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紅の獅子は白き花を抱く
ジョーの講義の結果
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いつになく言葉少ないジオークの後をついて行けば、夫婦の寝室に辿り着いた。
ジオークは、サイドテーブルの上にバナナを置く。
ジオークは、眠くて機嫌が悪いのかもしれない。
そう考えたリシェーナは、そっとジオークの制服の上着に触れる。
「着たまま寝ると、疲れ、残る」
先程までの機嫌の悪そうな空気はどこに行ったのか、ジオークは驚いた表情になる。
機嫌が悪いと思ったのは、リシェーナの勘違いだったのかもしれない。
そんな期待を抱きそうになったのだが、またジオークは真顔に近い静かな表情になってしまった。
「寝室で男の服を脱がせるなんて、誘ってるようなものだよ」
「…さそってる?」
リシェーナは問い返すが、ジオークの返答はない。
誘う、というのは、相手に一緒に行動するように勧めるようなことではなかったか。
確かに、リシェーナはジオークに上着を脱ぐように誘っている。
だからリシェーナは、微笑んで、頷いた。
「うん、誘ってる。 だから、脱いで」
リシェーナがもう一度、ジオークの上着をつんと引くと、ジオークは目を見張った。
かと思えば、ぐっと唇を引き結び、天を仰いで目元を左手で覆う。
何をしているのだろう。
不思議に思いながらリシェーナがジオークを見つめていると、目を手で隠したジオークの口元だけが緩んだ。 ように見えた。
「…あなた?」
心配になってリシェーナがジオークのことを呼ぶと、ジオークの目から手が外れる。
ジオークの綺麗な石榴石の瞳に、リシェーナが映っているのがわかる。 全く違う色なのに、なぜか彼の瞳は水盤のように見えた。
「知りたいの?」
その瞳に吸い込まれそうな錯覚に陥っていたために、反応が遅れた。
「え?」
ぱちぱちと、目を瞬かせる。
ジオークは、何を知りたいの? と聞いたのか。
真っ直ぐにリシェーナの目を見つめるジオークの目は、揺れないし、逸れない。
「おれの、気持ちいいところ」
脳が、ジオークの言葉を理解すると同時に、顔面に熱が集中するのがわかった。
顔だけでなく、全身が熱を持つような感じがする。
見なかったことにしてくれてもいいのに。
蒸し返さなくてもいいのに。
真っ赤になっているだろう顔をジオークに見られたくなくて、リシェーナは顔をわずか伏せる。
「だって、あなたは、たくさん女性を知ってる」
唇からは、言い訳のような言葉が漏れた。
だが、それではジオークに何も伝わらないことに気づいて、リシェーナは顔を上げる。
リシェーナが何を思って、ジョーに教えを請うていたか。
「…あなたは素敵。 わたし、何も知らないし、不安なの」
「…うん」
どうしてだろう。
そこでジオークは、いつものジオークに戻って優しい表情を浮かべる。
「でもね、リシェ」
優しくリシェーナの名前を呼んだジオークは、そっと首を傾けて、リシェーナの目を覗き込む。
「おれ、静物にだって妬くからね?」
「え?」
せいぶつ、という耳慣れない単語にリシェーナが戸惑っていると、ジオークの視線がさっとサイドテーブルに走った。 鋭い視線が向けられた先には、無造作に置かれたバナナがある。
「静物だって、リシェにされてたら妬く」
再び、リシェーナに戻ってきたジオークの視線は、笑えないくらいに本気だった。
まるで、浮気現場を目撃したような反応のジオークに、気圧されるよりも先にリシェーナはむっとした。
「…わたしだって、妬くもの」
真っ直ぐにジオークを見ることができないくせに、唇からは不満が零れて止められない。
「あなたが、ほかの女の子と楽しそうにしてたら、妬く」
嫌だった、けれど。
ジオークを困らせると思って、言わなかった。
ジオークの恥にならないようにと、精一杯振る舞ったつもりだ。
「…心、醜い。 けど、嫌」
自分で口にした言葉で、リシェーナは気づく。 何が嫌だったか。
心が醜い自分が嫌。
少しのことで不安になる自分が嫌。
つきつめればそれは、あんなに大切にしてくれるジオークを完全に信じられない、弱い自分が嫌だったのだ。
ジオークは、あのひととは違うのに、「もしかしたら」「いつか」「リシェーナがいらなくなるかもしれない」。
そんなふうに考えてしまう、自分が嫌だ。
ぎゅう、と胸の辺りが苦しくなったときだ。
自分の身体が、自分とは別の体温に包まれた。
自分とは別の体温なのに、そこにあることに違和感のない、心地の良いぬくもりを、リシェーナは知っている。 耳元で、そのひとの声が揺れた。
