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じゅうよんまいめ *
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絶対無理、入らない、とアイシェリアは思っていたのだが…。
「ぇっ…? はい、って、く…?」
驚きのあまり、声が出てしまった。
絶対無理、入らない、と思っていたそれが、ゆっくりとだが、アイシェリアのなかを進んでいっている。
驚くアイシェリアを腕の中に抱き閉じ込めながら、フレイディアはくすくすと笑っている。
「そのために、解していたんだから、入らなくては困るんだけど…。 本当に可愛いね、アイシェ」
子どもをあやすようなキスを、フレイディアはアイシェリアの額にくれるけれど、していることは子どもにすることではない。 そのギャップが恥ずかしいというか、背徳的だと思ってしまう。
慣れない部位への刺激は、やはり最初は違和感しかなくて、アイシェリアはフレイディアにぎゅううと縋り付いていた。
それがなぜか、フレイディアは嬉しいようで、アイシェリアの身体を抱きしめながら、アイシェリアの髪にキスを繰り返している。 器用なことに、その間アイシェリアのなかに埋め込まれた二本の指の刺激が止むこともない。
指を一本入れているときよりも、今の方が解されて、拡張されているような気がする。
掻き回すように動いていた二本の指が、アイシェリアのなかで閉じたり開かれたりしているのがわかる。
どこまで広がるようになったか、確認されているようだ。
その動きが止まるから、アイシェリアはほっとして息を吐いた。
「は、あ…、ぅん」
最後に妙な声が漏れてしまったのは、アイシェリアがほっとしたと同時にフレイディアの指がアイシェリアのなかから引き抜かれていったからだ。
妙な違和感がなくなって、落ち着くと思ったのに、身体がおかしい。
先程、指一本が引き抜かれたとき以上に、フレイディアの指がそこにないのが寂しくなってしまった。
寂しくて、アイシェリアは無意識のうちに、フレイディアに擦り寄ろうとしていたのだが、気づけば傍らのぬくもりが遠ざかっていた。
「フレア…?」
どこに、と思ってアイシェリアがフレイディアを探せば、フレイディアは彼が拡げさせたアイシェリアの脚の間に身体を収めるところだった。
「!」
先程までフレイディアの指がはいっていたところに、フレイディアの男性の象徴が押しつけられているのがわかる。
熱くて、脈打つそれは、硬くなっていて、大きくて、本当に人間の身体の一部かと疑わしくなるほどだ。
ぬるぬると、アイシェリアの間を滑らされているのがわかるけれど、まだそこを直視する勇気はなくて、アイシェリアはフレイディアの顔を見つめる。
いつの間に、服を脱いだのか、醜悪でない程度に鍛えられた裸体を晒したフレイディアは、ゆっくりと身体を倒して、アイシェリアに被さってきた。
「…どうしようか? もう、止める?」
止める? と問いながらも、フレイディアはゆっくりと腰を動かして、アイシェリア脚の間に自身を擦りつけている。
ともすると、すっと腰を引かれてしまいそうで、アイシェリアは自分の身体の横に置かれたフレイディアの右腕に縋った。
「やめない…」
「痛いよ?」
フレイディアが質問を重ねてきた。
痛いのは苦手だ。
けれど、女家庭教師には、出産の痛みに比べれば、初めて夫となる方を迎え入れる痛みなど可愛いものです、とも言われたことを思い出した。
ということは、これを耐えられなければ、子どもなど望めないというのと同じことだと、アイシェリアは受け止めて、頷く。
「がまん、する」
フレイディアは、それを聞くと、擦りつけていた自身の角度を変えた。
つまりは、アイシェリアの胎内へと続く入口へと、彼の先端を押しつけたのだ。
もう、いつ腰を進められてもおかしくない。 緊張したアイシェリアに、フレイディアはそっと囁く。
「子どもができたら?」
それは、今ここで問われるとは思わなかった問いだった。
だから、アイシェリアは一瞬思考を停止したけれど。
堪らなくなった。
フレイディアも、今だけでなく、自分との未来を望んでくれているのだと、知れたから。
堪らなくて、これ以上この気持ちをどうやってフレイディアに伝えたらいいかわからなくて、アイシェリアはフレイディアの首に腕を回して、願った。
「…ほしいぃ…」
その言葉を、待っていたのだろう。
フレイディアは、言うとほぼ同時に、ぐっと腰を押し進める。
「…愛しているよ、アイシェリア」
