制服の釦を外し始めているところだった。
釦を外しながら、視線だけをリシェーナに――正確には、リシェーナの手に握られた花へと向ける。
「それってなんていう花? 薔薇とか麝香撫子に似てるけど、木の枝についてるって珍しいよね」
ジオークの言葉に、リシェーナは面食らってしまった。
てっきり、ジオークはこの花の名前を知っているのだと思っていた。
だって、ジオークは父の墓前にいつだって父の好んだその花を供えてくれていたから。
形状や色彩だけで判別していたというのなら、彼はきっと記憶力と認識能力に優れているのだろう。
「アザレアっていうの。 色も、白だけじゃない。 色んな色があるの。 でも、わたしは一番、白が好き」
微笑んで、ジオークがくれた、白いアザレアを見つめる。
影がふと落ちてきて、リシェーナが視線を上げると、いつの間にか制服の上着を脱いだだけのジオークが、目の前にいた。
「うん、おれも。 白が一番、リシェのイメージに合ってる」
優しい微笑みを向けられて、リシェーナはまた、笑顔になる。
「母が好きな花だったの。 母が、亡くなる少し前に、父に渡した花」
リシェーナの言葉に、ジオークは何か引っかかったらしく、わずか首を揺らした。
「師の好きな花だったから渡したんじゃないの?」
ジオークの問いかけに、リシェーナはジオークが何に引っかかったのか理解する。
リシェーナがアザレアについて、【母が好きな花】だと言ったからだろう。
「違うの。 花言葉」
「花言葉?」
リシェーナの発した言葉を繰り返すジオークに、リシェーナは頷く。
「アザレアの花言葉。 白のアザレアの花言葉は、【あなたに愛されて、幸せ】。 きっと、母が、父に伝えたかった気持ち。 だから、父も、その花が好きになったの」
病床に就いた母に、父が贈り続けた花。
父は、それが母の好きな花だったから、それを贈っていたのだけれど、花瓶に挿してあったその花を、母は死の間際に父に渡した。 「わたしのことよ」と言って。
母も、父も、その花自体ではなく、その花の花言葉を…その花に託された想いを、好んだ。
大切にした。
「…だから、わたしも、この花が好き。 あなたに愛してもらえて、幸せだから」
少し、照れくさいけれど、嬉しくて、幸せだ。
ジオークと一緒にいられること、ジオークに、愛してもらえること。
ジオークの両腕がゆっくりとリシェーナの方に伸びてきたが、リシェーナに触れる直前で止まった。
そして、そろそろと引っ込められる。
「あなた?」
それはどういう意味を持つ行動なのだろう、と考えていると、ジオークが細く息を吐く。
「ああ、ごめん…。 ちょっと今、葛藤してた。 その花、なんか師に見られてるみたいで落ち着かないっていうか」
ジオークにとっての師は、リシェーナの父だ。 父に見られているみたいで落ち着かない、と言われて、リシェーナも考えた。 本当は、寝室に飾ろうかと思っていたが、玄関、もしくはリビングあたりに飾った方がいいかもしれない。
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