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紅の騎士は白き花を愛でる
4.自分のこと、価値がないとか言うもんじゃないよ。
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「おかえりなさいませ、旦那様」
玄関をくぐると、品のよさそうな老婦人が笑顔で出迎えてくれた。
「うん、ただいま、ばあや」
そう言って、ジオークは『ばあや』と呼んだ老婦人の頬に頬を寄せた。 【ビズ】である。
どうやらこの老婦人がジオークのお祖母様らしい。 無償の愛、というか、信頼をそこに感じる。
けれど、どうしてお祖母様はジオークを『mai(^)tre』…旦那様と呼ぶのだろう、と首を傾げるリシェーナに笑顔を向けながら、お祖母様はジオークに問いかけた。
「あら…そちらの、お嬢さんは?」
「今日から一緒に住んでもらうんだ。 リシェーナっていうの。 おれの好いひとだから、よくしてあげてね」
ジオークと、きょとんとしているリシェーナとを交互に見やるうちに、お祖母様の顔がぱあぁぁぁっと明るくなる。
「まあ! まあ、そうでしたか! それは、大変に結構なことで」
両手を合わせると、にこにこと笑顔になって何度も頷いた。
「客室を整えてくれる? 日当たりのいい部屋がいいな」
「…旦那様のお部屋を一緒にお使いになるのでは?」
リシェーナは笑顔のお祖母様の言葉に、きょとんとする。
どうして、ジオークとリシェーナが同じ部屋を使うのだろう。
何か、お祖母様はリシェーナとジオークの関係を誤解しているようだ。
自分たちの関係を、きちんと説明したほうがいいのでは…? と思ったリシェーナが、こっそりとジオークを見上げるが…。
「婚前にそれはよくないでしょー?」
ジオークは笑って明言を避けた。
「いいから整えてね。 準備できたら呼びに来て」
「はい、わかりました」
ばあやは笑顔で踵を返して、軽やかに階段を上っていく。
それを見届けると、ジオークは荷物を持っていないほうの手を、リシェーナに伸べた。
「おいで」
リシェーナは、その手の上に手を重ねる。
優しく、ジオークはリシェーナの手を引いて、ゆっくりと歩き出した。
「ビスの家と比べたらだいぶみすぼらしいでしょ」
静かに、ジオークはそんなことを言う。
けれど、リシェーナはジオークの言葉を理解しきれなくて、繰り返した。
「みす、ぼらしい?」
「寂しいでしょ、ってこと」
やはり、父の言っていたように、ジオークは頭の回転がいいのだろう。
すぐに、言い換えて説明してくれる。
寂しい、の意味はわかるから、リシェーナは首をゆったりと横に振った。
「いいえ。 …懐かしい」
「懐かしい?」
不思議そうに問うジオークに、リシェーナは大きく頷いた。
「わたしの家、似てる」
「そ」
ふっと笑ったジオークは、ある扉を開いた。
リシェーナがジオークを見上げると、彼はやわらかい表情のままでリシェーナを見下ろす。
「おれの部屋」
笑みを含ませて言うジオークに従って、リシェーナはジオークの部屋に入った。
意外なくらいに、きちんと片づけられた部屋。
「少し待っててね」
勧められて、リシェーナはソファに腰掛ける。
隣にジオークも座るから、ふと気になっていたことを、訊いてみた。
「…いいひと、何?」
「ああ。 好きなひと、とか…婚約者、ってところ」
あまりにも軽いノリで言われたので、リシェーナはぽかんとしてしまった。
そのぽかんを、ジオは意味がわからないのだと誤解したのだろう。
「わかる?」
と、あまりにも純粋に問われるので、戸惑いながらもリシェーナは頷く。
「わかる、けど…」
「けど?」
綺麗な、石榴石の瞳で、間近に覗きこまれる。
少し、心臓が跳ねた。
だが、平静を装って、リシェーナはジオークに尋ねる。
「わたし、妻? ケッコン?」
リシェーナの問いに驚くでもなく、ジオークは穏やかに笑んだままでじっとリシェーナを見つめた。
「リシェがいやじゃなかったら、ね。 そのほうがいろいろ、都合がいいでしょ」
都合が、いいから、彼はリシェーナと、結婚する?