「うぅっ…ン…!」
ぎちぎち、めりめり、と自分のなかが拡げられていく感じがして、アイシェリアは息をつめる。
何が、「痛いかもしれませんが、我慢するのです。 出産の痛みなど、その比ではありません」だ、と心の中で悪態をつく。
痛い。
あれだけ解して、拡げてもらったのに、かなり痛い。
出産の痛みがこれ以上って、出産の際なんて失神するんじゃないだろうか。
そう考えたアイシェリアの身体が、強張っていたことをアイシェリアは知らない。
ふと、フレイディアの身体が止まったのがわかって、アイシェリアはフレイディアを見上げる。
「はいった…?」
「うん」
そろり、とアイシェリアが問うと、フレイディアは微笑んで頷いてくれた。
だから、アイシェリアはほっと息をついたのだけれど、その瞬間、最奥まで一気に貫かれた。
「アっ…!!」
「っ…!」
なんてことをしてくれるのだろう、と恨めしい思いでアイシェリアはフレイディアを見上げた。
だが、フレイディアが目を固く瞑って小さく震えているのに気づいてしまって、アイシェリアはフレイディアに見入る。 ぽた、とフレイディアの顎を伝ってアイシェリアの胸元に汗の雫が落ち、びくりとした。
フレイディアはアイシェリアのその反応に、だろうか。
それとも見られていることに気づいたから、だろうか。
アイシェリアを見下ろして、しっとりと微笑んだ。
「これで、全部」
その微笑みはとても綺麗で素敵だったけれど、何となくだが、アイシェリアは察してしまった。
恐らくフレイディアは、故意に、アイシェリアの虚を突くようなやり方をしたのだろう、と。
「動いても? …と訊きたいんだけど、我慢できないから動くよ」
ぎし、とベッドが軋むのと同時に、アイシェリアのなかのフレイディアが動き始める。
それと同時に、アイシェリアのなかに痛みが生じて、アイシェリアはフレイディアに訴えた。
「ぇっ…、ぁ、いた、い」
「うん、我慢だよ。 私の赤ちゃんを産むんでしょう? 出産は痛みが伴うものだよ、その練習と思って頑張ろう?」
どこか甘い痛みと快感に翻弄されつつ、アイシェリアはフレイディアが全てわかってやっているのではないか、という可能性に気づいた。
フレイディアに揺さぶられ、その腕のなかで喘ぎながら、狡いひとだ、と思う。
けれど、その狡いひとが、アイシェリアの最愛の王子様。
アイシェリアは今、一度は棄てた夢の中にいる。
「ぇっ…? はい、って、く…?」
驚きのあまり、声が出てしまった。
絶対無理、入らない、と思っていたそれが、ゆっくりとだが、アイシェリアのなかを進んでいっている。
驚くアイシェリアを腕の中に抱き閉じ込めながら、フレイディアはくすくすと笑っている。
「そのために、解していたんだから、入らなくては困るんだけど…。 本当に可愛いね、アイシェ」
子どもをあやすようなキスを、フレイディアはアイシェリアの額にくれるけれど、していることは子どもにすることではない。 そのギャップが恥ずかしいというか、背徳的だと思ってしまう。
慣れない部位への刺激は、やはり最初は違和感しかなくて、アイシェリアはフレイディアにぎゅううと縋り付いていた。
それがなぜか、フレイディアは嬉しいようで、アイシェリアの身体を抱きしめながら、アイシェリアの髪にキスを繰り返している。 器用なことに、その間アイシェリアのなかに埋め込まれた二本の指の刺激が止むこともない。
指を一本入れているときよりも、今の方が解されて、拡張されているような気がする。
掻き回すように動いていた二本の指が、アイシェリアのなかで閉じたり開かれたりしているのがわかる。
どこまで広がるようになったか、確認されているようだ。
その動きが止まるから、アイシェリアはほっとして息を吐いた。
「は、あ…、ぅん」
最後に妙な声が漏れてしまったのは、アイシェリアがほっとしたと同時にフレイディアの指がアイシェリアのなかから引き抜かれていったからだ。
妙な違和感がなくなって、落ち着くと思ったのに、身体がおかしい。
先程、指一本が引き抜かれたとき以上に、フレイディアの指がそこにないのが寂しくなってしまった。
寂しくて、アイシェリアは無意識のうちに、フレイディアに擦り寄ろうとしていたのだが、気づけば傍らのぬくもりが遠ざかっていた。
「フレア…?」
どこに、と思ってアイシェリアがフレイディアを探せば、フレイディアは彼が拡げさせたアイシェリアの脚の間に身体を収めるところだった。
「!」
先程までフレイディアの指がはいっていたところに、フレイディアの男性の象徴が押しつけられているのがわかる。