「うん、ごめんね。 嫌な思い、させた。 …ごめん」
ジオークの優しい声に、また胸がぎゅうと苦しくなる。
「…わたしも、ごめんなさい」
ジオークは、いつもこうだ。
彼はリシェーナよりも大人で、甘えるリシェーナを甘やかしてくれる。
自分が悪くなくても、リシェーナよりも先に謝ってくれるのだ。
だから、リシェーナも彼に謝ることが出来るのだと思う。
ジオークがリシェーナに嫌な思いをさせたと思うのなら、リシェーナだってジオークに嫌な思いをさせた。
リシェーナは抱きしめてくれるジオークの背に、そろり、と腕を回して手を添えて、彼の鎖骨の辺りに頬を寄せる。
「あなたの気持ちいいところは、最初からあなたに聞くのだった」
言った瞬間、ぴく、とジオークの身体が反応し、強張った気がした。
リシェーナは不思議に思って顔を上げる。
「あなた?」
ジオークは、リシェーナの少ない語彙力では上手く言い表すことのできないような微妙な表情をしていた。
困っているようで完全に困ってはいない。
喜んでいるけれど、喜びを完全に表してはいない。
強いて言うなら、困惑しているような顔、だろうか。
じっと見つめるリシェーナの前で、ジオークは一度唇を開きかけ、閉じる。
一度逸らした目がもう一度リシェーナに戻ってきた。
心なしか、その頬がうっすらと色づいている気がする。
瞳が熱っぽく見えるのは、彼の瞳が綺麗な石榴石だから、それだけではないだろう。
「おれの、してくれるの?」
ジオークの言葉が、リシェーナの上に落ちてくる。
一緒に暮らし始めて数ヶ月。
夫婦になってからは、ひと月ほど。
けれど、リシェーナはジオークのことをたくさん知りたいと思ったし、たくさん見てきた。
触れてきた。
だから、知っている。
リシェーナを大切にしすぎる彼は、リシェーナが嫌がる素振りを見せたり、躊躇ったりすると、引いてくれたり、冗談に変えてくれたりするひとだということを。
ジオークに喜んでもらいたい。
それは、リシェーナがジオークをすきだから思うこと。
リシェーナは、瞳を逸らさずに、微笑んだ。
「…うん、でも、わたし初めてだから、教えて」
「じゃあ、まずはお風呂に入ろうね」
ジオークは、綺麗な石榴石の瞳を細めて、嬉しそうに笑ってくれた。
リシェーナはその表情に嬉しくなる。
リシェーナが見たかった表情を、ジオークが見せてくれたから。
ジオークは、サイドテーブルの上にバナナを置く。
ジオークは、眠くて機嫌が悪いのかもしれない。
そう考えたリシェーナは、そっとジオークの制服の上着に触れる。
「着たまま寝ると、疲れ、残る」
先程までの機嫌の悪そうな空気はどこに行ったのか、ジオークは驚いた表情になる。
機嫌が悪いと思ったのは、リシェーナの勘違いだったのかもしれない。
そんな期待を抱きそうになったのだが、またジオークは真顔に近い静かな表情になってしまった。
「寝室で男の服を脱がせるなんて、誘ってるようなものだよ」
「…さそってる?」
リシェーナは問い返すが、ジオークの返答はない。
誘う、というのは、相手に一緒に行動するように勧めるようなことではなかったか。
確かに、リシェーナはジオークに上着を脱ぐように誘っている。
だからリシェーナは、微笑んで、頷いた。
「うん、誘ってる。 だから、脱いで」
リシェーナがもう一度、ジオークの上着をつんと引くと、ジオークは目を見張った。
かと思えば、ぐっと唇を引き結び、天を仰いで目元を左手で覆う。
何をしているのだろう。
不思議に思いながらリシェーナがジオークを見つめていると、目を手で隠したジオークの口元だけが緩んだ。 ように見えた。
「…あなた?」
心配になってリシェーナがジオークのことを呼ぶと、ジオークの目から手が外れる。
ジオークの綺麗な石榴石の瞳に、リシェーナが映っているのがわかる。 全く違う色なのに、なぜか彼の瞳は水盤のように見えた。
「知りたいの?」
その瞳に吸い込まれそうな錯覚に陥っていたために、反応が遅れた。
「え?」
ぱちぱちと、目を瞬かせる。
ジオークは、何を知りたいの? と聞いたのか。
真っ直ぐにリシェーナの目を見つめるジオークの目は、揺れないし、逸れない。
「おれの、気持ちいいところ」
脳が、ジオークの言葉を理解すると同時に、顔面に熱が集中するのがわかった。
顔だけでなく、全身が熱を持つような感じがする。
見なかったことにしてくれてもいいのに。
蒸し返さなくてもいいのに。
真っ赤になっているだろう顔をジオークに見られたくなくて、リシェーナは顔をわずか伏せる。