そのことが少し、ほんの少しだけ、ショックだった。
なぜか、ジオークの何気ない一言が胸にわずかな刺を残していて、リシェーナは視線を伏せた。
「おばあさま、よくない、きっと」
「お祖母様? ばあやはおれのgrand-mereじゃないよ。 お手伝いさんを、親しみを込めて【ばあや】って呼んでる。 リシェもばあやって呼んであげて、喜ぶから」
ジオークの説明は、わかりやすい。 だから、リシェーナは納得して頷く。 【ばあや】について説明してくれたジオークだったが、リシェーナにした質問を忘れてはいなかったらしい。
「で、どうしてばあやが良くないの?」
「…あなた、たくさん、遊ぶ。 わたし、価値、ない」
キュビスが、出かける前に言っていた。
離婚はするけれど、リシェーナは生活の心配はしなくていい。 ちゃらちゃらしていて浮ついてはいるが、悪い奴ではない。 政治的利用価値とか気にしない男だから、安心だ。
たくさん遊んでいたジオークが連れ帰ったのが、昇進の役にも立たないお下がりだと知って、ばあやは果たして、喜ぶだろうか。
リシェーナは真面目に言ったのだが、のんびりとジオークは首を傾げる。
「おれのことそんなふうに吹き込んだのはビスかな?」
否、とは言えなかった。
それは、真実だったから。
だが、ジオークはそのことにはあまり興味がなかったのか、それ以上問いただすことはしなかった。
それどころか、ジオークはリシェーナにそっと手を伸ばして、やわらかくリシェーナの頭を撫でてくれる。 そうされたことに、リシェーナはジオークを凝視した。
頭を撫でられる、なんて、いつ以来だろう。
行動とは裏腹に、ジオークの表情は少し不機嫌そうにも見えて、原因をリシェーナが考えていると、ジオークの唇が動く。
「それにね、自分のこと、価値がないとか言うもんじゃないよ」
その言葉は、あまりにも優しくリシェーナの心に沁み入った。
やっぱりそうだ。
ジオークはリシェーナのことを、とても大切に考えて、思い遣ってくれている。
リシェーナの自虐的な言葉にすら、怒ってくれるほどに。
「おれはビスとは違って出世とかには興味ないし、ビスの言う価値とおれの思う価値は違うよ。 価値って言葉は好きじゃないけど、それでリシェが安心するなら、おれにとっては価値があるって言う。 全部リシェ次第だけどね」
リシェーナの頭からジオークの手は離れたけれど、優しく穏やかな目は、向けられたまま。
「今は難しいことは考えないで、のんびり過ごしてくれたらいいよ」
ほぼ、条件反射で、リシェーナは頷く。
そうすれば、もう一度ジオークはリシェーナの頭を撫でてくれた。
「おれは仕事で昼間はいないけど…ばあやは面倒見がいいから。 嫌じゃなかったら、一緒に庭の手入れとか、するといいよ」
ジオークは、リシェーナの日常の過ごし方にまで、気を回してくれる。
そのことが嬉しくもあったけれど、気がかりもあって、訊いていた。
「…ばあや、いや?」
「どうして? おれの好いひと、って紹介したんだから、嫌なわけないよ」
ジオークはそう言うけれど、ばあやにとってリシェーナは面倒ではないだろうか。
ジオークとの関係もはっきりしない、言葉も不自由なリシェーナだ。
「わたし、言葉、上手、ない」
「ああ、それ? 大丈夫だよ、ばあやは優しいから」
笑顔でジオークはそんな風に言うが、不安の解消には繋がらない。
その思いもジオークはしっかりと感じ取ってくれているらしい。
「でも、リシェはそれが気にかかってるんだね」
やわらかく、ジオークは笑む。
「じゃ、一緒に勉強しようか」
軽く言われて、リシェーナは目をしぱしぱさせた。
「え…?」
「おれが家に帰ってきてからだから…遅くなっちゃうけど」
予想もしなかったジオークからの提案に、リシェーナは声を裏返す。
「い、いいの?」
「いいよ。 ばあやにも、積極的に話してくれるよう頼んどくし。 そのほうがリシェもいいでしょ?」
「…嬉しい」
思わず零れた笑みに、ジオークも笑みを返してくれる。
「うん、よかった」
そして、にこ、と笑みを見せた。
「おれ、スパルタだから。 間違えたらちゅーしてあげる」
「え」
リシェーナは、目を白黒とさせた。 「ちゅー」「ちゅう」がキスのことだというのは、リシェーナでも知っている。
