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紅の騎士は白き花を抱く
9.おれの覚悟を、知りもしないくせに。
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あのとき、もう少ししっかり、リシェーナの話を聞いておけば良かったと思う。
「知り合いに医務官がいてね。 たまたまなんだけど、師がかかりつけにしてた医師が、そいつの上司らしくてアスキス家のことを覚えてたよ」
一度、言葉を切ったジオークは、キュビスを真っ直ぐに見据えた。
「セリムの小さなお姫様は、林檎アレルギーだってね」
ジオークの言葉に、キュビスは、息を呑むか、息を詰めるかしたのだろう。
不自然な、音がした。
そして、ジオークは自分の推測が推測ではなかったのだと、確信する。
きっかけは、ジョーの言った、【ショック症状】という言葉だった。
免疫反応が特定の抗原に対して過剰に起こることを【アレルギー】といい、【アナフィラキシーショック】のような命に関わる重篤な症状を引き起こすこともあるということを、知識としては知っていた。
ただ、それが食物で起こるような例をジオークは知らず、【アナフィラキシーショック】といえばスズメバチだという、先入観があったことも否めない。
「リシェが覚えてもいないような小さい頃に一度、重篤な症状になってそのひとが診たらしい。 以来、絶対に林檎は食べないようにと言ったんだってさ」
きっと、幼いリシェーナにその説明は難しかったのだろう。
結果、リシェーナの母は白雪姫に例えて林檎は毒だとリシェーナに教え、リシェーナは今も母の言いつけを守っている。
「それが、俺と何の関係があると?」
どれだけ面の皮が厚いのか…。
ああ、恩師の娘をあっさり離縁して、上司の娘と再婚するような男だ。 面の皮が厚くないわけがない。
この男に期待するだけ無駄だ、とジオークは自分を納得させて、キュビスを追い詰めにかかった。
一度、蜂蜜の瓶詰めに視線を落として、指先で叩いた。
「この蜂蜜、わざわざエルディースから取り寄せたんだってね。 林檎も蜂蜜も、有名な国だよね、エルディース」
当てずっぽうではない。
アミルに頼んでキュビスがエルディースから蜂蜜を取り寄せたことについて調べはついているし、ジョーに頼んで成分解析も改めてしてもらった。
「林檎の花の蜂蜜、なんて、エルディースからじゃなきゃ、手に入らない」
沈黙に落ちた自分の声が、波紋を描いたのが、わかる。
それはきっと、キュビスの中にも投じられた。
「…リシェが林檎アレルギーだって、知ってたね?」
意識して、視線でキュビスを射貫く。
ジオークの目は見逃さなかった。
キュビスの喉が一度、上下したのを。
「推測だ」
「って言うと思った」
きっと、この男は、自分のしたことを認めない。
それは、最初から最後まで、わかっていたこと。
本当に図太くて厚顔無恥だとは思うけれど、だからといってジオークが慌てることも取り乱すこともない。
「それで、俺をどうするつもりだ? 罪に問えるとでも?」
開き直りでもしたのか、キュビスの声音から緊張が消えた。
問えないことは、ジオークだってわかっている。
ジオークとしては、未必の故意は故意だと思っているが、今手元にある証言と状況証拠だけでは決め手に欠ける。
キュビスがしたことは、林檎の花の蜂蜜をエルディースから取り寄せたということ、それだけなのだ。
キュビスが妻であるハニーフに贈ったそれを、リシェーナに持って行くよう依頼もしていなければ、強要もしていない。 更には、リシェーナが重度の林檎アレルギーだということを、キュビスが知っていたかどうかも、証明はできない。
悪知恵だけ働きやがって、と思わずにはおれない。
ジオークは、自分がどのような表情をキュビスに向けたのか、わからない。
けれど、キュビスの顔が歪んだ笑いを浮かべた。
「お前に、俺を、糾弾する資格があるとでも?」
どこか、壊れた風だ。
そんなことを、無感動に思いながら、問う。
「どういう意味?」
ますます、キュビスの顔が歪む。
笑みを浮かべているのに、恐れているような、それでいて貶めようとするかのような、非道い表情だった。
「本当は、喜んでいるんじゃないのか。 俺の子の顔を、見ないで済んで」
瞬間、何が起きたのか、自分にもわからなかった。
気づけば、自分が立ち上がっており、目の前には腹部を抱えるようにしてうずくまるキュビスがいた。
鈍く痺れる感じのする右手は拳を作ったままで、ジオークは自分がキュビスを殴ったらしいと察した。