「だって、あなたは、たくさん女性を知ってる」
唇からは、言い訳のような言葉が漏れた。
だが、それではジオークに何も伝わらないことに気づいて、リシェーナは顔を上げる。
リシェーナが何を思って、ジョーに教えを請うていたか。
「…あなたは素敵。 わたし、何も知らないし、不安なの」
「…うん」
どうしてだろう。
そこでジオークは、いつものジオークに戻って優しい表情を浮かべる。
「でもね、リシェ」
優しくリシェーナの名前を呼んだジオークは、そっと首を傾けて、リシェーナの目を覗き込む。
「おれ、静物にだって妬くからね?」
「え?」
せいぶつ、という耳慣れない単語にリシェーナが戸惑っていると、ジオークの視線がさっとサイドテーブルに走った。 鋭い視線が向けられた先には、無造作に置かれたバナナがある。
「静物だって、リシェにされてたら妬く」
再び、リシェーナに戻ってきたジオークの視線は、笑えないくらいに本気だった。
まるで、浮気現場を目撃したような反応のジオークに、気圧されるよりも先にリシェーナはむっとした。
「…わたしだって、妬くもの」
真っ直ぐにジオークを見ることができないくせに、唇からは不満が零れて止められない。
「あなたが、ほかの女の子と楽しそうにしてたら、妬く」
嫌だった、けれど。
ジオークを困らせると思って、言わなかった。
ジオークの恥にならないようにと、精一杯振る舞ったつもりだ。
「…心、醜い。 けど、嫌」
自分で口にした言葉で、リシェーナは気づく。 何が嫌だったか。
心が醜い自分が嫌。
少しのことで不安になる自分が嫌。
つきつめればそれは、あんなに大切にしてくれるジオークを完全に信じられない、弱い自分が嫌だったのだ。
ジオークは、あのひととは違うのに、「もしかしたら」「いつか」「リシェーナがいらなくなるかもしれない」。
そんなふうに考えてしまう、自分が嫌だ。
ぎゅう、と胸の辺りが苦しくなったときだ。
自分の身体が、自分とは別の体温に包まれた。
自分とは別の体温なのに、そこにあることに違和感のない、心地の良いぬくもりを、リシェーナは知っている。 耳元で、そのひとの声が揺れた。
「うん、ごめんね。 嫌な思い、させた。 …ごめん」
ジオークの優しい声に、また胸がぎゅうと苦しくなる。
「…わたしも、ごめんなさい」
ジオークは、いつもこうだ。
彼はリシェーナよりも大人で、甘えるリシェーナを甘やかしてくれる。
自分が悪くなくても、リシェーナよりも先に謝ってくれるのだ。
だから、リシェーナも彼に謝ることが出来るのだと思う。
ジオークがリシェーナに嫌な思いをさせたと思うのなら、リシェーナだってジオークに嫌な思いをさせた。
リシェーナは抱きしめてくれるジオークの背に、そろり、と腕を回して手を添えて、彼の鎖骨の辺りに頬を寄せる。
「あなたの気持ちいいところは、最初からあなたに聞くのだった」
言った瞬間、ぴく、とジオークの身体が反応し、強張った気がした。
リシェーナは不思議に思って顔を上げる。
「あなた?」
ジオークは、リシェーナの少ない語彙力では上手く言い表すことのできないような微妙な表情をしていた。
困っているようで完全に困ってはいない。
喜んでいるけれど、喜びを完全に表してはいない。
強いて言うなら、困惑しているような顔、だろうか。
じっと見つめるリシェーナの前で、ジオークは一度唇を開きかけ、閉じる。
一度逸らした目がもう一度リシェーナに戻ってきた。
心なしか、その頬がうっすらと色づいている気がする。
瞳が熱っぽく見えるのは、彼の瞳が綺麗な石榴石だから、それだけではないだろう。
「おれの、してくれるの?」
ジオークの言葉が、リシェーナの上に落ちてくる。
一緒に暮らし始めて数ヶ月。
夫婦になってからは、ひと月ほど。
けれど、リシェーナはジオークのことをたくさん知りたいと思ったし、たくさん見てきた。
触れてきた。
だから、知っている。
リシェーナを大切にしすぎる彼は、リシェーナが嫌がる素振りを見せたり、躊躇ったりすると、引いてくれたり、冗談に変えてくれたりするひとだということを。
ジオークに喜んでもらいたい。
それは、リシェーナがジオークをすきだから思うこと。
リシェーナは、瞳を逸らさずに、微笑んだ。
「…うん、でも、わたし初めてだから、教えて」
「じゃあ、まずはお風呂に入ろうね」
ジオークは、綺麗な石榴石の瞳を細めて、嬉しそうに笑ってくれた。
リシェーナはその表情に嬉しくなる。
リシェーナが見たかった表情を、ジオークが見せてくれたから。
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