間違えたらキスをする、なんて、キュビスが言うようにジオークは遊び人なのかもしれない。
「嫌だったら死ぬ気で頑張るでしょ?」
と笑うジオークが、本気なのか冗談なのかわからなくてリシェーナが困っていると、絶妙なタイミングで、コンコンと扉が叩かれた。
「旦那様、お部屋の準備が整いましたよ」
「うん、わかった。 …おいで、リシェ」
そうして、ジオークはリシェーナの手を取ってくれる。
そこで、リシェーナは考えを正した。
彼は、遊び人、というよりは、フェミニストなのだろうな、と。
玄関をくぐると、品のよさそうな老婦人が笑顔で出迎えてくれた。
「うん、ただいま、ばあや」
そう言って、ジオークは『ばあや』と呼んだ老婦人の頬に頬を寄せた。 【ビズ】である。
どうやらこの老婦人がジオークのお祖母様らしい。 無償の愛、というか、信頼をそこに感じる。
けれど、どうしてお祖母様はジオークを『mai(^)tre』…旦那様と呼ぶのだろう、と首を傾げるリシェーナに笑顔を向けながら、お祖母様はジオークに問いかけた。
「あら…そちらの、お嬢さんは?」
「今日から一緒に住んでもらうんだ。 リシェーナっていうの。 おれの好いひとだから、よくしてあげてね」
ジオークと、きょとんとしているリシェーナとを交互に見やるうちに、お祖母様の顔がぱあぁぁぁっと明るくなる。
「まあ! まあ、そうでしたか! それは、大変に結構なことで」
両手を合わせると、にこにこと笑顔になって何度も頷いた。
「客室を整えてくれる? 日当たりのいい部屋がいいな」
「…旦那様のお部屋を一緒にお使いになるのでは?」
リシェーナは笑顔のお祖母様の言葉に、きょとんとする。
どうして、ジオークとリシェーナが同じ部屋を使うのだろう。
何か、お祖母様はリシェーナとジオークの関係を誤解しているようだ。
自分たちの関係を、きちんと説明したほうがいいのでは…? と思ったリシェーナが、こっそりとジオークを見上げるが…。
「婚前にそれはよくないでしょー?」
ジオークは笑って明言を避けた。
「いいから整えてね。 準備できたら呼びに来て」
「はい、わかりました」
ばあやは笑顔で踵を返して、軽やかに階段を上っていく。
それを見届けると、ジオークは荷物を持っていないほうの手を、リシェーナに伸べた。
「おいで」
リシェーナは、その手の上に手を重ねる。
優しく、ジオークはリシェーナの手を引いて、ゆっくりと歩き出した。
「ビスの家と比べたらだいぶみすぼらしいでしょ」
静かに、ジオークはそんなことを言う。
けれど、リシェーナはジオークの言葉を理解しきれなくて、繰り返した。
「みす、ぼらしい?」
「寂しいでしょ、ってこと」
やはり、父の言っていたように、ジオークは頭の回転がいいのだろう。
すぐに、言い換えて説明してくれる。
寂しい、の意味はわかるから、リシェーナは首をゆったりと横に振った。
「いいえ。 …懐かしい」
「懐かしい?」
不思議そうに問うジオークに、リシェーナは大きく頷いた。
「わたしの家、似てる」
「そ」
ふっと笑ったジオークは、ある扉を開いた。
リシェーナがジオークを見上げると、彼はやわらかい表情のままでリシェーナを見下ろす。
「おれの部屋」
笑みを含ませて言うジオークに従って、リシェーナはジオークの部屋に入った。
意外なくらいに、きちんと片づけられた部屋。
「少し待っててね」
勧められて、リシェーナはソファに腰掛ける。
隣にジオークも座るから、ふと気になっていたことを、訊いてみた。
「…いいひと、何?」
「ああ。 好きなひと、とか…婚約者、ってところ」
あまりにも軽いノリで言われたので、リシェーナはぽかんとしてしまった。
そのぽかんを、ジオは意味がわからないのだと誤解したのだろう。
「わかる?」
と、あまりにも純粋に問われるので、戸惑いながらもリシェーナは頷く。
「わかる、けど…」
「けど?」
綺麗な、石榴石の瞳で、間近に覗きこまれる。
少し、心臓が跳ねた。
だが、平静を装って、リシェーナはジオークに尋ねる。
「わたし、妻? ケッコン?」
リシェーナの問いに驚くでもなく、ジオークは穏やかに笑んだままでじっとリシェーナを見つめた。
「リシェがいやじゃなかったら、ね。 そのほうがいろいろ、都合がいいでしょ」
都合が、いいから、彼はリシェーナと、結婚する?