ソファに座ったままのキュビスを殴れるとは思わないから、恐らくキュビスの襟首を掴んで引き立たせ、ボディに一発喰らわせたのだろう。 キュビスの襟首の釦がひとつ、飛んでいる。
師に、勉強を教わるのと同じく、剣を手にして闘う術も師匠から学んだ。
師匠はジオークに繰り返し、繰り返し、自分を律する術をまず身につけろと言ったものだ。
ジオークはその教えに従い、自分の感情をある程度は抑えられるようになった。
それでも、【激情】と呼ばれるようなものは、自分の中にあったらしい。
感情の抑制や制御も物ともしない、凶暴な衝動があると、師匠は言っていたが、これが、それか。
うずくまるキュビスに、同情は覚えなかった。
怒りなのか、哀しみなのか、なんだかよくわからない。
ただ、言えるのは。
「おれの覚悟を、知りもしないくせに」
こんなに低い声が出せたのか、というくらいに低い声が出た。
「殴ったこと、謝らないよ。 リシェは、もっと、ずっと、苦しくて痛かったはずなんだ。 リシェがすぐに良くなって、元気で、今も生きてることに感謝しなよ」
でなければ、おれが何に変えても、一番苦しい方法で裁いていた。
言外の言葉を、きっとキュビスは察したのだろう。 ようやく顔を上げたキュビスの表情は、強張っていた。
だからあえて、ジオークは優しく微笑んで見せる。
「例えば、これからその身に何か不幸が降りかかったら、天罰だとでも思いなね?」
もう、布石は打ってある。
冗談だとでも思ったのだろうか。 キュビスは皮肉げに片頬を歪めた。
「夜道に気をつけろとでも?」
「冗談。 カージナルさんがいなくなったら、奥さん困るでしょ。 リシェもいい子だから奥さんのこと気に入ったみたいだし、奥さんを不幸にするのは本意じゃないからね」
少なくとも、あのハニーフとハニーフのお腹の子にも罪はないのだ。
彼女は、欲しいものを欲しいと口にしただけ。 それを叶えるように動く周囲の忖度が過ぎるのだろう。
例えばキュビスが死んだとして、ハニーフが路頭に迷うようなことはないだろうけれど、個人的にはやはり子どもには父親がいたほうがいいと思う。
ジオークは、ちらりとキュビスを見た。
こんな、父親でも。
そう思えば、問いが口をついて零れていた。
「そんなに、リシェのお腹の子ども、邪魔だった?」
問いに応じる声はない。
だが、ジオークにはそれが、無言の肯定のように感じられた。
「知り合いに医務官がいてね。 たまたまなんだけど、師がかかりつけにしてた医師が、そいつの上司らしくてアスキス家のことを覚えてたよ」
一度、言葉を切ったジオークは、キュビスを真っ直ぐに見据えた。
「セリムの小さなお姫様は、林檎アレルギーだってね」
ジオークの言葉に、キュビスは、息を呑むか、息を詰めるかしたのだろう。
不自然な、音がした。
そして、ジオークは自分の推測が推測ではなかったのだと、確信する。
きっかけは、ジョーの言った、【ショック症状】という言葉だった。
免疫反応が特定の抗原に対して過剰に起こることを【アレルギー】といい、【アナフィラキシーショック】のような命に関わる重篤な症状を引き起こすこともあるということを、知識としては知っていた。
ただ、それが食物で起こるような例をジオークは知らず、【アナフィラキシーショック】といえばスズメバチだという、先入観があったことも否めない。
「リシェが覚えてもいないような小さい頃に一度、重篤な症状になってそのひとが診たらしい。 以来、絶対に林檎は食べないようにと言ったんだってさ」
きっと、幼いリシェーナにその説明は難しかったのだろう。
結果、リシェーナの母は白雪姫に例えて林檎は毒だとリシェーナに教え、リシェーナは今も母の言いつけを守っている。
「それが、俺と何の関係があると?」
どれだけ面の皮が厚いのか…。
ああ、恩師の娘をあっさり離縁して、上司の娘と再婚するような男だ。 面の皮が厚くないわけがない。
この男に期待するだけ無駄だ、とジオークは自分を納得させて、キュビスを追い詰めにかかった。
一度、蜂蜜の瓶詰めに視線を落として、指先で叩いた。
「この蜂蜜、わざわざエルディースから取り寄せたんだってね。 林檎も蜂蜜も、有名な国だよね、エルディース」
当てずっぽうではない。
アミルに頼んでキュビスがエルディースから蜂蜜を取り寄せたことについて調べはついているし、ジョーに頼んで成分解析も改めてしてもらった。
「林檎の花の蜂蜜、なんて、エルディースからじゃなきゃ、手に入らない」
沈黙に落ちた自分の声が、波紋を描いたのが、わかる。
