【R18】紅の獅子は白き花を抱く

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紅の騎士は白き花を抱く

17.じゃ、続けてい?*

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 彼が、女性の扱いに慣れているから、こんなに気持ちいいのだろうか。
 それとも、リシェーナが、彼に恋しているからだろうか。
「リシェ、可愛い…。 おれの指、気持ちいい?」
「ん、んっ…」
 後ろから、抱きしめながら耳元で甘く囁く声。
 指で、愛撫されているだけなのに、意識が飛びそうになる。 身体が、ひくついてしまう。

「あなた…」
 身体に上手に力が入らないのが、心許ない。
 気持ちいい、けれど、ふわふわとしてどこか現実味がないのが不安で、リシェーナはジオークの腕に縋り付く。
 そうすれば、ジオークはリシェーナの頭部にキスを降らせながら、秘裂を愛撫していた指の角度を変えた。
「怖くないよ。 柔らかくなってるから…、ほら、入ってく…」
「ぇ、ァっ…!」

 つぷ、と彼の指先が、リシェーナのなかに入れられて、リシェーナは思わず声を上げて軽く仰け反ってしまった。 その反応をどう捉えたのか、ジオークの指がぴたりと止まる。
「ごめん、痛い?」
 きっと、まだ、指の第一関節くらいまでしか、入っていない、けれど。
 碌な抵抗も見せずに――あるいは、歓んで彼の指を迎え入れた自分の身体に、驚いた。
 気持ちいい、と思ったことにも驚いたし、彼を迎え入れたその場所が、彼の指を咀嚼するように動くのにも、驚いている。

「ち、ちが。 その」
 今、考えたことをどう言葉にしていいのかわからずに、リシェーナが狼狽えていると、微笑む気配がした。
 ジオークの顔が見えないのが少し勿体ない気もするけれど、リシェーナを抱きしめるジオークの腕は優しいし、リシェーナを愛撫するジオークの指も優しい。 首筋や、耳、頬に触れる唇、這わされる舌でさえも。 だからリシェーナは、安心して預けられるし、委ねていられるのだと思う。

「…そっか。 じゃ、続けてい?」
 ジオークの問いに対する答えなんて、一つしかない。
 リシェーナが頷くと、ジオークの指は、慎重に、リシェーナのなかを確かめるようにしながら奥に進んでいく。
 リシェーナが痛くないようにと気遣ってくれているのはすぐにわかったし、リシェーナの気持ちいい場所を、理解ろうとしているのもわかった。

 どうしよう。
 こんなに、気持ちいいなんて。

 リシェーナのなかを愛撫するだけでなく、ジオークは、リシェーナの首筋や肩口、頭部にキスを降らせるのをやめない。
 気持ちいいのはもちろんのこと、愛されていることを感じれば身体が火照り、息が上がる。
 ジオークの腕に縋り付きながら、震えていたのだが、不意に触れられた場所に、リシェーナは声を震わせた。
「ぁ、あ。 ゃ…そこ」
「…ここ?」
 穏やかに問うジオークは、絶妙な加減で、そこを刺激する。

 気持ちよすぎるから、そこが嫌だと伝えたかったのに、優しいジオークの指に【嫌】が言えなかった。
 そうしようと思っているわけではないのに、ジオークの指を呑み込んでいる場所が収縮する。
 優しく動く、ジオークの指が、止まらない。


 何かが、来る、予感がする。


 それが、怖くて、リシェーナはジオークの腕に縋り付く腕に力を込めた。
「ぁ、なた、こわい」
「大丈夫だよ、怖くない。 深く、大きく、息を吸ってごらん?」
 宥めるように耳の下のあたりにキスをされて、リシェーナは涙ぐみながらもジオークの言葉に従って、大きく息を吸う。
 呼吸を繰り返しているのだが、なかなか苦しいのが和らがなくて、ふっと力を抜いたときだった。
 超えるか、超えないか、そんなぎりぎりのところで保たれていた何かが、限界を超えた。


「ゃ、ァっ…!」
 ぎゅうう、と固く目を瞑って、その嵐のような強烈な感覚をやり過ごす。
 びく、びく、と不自然に、お腹のあたりが跳ねるのを止められない。
 ジオークの指を、くちゅくちゅと吸い込もうとするような恥ずかしい水音も聞こえた。
 よくわからないけれど、お腹が跳ねるのに合わせて、リシェーナのなかも反応しているのかもしれない、と思った。

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