熱くて、脈打つそれは、硬くなっていて、大きくて、本当に人間の身体の一部かと疑わしくなるほどだ。
ぬるぬると、アイシェリアの間を滑らされているのがわかるけれど、まだそこを直視する勇気はなくて、アイシェリアはフレイディアの顔を見つめる。
いつの間に、服を脱いだのか、醜悪でない程度に鍛えられた裸体を晒したフレイディアは、ゆっくりと身体を倒して、アイシェリアに被さってきた。
「…どうしようか? もう、止める?」
止める? と問いながらも、フレイディアはゆっくりと腰を動かして、アイシェリア脚の間に自身を擦りつけている。
ともすると、すっと腰を引かれてしまいそうで、アイシェリアは自分の身体の横に置かれたフレイディアの右腕に縋った。
「やめない…」
「痛いよ?」
フレイディアが質問を重ねてきた。
痛いのは苦手だ。
けれど、女家庭教師には、出産の痛みに比べれば、初めて夫となる方を迎え入れる痛みなど可愛いものです、とも言われたことを思い出した。
ということは、これを耐えられなければ、子どもなど望めないというのと同じことだと、アイシェリアは受け止めて、頷く。
「がまん、する」
フレイディアは、それを聞くと、擦りつけていた自身の角度を変えた。
つまりは、アイシェリアの胎内へと続く入口へと、彼の先端を押しつけたのだ。
もう、いつ腰を進められてもおかしくない。 緊張したアイシェリアに、フレイディアはそっと囁く。
「子どもができたら?」
それは、今ここで問われるとは思わなかった問いだった。
だから、アイシェリアは一瞬思考を停止したけれど。
堪らなくなった。
フレイディアも、今だけでなく、自分との未来を望んでくれているのだと、知れたから。
堪らなくて、これ以上この気持ちをどうやってフレイディアに伝えたらいいかわからなくて、アイシェリアはフレイディアの首に腕を回して、願った。
「…ほしいぃ…」
その言葉を、待っていたのだろう。
フレイディアは、言うとほぼ同時に、ぐっと腰を押し進める。
「…愛しているよ、アイシェリア」
「うぅっ…ン…!」
ぎちぎち、めりめり、と自分のなかが拡げられていく感じがして、アイシェリアは息をつめる。
何が、「痛いかもしれませんが、我慢するのです。 出産の痛みなど、その比ではありません」だ、と心の中で悪態をつく。
痛い。
あれだけ解して、拡げてもらったのに、かなり痛い。
出産の痛みがこれ以上って、出産の際なんて失神するんじゃないだろうか。
そう考えたアイシェリアの身体が、強張っていたことをアイシェリアは知らない。
ふと、フレイディアの身体が止まったのがわかって、アイシェリアはフレイディアを見上げる。
「はいった…?」
「うん」
そろり、とアイシェリアが問うと、フレイディアは微笑んで頷いてくれた。
だから、アイシェリアはほっと息をついたのだけれど、その瞬間、最奥まで一気に貫かれた。
「アっ…!!」
「っ…!」
なんてことをしてくれるのだろう、と恨めしい思いでアイシェリアはフレイディアを見上げた。
だが、フレイディアが目を固く瞑って小さく震えているのに気づいてしまって、アイシェリアはフレイディアに見入る。 ぽた、とフレイディアの顎を伝ってアイシェリアの胸元に汗の雫が落ち、びくりとした。
フレイディアはアイシェリアのその反応に、だろうか。
それとも見られていることに気づいたから、だろうか。
アイシェリアを見下ろして、しっとりと微笑んだ。
「これで、全部」
その微笑みはとても綺麗で素敵だったけれど、何となくだが、アイシェリアは察してしまった。
恐らくフレイディアは、故意に、アイシェリアの虚を突くようなやり方をしたのだろう、と。
「動いても? …と訊きたいんだけど、我慢できないから動くよ」
ぎし、とベッドが軋むのと同時に、アイシェリアのなかのフレイディアが動き始める。
それと同時に、アイシェリアのなかに痛みが生じて、アイシェリアはフレイディアに訴えた。
「ぇっ…、ぁ、いた、い」
「うん、我慢だよ。 私の赤ちゃんを産むんでしょう? 出産は痛みが伴うものだよ、その練習と思って頑張ろう?」
どこか甘い痛みと快感に翻弄されつつ、アイシェリアはフレイディアが全てわかってやっているのではないか、という可能性に気づいた。
フレイディアに揺さぶられ、その腕のなかで喘ぎながら、狡いひとだ、と思う。
けれど、その狡いひとが、アイシェリアの最愛の王子様。
アイシェリアは今、一度は棄てた夢の中にいる。
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