それはきっと、キュビスの中にも投じられた。
「…リシェが林檎アレルギーだって、知ってたね?」
意識して、視線でキュビスを射貫く。
ジオークの目は見逃さなかった。
キュビスの喉が一度、上下したのを。
「推測だ」
「って言うと思った」
きっと、この男は、自分のしたことを認めない。
それは、最初から最後まで、わかっていたこと。
本当に図太くて厚顔無恥だとは思うけれど、だからといってジオークが慌てることも取り乱すこともない。
「それで、俺をどうするつもりだ? 罪に問えるとでも?」
開き直りでもしたのか、キュビスの声音から緊張が消えた。
問えないことは、ジオークだってわかっている。
ジオークとしては、未必の故意は故意だと思っているが、今手元にある証言と状況証拠だけでは決め手に欠ける。
キュビスがしたことは、林檎の花の蜂蜜をエルディースから取り寄せたということ、それだけなのだ。
キュビスが妻であるハニーフに贈ったそれを、リシェーナに持って行くよう依頼もしていなければ、強要もしていない。 更には、リシェーナが重度の林檎アレルギーだということを、キュビスが知っていたかどうかも、証明はできない。
悪知恵だけ働きやがって、と思わずにはおれない。
ジオークは、自分がどのような表情をキュビスに向けたのか、わからない。
けれど、キュビスの顔が歪んだ笑いを浮かべた。
「お前に、俺を、糾弾する資格があるとでも?」
どこか、壊れた風だ。
そんなことを、無感動に思いながら、問う。
「どういう意味?」
ますます、キュビスの顔が歪む。
笑みを浮かべているのに、恐れているような、それでいて貶めようとするかのような、非道い表情だった。
「本当は、喜んでいるんじゃないのか。 俺の子の顔を、見ないで済んで」
瞬間、何が起きたのか、自分にもわからなかった。
気づけば、自分が立ち上がっており、目の前には腹部を抱えるようにしてうずくまるキュビスがいた。
鈍く痺れる感じのする右手は拳を作ったままで、ジオークは自分がキュビスを殴ったらしいと察した。
ソファに座ったままのキュビスを殴れるとは思わないから、恐らくキュビスの襟首を掴んで引き立たせ、ボディに一発喰らわせたのだろう。 キュビスの襟首の釦がひとつ、飛んでいる。
師に、勉強を教わるのと同じく、剣を手にして闘う術も師匠から学んだ。
師匠はジオークに繰り返し、繰り返し、自分を律する術をまず身につけろと言ったものだ。
ジオークはその教えに従い、自分の感情をある程度は抑えられるようになった。
それでも、【激情】と呼ばれるようなものは、自分の中にあったらしい。
感情の抑制や制御も物ともしない、凶暴な衝動があると、師匠は言っていたが、これが、それか。
うずくまるキュビスに、同情は覚えなかった。
怒りなのか、哀しみなのか、なんだかよくわからない。
ただ、言えるのは。
「おれの覚悟を、知りもしないくせに」
こんなに低い声が出せたのか、というくらいに低い声が出た。
「殴ったこと、謝らないよ。 リシェは、もっと、ずっと、苦しくて痛かったはずなんだ。 リシェがすぐに良くなって、元気で、今も生きてることに感謝しなよ」
でなければ、おれが何に変えても、一番苦しい方法で裁いていた。
言外の言葉を、きっとキュビスは察したのだろう。 ようやく顔を上げたキュビスの表情は、強張っていた。
だからあえて、ジオークは優しく微笑んで見せる。
「例えば、これからその身に何か不幸が降りかかったら、天罰だとでも思いなね?」
もう、布石は打ってある。
冗談だとでも思ったのだろうか。 キュビスは皮肉げに片頬を歪めた。
「夜道に気をつけろとでも?」
「冗談。 カージナルさんがいなくなったら、奥さん困るでしょ。 リシェもいい子だから奥さんのこと気に入ったみたいだし、奥さんを不幸にするのは本意じゃないからね」
少なくとも、あのハニーフとハニーフのお腹の子にも罪はないのだ。
彼女は、欲しいものを欲しいと口にしただけ。 それを叶えるように動く周囲の忖度が過ぎるのだろう。
例えばキュビスが死んだとして、ハニーフが路頭に迷うようなことはないだろうけれど、個人的にはやはり子どもには父親がいたほうがいいと思う。
ジオークは、ちらりとキュビスを見た。
こんな、父親でも。
そう思えば、問いが口をついて零れていた。
「そんなに、リシェのお腹の子ども、邪魔だった?」
問いに応じる声はない。
だが、ジオークにはそれが、無言の肯定のように感じられた。
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