そのことが少し、ほんの少しだけ、ショックだった。
なぜか、ジオークの何気ない一言が胸にわずかな刺を残していて、リシェーナは視線を伏せた。
「おばあさま、よくない、きっと」
「お祖母様? ばあやはおれのgrand-mereじゃないよ。 お手伝いさんを、親しみを込めて【ばあや】って呼んでる。 リシェもばあやって呼んであげて、喜ぶから」
ジオークの説明は、わかりやすい。 だから、リシェーナは納得して頷く。 【ばあや】について説明してくれたジオークだったが、リシェーナにした質問を忘れてはいなかったらしい。
「で、どうしてばあやが良くないの?」
「…あなた、たくさん、遊ぶ。 わたし、価値、ない」
キュビスが、出かける前に言っていた。
離婚はするけれど、リシェーナは生活の心配はしなくていい。 ちゃらちゃらしていて浮ついてはいるが、悪い奴ではない。 政治的利用価値とか気にしない男だから、安心だ。
たくさん遊んでいたジオークが連れ帰ったのが、昇進の役にも立たないお下がりだと知って、ばあやは果たして、喜ぶだろうか。
リシェーナは真面目に言ったのだが、のんびりとジオークは首を傾げる。
「おれのことそんなふうに吹き込んだのはビスかな?」
否、とは言えなかった。
それは、真実だったから。
だが、ジオークはそのことにはあまり興味がなかったのか、それ以上問いただすことはしなかった。
それどころか、ジオークはリシェーナにそっと手を伸ばして、やわらかくリシェーナの頭を撫でてくれる。 そうされたことに、リシェーナはジオークを凝視した。
頭を撫でられる、なんて、いつ以来だろう。
行動とは裏腹に、ジオークの表情は少し不機嫌そうにも見えて、原因をリシェーナが考えていると、ジオークの唇が動く。
「それにね、自分のこと、価値がないとか言うもんじゃないよ」
その言葉は、あまりにも優しくリシェーナの心に沁み入った。
やっぱりそうだ。
ジオークはリシェーナのことを、とても大切に考えて、思い遣ってくれている。
リシェーナの自虐的な言葉にすら、怒ってくれるほどに。
「おれはビスとは違って出世とかには興味ないし、ビスの言う価値とおれの思う価値は違うよ。 価値って言葉は好きじゃないけど、それでリシェが安心するなら、おれにとっては価値があるって言う。 全部リシェ次第だけどね」
リシェーナの頭からジオークの手は離れたけれど、優しく穏やかな目は、向けられたまま。
「今は難しいことは考えないで、のんびり過ごしてくれたらいいよ」
ほぼ、条件反射で、リシェーナは頷く。
そうすれば、もう一度ジオークはリシェーナの頭を撫でてくれた。
「おれは仕事で昼間はいないけど…ばあやは面倒見がいいから。 嫌じゃなかったら、一緒に庭の手入れとか、するといいよ」
ジオークは、リシェーナの日常の過ごし方にまで、気を回してくれる。
そのことが嬉しくもあったけれど、気がかりもあって、訊いていた。
「…ばあや、いや?」
「どうして? おれの好いひと、って紹介したんだから、嫌なわけないよ」
ジオークはそう言うけれど、ばあやにとってリシェーナは面倒ではないだろうか。
ジオークとの関係もはっきりしない、言葉も不自由なリシェーナだ。
「わたし、言葉、上手、ない」
「ああ、それ? 大丈夫だよ、ばあやは優しいから」
笑顔でジオークはそんな風に言うが、不安の解消には繋がらない。
その思いもジオークはしっかりと感じ取ってくれているらしい。
「でも、リシェはそれが気にかかってるんだね」
やわらかく、ジオークは笑む。
「じゃ、一緒に勉強しようか」
軽く言われて、リシェーナは目をしぱしぱさせた。
「え…?」
「おれが家に帰ってきてからだから…遅くなっちゃうけど」
予想もしなかったジオークからの提案に、リシェーナは声を裏返す。
「い、いいの?」
「いいよ。 ばあやにも、積極的に話してくれるよう頼んどくし。 そのほうがリシェもいいでしょ?」
「…嬉しい」
思わず零れた笑みに、ジオークも笑みを返してくれる。
「うん、よかった」
そして、にこ、と笑みを見せた。
「おれ、スパルタだから。 間違えたらちゅーしてあげる」
「え」
リシェーナは、目を白黒とさせた。 「ちゅー」「ちゅう」がキスのことだというのは、リシェーナでも知っている。
間違えたらキスをする、なんて、キュビスが言うようにジオークは遊び人なのかもしれない。
「嫌だったら死ぬ気で頑張るでしょ?」
と笑うジオークが、本気なのか冗談なのかわからなくてリシェーナが困っていると、絶妙なタイミングで、コンコンと扉が叩かれた。
「旦那様、お部屋の準備が整いましたよ」
「うん、わかった。 …おいで、リシェ」
そうして、ジオークはリシェーナの手を取ってくれる。
そこで、リシェーナは考えを正した。
彼は、遊び人、というよりは、フェミニストなのだろうな、と。
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